【救済方法】生活費に困ったら読んでください
「生活費がない…」「給料日までどうやって乗り切ればいいのか」と、嘆いたり困ったりといった経験をお持ちのかたも多いと思います。
ただ、多くの場合はなんだかんだでちょっと節約すれば余裕で乗り切れるレベルであることが大半です。
しかし、笑いながら困ったと言えるようなレベルではなく、本当に生活費に困っていて、明日の生活すら危うい人もいますよね。
生活に困難を覚えるときに利用できる公的支援や頼れる相談先、具体的な資金準備方法についてまとめました。
この記事はこんなひとにおすすめ
今回ご紹介するのは、以下の人におすすめの内容になります。
- 生活費が足りない時の対処方法を知りたい人
- 生活費がない時の相談場所を知りたい人
即日OK!審査通る?カードローン
カードローン | 実質年率 最短融資 | 特徴のまとめ |
---|---|---|
アイフル | 3.0%~18.0% 最短18分※₁ ※₁お申込み時間や審査状況によりご希望にそえない場合があります。 | ・初めてのご契約で最大30日間利息0円 ・事前診断で融資可能かチェックできる ・原則、自宅・勤務先への連絡なし※₂ ※₂審査状況により実施する場合があります。プライバシーに配慮し、担当者個人名で連絡します。 |
プロミス | 4.5%~17.8% 最短3分※ ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | ・20~30代に人気 ・初めて契約する方は30日間利息0円 ・借入可能かすぐに分かる事前診断でチェックできる |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% 即日融資 ※申込曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱 | ・事前審査結果最短10秒 ・契約機で土日も融資可 ・WEB完結なら電話連絡、郵送物なし ※収入証明を提出していただく場合があります。 |
公的救済策は多い!まずは役所へ相談に行こう
市区町村役場は市民の福利のための施設ですから、市民が困窮しているときは、何らかの力になってくれないと困りますよね。
市役所で即日お金を借りるのは可能?
どんな支援を受けられるのか分からない人でも、とにかく市区町村役場の窓口に行けば、解決策が提示される可能性があります。
相談に行くときは、次のものをすべて持っていくと、手続きがスムーズに済むケースが多いです。
- 運転免許証や健康保険証などの身分証明書
- 所得証明書や課税証明書などの収入を証明する書類
- 家賃を証明する書類
- 資金が必要であることを示す書類(貸付証書や授業料の案内等)
- 印鑑
生活費を貸付してくれる「生活福祉資金貸付制度」
最低限の生活にも困ったら、まずは市区町村の役場の福祉課に出かけて福祉相談を受けましょう。
福祉相談を受けると、状況に合った生活福祉資金貸付制度を紹介してもらえます。
生活福祉資金貸付制度の種類 | 資金の使途 | 貸付限度額 | 適用金利 |
---|---|---|---|
生活支援費 | 生活を立て直すまでに必要な生活費 |
|
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住宅入居費 | 敷金などの住宅入居にかかる費用 | 40万円 |
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一時生活再建費 | 滞納している公共料金の立て替えや就職に必要な費用など | 60万円 |
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福祉費 | 事業継続に必要な費用や技能習得・福祉用具の購入に必要な費用など | 580万円 |
|
緊急小口資金 | 生活維持に必要かつ緊急な費用 | 10万円 | 無利子 |
教育支援費 | 高校・大学・専門学校等に修学するために必要な費用 | 大学の場合は月に6.5万円まで。特に支援が必要と認められるときは1.5倍まで貸付可 | 無利子 |
就学支度費 | 高校・大学等に就学するために必要な費用 | 50万円 | 無利子 |
不動産担保型生活資金 | 生活資金 | 土地評価額の70%程度かつ月30万円以内 | 年3.0%もしくは長期プライムレートのいずれか低いほうの金利 |
要保護世帯向け不動産担保型生活資金 | 生活資金 | 土地評価額の70%程度かつ生活扶助額の1.5倍以内 | 年3.0%もしくは長期プライムレートのいずれか低いほうの金利 |
連帯保証人がいれば金利が0%!
