一人暮らしで金欠のとき、食事はどうする?
一人暮らしは何かとお金がかかります。
皆様の中には、金欠という人も少なくないでしょう。
お金がなくても、工夫次第で充実した食事にすることができます。
どのような工夫をすれば良いかという点について解説します。
記事の目次
金欠時の食事は自炊が基本
金欠時の食事は、自炊をすることによって節約することができます。
この方法について、詳しく解説していきましょう。
自炊をすると月に3万円浮いてくる
お金がないと言いながら、朝はコンビニでサンドイッチとコーヒーを買い(400円)、昼は節約したつもりでワンコインランチ(500円)、夜は少し栄養も摂らなくてはと定食屋で和定食(800円)、という食生活をしていると1日の食費に1,700円かけていることになります。
自炊をすれば食材費は1日700円もあれば充分なので、外食と比べればその差1日1,000円、1月では30,000円浮いてきます。
外食の原価率は30%くらいなので、1日1,700円の外食の材料費は510円ほどです。材料費は1日700円あれば充分というのがけっしてオーバーではないことが分りますね。
例えば主食のお米は10kg2,800円ほどなので、3食ご飯を食べても一人なら月に7㎏くらいですから1月の米代は2,000円ほどで済みます。
外食してライスを単独で注文すると150円ほどしますが、仮に100円として計算しても3食で300円、1月では9,000円もかかります。
自分で料理し栄養バランスの良い献立を
自炊の良いところは、献立を自由に決められるところです。
そのため、品数豊富で栄養バランスの取れた食事を取ることができます。
最近ではWeb上で一人暮らし向けのレシピがたくさん公開されていますから、料理に慣れていなくても心配はいりません。
スーパーのチラシもWebで閲覧できるお店が増えてきていますから、チラシの特売品とレシピを照らし合わせて、その日の献立を決めると良いでしょう。
多めに作って冷凍保存も
一人暮らしで自炊をする際の悩みとして、どうしても多く作りすぎてしまう点があげられます。
例えばカレーを作ったのは良いけれど、作りすぎて3食ずっとカレーという経験をされた方もおられるのではないでしょうか。
メニューによっては、多めに作って冷凍保存することも可能なものがあります。
例えばご飯は、余ったらラップに包んで冷凍しておきましょう。
いちいち炊かなくても電子レンジで温めれば、炊きたてのご飯が食べられますから便利です。
なるべく自宅にいる工夫も必要
外出すると、どうしてもお金を使う機会が増えてしまいます。
特にコンビニでつい買ってしまう、ショッピングセンターで衝動買いといったことには注意が必要です。
買い物はスーパー等で食材を購入する程度にとどめ、用のない時はなるべく自宅にいる工夫も必要です。
初めて自炊するときの道具そろえのコツ
自炊が安くつくのは分かるが自炊なんてしたことがないし道具もない、という場合はやはり道具は一通りそろえなければなりません、自炊に最低限必要な道具は次のようなものです。
家 電 | 大きさ・種類 |
---|---|
冷蔵庫 | これはもう持っていますね |
炊飯器 | 2~3合炊き |
電子レンジ | あると非常に便利。5,000円くらいからあります |
鍋 | 中くらいと小さめの2つ |
フライパン | 直径30cmくらいのもの(大き目が便利) |
食器 | 茶碗、汁椀、丼、皿大小3枚くらい、小皿、箸、スプーン |
調理道具 | 包丁、まな板、ボウル、ざる、ピーラー(皮むき)、おろし金 |
調味料 | 味噌、醤油、塩、砂糖、食用油、酢、マヨネーズ、ケチャップ |
実家で余っている調理道具をもらう
道具をそろえるのにずいぶん初期費用がかかると思うかもしれませんが、この中のほとんどは実家に余っているものがあるはずです。
