法人借入・法人融資の基礎知識

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記事の目次

法人ならどの法人でも借入できる?

法人ならどの法人でも借入できる?

一口に法人といっても日本には法律上様々な法人が存在します。銀行などから借り入れができる法人はどのような法人でしょうか?

株式会社や有限会社の借入

一般的な法人での借入というと、株式会社や有限会社などの借入です。このような法人は営利を目的として事業を営んでいます。

事業には資金が必ず必要ですので、事業に必要な運転資金や、建物や機械設備などを導入するための設備資金を金融機関や消費者金融などから借り入れることができます。

審査は「返済可能かどうか」「会社の将来性はどうか」などの基準によって判断します。融資金の注入によって会社が利益を生み出すことができるかどうかが重要な審査基準です。

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医療法人や学校法人の借入

医療法人や学校法人はそれぞれ医療や教育の質を向上させ社会福祉に貢献することを目的として設立されている法人です。

とはいえ、医療法人や学校法人にも建物や機械設備の導入が必要な場合もありますし、日常の運営活動において運転資金も必要になります。このような場合に金融機関などが融資を行うことがありますが、これらの法人は審査に最も通過しやすい法人です。

医療法人であれば売上のうちの大部分が診療報酬という形で国から入ってきますので、売上の入金が最も確実です。学校法人も含めてこれらの法人には補助金や税金の優遇などといった様々な優遇措置が講じられているため、多くの医療法人や学校法人は財務的に健全です。

銀行にとって、学校法人や医療法人はぜひとも融資をしたい法人であるといえます。

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宗教法人の借入

宗教法人も銀行などの金融機関から融資を受けることができます。宗教法人とは営利を目的としない宗教と信者で作る非営利団体を示します。

営利を目的としないといっても、檀家からの寄付などによって収入がある法人はその収入に基づいて融資を受けることができます。審査の基準は「返済可能かどうか」です。

例えばお寺が新しい仏閣を建てたいというような場合には、檀家全員の総意と場合によっては印鑑を押すことによって、宗教法人へ融資を行うこともできます。

NPO法人の借入

NPO法人とは、社会福祉の向上を目的とした非営利団体です。NPO法人は営利を追求することを原則禁止しているのが法律的な趣旨です。

銀行が法人に融資を行う際の前提となる価値観が、「収益から返済しているかどうか」ですので、そもそも収益の追求をしていないNPO法人には基本的に金融機関は融資を行っていません。

しかしながら、NPO法人にも活動資金が必要になります。また、NPO法人の資金不足が社会問題化しています。

このような背景から、地方自治体が地域の信用金庫と連携してNPO法人向けへの制度資金のようなものを用意している場合もあります。

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そもそも企業が借入をする理由とは?

実は、企業がどんなに赤字でも、お金がある限りは理論上倒産しません。

倒産するケースは、「後継者がいない場合」等を除き、業者への支払いができなくなり、自ら倒産をすると手をあげた場合だからです。

逆に、どんなに黒字でも、倒産するケースもあります。

売上げの入金が数か月後にも関わらず、業者への支払はすぐしないといけない場合、どんなに多額のお金が将来入ってくるとしても、お金は一時的に足りなくなるからです。

このように、自助努力だけでは資金繰りが安定しない場合、借入をせざるを得ないのです。

企業が借入するメリットって何?

「結局、経営予想ができず、資金繰りが安定しないから借入するのでは?だったら無借金の方がいいのでは?」と思われるかもしれませんが、借入にもメリットがあり、あえて融資を受ける企業もあります。

そこで、そのメリットを見ていきましょう。

利益が出せる

例えば借入の金利が1%で、その借りたお金で3%の利益を生む場合、利ざや(金利と利益の差)の2%は丸々利益となります。

借入した資金を、常に高い利益率で投資できるなら、借入すればするほど会社はもうかります。

また、多額の金額を活用することで、仕入れ値引き等のコストダウンも交渉できます。

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金融機関との信頼関係ができる

急な借入が必要となった場合、借入の実績があれば、新規で相談するより早く対応してくれます。

さらに「今後いくら借入できるか」といった情報も分かるので、金融機関との信頼関係は大きなメリットといえます。

また、決算書に借入先が記載されるので、「借入したことない金融機関」としても、「○○銀行が融資するのだから、最低限きちんとしている会社なんだな」という印象をもたれます。

取引先との信頼関係ができる

上記のように金融機関と良い取引ができているということは、取引先から見ても「万が一の時でも借入できる(=きちんと支払いをしてくれる)余力があるのだろうな」という印象をもたれます。

私が知っているとある企業様は、小規模ながらも無借金で経営状況も良かったのですが、逆に「銀行員が出入りしていないから、借入を断られたんだろうな」と周りから思われていたくらいです。