次の条件に当てはまるかたは、上記の生活福祉資金貸付制度を利用できます。
- 市町村民税が非課税レベルの収入の低所得世帯
- 身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳、療育手帳を交付された家族がいる障害者世帯
- 65歳以上の高齢者がいる高齢者世帯
申請してから所定の審査・手続きがあり、実際に融資を受けられるまでには1ヶ月ほどかかりますが、連帯保証人がいれば無利子で、連帯保証人がいなくても年利1.5%という超低金利でお金を借りられます。
しかも、融資を受けてから返済が始まるまでに6ヶ月ほどの猶予期間もありますので、すぐには返済できない厳しい状況のときでも利用できます。
また、融資額や融資目的にもよりますが、返済期間も20年以下と長めに設定されていますので、1回の返済額が少なく、月々の返済による負担が大きくなりすぎません。
同行申請をする機会があるのだけれど、社協の生活福祉資金貸付制度、基準は満たしているように見立てて行くのだが、壁が高く超えられたことがない…
— Daisei KINOSHITA@【発売中】『ソーシャルアクション!あなたが社会を変えよう』 (@daiseikinoshita) 2019年07月02日
なお、上掲したツイートにもあるように、利用するにはそれなりに厳しい審査を乗り越えなければならないということは、きちんと念頭に置いておきましょう。
融資の返済目途がつかないときは生活保護
生活福祉資金貸付制度は、あくまでも貸付制度です。
借りたものは返さなくてはなりませんので、返済が始まるときには今よりも生活が改善していることが前提となります。
ですが、どんなに働いても今よりも生活が改善しないと考えられるときや、家族の介護等で働きに出ることも難しいときは、融資を受けても返済できませんよね。
そのようなときに活用できるのが、「生活保護制度」です。
生活保護の審査は生活福祉資金貸付の審査よりも厳しい
生活保護は生活費が支給される制度ですので、返済できない場合でも利用できます。
ただし、その分、審査は厳しくなりますので、返済できる見込みがある人は「生活福祉資金貸付制度」を利用するように勧められるでしょう。
いずれの場合も、まずは地域の福祉課で相談してみましょう。
以下の各項目から算出される必要費用の合計額から、収入(児童扶養手当などの公的手当も含む)を差し引いた金額が、生活保護費として支給されます。
扶助の種類 | 扶助の内容 | 支給額の基準 |
---|---|---|
生活扶助 | 食費や光熱費、被服費などの生活を営む上での最低限の費用 | 食費や被服費は個人費用として算出。光熱費は世帯共通費用として算出 |
住宅扶助 | 賃貸住宅などの家賃 | 居住地によって定められた金額を上限として支給 |
教育扶助 | 義務教育を受けるうえで必要とされる学用品 | 一定額を支給 |
医療扶助 | 医療を受けたときの費用 | 本人負担なしで全額支給 |
介護扶助 | 介護サービスを利用したときの費用 | 本人負担なしで全額支給 |
出産扶助 | 出産にかかる費用 | 実費を支給(上限あり) |
生業扶助 | 就業に必要な技能習得にかかる費用 | 実費を支給(上限あり) |
葬祭扶助 | 葬祭にかかる費用 | 実費を支給(上限あり) |
生活保護受給までの臨時特例つなぎ資金
生活保護を申請して受給できるようになるまでには、審査や手続き等などがありますので、通常、1ヶ月~3ヶ月ほどかかります。
今日の生活費すら困窮している人にとっては、1ヶ月以上も待つなんて不可能ですよね。
そのような超緊急時に利用できるのが、「臨時特例つなぎ資金」です。
「臨時特例つなぎ資金」とは、生活保護や生活福祉資金貸付などの支援を申請している人が、支援実施までに必要なお金を借りる制度で、早くて数日、遅くとも1週間ほどでお金を借りることができます。
貸付金の上限は10万円ですが、連帯保証人不要かつ無利子で借りることができます。
安易に高金利の民間融資を検討する前に、ぜひ利用したい制度ですね。
◆ 厚生労働省「臨時特例つなぎ資金貸付制度」
生活保護申請中にお金がないなら「臨時特例つなぎ資金貸付制度」
生活福祉資金貸付制度①総合支援資金
生活福祉資金貸付制度にはいくつかの融資の種類がありますが、生活費が困ったときに利用できるものが、「総合支援資金」です。
先程、紹介した生活福祉資金貸付制度の表中の上から3つ(生活支援費・住宅入居費・一時生活支援費)が、総合支援資金に該当します。
目的 | 貸付限度額 | 返済猶予期間 | |
---|---|---|---|
生活支援費 | 生活再建までに必要な資金 |
| 最終貸付日から6ヶ月以内 |
