CICの信用情報開示の時に類似情報がでる!?
インターネット情報の噂で、家族がCICに登録される支払い滞納や金融事故情報があると、類似情報が出力され、本人がクレジットカードや各種ローンの申し込みをした際に審査に落ちる原因になるとあります。
つまり家族のCIC情報が本人の審査大きく影響を与えるというのです。これは果たして本当の情報なのでしょうか。わかりやすくご説明していきたいと思います。
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
目次
CICの類似情報で家族がブラックだと審査落ち?
家族がクレジットカードの支払いを滞納したことや、自己破産や任意整理情報がCICに登録されると、本人がクレジットカードに申し込んだ場合や各種ローンに申し込んだ場合審査に落ちる、ということはありません。
なぜならCICが加盟している金融機関に情報を提供するためには、申し込み本人からの同意がなければ見ることができないからです。
CICは個人信用情報を加盟店が勝手に見ることを禁止しており、個人信用情報を取得するためにはクレジットカードやローン契約書の個人信用取得の同意、インターネットで申し込んだ場合は書面の確認や同意を得ることができなければ審査をすることができないのです。
CICに登録されている内容に家族の支払い延滞情報や金融事故歴があったとしても、勝手に見ることができないため申込者本人の審査に影響を与えることはありません。
信用情報機関CICは類似情報を検索することができる
CICから個人信用を取得する場合は、名前やと生年月日で申込者の個人信用情報を検索し、該当したデータを取得します。
しかし同姓同名で生年月日も同じ、というケースもたまには出てきます。
申込者本人をきちんと特定できなければ的確な審査を行うことができないばかりか、勝手に申込者本人以外の個人信用情報を取得することは、本人の同意が得られていないため見ることができません。
クレジットカード会社やローン会社は、名前と生年月日だけでは本人を特定することができない、これでは審査ができないとなった場合に、追加情報として住所や電話番号を入力することで申込者本人を特定することができます。
またCICは独自に取得する情報として電話帳掲載情報があり、電話帳に掲載されている氏名や電話番号、郵便番号や住所のデータを保有しています。
前述した本人を特定する方法として、名前や生年月日以外に付加情報を追加することで次第に申込者本人を絞っていく検索方法と、テレサーチと言って電話番号で検索する方法もあります。
電話番号で検索すれば、同一電話番号で登録されている人の一覧を取得することが可能です。
固定電話番号を登録していた場合、クレジットカードやローンの申し込み本人以外にも家族の名前までが一覧として表示されてしまうのです。
つまりクレジットカード会社やローン会社が、審査の一環としてテレサーチによって一覧表示された家族の個人情報を見ることができるわけですね。
これを類似情報検索と言いますが、類似情報検索によって万が一家族が支払い滞納や金融事故を起こしていたとなると、申込本人の情報は問題がなくても家族がブラックだったということがバレてしまいます。
CICは類似情報で本人以外の信用情報は取得できない
前項でご説明の通り、個人信用を取得するには申込者本人の同意を得なければならないのです。
同意がないのに勝手に見ることができないのですから、たとえ類似情報検索によって名前が一覧表示されたとしても、CIC加盟店は本人以外の個人信用情報を取得することができないのです。
つまり類似情報とは、名前や生年月日によって複数検索結果が出た場合に、一覧表示されるというだけで情報を取得できるというわけではないのですよ。
ですからたとえ家族がブラックだったとしても申し込み本人の信用情報に全く問題がないなら心配する必要はありませんね。
CICの類似情報検索は苗字が変わっていた場合に有効
CICに限らずJICCでも類似情報検索ができます。
簡単に検索するなら名前や生年月日だけで良いのですが、できるだけ一発で本人を特定したいために電話番号や郵便番号、住所の番地を入力します。
しかし検索の結果「該当なし」となる場合もあり、金融機関はもしかしたら苗字が変わっているのではないか、と疑います。
金融事故を起こした人のなかには、結婚や離婚によって苗字が変われば別人として扱ってもらえるのではないかと考える人もいるのですね。
その場合は苗字が変わっていても検索できるように、名と生年月日だけで検索を行い、さらに住所や運転免許証の番号によって苗字が変わったのか調査することが可能です。
そもそも類似情報検索は、金融事故を起こしているのに苗字を変えて別人になりすまそうとしている人を特定するために利用する場合が多く、たまに同姓同名で同じ生年月日で検索された複数該当者の絞り込みを行うためにするものですよ。
類似情報検索は家族にブラックがいるかどうか調べるために行うものではありません。
CICに自動で登録される申込情報
CICが独自で入手する情報には電話帳に掲載されている情報や、消費者金融が多く加盟している信用情報機関JICCから情報共有によって取得する貸金業協会依頼情報、及び一般消費者がCICに対して申告した内容があります。
契約件数や金額など取引に関する情報はクレジット情報としてCIC加盟店が自主的に登録します。
CICの加盟店は信用情報の正確性を担保するために、クレジットカードやローン契約を行った場合や本人を特定する情報の変更があった場合は遅滞なく更新しなければなりません。
さらにクレジットカードによってキャッシングができることから、貸金業法に基づく登録情報として変更があってから24時間以内に登録および更新をしなければなりません。
貸金業法に関係のないショッピング契約や各種ローン契約については、基本的に1カ月以内に登録及更新すれば良いと定められており、それほど急いで登録及び変更、更新しなくても良いのです。
しかしCICに個人信用情報を取得しようと、アクセスした場合は申込情報として自動的にCICに登録されます。
申込情報が残ったまま契約したのかそれとも契約しなかったのかいつまでも登録がなければ、勝手に情報を取得したのではないかとCICから確認の電話が入ります。
申し込み本人の同意なくして個人情報を取得することができない規約がある以上、無断で申し込み本人以外の情報を取得したとして、過怠金を請求されることや最悪除名処分を受けることもあるのです。
クレジットカード会社やローン会社でCICの情報を得ることができなければ営業をして行くことができません。
よって類似情報検索によって同一家族の個人信用情報を無断で見ることは絶対にしないのです。
CICの類似情報検索を気にするよりもクレジットヒストリーを気にしよう
短期間の複数申し込みは申込情報として記録が残るため、仮に審査に落ちてしまったとしても6カ月間情報が残ります。
申込情報には契約すればどこと契約したのか、どのような商品を契約したのか、契約金額や支払い回数などクレジット情報見なくてもある程度確認することができます。
類似情報検索を気にするよりも、申込本人のクレジットヒストリーを良好にすることを優先させましょう。
タグ:お金の知識
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