レイク、プロミス、アコム等の消費者金融の借金をバックレ、踏み倒しすると信用情報に記録される
消費者金融から借金がある人が必ず考えることは、返済せずにバックレできないか?ですよね。
借入件数が多くなればなるほど、借りている金額が多くなればなるほど、返済の踏み倒し、いわゆるバックレることを考えてしまうものです。
そもそも消費者金融からお金を借りて返済しないまま借り逃げすることはできるのか、返済しないままいるとどうなるのかを中小消費者金融経営30年以上の筆者がご説明します。
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
目次
実際に借金を踏み倒した人の体験談
インターネットで検索してみると、例えばプロミスなどへの借金返済を踏み倒しできたという口コミがないわけではありません。
しかし、プロミスなどの大手業者が借金を踏み倒されることがあるのか?と疑問に思いますよね。
プロミスがわざと借金返済滞納を見逃したのか、それとも偶然によって見逃されてしまったのでしょうか。
踏み倒しの成功は2008年前後に集中している
踏み倒しが成功したと書き込まれる日付に注目すると、なぜか2008年前後に多いのです。
プロミスの借金返済が踏み倒しできたという例の子細を見ると、ほとんどの場合、踏み倒しではなく過払い金請求のことを指しています。
つまり、プロミス側は過払い金請求された場合と債権を放棄した場合(=踏み倒された場合)とどちらが得になるのか計算した上で、借金の踏み倒しを許しているのです。
踏み倒されるほうが得することもある
たとえばプロミスの借金が50万円あったとしましょう。
プロミスが積極的に督促状を発行するなどした結果、債務者が「返済しよう!」という気持ちになったとします。
しかし、すべての債務者が素直にお金を返済するとは限りません。
「そういえば、過払い金請求の対象になっているかも」と過去の返済状況を調べてみると、100万円の過払い金があることが判明したとします。
このようなケースなら、プロミスは督促状を出して債務者にお金を返済してもらうように促すよりも、とりたてて騒がずに債務者が借金の存在を忘れてくれるのを待つほうが得をしますよね。
2008年以前から借金があるときは過払い金発生の可能性がある
出資法の見直しにより2008年以前から借金をしている方は、過払い金が発生している可能性が高いです。
そのため、プロミスが故意に借金の踏み倒しを見逃している可能性もあるのです。
ただし、2019年現在では、すでに過払い金請求も峠を越しています。
現在プロミスからお金を借りている人に過払い金が発生している可能性は多くはありませんので、プロミスも借金の踏み倒しをわざと見逃すことはしなくなってきています。
借金を踏み倒すことに関するよくある誤解
借金の踏み倒し・・・と聞くと、「そんなことは実現不可能だ」と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際のところ、借金の踏み倒しは珍しいことではありませんし、実現不可能なことでもありません。
「借金の踏み倒しは不可能だ」と考えている方は、次の3点を誤解していることが多いです。
借金に時効はある
借金に時効はないと考えて、借金を踏み倒すことを思いつかない方もいます。
しかし、金銭貸借契約、つまり、お金の貸し借り契約には消滅時効(契約の効力がなくなる時効)があります。
通常、業者からの借金とビジネス関連の借金は5年、個人から借りた借金は10年で消滅時効が成立します。
借金のバックレは犯罪ではない
借金を踏み倒すなんて、真っ当に生きている人間ならできるはずもない極悪非道な行為だと思っていませんか?
もちろん、お金を貸した側からみれば、借金の踏み倒しは許し難い行為です。
しかし、犯罪ではないのです!
そのため、借金を踏み倒したからと言って、懲役刑や罰金刑に問われることはありません。
取り立てにヤクザが来ることはない
銀行や消費者金融などの金融機関は、反社会的勢力を排除しています。
つまり、借金の返済に遅れたとしても、ヤクザなどの反社会的勢力が取り立てに来ることはありません。
また、消費者金融や街金などが守るべき規範を記した貸金業法では、恐喝まがいの取り立てや債務者に対する嫌がらせ行為を禁じています。
借金を踏み倒すメリット
長期にわたって放置しておくと、消滅時効が成立し、借金そのものがなくなることもあります。
また、返済しなくても、ヤクザが取り立てに来ることはありませんし、犯罪に問われることもない・・・。
それならば借金を踏み倒してみようと思い立つ方もいらっしゃるかもしれませんね。
借金を踏み倒すことには、次の2つのメリットがあります。
これまで借りたお金を返さなくて済む
借金を踏み倒せば、お金を返す必要がなくなります。
「借りて返さなかったお金=儲かったお金」ですので、借金をしたどころか、お金を儲けたことになりますよね。
借金の踏み倒しで警察に逮捕されることはない
先程も述べましたが、借金を踏み倒して警察に逮捕されることはありません。
警察は民事不介入ですので、お金の貸し借りという契約を履行しないからと言って警察が介入してくることはありません。
しかし、取り立てに来た人に暴力をふるったなどの刑事罰に問われる行為があると、警察に逮捕される可能性があります。
返済せずに普通に逃げているだけであれば、逮捕されることはあり得ません。
借金を踏み倒すデメリット
金融機関からお金を借りて、偶然にも督促も何もされない状態が続いたら、「これはラッキー!」と喜んでばかりはいられません。
後で詳しく解説しますが、返済を滞納する期間が延びているだけですので、借金の消滅時効には一歩も近づいていないのです。
借金を踏み倒そうとすることで起こりうるデメリットについて知っておきましょう。
時効の成立自体が難しい
借金の時効は中断できます。
