借金があるときほど前向き・プラス思考が良い理由は?
借金が増えていくと、どうしても気持ちが暗くなってしまいますよね。
しかしながら、落ち込んでいても何の良いこともありません。
借金があるときほど前向きな姿勢になるべき理由と、ポジティブ思考を持つ方法について探っていきましょう。
記事の目次
借金があるのは普通のこと
借金があるからといって、人生そこで終わりではありません。
総務省の平成28年家計調査報告によりますと、世帯人数2人以上の勤労者世帯(世帯の中に1人以上の勤労者がいる世帯)の平均負債額は781万円。
同世帯の平均年収が715万円であることを考慮すると、年収の約1.1倍もの負債を抱えていることになります。
また、借金を抱えている世帯人数2人以上の勤労者世帯は53.9%。
つまり、借金を抱えている世帯の方が多いのです。
このことからも、「借金があるから・・・」と落ち込む必要がないことが分かるのではないでしょうか。
◆総務省統計局公式サイト:「平成29年家計調査報告(貯蓄・負債編)」
住宅ローン以外の借金を抱えている世帯も多い
◆総務省統計局公式サイト:「平成28年家計調査報告(貯蓄・負債編)」より引用
世帯当たり781万円の借金と言っても、そのうちの716万円は住宅ローンや土地取得目的のローンです。
住宅・土地のためにローンを組んでいる世帯は、2016年の段階で41.8%(図中の青線で囲った部分)います。
また、住宅・土地以外の目的のローンも、世帯平均で45万円、そのうち民間の金融機関からの借り入れは34万円もあります。
割合で見てみると、住宅・土地以外の目的のローンを利用している人は10.6%、携帯電話の機種代金などで月賦や年賦を利用している人は18.4%もいます。
つまり、10世帯に1世帯以上が、カードローンや奨学金、その他のローンを利用し、6世帯に1世帯以上が何らかの分割払いをしていると言えるのです。
このことからも、カードローン等の民間ローンを利用することは何も特別なことではないということが分かりますよね。
借金があっても前向きでいるべき理由
借金は珍しいことではなく、ごく普通のことですから、決して落ち込んだりネガティブに考えたりする必要はありません。
住宅ローンなども合わせれば、ほとんどの家庭で年間収入を超える借金を抱えているわけですから、少々の借金くらいでは騒ぎ立てることはないのです。
また、落ち込んだりネガティブになったりすると、借金返済自体が難しくなることがあります。
借金を抱えながらも前向きでいるべき理由を3つ紹介します。
暗い顔では面接で採用されないから
借金返済のために、転職や就職を考えている人もいるでしょう。
しかしながら、接客業だけでなくどんな業種でも、第一印象が明るい人の方が高い評価を得ますので、元気で明るい様子をアピールしなくては面接審査で採用してもらうことは難しくなります。
借金があるからと落ち込んで暗い顔をしているならば、仕事(=収入)を得るチャンスも失ってしまうのです!
家族みんなが暗くなるから
家族の中で1人でも悩みを抱えている人がいると、一緒に暮らしている夫や妻、子供達まで暗くなってしまいます。
みんなが暗い調子でいると、ちょっとしたことでも喧嘩してしまいます。
夫婦不和から離婚に至ることは珍しくありませんが、夫婦不和の原因が借金問題だというケースも珍しくないのです。
生活費のやりくりが難しいと悩んでいる主婦の方は、ぜひ次の記事を参考にご主人と家計について話し合って下さい。
ストレスによって浪費するかもしれないから
ストレスのあまり過食やショッピング、ギャンブル等に走る人もいます。
いずれも浪費する行動ですので借金中は慎むべきなのですが、あまりにも精神的に追いつめられると、「1回だけなら良いよね」と自分に言い聞かせ、無駄なお金を使ってしまうことになるのです。
もちろん、浪費をすると罪悪感を持ちますので、さらにストレスが増えます。
そして、そのストレスを解消するために、再び浪費することも予想に難くないのです。
このような悪循環に陥らないためにも、借金を抱えることを「ストレスだ」と感じないようにしてください。
次の記事もぜひ読んでみて下さい。
借金を抱えながらもポジティブになる方法
借金があるからと落ち込んでいると、さらに悪い方へ事態が進展する理由を3つ紹介してまいりました。
ですが、「落ち込んではいけない」と頭では分かっていても、やはり多額の借金のことを思うと、表情もマインドも後向きになってしまいますよね。
次は、どのようにポジティブな気持ちを持つことができるのかについて解説してまいります。
借金返済計画を立てる!