実家が遠いときは、母親に「節約するために自炊を始めるから、使っていない料理道具があったら送ってほしい」と電話したら、お母さんは喜んで上記の表にあるものはほとんど送ってくれるかもしれません。
もしかすると、手ごろな大きさの新品の炊飯器も送ってくれる可能性があります。
あまり親に甘えてはいけませんが、「お金を貸してくれ」と言うよりはずっとマシです。
ほとんどの道具が100均で揃う
ないものがない、と言っていいくらい百均には調理道具がそろっています。
フライパンだけは2,000円ほどかけて良いものをそろえたいところですが、他の道具はとりあえず百均のものでじゅうぶんです。
調味料も百均のダイソーで、1人暮らしにちょうどよい手頃なサイズものが揃っています。
ダイソーには、塩や醤油はもちろん、オリーブオイル、チューブ入りの練り辛しや豆板醤、スパイス類など、調味料は何でもあると言っても過言ではないくらいです。
電子レンジは最近とくに安くなった電化製品
昔は10万円ほどもした電子レンジが今は5,000円くらいからあり、アマゾンなどネット通販でも購入できます。
電子レンジはかならず必要というわけではありませんが、冷えたご飯はもちろん冷凍したご飯でもおいしく温められるなど、あると自炊が楽になる便利な道具です。
5,000円もキビシイという人は、リサイクルショップに行けば2,000~3,000円から購入できます。
お金がないときの買い物のコツ
買い物のコツは安い店で、安い時間帯に、安いものを買うことなので、近隣でどの店のどの時間帯が安いかは、やはりリーサチしておかなければなりません。
【お金がないときの自炊の買い物のコツ】
- 激安スーパー、業務用スーパー、100均ローソンで買う
- 値下がりタイムと品切れのはざまを狙う
- 格安なスーパーのPBブランドを選ぶ
- 時間に余裕のあるときに買い物してじっくり選ぶ
- 栄養豊富で安い定番商品を心得ておく
最後の「栄養豊富で低価格な定番商品」には、ここまでも触れてきたように、卵、サバ缶、鶏胸肉、納豆、モヤシ、キャベツなどがあります。
金欠の時に便利な食材
食材の中には栄養豊富で安価な食材があり、金欠の時には強い味方となります。
あわせて冷凍食品や特売品、見切り品も活用すると良いでしょう。
安価で栄養のある食材を使おう
食材の中には、安価で栄養のある食材がいくつかあります。
バナナやプチトマト、納豆はそのまま食べられる食材であり、便利です。
またもやしやえのきたけ、豆腐、鶏のむね肉や豚のこま切れ肉、そしてお米も安価な食材です。
なるべく食材を無駄にしないために、小分けされている商品を購入することも大切です。
冷凍の食材は無駄なく使える
一人暮らしの場合は、生鮮食品を買ってきても食べきれず、捨ててしまうことも少なくないのが悩みです。
そのような場合は、冷凍食品として販売されている食材を活用すると良いでしょう。
必要な分だけ使ってあとは冷凍庫に戻すことができるので、無駄がありません。
中には肉野菜炒めや和風野菜、洋風野菜というように、目的別にミックスした商品もあります。
必要に応じて活用すると良いでしょう。
スーパーの特売や見切り品の活用
自宅や職場の近くのスーパーをチェックすることも大切です。
最近はWebでチラシを見ることができるスーパーも増えましたので、手軽に特売品のチェックができます。
また見切り品は食材を安く購入できるチャンスです。
普段はなかなか買えない食材に出会えるかもしれません。
バラエティに富む献立を作るためにも、スーパーの情報をチェックすることは大切です。
手間のかからない自炊のコツ
料理が趣味になってしまえば別ですが、あまり手間と時間がかかる自炊をしていると長続きしません。
自炊はご飯さえ炊ければなんとかなる
日本の食事はご飯がおいしいので、米を研いで炊飯器でご飯を炊くことができれば何とかなります。
お金がないときは、炊き立てのご飯とサバの水煮缶に醤油をかけるだけでも1食まかなえます。