債権者側(=お金を貸している側)が裁判所に支払督促や訴訟を起こしたら、それまで動いていた時効の針はリセットされてしまいます。
また、裁判手続きは借主の居場所がわからなくても公示送達によって進めることが可能です。
時効の中断がされたのにそれを知らずに時効の援用(=時効完成を主張すること)をしてしまい、逆に居場所を突き止められるリスクもありますね。
住民票の移動ができない
借金の時効を援用するためには、時効が成立するまで消費者金融からの借金督促から逃げなければなりません。
よくあるのは、「夜逃げ」によって行く先をくらましてしまうことです。
引っ越し先が消費者金融にバレなければ、督促状の発行を送ってくることも催告書の発行を送ってくることもなくなりますよね。
しかしその際に困るのは住民票です。住民票を異動してしまうとどこに引っ越したのか調べがついてしまいます。
住民票は本人や家族でなければ取得できないとなっていますが、裁判を行う上で必要な書類だなどの正当な理由があれば消費者金融でも住民票を取得することが可能です。
つまり、住民票を移動することなく逃げなければなりませんので、引っ越し先での就職にかなり支障をきたすことでしょう。子供がいる場合は学校の転入手続きにも問題が出てきますね。
延滞金が増える
借金から逃げている間は借金返済をしていませんので、当然ながら延滞金が加算されていきます。
延滞金の金利は上限で年20.0%ですから、仮に50万円を借りて1年間返済しないままにしておくと、延滞金は10万円にも膨れ上がります。
借金の時効が成立する前に居場所を突き止められてしまうと、日数に応じて多額の延滞金を含めた返済をしなければなりません。
CICの信用情報がブラックになる
うまく時効の援用を利用したとして借金返済の義務がなくなったとしても、個人信用情報機関に返済延滞や強制解約などのよくない情報が残る可能性があります。
金融機関が個人信用情報機関の記録を取り消してくれれば良いのですが、「借金完済」や「時効による貸倒」と報告するとデメリットが生じます。
時効による貸倒と報告された場合は、時効の援用から5年間はブラックとしてローンの契約など一切できなくなるデメリットがあることを知っておきましょう。
たとえ借金完済と報告した場合でも、借金完済後5年間は取引状況が保管されますので、他の金融機関が個人情報を取得した場合、長期間の返済滞納があったことがバレてしまうでしょう。
カードローンやクレジットカードなどの審査に大きく影響を与えてしまうことは覚悟しなければなりません。
借金を踏み倒すことは現実的に可能か?
借金を踏み倒すことは、理論的には可能です。
最近では可能性は低くなってしまいましたが、過払い金が発生しているときに債権者側が意図的に見逃してくれることもあります。
しかし、現実には借金を踏み倒すことは可能なのでしょうか?
時効の援用という制度で借金を時効にすることはできる
借金を踏み倒す方法としては、夜逃げをするか、時効成立を待つしかありません。
とはいえ、夜逃げをするということには、家や仕事、家族、恋人、友人といった人生においてお金以上に大事なものを失うことでもあります。
そこまでリスクを冒してまで借金を踏み倒すというのもどうかと思われますので、やはり時効成立を目指すほうが穏当です。
大手消費者金融の借金はバックレできない
大手消費者金融の借金は、バックレできないと考えておくべきです。
なぜなら大手消費者金融の顧客管理はコンピューターによって行われており、返済滞納14日以上、31日以上などのリストを作って厳密に管理しているからです。
もちろん大手消費者金融の会員数はトップ企業になると120万人や130万人と膨大な数になりますが、それぞれ受け持つ担当割り当てがあって、督促担当部門にも多くの人員を割くことができます。
機械の目とスタッフの目の両方をかいくぐることはほぼ不可能ですので、あなたの滞納を消費者金融側がついうっかりと見過ごすということはないのです。
こまめに催促の電話とメールを実施
大手消費者金融の督促担当社員が、返済を滞納している顧客の自宅へ直接訪問することはありません。
しかし返済滞納日数によって借金督促のマニュアルが作ってあり、コンピューター画面上に表示される顧客に手順通りに電話をかけることやメールを送ることを行なっています。
返済滞納日数が60日、90日となるとまた別の督促担当部門に滞納者リストが渡され、データを受け取った担当者は手順通りに督促状を郵送することや、催告書を郵送することが完全にマニュアル化されているのです。
それらの作業は全てコンピューター上で行い、必ず借主とどのような会話をしたのか記録を残していますので、督促担当者が変わってもどこまで借主と話し合いがついているのか一目瞭然でわかるわけです。
よって常識的に考えれば大手消費者金融からお金を借りて、返済滞納しているのに何も対策を取ってこないことを期待するのは無理というものです。
中小消費者金融になるとバックレできるかも
しかし借入相手先が中小消費者金融になると話は別です。
中小消費者金融と言っても規模の大きいところから規模の小さいところまでいろいろありますが、とりわけ営業規模の小さいところは社員を多く抱えることができません。
営業貸付残高が5億円未満となると、社員の数は多くても3人程度です。
平均貸付残高を50万円とすれば、顧客数は1,000人くらいですね。社員のうち1人は電話受付や経理事務を担当しなければならないため、実質的に動くことができるのは2人です。
社員2人で1,000人の顧客を管理することは生半可なことではありません。たとえコンピューターによって顧客管理していたとしても、1人当たりおおよそ500人を担当しなければならないのです。
回収業務に手が回らないこともある
中小消費者金融の社員も金融のプロであることは間違いありませんが、金融のプロである前に1人の人間です。
