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同じネット銀行に複数口座を作る事は可能?

今回は、「一つの銀行に同一名義の口座を、複数作る事が出来るのか?」という点について、詳しく考えてみたいと思います。

銀行口座は「一つの銀行で一口座まで」というのが基本的な考え方だと思いますが、場合によっては同じ銀行に同一名義で複数口座を作りたい…というケースも発生します。

では、たとえやむを得ない事情があったとしても、複数口座を作る方法は本当にないのでしょうか?

また、複数口座を作れないとしたら、その理由は何なのでしょうか?

今回の記事では、以上の点についても詳しく見ていきたいと思います。

同一銀行に複数口座を作る理由

まず、同じ銀行に同一名義の口座を複数作る場合、どんな理由が考えられるのでしょうか?

目的①家計の管理を細かく行う為

同じ銀行に複数口座を作りたい理由としては、「家計の管理を細かく行いたい…」という理由が最も多いようです。

毎月の生活費をきちんと管理している人の中には、口座別に目的を持たせて資金を分けている人が居ます。

例えば、「生活資金用の口座」「貯金用の口座」「緊急用出費用の口座」という感じです。

しかし、そのような複数口座を別々の銀行に作ると、取り扱いが煩雑になりますし、キャッシュカードも利用できるATMも異なる為、出来れば同じ銀行に複数の口座を作りたい…というのも無理はありません。

目的②給与の指定口座として決められている為

二つ目の理由は、「給料の振込口座として会社から指定された為」という場合です。

例えば、会社に就職した時等に給与の振込口座が指定される事がありますが、既に指定された銀行の別支店に口座がある場合でも、会社からの指示となると同一銀行の別の支店に、同じ名義で二つ目の口座を作らないといけない…というケースも発生します。

会社にとっては、従業員が指定する個別の口座に給与を振り込むと、かなりの人件費と手数料が必要になってきますので、最近では給与振込口座として特定の銀行や支店を指定されるケースも少なくありません。

目的③手数料無料などの恩恵を受ける為

三つ目の理由は、少し不純な動機ではありますが、「銀行の様々な特典をできるだけ多く受けたい」という理由で、複数口座の作成を希望する方もいるようです。

ほとんどの銀行では、一口座に対しATM手数料の無料回数や振込手数料の無料回数が決まっていますが、複数口座を作る事で、それらの恩恵を何倍にも活用したい…と考える人も居るようです。

ネット銀行で複数口座開設は基本NG

では、以上のような理由があったとしても、結局のところネット銀行や一般の銀行では、同じ銀行内に同一名義且つ複数口座を作る事は可能なのでしょうか?

結論から申し上げると、残念ながら同じ銀行内に同一名義でいくつもの口座を作る…というのは、基本的には禁止されています。

では、なぜそのような事ができないのか…、その理由についても触れていく事にしましょう。

理由①犯罪防止

同一銀行の中に、同一名義の複数口座を作れない最大の理由は、「金融犯罪を防ぐ」という点にあります。

では、どんな金融犯罪が考えられるのかというと、代表的な例としては「マネーロンダリング」が挙げられます。

「マネーロンダリング」とは、「資金洗浄」という意味の事を指しますが、振り込め詐欺や麻薬、さらには贈収賄で得たような不正資金を、転々と口座から口座に移転させる事で、資金の出所や犯人を特定する事を難しくさせるお金の流れの事を指します。

口座を転々とさせるうちに、不正な資金が正常な資金のように洗濯(ロンダリング)されてしまう事から、このような名前が付けられています。

理由②特典の不正利用防止

二つ目の理由は、先ほどの複数口座を作りたい理由の中にも挙げましたが、「銀行の特典の不正利用を避ける為」という意味もあります。

仮に、同一銀行に同一名義の口座を10個作る事ができれば、ATM手数料の無料回数が1口座に1回だけだったとしても、合計10回まで手数料無料で利用できるという事になってしまいます。

最近では、銀行の金利収入も非常に厳しくなってきていますので、ATM手数料や振込手数料などの手数料収入は、銀行にとっては大きな収益源となっています。

したがって、このような複数口座を作られると、銀行の経営も危うくなってしまいますので、現在は基本的に「同一銀行内での同じ名義の複数口座は認められない」という事になっています。

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家計管理の為なら住信SBIネット銀行

しかし、一部の銀行であれば家計管理の為に、複数口座に似たような形で口座を分ける事は可能です。

その代表例が、住信SBIネット銀行の目的別口座です。

住信SBIネット銀行の目的口座とは、代表口座を一つ作ると、五つまで目的別に口座を分ける事が出来るサービスの事を指しますが、「一つ目の口座は貯蓄用」「二つ目の口座は生活資金用」そして「三つ目は老後資金用」という感じで、口座に名前をつけて資金を分ける事が出来るようになっています。

しかし、これはあくまで代表口座が一つで、見た目の口座が別れるだけですので、住信SBIネット銀行の手数料無料の特典などは、一口座分しか適用されない事になっています。

尚、この住信SBIネット銀行の目的口座については、下記参考サイトからご確認いただくことも出来ますので、一度ご覧いただければと思います。

◆住信SBIネット銀行公式サイト:「目的別口座」

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同一銀行の異なる支店では開設可能?

では、ネット銀行やメガバンクにすでに口座がある場合、いかなる理由があっても本当に複数口座は作れないのでしょうか?

やむを得ない事情がある方の為にも、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

同一銀行の異なった支店に口座を作る理由としては、転居で利用できる店舗が変わった場合や、先ほどもお伝えしたような「会社からの給与振込口座として指定される」という場合が多いようですが、何度もお伝えしている通り、基本的には同一銀行内の複数口座開設は認められない…という事になっています。

たしかに、昔は銀行の本人確認の規制も緩かった為、異なった支店であれば同一名義で複数の口座を作る事もできたのですが、最近では振込詐欺等の金融犯罪が横行している為、口座開設時の本人確認については、かなり厳しくなっています。

また、本人確認を銀行が怠った為に、万一金融犯罪が発生したとなると、銀行側の責任も問われる事になりますので、最近は本人確認について特に神経質になっているようです。

ただし、同一銀行の異なった支店への口座開設が「100%無理か?」と言うと、実はそうではありません。

銀行が規制を受けているのは、「犯罪に利用されないように、本人確認をきちんと行ってくださいよ」という事だけで、何も同一銀行内に同一名義の口座を開設する事が、法律で禁じられている訳ではないからです。

したがって、どうしても複数口座を作る必要がある場合には、銀行に対して事情をきちんと説明し、何らかの証明書類を持っていけば、認めてくれる場合もあるようです。

まとめ

今回の記事でもお伝えした通り、以前よりは件数が減ってきたとはいえ、まだまだ振込詐欺やネット販売での詐欺は絶えず発生しています。

その為、銀行の本人確認に関する法律は年々厳しくなり、銀行口座開設時には本人確認書類の提出はもちろん、カード等が自宅に到着して初めて銀行の利用が出来る…という厳しいルールを設けている銀行もあるようです。

たしかに、家計管理の利便性を高めるという目的や、給与振込口座作成の為に、複数口座を作りたい…という気持ちはわかりますが、以上のような背景がある以上、複数口座の開設が無理なら、やはりあきらめるしかないのかもしれませんね。

 

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