タマネギのスライスを皿に敷いてサバの水煮をのせ、マヨネーズと醤油をかければ立派な1品です。
ご飯は2合炊けば4食分あるので、残りは1食分ずつラップにくるんで冷蔵庫に入れておき、食べるときに電子レンジでチンします。
味噌汁は自炊生活の最強の助っ人
味付けの失敗がなく、残り物の肉や野菜を何でも使える味噌汁は、自炊初心者にも上級者にも頼れる味方です。
鶏肉や豚肉をたっぷり入れればメインのおかずになり、野菜不足になりがちな自炊で簡単に野菜を摂ることができます。
フライパン1つでどんな料理もできる
フライパンは、卵焼きや野菜炒めはもちろん、専用のアルミシートを買っておけば焼き魚もできる万能鍋です。
すこしリッチな食事にしたいときは、ローストビーフだってフライパンでできます。
メニューに行き詰ったときはスマホで「フライパン1つでできる料理」を検査すれば、無限と言っていいくらいのレシピがヒットします。
昼のお弁当は朝食のおかずと冷凍食品を活用
朝食のおかずが卵焼きなら卵を3個使って1個分はお弁当に回すなど、お弁当に回せそうなものは少し余分に作って利用しましょう。
お弁当に手間はかけていられないので、最近種類が豊富になって美味しくなったお弁当用の冷凍食品も活用します。
冷凍食品にかけるお金はお弁当1食分100円を目安にして、1袋108円の冷凍食品を1/3ずつ3種類を詰め合せます。
格安スーパーや100円ローソンなどには100円冷凍食品が20~30種類くらいそろっているので好きなもの7~8種類を冷凍庫に入れておけば、飽きることはありません。
週末にはカレーを作ろう
実家でもカレーのときは翌朝もカレーというのが普通ですから、週末の時間のあるときにカレーを作れば、2~3食はおかずを作る手間が省けます。
毎週カレーでは飽きるので、肉じゃが、鶏の手羽元の煮込みなど、煮込み系の料理をローテンションします。
職場には手作り弁当と水筒を
金欠時のランチも節約のため、手作り弁当を持って行きましょう。
飲み物も水筒を持参すると、より節約に効果的です。
手作り弁当の節約効果
手作り弁当は、200円程度で作ることができます。
Web上には手作り弁当のレシピが多数公開されており、中には100円程度で作るお弁当のレシピも少なくありません。
この点お弁当を購入すると、安くても500円程度はかかってしまうことが多いでしょう。
さらに外食となるとそれ以上のお金がかかってしまいます。
そのため、手作り弁当は金欠の強い味方となります。
冷凍食品の活用も
手作り弁当は、朝の忙しい時間の中で作ることも多いでしょう。
手早く作るためには、冷凍食品を活用することも一つの方法です。
調理済みの冷凍食品の中には、温めなくてもお弁当に詰めて自然解凍すれば食べられるものもあります。
これを活用すると、朝の調理時間が大幅に短縮できます。
金額も1食あたり30円~50円程度ですから、それほど高額ではありません。
飲み物も水筒持参で節約
多くのオフィスには自動販売機がありますが、飲み物は1本100円以上支払う必要があり、毎日続けるとそれなりの金額になります。
このため飲み物も水筒などを使って持参すると、節約になります。
一人暮らしの食事の注意点
給料日前の数日間を乗り切る程度ならば、多少偏った食生活をしても問題ありません。
しかし金欠が長く続く場合は、栄養不足にならないよう注意が必要です。
一人暮らしで不足しやすい栄養素は
パスタや米、うどんは安い食材ですが、炭水化物が主体ですからそれだけでは栄養不足になってしまいます。
特に自炊をせずにお弁当や外食に頼っている人は、炭水化物や脂肪分の多い食事になりがちです。
また自炊をしている人でも、野菜は高い場合もあり、金欠の場合は敬遠しがちです。
このように一人暮らしでは、どうしてもビタミンやミネラル、食物繊維が不足しがちになってしまいます。
栄養不足を補える食材