何度督促の電話をかけても電話に出ない、また、電話に出たとしてもなかなか約束通りに返済してくれない場合は借主の自宅へ訪問することになります。
しかし、取り立てのために訪問できる時間は法律によって8時から21時までの間でなければなりません。
まして他の家族がいる時間帯に訪問してしまうと、消費者金融から借入していることが家族バレしてしまうリスクがあるため、顧客から来ないようにとの指示を受けていることもあります。
顧客だけが在宅している時間帯を狙って訪問となると、時間調整がかなり難しくなってしまいます。
恐喝と判断される恐れのある行為は避けなくてはならない
運よく顧客と話し合うことができても、顧客に「給料が入らないとお金がないんだよ」と言われてしまえばそれまでです。
給料日を聞いてその日に自宅へ訪ねたとしても、「給料は振り込みだから妻じゃないとお金はおろせない」などの言い訳を言う方も多いです。
「馬鹿にしてるのかこの野郎!」と言いたい気持ちをグッと抑えて、「それなら初めからそうおっしゃってくれればいいのに・・・」と次回返済する約束を取り付けて帰ってくるしかありません。
どのような話になろうと、顧客から恐喝と判断される恐れのある言動は避けなくてはいけません。
最近では、顧客がすぐに日本貸金業協会や消費者生活センターなどに「恐喝まがいの取り立てをされた!」と訴えることがあるため、言葉遣いにも注意をしています。
中小消費者金融の督促担当者はつらいよ
人間とは不思議なもので、返済滞納している顧客が増えてくると取り立て業務を投げ出したくなってしまうようですね。
本当だったら「回収できませんでした」と上司に報告して、裁判でも起こして借金回収すれば良いのですが、その簡単な手続きをすることができないのです。
裁判を起こすということは、督促担当者として失格の烙印を押されたのと同じですから、自分の担当顧客が借金滞納していることを隠すようになるスタッフも少なくありません。
中小消費者金融では回収率を毎日のように計算していますので、低回収率を知られたくないために、利息だけでも入金しておこうと自腹を切ってしまう督促担当者もいるのです。
自腹を切って利息を支払っておきながら、「どうせ督促しても回収することができない」「自宅に訪問するだけ無駄だ」と徐々に弱気になってしまい、挙句の果てには返済滞納していても放置してしまうのです。
回収率を下げないように維持するだけでも大変
1,000人くらいの顧客がいても、長期返済滞納にまでなる顧客は3%程度ですから30人ぐらいですかね。
30人の中でも3カ月以上の長期返済滞納する人は半分程度ですから、15人として社員2人で分担すれば7、8人です。
自己破産する人や任意整理する人も含まれていますので、その人たちを除けば社員1人当たりの長期返済滞納顧客数は4、5人といったところですね。
督促するだけ無駄と考えてしまうと、「借金返済できないんだったら自己破産でもなんでもしてくれないかな、その方がよほどラクなのに」と思うようになります。
とりあえず借金の時効にならないように、たまに顧客の自宅へ訪問し「債務承諾書」にサインしてもらうようにして、肝心な借金回収を怠ってしまうわけですね。
消滅時効が成立しなくても返済期間を無期限に延ばすと・・・
借主からしたらサインするだけで、借金返済をしないで済むなら、顧客にとっては思うつぼです。
たとえ借金の時効にならなくても、返済期間が無期限に延ばせるということは、借金からバックレたのと同じ効果があるからです。
もちろん、お金を貸す消費者金融側としては嬉しいことではありませんが、回収率を下げずに借金の時効を成立させないための落としどころ・・・といった感じでしょうか。
実際に借金を踏み倒した人はどんな方法で踏み倒しているのか?
あまりおすすめできませんが、どうしても借金を踏み倒したいという人は、消滅時効を成立させるように持っていかなくてはなりません。
以下のポイントを押さえておくならば、うまく行けば借金の消滅時効が成立することがあるかもしれませんよ。
返済の意思は一切見せないこと
お金を借りている側、つまりあなた自身が返済の意思を示すと、債務を承認したということになって時効は中断します。
借金を踏み倒す覚悟があるなら、どんなに督促があっても返済の意思は一切示してはなりません。
「お金がある時に返済します」「1万円なら返済できます」などの言葉は、全て債務の承認になります。
「口約束ならいいだろう」と考えても、基本的にクレジットカード会社の督促電話はやりとりが全て録音されていますので、一度言葉にしてしまえば債務の承認を行なったことになってしまいます。
電話は無視するか、電話があっても借金があることを知らないそぶりをした方がよいでしょう。
一社から50万円以上借りないこと
クレジットカード会社が裁判所へ督促を行うことにも費用がかかります。
このため、裁判所に債権者が訴えるケースは、裁判所に対してコストをかけても、取り戻せる金額が大きい時のみということになります。
1社あたりの借入金額が少なければ、その債権者は、裁判所を使ってまで回収をしてもコストの方が大きいことになりますので、場合によっては裁判所に訴えない可能性があります。
訴える価値があるかの分岐点は、おおよそ50万円です。
つまり、50万円未満の借金なら、返済を引き延ばしていても裁判沙汰には発展しない可能性があるのです。
一円たりとも返済しないこと
一円でも返済してしまうと、「債務の承認」に該当します。
債権者は「少しだけでもいいので返済してください」とかなり下手の態度で依頼してくることもあります。
「可哀想だな」と考えて、お財布にあった1円だけを返済したとしましょう。
しかし、例え1円であっても返済してしまうと、債務の承認をしたことになってしまい、時効は中断してしまいます。
本気で踏み倒したいのなら、金額に関わらず一円でも返済しないようにしてください。