ただ毎月言われるがままに借金を返済しているだけでは、暗い夜道を歩くのと同じで、自分がどこを目指しているのか、いつ明るい世界に出られるのかが見えてきません。
ポジティブに借金を返済するためにも、綿密な借金返済計画を立ててください。
計画を立てると、「あと50万円返済したら完済!」「このペースで返済したら1年3ヶ月後には終了!」と明るい未来が見えてきます。
また、「来月は節約して10万円返そう」等のミッションを自分に与えるなら、返済をゲーム感覚で楽しむこともできますよ。
借金を完済したら、次はどんどんお金持ちになっていきましょう。
次の記事もぜひ読んでみて下さい。
余暇はめいいっぱい楽しむ
「お金がないから」と落ち込んで、家に閉じこもっていても何の解決にもなりません。
お金がなくても、遊びに出掛けたりデートをしたりする方法はたくさんあります。
休日にしっかりと遊んでリフレッシュするならば、メンタルも自然と前向きになりますよ。
お金をかけない楽しみ方や遊びを次の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
借金で死ぬことはないと理解する
「こんなに借金を抱えている。もう死ぬかもしれない・・・」とネガティブに落ち込む人もいますが、ご安心ください。
日本には債務整理制度がありますので、債務者の返済能力や金銭状況に合わせて借金を減免することもできるのです。
また、標準的な収入が得られないときには生活保護制度を利用することもできますし、低所得世帯が利用できる超低金利(年利0~1.5%程度)の公的貸付制度もあります。
「万が一の時には債務整理制度や生活保護でなんとかなる」ということをいつも忘れないでくださいね。
借金があっても大丈夫!前向きな言葉
第20代総理大臣の高橋是清氏は、5期にわたって大蔵大臣を務め、日銀の総裁にもなった「財政の専門家」ですが、アメリカで奴隷として売られたり、芸者の三味線持ちをしたりと極貧も味わった人物でもあります。
そんな波乱万丈な高橋氏の語った言葉に、「どんな失敗をしても、窮地に陥っても、自分にはいつか強い運が向いてくるものだと気楽に構え、前向きに努力した」というものがあります。
終生彼は「自分は運の良い人間だ」と言い続けたとのことですから、余程ポジティブな人だったのでしょう。
あなたも借金があっても「自分は運の良い人間だ」と思い込み、常に前向きに努力してみるのはいかがでしょうか。
いつか強い運が向いて来て、お金に苦労しない人生が訪れるかもしれませんよ。
借金をするのは悪いこと?