住宅入居費 | 賃貸住宅の契約を結ぶために必要な資金 | 40万円 | 貸付日から6ヶ月以内 |
一時生活支援費 | 就職・転職のための技能習得費、公共料金等の滞納分の支払い、債務整理に必要な費用 | 60万円 | 貸付日から6ヶ月以内 |
生活支援費
生活支援費とは、生活を立て直すまでに必要な生活費のことです。
たとえば失業して収入が途絶えてしまい、しかも雇用保険も適用されないときは、次の仕事が見つかるまで、生活が著しく厳しくなってしまいますよね。
そのようなときは生活支援費を原則として3ヶ月、事情があるときは最長12ヶ月、借り入れることができます。
2人以上の世帯なら月額20万円、単身世帯なら月額15万円まで借りられますので、お金がないときにはぜひ活用してください。
住宅入居費
転職や転勤、被災等により、引っ越しを余儀なくされることもありますよね。
しかし、引っ越しには敷金や礼金、不動産仲介手数料等のさまざまなお金がかかりますので、預貯金がない人にとっては頭の痛いイベントです。
総合支援資金の住宅入居費に申請し、最大40万円までの融資を受けてみてはいかがでしょうか。
一時生活再建費
債務整理を実施したけれど、一時的にローン業者に支払う資金がないとき。
また、公共料金を滞納して電気や水道などを止められてしまい、一括で未納分を支払わなくてはならないとき。
通常通りの生活に戻るためにも、一時的な資金が必要になりますよね。
生活再建のための一時資金が必要なときは、総合支援資金の一時生活再建費に申請し、最大60万円までの融資を受けてください。
次の記事では、電気料金や水道料金を滞納するとどのような流れで供給停止になるのかについて、解説しています。
■電気ガス水道の滞納で供給停止予告!【止められる順番も解説】
生活福祉資金貸付制度②福祉資金
純粋な生活費ではないものの、住む地域や世帯員によっては乗用車がないと生活がなりたたないこともありますよね。
また、自営業をしているかた等、生業を成り立たせるために一時的な資金が必要になることもあります。
福祉費
このような、生活に不可欠だけれども生活費ではないものに対しては、生活福祉資金貸付制度の「福祉資金」を活用できます。
福祉資金には、限度額が大きく融資までに時間がかかる「福祉費」と、限度額が小さく短時間で融資できる「緊急小口資金」の2つの種類があります。
使用目的によって貸付限度額が異なりますが、福祉費では最大580万円まで借り入れることができ、返済猶予期間は6ヶ月、返済期間は最大20年と余裕を持った返済が可能になっています。
福祉費は、連立保証人を立てれば無利子、立てなくても年1.5%で借りられますが、借り入れ額が大きいときは少しでも返済額を減らせるように、できるだけ連立保証人を立てるようにしてください。
緊急小口資金
緊急の出費が必要だけれども今回限りの出費であるとき、また、緊急の出費が必要で、10万円以下の小口であるときは、福祉資金の中の「緊急小口資金」を活用できます。
金額が少ないので、返済猶予期間は2ヶ月、返済期間は12ヶ月以内に設定されています。
ただし、「緊急」と名前についていますが、申請から貸付実行までに最短でも5営業日かかります。
総合支援資金の審査は厳しい
生活費に困ったときは、生活福祉資金貸付制度の中でも総合支援資金を利用することになりますよね。
生活支援費と住宅入居費、一時生活再建費の3つの種類があり、借り入れ目的に合わせて選択できます。
しかし、審査は厳しく、誰でも簡単に借りられるわけではありません。
本当に必要な人が借りれないと非難の声も
総合支援資金は、あくまでも融資金ですので、きちんと返済計画を立てて返済しなくてはいけません。
そのため、健康に問題があったり育児に忙しかったりで働けない人は、審査通過が非常に難しくなってしまいます。
市区町村役場の窓口担当者は、「一時的にお金がなく、しかも働けない状況のときには、総合支援資金ではなく生活保護を利用するように」と勧めてくれるかもしれません。
しかし、生活保護は一般的に、自動車や住居以外の不動産などの財産を保有できないため、駅まで遠い人や不動産収益がある人などには現実的ではない選択肢となるでしょう。
つまり、本当に支援が必要な「一時的にお金がなく、しかも働けない人」は、総合支援資金も生活保護も利用できない可能性が高いのです。
審査に受かりやすい人と落ちやすい人
きちんと返済できる人は、総合支援資金の審査に通りやすくなります。
働く意欲があり、しかも、健康上に問題があっても近い将来解決することが分かっているときは、審査に通りやすくなるでしょう。
反対に、働く意欲に乏しく、健康回復の見通しが立たず、今までに定職に就いたことがない人は、審査に通りにくくなります。
審査に落ちたらどうする?