連絡を取れる手段はすべて断つこと
取り立てる側も真剣ですから、自宅や携帯にこまめに電話を入れるようになります。
しかし、何度も電話をかけられると、つい「少しなら返済しようか」という気持ちになり、消滅時効が成立しづらくなります。
ここは一大決心をして、メールや電話番号、できれば住所などの連絡が取れる手段をすべて断ってはいかがでしょうか。
生活に支障は出ますが、どうしても借金を踏み倒したいなら個人情報を全部変えるくらいの意気込みは必要です。
住所は様々な手掛かりとなる
借金を踏み倒すためには、借金の返済を行なわず、金融機関からの呼びかけにも応えず、消滅時効が完成するのを待つしかありません。
しかし、金融機関もそう簡単に時効になるまで待ってはいません。
時効を成立させないよう「電話」や「訪問」にて入金の依頼をしてきます。
訪問は、まず、借金をした時の契約書に記載されている住所へ行きます。もし、引越しで住所が変わっている場合、連絡を取るために様々な手段で連絡先を探します。
最悪の場合、金融事故となり、俗に言うブラックリストに載り、次に照会するような生活をしていく上で様々なリスクを担ぐことになってしまいます。
住所変更をしないと金融事故になる
借金をする時の契約書には「届出の義務」という条項が入っています。
内容は、「債務者の氏名、住所、その他届出事項に変更があった場合は、直ちに届け出ること」としています。
また、「期限の利益の喪失」という条項にある「期限の利益の喪失事由」として「債務者の所在が不明となり、債務者に宛てた通知が届出の住所に届かなかった場合」という一文があります。
期限の利益の喪失事由に該当すると、金融機関は債務者に対して残りの借金を一括で返済するよう請求することができます。
つまり、引越しをして住所変更の届出を行わなかったら、最悪の場合は金融事故となってしまうのです。
金融事故になると他社のローンも利用が難しくなる
金融事故になると、残りの借金を一括請求されるようになります。
また、事故情報が個人信用情報機関に登録されますので、5年~10年以上は借金ができなくなってしまうというデメリットも発生してしまいます。
他社のローンも利用できなくなることが多いですので、生活に大きな支障が出ることもあるでしょう。
金融機関は住所を調べにかかる
金融機関から融資を受けると、数ヶ月単位で返済予定表等が郵送される場合があります。
その際、住所が変わっており郵便物が届かないと、金融機関から引越しをしたのかを確認する連絡が入ります。
ところで、上記の「期限の利益の喪失事由」には、郵便物が届かなかった時点で一括請求できるとしていますが、実務上は、すぐに一括請求をされるわけではありません。
まずは契約書に記載してある固定電話・携帯電話に電話をし、それでも繋がらない場合、電話に出続けない場合のみ、引越し先の住所を調べます。
金融機関は債務者の戸籍や住民票を調べることができる
「お金を貸した」金融機関は、「お金を借りた」債務者の戸籍を見る権利があるとしています。
つまり、住民票にて新しい住所を調べることができることになります。
本来、住民票は第三者が請求することはできませんが、お金を貸したという事実が分かる契約書(金銭消費貸借証書や当座貸越契約書など)があれば、第三者でも住民票を取ることができます。
当然ですが、債務者が住民票の住所変更を行っていなければ、住民票には新しい住所は出ません。
住所変更の手続きをしないことで金融事故扱いになることもある
引っ越し先の住所を住民票に載せなければ、金融機関の追跡を払い借金を踏み倒せる・・・と思えますが、実際の所はそう簡単にはいきません。
それどころか、この状況は逆に自分の首をしめていることになります。
引越しをして住所変更の届出も無い、電話にも出ない・折り返しの電話も無い、新しい住所が住民票にも載っていないとなると、残るは期限の利益の喪失しかありませんよね。
いよいよ本当に金融事故扱いとなり、個人信用情報機関に事故情報が登録されることになります。
金融事故になれば、長期間、ローンを組めなかったりクレジットカードを発行できなかったりといった様々なデメリットを強いられることになります。
職場に金融機関から電話がかかる
金融機関が、引越しをして住所が変わった事実を知った場合、固定電話や携帯電話への連絡を行いますが、職場に電話がかかることもあります。
勤務先情報は融資の申込時点で記載しているので、その情報から電話を行います。
職場に電話をするなんて・・・と思われるかもしれませんが、これは親切な行動と言えるでしょう。
本来、連絡が繋がらなかったら期限の利益を喪失させ一括請求をしますが、職場にまで連絡をしてくれるということは、そこまでしてまで金融事故にしないよう努めてくれているとも取れます。
やはり、金融事故とは、それだけデメリットの多いことなのです。金融機関から連絡があったら、真摯に対応しましょう。
資産の差押や公示をされる場合がある
給与の差押や預金の強制解約は、金融業者の担当者によっては実施しないこともあります。
通常ならば、預金は、預金者本人が印鑑や通帳・証書を持参し、解約の手続きを行わないと解約することはできません。
しかし、借金をする時の契約書には「期限の利益の喪失となった場合、債権者(金融機関)は債権(預金等)の期限のいかんに関わらず、いつでも相殺することができる」と定められています。
つまり、期限の利益の喪失となれば、金融機関はいつでも預金を解約し滞納金に充当することができるのです。
他にも、公示送達という手続きを行うことで、債務者が督促状などの文書を故意に受け取らなかったとしても、公的に債務者へ届いたこととして金融事故を成立させることができます。
この様に、債務者に誠意がない場合、金融機関は強制的に様々な手続きを行うことができることとなっています。
時効の援用とは何?わかりやすく説明!