利息が経費となる

いわれてみれば当たり前の話ですが、不動産賃貸業等、「認められる経費」が少ない業種にとっては貴重な経費です。

事業性の借入である以上、当然全額経費になるので節税効果があります。

また、借入利息は「営業外費用」といって、会社の本業としては経費にならず、税金面で経費になる、といったメリットもあります。

なお、たまに質問を耳にすることですが、「借入の返済元金」は経費となりませんので覚えておきましょう。

借入した時には売上げにならなりませんので、賃貸借は収支に影響しません。このようなことを考えれば、その理由は分かるのではないでしょうか。

補助金と併用ができる

例えば「創業補助金」でしたら、借入した方が助成金の金額が多くなる場合があります。

少々の利息を払ってでも、補助金のリターンの方が大きいので、あえて借入をするメリットがあります。

金融機関としても「融資ができる」というメリットがあり、優秀な担当さんは補助金について積極的に勉強し、経営者に提案しているのです。

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利益を増加させる

企業が借入するメリットって何?

さらに融資には、利益を増加させるメリットがあります。

融資を受けることで、「費用」として、利息の支払いが必要になります。

しかし、利息を上回るだけの収益をあげることができれば、法人の利益は増加します。

そのため、「金利」を上回るだけの収益率が確保できるのであれば、融資は積極的に活用して、事業を拡大した方が良いとも言えるでしょう。

さらに、融資を活用して事業規模が拡大すると、それ自体が利益を増加させる効果を持ちます。

「規模の経済」とも言いますが、事業規模の拡大は、コストの低下につながると考えられます。

仕入が増加すれば、取引先に対する交渉力が増大して単価が下落することもあります。

生産量が増加することで、経験値が蓄積して、生産効率を高めることにも繋がります。

さらに、生産量の増減で影響しない費用(間接費など)もありますので、生産量が増加することで、製品1個あたりの原価を低下させることもできます。

融資を活用して事業規模を拡大させることは、それ自体が「利益を増加」させやすくなるメリットを生みます。

企業借入のデメリットは?

借入のメリットを紹介しましたが、当然デメリットもありますので説明をしていきます。

コストが増える

借入利息は、いくら経費になるといっても、コストには変わりがありません。

また、信用保証協会を付ける場合は、「保証料」が必要となりますし、不動産担保付で借入する場合、調査手数料や登記費用が必要です。

これらは、銀行から借りてくださいといわれた場合でも、「全額企業負担」です。

目に見えないコストも増える

例えば1,000万円を借りて、金利が1%の場合、利息は10万円です。

10万円/1,000万円=1%

計算は合ってますね。

ただ、その銀行に「定期預金を200万した」場合、
差額である実質800万円に対して利息を10万円払っていることになります。

10万円/800万円=1.25%

1%と思っていたのに実質は1.25%分のコストがかかっていた、この実質分は「実効金利」といい、金融機関もこれを把握した上で金利を提示してます。

※計算の便宜上、預金金利は加味してません。

こういった金利以外のコストも含めると、上述した利ざやを取ろうとすると、想定外の利益を生まなければならないといったケースもありえます。

決算書のバランスが変わる

企業が同じ売上げをあげたとしても、それが自己資金を元に売り上げたか、他人資本(=借入)を元にしたかで財務指標といった決算書の見方が変わります。

これらは銀行の格付には影響するだけでなく、例えば建設業でしたら、経営審査の指標が変わり、ランクが下がって入札に影響する可能性もあります。

・資金繰りが悪くなる場合もある

これは、借入の返済方法を誤った場合です。毎月コツコツを返済する場合は問題ないのですが、「半年後に一括で返済する」なんて契約にすると、きちんと資金繰り予想をしないと悪化する場合もあります。

借入して手許(てもと)が増えても、どんぶり勘定にならないようにしましょう。

余計な付き合いも増える

金融機関は多くありますが、中には営利企業もあります。「社長、カードを作ってください!」等、正直な話として余計なお付き合いも増えるかもしれません。

「今後困った時に助けてくれるかどうか」その担当と金融機関の体質をみて、そのお付き合いが本当に余計かどうか判断することをおすすめします。

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金融機関

銀行、信用金庫、信用組合などから融資を受けることができます。まずは、決算書を最低3期分用意して、相談に行きましょう。決算書をもとに法人の内容そのものについて審査を行い、格付けや融資方針を決定します。

その後、融資案件の審査を行いますので、取引がない金融機関から融資を受けようとする場合には実際に融資金が振り込まれるまでに1か月程度の時間がかかることも珍しくありません。

政策金融公庫

財務省所管の特殊法人である日本政策金融公庫は中小企業向けに様々な融資を取り扱っています。国の所管の金融機関ですので、国の政策にも敏感に反応した融資制度があります。