審査に落ちた場合は、窓口担当者のアドバイスをしっかりと聞いてください。
「生活保護の申請なら通る可能性があります」「児童扶養手当が利用できます」「ハローワークで求職申し込みの登録後、再度、総合支援資金を申請してください」等、もっとも適した公的支援について案内してくれます。
借金の返済にめどが立たないなら債務整理
Yahoo!知恵袋に、以下のような質問が投稿されていました。
借金で困っています。 債務整理を考えております。 債務整理の中には自己破産・任意整理・等 あると聞きましたが借金を整理するには どのような方法があるのでしょうか 詳しい方お教え下さい。
どうしても借金返済にめどが立たない場合、債務整理を行うことも視野に入れなければなりません。
債務整理を行う場合の注意点などについて、以下で説明していきましょう。
債務整理に関しては専門家に相談を
上掲した質問にもあったように、債務整理には自己破産や任意整理などのいくつかの方法があり、それぞれの方法で効果やメリット・デメリットが異なります。
そのため、債務整理を行わざるを得ない状況になったとしても、債務整理の中でどの方法を選ぶべきかは、弁護士や司法書士といった専門家のかたに相談するようにしましょう。
自分の置かれている状況に適した債務整理の方法を選ばなければ、焼け石に水、もしくは反対に過ぎたるは及ばざるが如しになってしまいます。
債務整理の種類
債務整理には、任意整理・特定調停・個人再生・自己破産の4種類があります。
任意整理では、利息の支払い等をカットしてもらえて返済負担を抑えられるほか、債務整理を行う対象も債務者が自由に選べます。
特定調停では、簡易裁判所が債務者と債権者との話し合いを仲裁してくれ、返済条件の軽減等の合意が成立するよう働きかけてくれます。
個人再生では、抱えている債務を原則として5分の1程度にカットしてもらえ、それをあらかじめ提出しておいた返済計画に沿って返済していけます。
自己破産では、抱えているすべての債務に対する返済を放棄でき、まっさらな状態から改めて人生を再スタートさせられます。
このように、一口に債務整理と言ってもそれぞれかなり違ったものであることには、注意しておきましょう。
債務整理するときの注意点
先ほどは債務整理の効果やメリットを中心に説明しましたが、もちろんそれぞれの債務整理にはデメリットもあります。
任意整理では利息のカットが中心になるので、借金の元本自体が減るわけではなく、抱えている借金の額によってはあまり意味がありません。
特定調停は、裁判所を介するため非常に煩雑な手続きが必要となりますが、それでいて借金額が思ったほど減らない可能性があります。
個人再生は官報に掲載されるため、周囲に万が一官報をチェックしている人がいれば個人再生を行ったことがバレてしまいますし、手続きにも時間がかかります。
自己破産を行うと一定以上の財産はすべて没収されてしまいますし、自己破産の申請期間中は特定の職業に関しては就業制限がかけられます。
こういったデメリットと上述したようなメリットを天秤にかけて、なおかつ自分が置かれている状況を客観的に判断したうえで、どの債務整理を行うかを決めなければなりません。
育児の事情で働けないとき
生活が厳しいため働きたいけれど、幼い子供がおり、育児の関係でどうしても働きに出るのが難しい人もいると思います。
そのような場合は、子育て支援センターに相談してみるといいでしょう。
子育て支援センターへ相談
子育て支援センターでは、育児相談を行ったり、他の子育て世代の親のかたと情報交換を行ったりできます。
「子供がいるから働くのが難しい」と思い込んでいる人でも、相談したり他の親から情報を得たりすることで、育児しながらでも働けるような仕事・環境を見つけられるかもしれません。
子育て支援センターは各自治体ごとに設けられているので、ご自身がお住まいの地域の子育て支援センターを利用するようにしましょう。
交通事故等で働くことができないとき
長い人生において、交通事故等の不慮の事故で働くことができなくなってしまうということもあるでしょう。
しかし、安心してください。
働けないときでも、労災保険などの保険を利用して、生活費を賄うことができます。
事故の被害者になったとき
交通事故などに巻き込まれ、被害者になってしまったときは、加害者に次のお金を請求できます。
責任の割合によっては、費用の一部しか請求できないこともあります。
なお、障害厚生年金に加入している場合はそちらからお金が出ることもあるので、事故の影響で障碍者になってしまったかたはチェックしておくといいでしょう。
<治療費>
治療にかかった費用だけでなく、通院にかかる交通費も請求できます。
領収書をかならず保管しておきましょう。
<慰謝料>
通院日数の2倍と完治までにかかった日数の少ないほうの日数分のお金を、慰謝料として請求できます。
一般的には、一日当たり4,200円で計算します。
<休業補償>
ケガによって本来の給料を得られなくなったときは、休業補償を請求できます。
学生や専業主婦などの金銭収入がない人や就業する予定があった人など、ケガの時点で収入がなかった人でも請求できます。
給料が明確でない場合は、賃金センサスを利用して逸失利益を計算し、支給額を確定します。
一般的には一日当たり5,700円が適用されますが、収入によっては一日当たり19,000円まで請求することも可能です。
後遺障害があるときは?