時効の援用とは、金融機関に対して時効が成立し、借金の支払い義務がない手続きのことを言います。
手続きは一定の書式のもとにおいて、内容証明郵便で郵送するのが普通です。
書式はそれほど難しくありません。
例えば消費者金融からお金を借りたなら、会員番号や契約番号と借主の名前や住所を明記した上で、すでに借金の消滅時効が到来したことと、今後一切借金返済の義務はないことを明記するだけです。
1.借金の時効成立の条件
時効成立の条件は、借金返済していない状態で5年経過していることが目安になります。
お金を借りて一度も返済していない場合の起算日は、お金を借りた翌日です。
一方、何度か返済している場合の起算日は、最終的に返済した翌日になります。
もちろんその5年の間に、金融機関が法的手続きを取っていないことも、時効成立の条件に入ります。
確実に5年経過していることを確認してから、時効援用の手続きをしましょう。
2.借金の時効の仕組み
金融機関からの借入には消滅時効があります。
時効を援用することで借金を帳消しにできる可能性がありますが、まずはその仕組みについて見ていきましょう。
権利は行使しないと消滅する
借金に時効がある理由は、法律の考え方にあります。
それは、お金の貸し借り(債権・債務)は期間が長くなり過ぎると、その権利関係を実証するのが難しくなるという考え方です。
また、お金を貸したという権利を主張しない人は、そもそも法律上保護をする必要がないという考え方もあります。
さらに、権利関係をあやふやなまま放置しておくと、他の権利関係との問題が発生する可能性もあります。
このような理由から、お金の貸し借りには消滅時効が法的に定められているということをまずは覚えておきましょう。
起算日から時効になるまでの期間
借金が時効になるまでの期間は、借り入れした先が個人なら10年、法人なら5年と異なります。
このような違いがあるのは、時効の期間は民法で定められた10年が原則であるものの、相手が法人の場合は商取引とみなされ、商法で定められている5年が適用されるからです。
このとき、時効になる年数を数える日を起算日といいます。
起算日の解釈は様々ですが、一般的な金融機関からの借り入れにおいては、「最終的に借り入れした日、又は最後に返済した日のどちらか遅い日の翌日」という認識で問題ありません。
したがって、起算日から5年が通過すれば、銀行や消費者金融の借金が帳消しになるということです。
3.借金を時効援用する方法
既にご説明の通り、たとえ5年経過したとしても自動的に時効が成立するわけではありません。
借金の消滅時効は時効の援用をして初めて成立するため、時効援用の方法を知っておく必要があります。
どのようにすれば時効援用できるのか、順を追ってご説明していきます。
時効が成立しているかを調べる
時効援用する前に借金が時効になっているかどうか確認しなければなりません。
しかし起算日がいつなのか分からないことには、時効が成立しているかどうか判断できませんね。
金融機関からお金を借りて、何も督促されることなく、また裁判も起こされることなく5年経過すれば、その借金は時効を迎えることになります。
なお参考までにご説明しておくと、銀行業務を行う信用金庫、公庫の時効には10年必要です。
銀行カードローンや消費者金融やクレジットカードを利用する場合は、消滅時効は5年で成立します。
起算日が分からないときは信用情報機関に情報開示請求をおこなう
お金を借りた日や、最後に返済した日はいつだったのかわからない場合は、信用情報機関に対して情報開示請求すれば確認可能です。
信用情報機関は KSC、JICC、 CIC の3つがあり、以下の記事を参考に情報開示手続きをしてください。
手数料はおよそ1,000円かかり、郵送で情報開示請求する場合は定額小為替で支払いが可能です。
また CIC はパソコンやスマホからでも情報開示請求ができ、手数料はクレジットカード払いで済ますこともできるため、手軽な情報開示としては CIC からするのがおすすめです。
時効援用通知書の作成が必要
時効が成立していることが分かったら、次は、時効援用通知書を作成しましょう。
時効援用通知書は裁判になった際の証拠となるため、必ず作っておくことをお勧めします。
作成する前に注意したいのは内容証明郵便には書式があることです。
A 4サイズの紙に横書きで記載する場合、文字数や行数によって決まりがあります。
1行13文字以内 | 40行まで |
1行20文字字以内 | 26行まで |
1行26文字以内 | 29行まで |
なお、句読点も一文字と数えます。
時効援用通知書の書き方
時効援用通知書の書き方は基本的な項目が含まれていれば、一定の書式はありません。
最も簡単な時効援用通知書の雛形をご覧ください。
時効援用通知書 日付 債権者の住所と氏名 貴社における私に対する債権は、最終弁済日である〇年〇月〇日の翌日からすでに5年が経過しています。これは既に債権が消滅時効になっていることを示しています。 そこで私は貴社に対し、時効援用通知書を作成し通知しました。 これにより私に対する債権は消滅し、また貴社に対する返済義務もありません。 なお貴社におきましては信用情報機関に対し適切な処理を求めます。現在返済滞納となっている情報を速やかに抹消し、借金完済扱いとしていただくようお願いします。 借主の住所と氏名 契約番号 当初借入額 最終弁済日 |
要するに借金の消滅時効になったこと、そして返済義務がなくなったことを伝えれば良いのです。
契約番号や会員番号を明記して、誰の債権が明らかに分かるようにしておきましょう。
契約番号や会員番号忘れてしまったという場合は、氏名にふりがなをふり、生年月日を記載しても構いません。
効援用通知書は内容証明郵便で送る
時効が成立していたら次に時効の援用をしましょう。
時効の援用とは、すでに時効が到来したことと時効の援用を利用することによって借金返済の義務がないことを債権者に伝えることです。
電話で時効を援用すると裁判になった際に証拠が残りませんので、借主に有効な証拠とするためにも、必ず内容証明郵便で債権者に時効援用通知書を郵送しましょう。
内容証明郵便によってどのような文章が誰宛に差し出されたのか郵便局が証明してくれますし、 郵送した日付によって日にちも確定することもできますね。
できれば配達記録証明郵便で送ると、債権者が受け取ったことと、いつ受け取ったのか日にちも確定できます。
4.時効の援用にかかる費用
時効の援用の手続きには費用がかかります。
手続きを自分で行うのか、また、弁護士や司法書士といった法律の専門家に依頼するのかによって異なります。
自分で行う場合の費用
自分で時効の援用をする場合に必要な費用は、ほとんどが内容証明郵便の料金ですね。
- 郵便切手代84円
- 内容証明料金430円
- 配達記録料金310円
- 書留料金430円
以上合計して1,300円弱かかります。
また内容証明郵便は、郵送する時効援用通知書を作成しなければならないため、コンビニでコピーする場合はコピー代金が別途かかります。
それに加えて封筒を用意しなければなりませんので封筒代も別途必要です。
それらを全て加算しても1,500円もあれば十分ですね。
弁護士や司法書士に頼む場合の費用
時効の援用によって借金の情報を消すには、金融機関との交渉が必要になります。
さらに、交渉内容は内容証明郵便によって証拠を残さなければなりません。
時効の援用手続きは複雑であるため、専門家である弁護士に依頼した方がスムーズに手続きを行うことができるでしょう。
弁護士に依頼する場合は、着手金と成功報酬と合わせて、一般的に約30万円前後の費用が掛かり、借金金額が多ければ多いほど費用が高額になる傾向にあります。
無料相談や、あるいは低額で相談を受け付けてくれる弁護士事務所もありますので、まずは相談してみることをおすすめします。
保証人でも時効の援用は可能
借主が時効の援用をすると、保証人の返済義務も消滅します。
反対に、連帯保証人が時効の援用をした場合でも、借主の返済義務は消滅します。
借主がうっかりしているときは、連帯保証人が消滅時効の成立をチェックして、時効援用の手続きをするようにしてください。
5.時効の援用で信用情報のキズが取れる?