地方創生を国がうたえば、地方創生に貢献する事業を営むための資金を融資する制度や、事業継承の困難さが社会問題化すれば事業継承のために必要な制度資金を用意するなどというように、融資制度が多数あることが特徴です。

地域の商工会議所とも連携しており、商工会議所でのセミナーや商工会議所の資金相談なども窓口として融資に申し込むことも可能です。

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消費者金融

事業資金は消費者金融などのノンバンクも融資を行っています。ノンバンクの特徴は融資までのスピードが速いという点です。即日回答即日融資という会社もありますし、おおむね3営業日以内では融資を受けることができます。

後述しますが、ノンバンクは金利が銀行よりもかなり高い分、銀行などの金融機関から融資を受けることができなくなったような業況の悪い企業でも融資を受けることができる場合があるようです。

中小企業が銀行以外に借り入れ先として検討すべき金融機関

中小企業の借入れができる金融機関は以下の通りです。

  • 銀行
  • 信用金庫
  • 信用組合

これ以外に、農協では農業についてだけ事業資金の融資を行っていますので、農業を事業として営みたい人は農協へ相談するとよいでしょう。

信用金庫

信用金庫は、最も地域に密着した金融機関です。

信金マンの主な仕事は企業への訪問活動ですので、ここまで説明した事業資金を借りる手続きの中で、ほとんどのことは訪問によって行なってくれるので、社長さんや経理担当者は会社にいながら融資の手続きを受けることが可能です。

小回りが利くのが信用金庫のメリットですが、信用金庫の担当者は融資に関する知識を持っていないことが多く、ことあるごとに支店に話を持ち帰り、上司の指示を仰ぐことが少なくなりません。

また、一度に言えば、一度に用意できた書類を、別々のタイミングで依頼してくることも多いので、2度手間、3度手間になってしまうことが多いのもデメリットです。

高額の融資は信金だけで取り扱うのは難しいので、1,000万円未満くらいの小口の融資を得意としています。

信用組合

信用組合も事業資金融資を行なっています。

ただし、信用組合は信用金庫よりも融資のノウハウが少ないので、事業資金は信用保証協会の保証付融資のみで、プロパー融資の貸付は行なっていないことが一般的です。

融資金額も信用金庫と同程度で、高額借入は難しいでしょう。

借り入れ期間は使用目的により異なる

借入期間は資金の使用目的によって少し異なります。

  • 運転資金:5年~8年
  • 設備資金:最長10年程度
  • 創業資金:5年~8年程度

金額が高額になる設備資金は運転資金などに比べて返済期間が長期になる場合が多いです。

民間の金融機関がNGの場合は検討しよう

中小企業への融資を行うのは、何も銀行や信用金庫などの民間の金融機関だけではありません。

公的な金融機関も中小企業に対する融資を扱っており、民間金融機関で融資を断られてしまった企業でも融資を受けることができる場合があります。

また、民間金融機関は信用保証協会の保証をつけて融資を行うので、信用保証協会の保証枠が一杯になってしまった場合には、どこの民間金融機関からも借りることは基本的に不可能になってしまいます。

公的な金融機関は、信用保証協会の保証をつけないので、民間金融機関とは別枠で融資を受けることができます。

銀行や信用金庫などの民間金融機関から融資を断られてしまった場合には、以下の公的な金融機関から借りることを検討して見ましょう。

日本政策金融公庫

政府系金融機関である日本政策金融公庫も中小企業は融資受けることができます。

審査の基準は銀行と同じですが、違いは信用保証協会の保証を日本政策金融公庫では付けずに無保証で行うという点です。

また、日本政策金融公庫の窓口に行っても融資の申込ができますが、商工会議所の窓口でも申し込むことができます。

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中小企業基盤整備機構

中小企業基盤整備機構は中小企業やベンチャー企業の事業者への助成や研修、中小企業者向けの高度化融資などで中小企業の事業活動の活性化を行っています。

中小企業基盤整備機構は退職後の経営者の退職金を積み立てる小規模企業共済の取り扱いを行っていますが、この積立金の10倍まで取引先の倒産時などの運転資金を迅速にサポートする経営セーフティ共済などの融資制度があります。