ケガが治って復職できる場合は良いのですが、完治の目処が立たず、後遺障害が残ることもあるでしょう。
そのようなときは、加害者に次のお金を請求できます。
- 介護費用(介護にかかる費用)
- 慰謝料(1級~14級までの障害の等級によって定められた限度額)
- 逸失利益(障害の等級と回復までの期間から算出する)
一生涯介護が必要となると、介護費用が数千万円に上ることもあります。
ただし、加害者が任意の保険に加入している場合は良いのですが、最低限の自賠責保険しか加入していない場合は、正当な費用を請求しても通らない可能性があります。
一時的に働けないときは?
被害者になったときは加害者側の保険から金銭的補填が得られますので、生活費に困ることはほぼありません。
ですが、事故の責任が自分にあるときには、慰謝料はもちろん支給されませんし、傷害保険などに加入している場合を除き、治療費も全額自己負担になります。
ただし、事故のために仕事を休んで給料が減らされたときは、勤務中や通勤途中の事故なら、労災保険から「休業補償」を受け取ることができます。
労災保険からの休業補償は、事故前3ヶ月の平均賃金から割り出された給与日額の60%です。
この休業補償に給与日額の20%の「休業特別支給金」がプラスされ、就労できないときの生活費に充当させることができます。
休業補償のダブル請求は不可!
加害者の保険の休業補償と労災保険の休業補償は、ダブルでは請求できません。
どちらかの休業補償だけを申請しましょう。
ただし、労災保険の休業特別支給金は休業補償には含まれませんので、加害者の保険か労災保険の休業補償を請求した場合でも、別途、受け取ることが可能です。
求職中に事故に遭ったときは?
ハローワークで求職手続きをした後に事故に遭い、15日以上仕事に就くことができないときは、「傷病手当」が支給されます。
傷病手当は失業保険(雇用保険の基本手当)と同額で、失業前6ヶ月間の給与から算出した賃金日額の45~80%になります。
ただし、年齢によって日額上限が定められています。
年齢 | 賃金日額の上限 |
---|---|
30歳未満 | 6,370円 |
30歳以上45歳未満 | 7,075円 |
45歳以上60歳未満 | 7,775円 |
60歳以上65歳未満 | 6,687円 |
離婚等で生活が成り立たなくなったら
人生における不慮の出来事は、交通事故だけではありません。
離婚によって生活が一変することもあるでしょう。
特に、今まで配偶者の収入で生計を立てていた専業主婦のかたが、離婚によって無収入になってしまうと、明日からの生活にも困ってしまいます。
生活費を借りる
仕事が見つかり、生活にある程度のリズムが戻るまでの資金を、「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」で借りることができます。
月額103,000円までのお金を年利1.0%(連帯保証人を立てる場合は無利子)で貸し付けてもらい、5年~20年かけて返済します。
返済猶予期間が6ヶ月もありますので、一息つくことができますね。
母子父子寡婦福祉資金貸付制度では、生活費以外にも、引越し資金や住宅資金、修学資金も借りることができます。
児童扶養手当の手続きをする
子どもがいる一定収入以下の家庭なら受け取れる「児童手当」。
この児童手当に加えて、ひとり親家庭なら「児童扶養手当」も受け取ることが可能です。
所得制限がありますが、子どもが1人の場合は月10,030円~42,500円、子どもが2人の場合は月52,540円以下、3人の場合は月58,560円以下(いずれも2018年4月時点)受け取れます。