借金の時効が成立し、消費者金融などの金融機関に時効援用の内容証明郵便を送ると、信用情報のブラック情報がなくなります。
つまり金融機関側では時効援用に伴う契約終了となるため、契約が終わったことを信用情報機関に報告し登録及び変更をしなければならないのです。
時効援用による契約終了の情報を登録すれば、信用情報は消えてなくなりまっさらな状態に戻ります。
ブラックリストに載ることを恐れている方にとっては、非常に嬉しいことでもありますよね。
しかし、金融機関の個人信用情報機関への報告の仕方によっては、ブラック情報が消えないこともあるのです。
信用情報の登録は金融機関任せ
信用情報機関は加盟業者が情報の変更の都度、登録および変更を行いますが、どのように登録したのか、どのように変更をしたのかまで信用情報機関側ではチェックできていません。
言ってみれば、金融機関の考え方によっては、正しく時効の援用を行ったとしても、ブラック情報が消えないこともあるわけです。
・時効援用による債権の消滅→ブラック情報が消える
・単純な契約終了→契約終了後5年間ブラック情報が残る
・貸し倒れ→貸し倒れ処理後5年間ブラック情報が残る
金融機関が時効による債権の消滅を登録すれば、ブラック情報はすぐに消えますが、ほとんどの金融機関は契約終了、または貸し倒れと登録することが普通です。
そのためブラック情報は最短でも10年間残ることになりますね。
お金を借りて1回も返済していないとしても、時効成立までの5年と契約終了によるブラック情報の消滅の5年の合計10年間です。
貸し倒れ処理となれば10年では終わらないかもしれません。
金融機関が貸し倒れ処理しない限り信用情報は変更されませんので、金融機関によってはわざと貸し倒れ処理しないでそのままにしておくこともあるのです。
クレジットカードの借金を踏み倒す「時効の援用」
刑事事件に時効があるように、借金にも時効があります。
クレジットカードでのショッピングやキャッシングの借金を返済しないまま一定期間過ぎると、債権の消滅時効になります。
消滅時効に達すれば、クレジットカード会社は、カード会員に対して借金返済を求めることができません。
しかし単に消滅時効になったからといって借金を踏み倒したことにはなりません。
完全に返済義務なくしてしまうには時効の援用の手続きをしなければならないのです。
つまり、消滅時効が成立して返済する義務がなくなったということを、クレジットカード会社に伝える必要があるのです。
クレジットカード会社を甘く見てはいけない
5年くらいならのらりくらりとしていればあっという間に過ぎるさ、と考えるのはちょっと甘いかもしれませんよ。
クレジットカード会社は消費者金融とは違うと言っても、金融のプロですから5年もの間、何も督促せずに手をこまねいているはずがありませんね。
金融のプロは時効を成立させないための手続きをしっかりと心得ていますので、時効成立に至るまでには、時効を成立させるための条件を満たす必要があるのです。
貸金業者からみた時効の援用のメリット
借金の時効の援用によって借金返済の義務がなくなるのは借主にとって大変なメリットとなりますが、本来損失となってしまう消費者金融にとっても少なからずメリットはあるようです。
最初にも説明しましたが、借主に対しての契約内容によっては、借金を回収するよりも放棄してしまった方が過払い金を払わずに済むことがあるからです。
なお、過払い金請求とは、グレーゾーン金利で貸し付けを行っていた貸金業者から払いすぎた利息を取り戻す民事請求です。
借主は金融問題に詳しい弁護士や司法書士に依頼することで払いすぎた利息が100万円や200万円を取り戻せるのですから、消費者金融などは大損を覚悟しなければなりませんね。
貸金業者は過払い金が発生する顧客を把握していることがある
消費者金融は社内でどの顧客にどの程度過払い金を返還しなければならないのか、事前に計算していることが多いです。
そのため、契約した年度によっては過払い金請求されるくらいなら、ヘタに借金督促をするのではなく放置した方がトクだとなるのです。
急に消費者金融からの借金督促が来なくなったとしたなら、もしかしたら、過払い金請求の問題が発生しているのかもしれませんね。
借金の時効を迎え援用することによって、債務者は「借金返済の義務がなくなった」と満足していても、ウラでは消費者金融が「時効が成立して助かった」と思っているかもしれません。
ただし、過払い金の時効成立は最後の取引から10年後ですので、借金の消滅時効が成立しても、まだ過払い金の請求をすることは可能です。
借金の時効が中断されるケース
借金は時効を迎えることで帳消しになります。
しかし、途中で「時効の中断」が起こると時効そのものがリセットされてしまいます。
時効が中断する原因には次の3つがありますので、消滅時効の成立を狙っている方はかならず覚えておきましょう。
借入先(債権者)から返済を請求された
借金の時効は、貸手(債権者)が権利を行使することで中断されます。
つまり、金融機関から借入返済の請求がくると時効がリセットされるのです。
ただし、時効を中断させるには債権の強い認識がなければなりません。
したがって、ただ督促状を郵送される程度では、時効は中断されずに時効の期限が6か月延長されるだけです。
一方、督促状を内容証明郵便で送ると、返済してほしいとの強い意志が示されたとみなされ、時効中断の理由になります。
裁判で差し押さえや仮処分をされた
差押えや仮処分の請求をされると借金の時効は中断されます。