一人暮らし、かつ金欠の場合は、ビタミンやミネラル、食物繊維を意識して取ることが大切です。
豚肉や納豆ではタンパク質の他、ビタミンやミネラルを取ることができます。
バナナやプチトマトといった食材ではビタミンを取ることができ、またこんにゃくは食物繊維が多く含まれています。
これらの食材を積極的に取ると良いでしょう。
その他にも栄養不足を補える食材が多数ありますので、Web等で調べてみてください。
給料日前の数日だけ金欠の場合
金欠の期間が給料日前の2~3日程度ならば、あまり栄養バランスにこだわる必要もありません。
できるだけ安い献立にこだわることも一つの方法です。
その代わり、給料が入ったら栄養バランスの良い食事を取ることを心掛けましょう。
金欠でも外食をしたい場合は
忙しい、時間が無い等の理由で、金欠でも外食をしたい場合があります。
その場合はどのような点に注意したら良いか、解説します。
さまざまな食材を摂る工夫を
外食では、どうしても栄養バランスが偏る傾向にあります。
また、野菜が多く入っていたり、多くの食材を使っているメニューは高価格となりがちです。
その中でも、多くの食材が入っていながらお得なメニューを取り揃えているお店も少なくありませんから、よく探してみましょう。
日替わりメニューのチェックも忘れずに行ってください。
なるべく節約
なるべく栄養バランスのとれた食事が望ましいとはいえ、金欠ですからお金の制約もあります。
可能な限り安価なメニューを選ぶよう、心がけましょう。
割引券やスマートフォンアプリの割引クーポンを使うことも一つの方法です。
1食程度ならバランスの悪い献立もあり
ふだんは自炊をしていて、たまに外食をする程度であれば、それほど栄養バランスにこだわる必要はありません。
かけうどんなどの食事でも、1食くらいなら良いでしょう。
栄養バランスは1日や1週間単位で考えれば良いですから、あまり神経質になる必要はありません。
貧乏レシピを美味しくするコツ
自炊も少し慣れたらやはりおいしさも追求したいですね。
日本の食事はそもそも「ご飯がおいしい」という大きなメリットがあるので、その分おかず作りも楽になります。
とくに料理上手にならなくてもおかずの味を1ランク上げるコツには次のようなものがあります。
【おかずの味を1ランク上げるコツ】
- いつもの料理にカレー粉を振ってみる
- 煮物や炒め物に水溶き片栗粉でとろみをつける
- 塩サバやアジの干物を焼く前に料理酒を振りかける
- ちょっとぜいたくですが、料理の仕上げにバターを1匙加える
- 刻みねぎを入れるとたいがいの料理はおいしくなる(冷凍可)
上記のコツはどれも手間いらずなので、自炊にちょっと中だるみを感じたときに試してください。
まとめ
ここまで、一人暮らしをされている方が金欠になった場合、食事についてどのような工夫ができるかということを中心に解説してきました。
金欠の場合、食事は自炊が基本であり、最も節約できる方法です。
あわせて、自炊は献立を自由に選べる点でも優れています。
もちろんお弁当もご自分で作って持って行くと、安く美味しい食事となるでしょう。
一人暮らしの際に問題となる点としては、食材を余らせてしまい捨てざるを得ないことがあげられます。
また作りすぎてしまい、同じものを食べ続けなければならない経験をされた方もおられると思います。
この問題は、小分けされている商品を購入すること、冷凍食品をうまく活用することで解決できることが多いでしょう。
また調理済み冷凍食品の中には、ただお弁当に詰めて自然解凍するだけという商品もあります。
朝の忙しい時間を有効活用するために、このような商品を使う事も良い方法です。
食事は栄養バランスが大切ですが、1日や1週間という単位でバランスが取れていれば良いですから、あまり神経質になる必要はありません。
Web等にはレシピが豊富に掲載されていますから、まずはお好きな献立を作ってみることが大切です。