詳しくは、次の記事を参考にしてください。
就職しやすい資格を取得する
看護師などの資格を持っているなら、就職先に困ることも減りますし、ある程度の高収入が期待できます。
ハローワークで求職を申請してから資格取得を目的とした学校に行く手続きをすると、入学金や受講料の6割もしくは20万円が上限の「自立支援教育訓練給付金」を受け取れます。
また、通学のために生活費を稼げないときは、市区町村役場に「高等職業訓練促進給付金」を申請して、修学期間中(3年以下)の生活費として月々75,000円~100,000円を受け取ることができます。
高齢や障害、その他の理由で生活困窮
生活が苦しくなるのは、ひとり親家庭だけではありません。
高齢や障害、その他の理由で生活が困窮している場合もあるでしょう。
生活が立ち行かなくなったときは、生活保護を申請することを検討してください。
申請してから受給までに1~3ヶ月ほどかかりますが、貸付制度ではないので返済しなくても良いというメリットがあります。
もちろん、その分、審査は厳しくなっています。
障害で働けないとき
病気やケガが元で障害を負ったときは、加入している年金から障害年金を受け取ることができます。
障害の程度によっては、年間974,125円に扶養義務がある子どもの分を加算(子ども1人につき224,300円加算。3人目以降については1人につき74,800円加算)して支給されます。
◆ 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
医療費が払えないとき
「高額療養費制度」を利用すると、医療費が一定金額を超えたときは、超過分を後日返還してもらうことができます。
所得が著しく低いときは、「無料低額診療事業」を利用すれば、治療や診察の費用が無料~低額になります。
また、高額療養費制度も無料低額診療事業制度も利用できないときでも、個々の病院に相談すれば、診療費の分割払いが認められることもあります。
次の記事もぜひ参考にしてください。
介護のお金が足りないとき
介護資金が足りないときは、生活福祉資金貸付制度の福祉資金から580万円を上限として融資を受けられます。
しかし、生活福祉資金貸付制度を利用すると、かならず返済しなくてはいけませんので、年金で生計を立てている人にとっては、通常の生活費に返済金も加わると、生活がかなり厳しくなってしまいますよね。
介護資金が足りないけれどお金は借りたくないという人は、持ち家を利用してお金を借り入れる、民間金融機関の「リバースモーゲージ」を検討してみてはいかがでしょうか。
リバースモーゲージについては、次の記事で詳しく解説しています。
■老後には1ヶ月35万円の出費が必要~お金がない老人にならないために~
老後の介護や老人ホームの費用が払えない場合
失業してお金がないときは失業給付を
失業したために生活費に困っている場合は、雇用保険の基本手当(失業給付や失業保険と通称することもあります)を受けることができます。
失業した理由や雇用保険の被保険者であった年数によって、受給できる日数は変わりますが、今まで受け取っていた賃金の50%~80%の金額を90日~360日分受け取ることができますので、ぜひとも活用しましょう。
◆ ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
失業保険(又は雇用保険)で足りない生活費は賄える?
