お金も時間もない人は「時間の価値」を上げよう
お金も時間もないと思っている人は、どちらを先に確保する必要があるでしょうか?
それは「時間」です。
なぜかと言うと、お金を稼ぐためには、それに応じた知識やスキルが必要となりますが、技術を学ぶために「時間」だけは絶対に欠かすことができないからです。
まずは時間を確保して、スキルを磨いて価値を生み出し、対価として最終的にお金を稼ぐことで、お金も時間もある人を目指すことができるのです。
では「時間がない」と思っている人は、どのように時間を生み出せばいいのでしょうか?
「時間がない」と思う人ほど、たとえば自分の生活リズムに合わない時短術に振り回されたり、睡眠時間を無理矢理削減して、精神的にも体力的にも負担をかけています。
これでは時間が節約できても、生産性も下がるので、スキルを磨くどころではありません。
1時間は24時間、限られた時間しかありません。そのため時間を生み出すことは数字的に考えて、必ずどこかで頭打ちになります。
もちろん時短術によって時間を生み出すことは可能ですが、生み出せる時間に上限がある以上、時間の節約も一定ラインを超えたら、時間の価値を上げていくことしかできないのです。
つまり、時間は節約する意識より、価値を上げる意識が重要なのです。
脳の特徴を活かして時間の価値を高めるコツ
脳の特徴として「締め切り効果というものがあります。
これは「人は期限を決めると、そこまでに物事を仕上げようとして、集中力がアップする」という効果です。
「ここまでに仕上げなければいけない」という目標が定まってくると、締め切りまでに仕上げようとするために、より集中力が高まった状態で仕事に向かうことができるのです。
しかし、自分を追い込むような締め切りを自分で設定することは難しいかもしれません。
そんなときに一つ、「同時並行で作業を進める」ことを考えてください。
たとえば「語学学習とダイエットをやりたい」と思っているとき、多くの人は「まずは語学学習をやって、そのあとでダイエットを…」と、一つ一つ取り組もうとします。
そうではなく、語学学習とダイエット、両方とも同時進行で取り組んでいくのです。
当然ながら、同時に複数のことに取り組むのは非常に大変です。必然的に締め切りのハードルは上がりますが、どちらも自分がやりたいことであれば、「追い込まれる感」は軽減されます。
さらに同時並行で物事を進めていると、両方に共通する本質やコツなどが見えてくるメリットもあるのです。
語学学習とダイエットで例えるならば、どちらも「テクニックよりも継続的な取り組みが重要」となりますが、「体重計に乗って成長変化を感じるのと同じように、語学学習も計測して数字で可視化できれば、継続的に取り組めるのでは…?
というように、片方でうまくいっているやり方を他方に応用することができるようになります。
一見違うことをやっているようでも、それぞれの考え方を相互に横展開することで、一方の悩み事が、全く分野の違う他方の考え方によって解決されるのです。
それぞれのことを一つずつやっていると、こうした問題解決ができず、狭い世界で悩んでいる時間が増えてしまい、時間がなくなってしまうのです。
複数の物事に取り組む場合は、同時並行で取り組みながら、締め切り効果による集中力を引き出し、問題解決に対する気付きを得る機会を増やすことで、時間の価値を上げていくといいでしょう。
他にも脳には「レミニセンス現象」と呼ばれる、睡眠中に脳内の情報整理が行われる特徴があり、睡眠時間も脳の成長時間と考えることで、時間の価値を高める考え方もあります。
詳細は以下のリンク記事をご一読いただければと思います。
スケジュールよりも先に手帳に書くべき内容とは?
時短術などで時間を生み出している人でも、時間を無駄に潰してしまっているケースがあります。その原因の一つに挙げられるのが「時間ができたときにやるべきことがない(または曖昧になっている)からです。
いくら時間ができても、「何をしようか…?」と考える時間が続くほど、ただ時間だけが過ぎていく感覚に襲われて、何もせず無駄な時間だけが過ぎていく自分に不安感を覚えるようになり、突発的に思い浮かんだ無意味な作業で時間を浪費してしまうのです。
やりたいこと自体は、何もすべてが自己成長につながる必要はなく、精神面、体力面それぞれで自分をリフレッシュさせるために余暇を過ごしてもいいのですが、これもまた「何をしてリフレッシュしようか…?」と考えているうちに、時間はどんどん過ぎ去っていくのです。
時間は貯めることができませんので、時間ができたときにやるべきことは、日頃からノートや手帳などに書いてまとめておきましょう。
速読講師/ビジネス書著者
角田 和将
主に速読を通じて、本を最大限に活かし、時間の量と質を変えることの大切さを国内外、全国各地で伝えている速読講師。
その傍ら、日本の投資教育レベル向上を願い、投資関連の講演や執筆活動も行っている。
著書に6ヶ月で10万部を超えるベストセラーとなった「1日が27時間になる!速読ドリル(総合法令出版)」をはじめ、『速読日本一が教える すごい読書術』(ダイヤモンド社)、『出口から考えるFX』(パンローリング)などがある。著者累計は10冊で27万部超え。
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