普通の人が借金をするというとあまりいい印象を抱かれないことが多いですが、企業が借金をするというのは当たり前のことでそれほど悪いイメージはもたれていません。
この違いは借りたお金を何に使っているかというところにあります。
個人の場合は、借金をして生活費や娯楽費や交際費といった生活に必要なことに使うことが多いでしょう。
反対に、企業では、借金をして工場の建設や新商品の開発といった新たな価値を生み出すための投資に使うことが多いです。
企業が借金をしても悪いイメージを持たれないのは、借金を上回る価値を生み出してしまえば最終的に借金をする前よりも大きな利益をあげられるからです。
逆に言えば、借金をした上で浪費して新たな価値を生み出すことができなければ、企業であっても批判されてしまうでしょう。
これは個人でも同じことで、新しい価値を生み出せるのかそうでないのかというのが借金では大事なことです。
それを踏まえると、資格の勉強や人脈作りなどといった自分の価値を高められるという考え方で借金をするのはいいことでしょう。
ただ、プラス思考の方向を間違えて単なる現実逃避として借金を楽観的に考えるのはやめたほうが良いでしょう。
プラス思考の特徴
プラス思考は行動を起こす上でいい方向に作用することが多いです。
マイナス思考をしていると、日々のちょっとしたことから不安や後悔といった様々なストレスがかかり、自分が疲れてしまいます。
また、行動を起こそうとしたときにもしかしたらこんなことが起こるかもしれないと二の足を踏む原因にもなるでしょう。
プラス思考になれれば、こういった捉え方からくる疲れやこれから起こす行動への不安感が少なくなるので、より活発に動けるようになります。
借金を返す上でもそういった不安感を少なくして行動できるということは、先を見据えながら動けるのでいい影響をもたらしてくれるでしょう。
プラス思考になるには
プラス思考になるには、日々の生活をプラスに捉える練習をする必要があります。
はじめのうちは違和感ばかり感じてしまうかもしれませんが、それを続けているうちに、プラスで捉えるのが自然になっていきます。
自分にとって良くないことが起こったと思ったときも、良かったところを少し無理矢理でも見つけ出して、逆に「よかった」と口に出してみましょう。
良かったと日頃の出来事を解釈したり、いろんなことに感謝をしたりするようになると、少しずつ楽に生きられるようになります。
プラス思考の注意点
プラス思考は自分をいい方向に導いてくれることもありますが、少し前に書いたとおり欠点もあります。
楽観的に物事を捉えすぎると、単なる現実逃避になっていまったり、自分の欲に引っ張られすぎたりする点です。
あくまでプラス思考は現実の見方を変えて、良かったと思える点を見つける考え方であって、現実から目をそらして自分がほしい現実をみる考え方ではありません。
無計画に、すぐに返せると思ってお金を借りすぎたり、返済を先延ばししたりするのは避けましょう。
債務整理をしてプラス思考に
とはいえ、既に大きな借金を抱えていたりすると、プラス思考で物を考えるなんて絶対無理と思う人もいるでしょう。
そういった人は、まず債務整理をして借金を整理してみてはどうでしょうか。
債務整理には、任意整理と自己破産、個人再生という三つに分かれており、それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分にあっている制度を利用することが大切です。
任意整理
任意整理は貸金業者と交渉して、借金の減額や返済期間の変更することで、より借金を計画的に返せるようにしてもらうことです。
通常、債務整理は弁護士に依頼するため、手続きや依頼にかかる費用が必要ですが、任意整理であれば日本クレジットカウンセリング協会で無料でやってもらうことができます。
デメリットとしては、ある程度の金額をきちんと返済できる必要がある点と、借金の残額や返済期間の変更がどの程度できるかは業者の交渉次第なので、どのくらい返済が楽になるのかわからないという点があります。
自己破産
自己破産は車や家といった価値のある資産を手放して、借金の全額を免除するというものです。
借金が膨らみすぎている場合には有効な方法ですが、家や車を代表とする一定額以上の価値を持つ資産を失うという大きなデメリットを伴います。
任意整理以外の場合でも、法テラスなどに依頼すれば、弁護士に手続きしてもらうために必要な費用を一時的に立て替えてもらうことできます。
そのため、手元にお金がないときでもすぐに債務整理を始めることができるようになっています。
個人再生
個人再生は自己破産と任意整理の中間のようなもので、いくつか条件はあるものの家や車を手放さずに借金の大部分を免除するというものです。
借金の額にもよりますが、借金の総額が500万円以上の場合は返済する額が5分の一以下まで減額されるため、返済を楽にすることができます。
これらの債務整理を活用して、借金の負担を減らすことができれば、プラス思考で生きていくこともできるようになるでしょう。