会社都合による退職は支給時期が早まる
会社都合で退職した場合 | 自分都合で退職した場合 |
---|---|
離職票を提出して申請する | 離職票を提出して申請する |
↓7日間 | ↓7日間 |
待機期間が終わり、基本手当発生が始まる | 待機期間が終わり、給付制限期間が始まる |
↓約3週間 | ↓3ヶ月 |
失業認定日(第1回基本手当確定日) | 基本手当発生が始まる |
↓約1週間 | ↓約3週間 |
第1回基本手当(約3週間分)が振り込まれる | 失業認定日(第1回基本手当確定日) |
↓約3週間 | 約1週間 |
第2回基本手当(約3週間分)が振り込まれる | 第1回基本手当(約3週間分)が振り込まれる |
会社から解雇されたわけでも会社が廃業になったわけでもなく、自分の都合で会社をやめたときにも基本手当を受け取ることができます。
ただし、ハローワークに離職票を提出して基本手当の申請をしてから、7日間の待機期間が終わり、さらに3ヶ月間の給付制限期間(基本手当が受け取れない期間)が終わってから支給時期が始まります。
そのため、受給開始までには少なくとも4ヶ月半ほど待たなくてはなりません。
一方、会社都合で退職した場合は給付制限期間がありませんので、自分都合で会社を退職した場合より、約3ヶ月早く基本手当を受け取ることができます。
ただし早いと言っても、実際に失業保険が振り込まれるのは約5週間後ですので、すぐには受け取れないということは覚えておきましょう。
◆ ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」
ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)という手もある
失業保険を受けている人は「離職者訓練」、失業保険を受けていない人は「求職者支援訓練」という名の職業訓練(ハロートレーニング)を受けられます。
いずれの職業訓練も、基本的には無料で受講できますし、条件を満たすと交通費等が支給されることもあります。
失業中の期間を活かして、スキルアップを目指しましょう。
ハロ―ワークで生活福祉貸付制度に申し込むことも可能
ハローワークでお金を借りることはできませんが、ハローワークでの生活費貸付は可能です。
離職中に生活福祉資金貸付制度を利用するときは、ハローワークで求職申し込みをすることが必要条件となりますので、ハローワークで求職申し込みをすると同時に、生活福祉資金貸付の申し込みも済ませてください。
就職先を早く見つけるためにも、当座の生活費を準備するためにも、こまめにハローワークに通い、便利に活用してくださいね。
詳しくは、次の記事をご覧ください。
生活費の工面が難しい学生は?
家庭の事情等により、自分自身で学費と生活費を工面しなくてはならない学生も少なくありません。
昼間に授業がある学校に通っている場合は、昼間は学校に行って勉強をしなくてはなりませんので、仕事をするのは夜間や休日だけとなってしまいます。
体力的制約だけでなく時間的制約も受けますので、学費はおろか生活費を稼ぐことも難しいのではないでしょうか。
自分で学費を稼いでいる場合は奨学金を検討する
学費も生活費も同時に稼ぐことが難しいときは、奨学金を利用することが勧められます。
学校に通う間は学業と生活費の確保に専念し、卒業してから学費を返済するという方法も考慮してみてはいかがでしょうか。
たとえば、日本全体の大学生のうち2.6人に1人が利用している「日本学生支援機構(JASSO)」では、家計基準も特に厳しくありませんので、ほとんどの家庭で有利子奨学金なら利用できるように設定されています。
<世帯人数とそれぞれの奨学金を受給できる給与所得限度額>
無利子貸与型奨学金 | 有利子貸与型奨学金 | |
---|---|---|
3人世帯 | 657万円 | 1,009万円 |
4人世帯 | 747万円 | 1,100万円 |
5人世帯 | 922万円 | 1,300万円 |
◆ 日本学生支援機構「日本学生支援機構について」
◆ 日本学生支援機構「第1種・家計基準」
◆ 日本学生支援機構「第2種・家計基準」
また、日本学生支援機構以外でも、財団や企業、地方自治体等で奨学金を実施していることがあります。
募集人数が少なく、審査も厳しいものとなりますが、給付型のものが多いために後で返済する必要もありませんので、気になるかたは検討してみましょう。
地元の市区町村役場や大学の学生課で、詳しい情報を提供してもらうことが可能です。
高額バイトで効率よく稼ぐ
学生ならではの立場を活かした高額バイトとしては、家庭教師が挙げられます。
学校や学部にもよりますが、時給3,000円~15,000円程度もらえることもありますので、学生課をこまめにチェックしてみましょう。
高額時給の家庭教師をしている先輩に、卒業後に譲ってもらうように頼んだり、小中高生の子どもを持つ親戚や知り合い等に声を掛けたりするのも良いですね。
詳しく知りたいかたはこちらの記事を読んでみてください。
長期休みを利用したアルバイト
社会人になったら、1ヶ月や2ヶ月単位の休みは取りにくくなってしまいますが、大学生のうちなら夏休みや冬休み等にまとまった期間の休みを取ることも難しくありません。
1ヶ月以上あれば住み込みでもバイトもできますので、リゾート地や農場、港町等で仕事をするのはいかがでしょうか。