このような裁判所を通した請求は、自分の債権を強く認識していると判断されるからです。
金融機関から全く督促が来ないのに、時効が迫ると差押えの請求が来て時効を中断させられるというケースもありますので注意しましょう。
借金の存在を承認した(債務承認)
借金の時効が中断される理由のひとつとして、借り手(債務者)が借金(債務)の事実を認めるケースもあります。
借り手が口頭や書面で借金を認めた場合はもちろんのこと、借金を一部でも返済すると借金自体を認めたと判断されることになりますので注意したいところです。
督促手順は完全マニュアル化されている
督促担当者は返済滞納日数によって担当が変わり、督促手順も変わってきます。
大手消費者金融は借主がどうしても返済期日に返済できない場合は、通常は返済期日から14日以内であれば返済期日を変更することが可能です。
返済期日を変更することを忘れている借主に対して、最初のうちは電話によって返済期日に遅れていることを連絡します。
1ヶ月を超えない範囲で支払い猶予をもらえることがある
大抵の借主はオペレーターから督促の電話が入ると、2、3日以内に支払いを済ませます。
しかし消費者金融は正当な理由があれば、返済期日から1カ月を超えない範囲で支払猶予をしてもらうことが可能です。
支払猶予期間中に確実に給料が入る、その他の収入が入ることが確実で返済することが可能である約束できれば正当な理由とみなされます。
でも返済期日から31日目までに入金がないと、督促担当部門が変わりいよいよ借金回収のプロ集団が登場するのです。
督促状の発行から催告書、裁判へ発展
コンピューターで顧客を管理している以上、督促担当者が返済滞納を見逃すことはありません。
返済期日から遅れること31日目で督促状が郵送され、それでも支払わない顧客に対して61日目には催告書が借主へ郵送します。
「催告書の郵送は裁判によって借金を回収します」といった最後通牒の連絡です。
裁判は返済期日から3カ月目で確実に行われます。
裁判になると債務者は圧倒的に不利
裁判によって強制執行することが認められると、借主の勤務先へ給料の差し押さえの文書が裁判所から郵送されてきます。
給料差し押さえすることによって確実に借金を回収しようとするわけですね。
貸し借りの契約において、返済しない側に非があるのは明白ですから、債務者が裁判に異議を唱えたとしても却下されることは疑いようがありません。
勤務先で余波が発生することもある
会社に裁判所から給料差し押さえ命令が届けば、「いったい君は何をしているのかね」と上司や社長に叱られてしまいますよね。
社内中の噂になってしまって仕事も満足にできない、場合によっては地方へ転勤を命ぜられる場合もあるでしょう。
また当然ながら滞納期間が3カ月を超えると信用情報機関に金融事故として登録され、完全に信用を失ってしまいます。
クレジットカードも使うことができない、車のローンを組むことができないのではかなり不便な生活を強いられてしまいますね。
ですから大手消費者金融から借りた場合は絶対バックレることはできないと思っておいて間違いはありません。
借金滞納から裁判で訴えられるまでの期間
借金滞納から裁判で訴えられるまでの期間は特に決まっていません。
債権者の対応によって完全に対応は異なるため、裁判で訴えられる可能性もありますが、裁判に訴えずにあくまでも自主的に回収を図るという業者も存在します。
一般的には、クレジットカードや借金の返済をしないときは以下のような対応が取られます。
|
延滞が2ヶ月〜3ヶ月の間で信用情報はブラックになり、持っているクレジットカードは利用することができなくなります。
次に、債権者と「いくらなら返済をすることができるのか?」という話し合いになります。
ここで、決めた金額を支払っていけば、裁判所に訴えられる可能性は非常に少なくなります。
しかし、話し合いに応じない場合や、連絡がつかない場合や、約束した金額を支払わない場合には、裁判所に訴えられ、法的な手続きを取られる可能性があります。
借りた業者によって対応が異なることがある
この後の対応は債権者によって異なり、金額が少ない場合などは、裁判所を介さないことが多くなります。
裁判所を使うとしても費用がかかってきますので、場合によっては回収できる金額よりもコストの方が大きくなります。
回収のコストのほうが借金よりも高くなるケースでは、裁判所には訴えられないことになります。
逆に未払いの金額が大きい場合には、債権者は資産の差し押さえなどの手段によって、未払いの金額の返済を求めることもあります。
ここに至るまでの期間はまちまちですが、早ければ半年程度で裁判所に訴えられることもあります。
時効が過ぎているのに請求がきた場合
すでに消滅時効の期間が過ぎているのに、時効の援用をしないとデメリットが生じる場合があります。
消滅時効の期間が過ぎても、時効を援用しないと、法的には消滅時効は成立していないのです。
消費者金融が時効成立期間に達していることを知りつつ、敢えて債権を債権回収会社に売却したことを装い、〇〇債権回収会社から借金の請求や裁判所への提訴を行なってくることもないとは言えません。
借金の時効の存在を知らない借主は、急に裁判所や債権回収会社からの通知が届くと驚いてしまい、債務の承認をしたり、借金の一部を返済してしまうこともあるでしょう。
そうなると消滅時効期間を経過していても、時効の中断となり、再び返済義務が生じることになってしまいます。
時効は援用しないと成立しない