生活費込みで募集されることもありますので、効率よく稼ぎたい人にはうってつけの仕事です。
治験に参加する
治験も高単価のバイトですが、体調や特定の成分の血中濃度などを細かく検査されますので、1週間~1ヶ月ほど拘束されることがあります。
しかし、リゾート地のバイトと同様、治験期間中の生活費はかからないことが多いですので、生活費の工面に頭を悩ますこともありません。
詳しく知りたいかたはこちらのページを読んでみてください。
教育ローン
金融機関の教育ローンを利用する方法もあります。
ただし、ほとんどの教育ローンは学生本人ではなく保護者が借りる仕組みになっていますので、保護者としっかりと話し合ってから決めましょう。
教育ローンは目的が限定されているローンですので、フリーローンやカードローンと比べると金利は低くなるというメリットがあります。
しかし、生活費ではなく学費に使用することが決まっていますので、学費の支払い明細書等を提出するなど、一般的な無目的ローンよりは提出書類が多くなります。
学生ローン
学生ローンは、学生本人が借りられるローンですので、20歳を超えていれば保護者の同意を必要としない商品がほとんどです。
通常の消費者金融のカードローンと同じく、金利が年18~20%と高く設定されていることが多いですので、他の手段で融資を受けられない場合のみ検討するようにしてください。
学生ローンについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
留学したい!でも生活費が不安
視野と可能性を広げるために留学をしたい、というかたもいるでしょう。
ですが、日本とは異なる土地ですので何かとお金がかかります。
それに加え、学生ビザではアルバイト等が認められていない国も多くありますので、アルバイトをして学費や生活費を稼ぐという案も難しくなります。
留学したいけれどもお金が不安というかたは、次の3つの方法を検討してみましょう。
日本の奨学金制度を活用する
日本学生支援機構で、留学する際にも奨学金を借りられます。
国内の大学に進学する場合と異なり、給付型はなく一律貸与型となります。
家計基準はありますが、大学院に進学して修士以上の学位を取得する場合と短期(3ヶ月以上1年以下)の場合は、無利子の奨学金も利用できます。
授業料以外にも、渡航費や新生活を始める費用、入学金等、さまざまな費用がかかってきますよね。
留学関連費用として、10万円~50万円の留学時特別増額貸与奨学金も利用できますので、必要なときは申し込みましょう。
留学先の奨学金制度を活用する
奨学金を申し込めるのは日本国内だけではありません。
留学先の国の政府や企業が実施している奨学金も、条件さえ合えば申し込めます。
留学先で提供している奨学金は大学等の学生課で尋ねることもできますが、大学や留学案内のホームページ等から検索できることもありますので、渡航前にかならずチェックするようにしてください。
単位制の場合は早く単位を取得して在学期間を短縮する
学校によっては、必要単位さえ修得すれば規定年数以下でも卒業できることがあります。
少しでも生活費や学費を減らしたい場合は、勉学にいそしみ、早めに単位を取得して、在学期間を短縮することも検討してみましょう。
また、マレーシアなど、大学が4年制ではなく3年制の国を選んで留学するという方法もおすすめです。
住むところもないという極限の状態なら
日々の生活に困っている状態が極限にまで達すると、「住むところにも困っている」状態、いわゆるホームレスになってしまうでしょう。
そんな極限の状態に達してしまっている場合は、ホームレスに対する支援を行っているNPOの力を借りることも、検討してください。
ホームレス支援を行っているNPOを利用
「ホームレス支援全国ネットワーク」や「Homedoor」など、ホームレス支援を行っているNPOはたくさんあります。
ホームレスのかたに食事や一時的な住居を提供したり、仕事の斡旋を行ったりといった活動を行っているので、ホームレスになって困っている場合には非常に頼りになる存在です。
NPOと聞くと、少しとっつきにくいイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはありませんので、利用できるものは何でも利用してホームレスからの脱却を図りましょう。
ホームレス支援で社会再参画を
こういったNPOでは場当たり的な支援ではなく、ホームレス生活から抜け出した後に自立していけるように、継続的な支援を行ってくれます。
ホームレスから抜け出して再び社会参画ができるようになれば、安定した収入が得られる職業にも就きやすくなり、お金に困ることも減っていくはずです。
NPOの支援を最大限活用して、社会復帰までの最短ルートを進んでいきましょう。
まとめ
生活に困ったときこそ、公的支援制度をフルに活用しましょう。
また、ケガや失職などの一時的な理由でお金がないときは、ハローワークにこまめに通い、支援を受けながらできるだけ早期に再就職できるように図ってください。
将来に対する希望と「現状を打破したい」という強い思いがあれば、かならず道は開けるはずです。
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