時効は援用しないと成立しないということを借主が知っておかないと、せっかくの5年が過ぎても無駄になってしまいます。
本来ならば、消滅時効期間の経過後に債権回収会社に債権が売られてしまっても何の効力もありませんので、慌てて反応する必要もありません。
しかし、時効の援用についての知識がないと、返済義務を復活させてしまうことにもなります。
不安なときは、借金問題に精通した弁護士等の専門家に相談するようにしてください。
確実に消滅時効期間を経過しているのであれば、動じることなく速やかに時効の援用手続きをしましょう。
時効の援用に失敗してしまったら
時効の援用失敗するケースとして最も多いのが、時効が成立していないのに債権者に対して通知をしてしまうことです。
曖昧な日にちで計算し、まだ5年も経っていないのに銀行や消費者金融に時効援用通知書を送ってしまうと、急に取り立てが始まり、時効が中断してしまいます。
失敗したなら返済義務がある
時効の援用に失敗してしまったら、もちろん借りたお金は返さなければなりません。
金融機関側から督促状を発行されてしまうと、時効の中断が生じ、6か月間時効成立までの期間が延びたり、消滅時効へのカウントがリセットされてしまいます。
その間に裁判手続きを行われ法的措置を取られたら、返済義務がなくならないのはもちろんのこと、財産や給料の差し押さえをされてしまうでしょう。
支払いできないなら債務整理
時効の援用に失敗した、と思っても諦める必要ありません。
返済する金額にもよりますが、あまりにも多額である場合は債務整理することによって借金を減らすことも可能です。
債務整理の方法として任意整理、自己破産、個人再生、特定調停がありますが、現在の収入と借金の支払いを比較して、どうしても返済できない状況であれば債務整理はやむを得ません。
なお、債務整理は債務者自身で進めることもできますが、債権者との交渉が必要なケースもあり、やはり専門家の力を借りるほうがよいでしょう。
債務整理を専門とする法律事務所に出向き、相談してみましょう。
結婚すると旧姓の時の借金はどうなるの?
結婚すると変わるものとして苗字がありますね。
また、結婚と同時に住所が変わる方も多いでしょう。
結婚前の旧姓の借金があって、結婚と同時に苗字が変わりそして住所が変わると、「追跡調査ができないまま借金の消滅時効になるのではないか」と淡い期待を抱いてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
債権者は簡単には債務者の追及を諦めない
確かに金融機関としては住所が変わって苗字が変われば、誰かから情報を得なければ借金の取り立てもしにくくなりますね。
債務者の親に新しい苗字や住所を聞き出そうとするかもしれません。
しかし、実際のところは、債務者と連絡が取れないからと言って借金の事実を例え親といえども第三者にバラすことは法律で禁止されています。
つまり、ストレートに「借金の返済を滞納していましてね、今どこに住んでいるのか教えてくれませんか?」などと話を切り出すことはできないのです。
そのため、債権者は債務者の信用情報や住民票を取得して新しい名前や住所を調べるなどの工夫をします。
借金放置して結婚しても信用情報で検索できる
大手消費者金融やクレジットカード会社で、及び保証会社では、JICCとCICの2つの信用情報機関に加盟していることが一般的です。
しかし結婚によって苗字が変わったとなると、普通の方法では検索ができません。
今までの情報を入力して検索をかけても、「該当者なし」と検索結果表示されることもあるでしょう。
今までの氏名で情報検索ができないときは、結婚しても変化しない運転免許証などの本人確認書類の番号を使って検索することもあります。
結婚しても借金踏み倒しで裁判になる
住民票に結婚後の苗字が掲載されていなくても、裁判は旧姓で行うことが可能です。
住民票で新しい住所がわかってしまえば、公示送達するまでもなく直接裁判所から呼び出し状が送られてくるでしょう。
または裁判所を通して支払督促命令が届くことでしょう。
どちらにしても裁判によって最終的には借金問題を解決しなければならないのです。
家族に借金があることがバレて夫婦関係にひびが入ることや、勤務先まで借金があることがバレて働きにくくなることがあるかもしれません。
合法的に借金を踏み倒すなら自己破産
プロミスの借金を消滅時効と時効の援用によってチャラにしたとしても、金融事故情報が10年間信用情報に残ったのでは、10年間もクレジットカードの1枚も作ることができない状態が続きます。
時効完成までの5年間に加えて不便な状態が10年も続くくらいなら、自己破産をして合法的に借金をチャラにするほうがよいですね。
自己破産したとしても金融事故情報が登録されるのは10年ですので、時効完成を待つ時間だけ信用情報に傷がつく時間を短縮できます。
時効完成を待つのは心理的にもツラい
プロミスの借金から逃げて逃げて逃げまくって10年間金融事故情報が信用情報に載ってしまうよりも、合法的に自己破産した方が精神的にもラクですよね。
自己破産は申し立てから免責決定まで3カ月から6カ月です。
自己破産を申し立てた段階で借金返済はストップです。
逃げ隠れすることなく今までの仕事を続けながら、借金をチャラにできるのです。
金融問題に詳しい弁護士や司法書士と相談し、プロミスの借金解決のアドバイスをもらうようにしましょう。
Q&A:時効の援用に関する6つの質問と回答
それでは時効の援用に関するよくある質問と回答を Q & A 方式で紹介していきます。
タグ:お金の知識