中小企業が銀行融資を受けるための5つのポイント

中小企業が銀行から融資を受けるためには以下の5つのポイントがあります。

  1. 決算書
  2. 資金使途
  3. 返済能力
  4. 税金の支払状況
  5. 担保や保証人

銀行に事業資金融資の相談をする前にまずは、審査のポイントを抑えておきましょう。

①銀行から融資を受けられるかは「決算書」が重要

中小企業の借入れはあくまでも事業に対して行うものです。

このため、カードローンのように個人の信用情報などは一切関係ありません。

売上の規模はどうか、黒字か赤字か、債務超過でないかどうか、借入れの必然性はあるかどうかなどの審査を行い、必然性があると認められた資金については融資を行います。

必然性がある資金というのは以下のようなものです。

創業資金

創業の際には設備を導入するのにお金が必要になったり、売上が入ってくるまでや経営が安定するまでの運転資金が必要になります。

創業資金の借入れの際には創業計画書というものを提出して、その創業計画に合理性がある場合のみ必要資金を借りることが出来ます。

運転資金

企業の会計は先に仕入れがあり、実際の売上金が入金となるのは数か月後であるという場合がほとんどです。

そのため、例えば80万円の原価で100万円の商品を作って販売する場合には100万円の入金前に80万円は手元になければならないことになります。

このように、経費の発生と売上金の入金までに時間的なギャップがある場合にはそのギャップを埋めるための運転資金の融資を受けることができます。

また、1年分の運転資金を借りたいような場合には、決算書の経費の金額以上の融資を受けることはできません。

設備資金

設備資金とはは新たに工場を建設したり、機械を導入したりする場合の資金のことです。

設備資金の借入の際にも、新たな設備の導入によっていくらの売上が見込めるか、設備資金の返済に会社の会計が耐えられるかどうか審査を行い、返済可能であると判断した場合のみ融資を受けることができます。

なお、設備資金は運転資金と比べて高額の借入れとなる場合が多いため、設備資金は運転資金と比べて長期の借入れが可能です。

②資金の使用目的をはっきりさせる

いくら返済に問題のない業績良好な企業に対してでも、資金の使い道がよくわからない資金は融資をしません。

銀行は、企業にとって必要な使い道だと考えられるからこそ融資を行い、その資金によって事業の拡大や再生ができると判断できるからこそ融資をするのです。

したがって、何に使うか分からないような資金を融資することはありません。

銀行は事業資金においては「この企業に対してこの使い道にお金が必要か?」という視点で審査を行います。

申込の際には、①何にお金が必要か②その資金によって事業(資金繰りや売上)がどのようになるのかということを明確に説明することができるようにしておきましょう。

③返済する能力があること

借りたお金は返済しなければなりません。

このため、会社に返済できるだけのキャッシュフローか返済原資がなければ融資を受けることはできませんよ。

赤字で、会社に全くお金が余らないという場合には、貸したお金を返済してもらうことができる可能性が低いので融資を受けることは難しくなります。

④税金を滞納しない

事業資金融資では、ほとんどのケースで納税証明書の提出が必要になります。

このため、税金を滞納している企業は事業資金融資を受けることはできません。

「税金を支払うためのお金を借りたい」という場合には、必ず滞納が発生する前の、支払期日までにお金を借りておかないと、融資を受けることができません。

⑤担保や保証人を立てる

設備資金として建物や土地を購入する場合はその不動産が担保となることが一般的です。

また、運転資金などを借りる場合でも、会社や代表者が保有する土地などを担保として提供する例も少なくありません。

また、最近になって融資量を伸ばしているABL(売掛金などを担保として融資を受ける方法)融資では、売上債権を担保として法務局に登記するのが大前提です。

とは言え、中小企業の融資としては最もオーソドックスな方法である信用保証協会付の融資で運転資金などを借りる場合には担保を取らない方法が一般的です。

要するに担保を取るか取らないかは金融機関との個別の話し合いになり、ケースバイケースであると考えた方がよいでしょう。

赤字や債務超過だと融資は難しい

中小企業の借入れで審査が厳しい難しいとかという一概に決まった基準はありません。

その資金の必要性があるか、返済に無理がないかなどが審査の基準となります。

ただ、三期連続赤字、債務超過の会社は審査に通過するのは難しいようです。

また、銀行は毎年、取引先の業況の審査を行っており、その審査の結果として会社の格付を行っています。

この格付けでランクが低い会社も融資受けることが難しくなります。

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銀行融資には4種類ある

一口に事業資金融資と言っても、中小企業が融資を受ける主な方法としては、以下の4つの種類があります。

それぞれの違いや使い道などについて解説していきます。

①当座貸越

当座貸越とは、銀行に「〇〇万円まで借りることができる」という枠を作っておき、その枠の範囲内で、いつでも融資を受けることが可能な借入方法です。

すぐにお金を借りる予定がなくても、当座貸越の枠を作っておけば、「取引先からの入金が急に遅れることになった」というような緊急でお金が必要になった時に、かなり重宝します。

最近は、当座貸越枠にカードを発行して、ATMでも借りることができる「事業者向けカードローン」という商品もあります。

②手形貸付

手形貸付は、銀行からお金を借りて、期日と金額を定めた約束手形を銀行に発行する貸付方法です。

一般的に手形貸付は、返済期限1年以内で、一括返済を行う場合に行われる融資方法で、建設業などの先に大きな支払いが発生し、売上の入金は後から一括で入金になるような業種に採用される貸付方法です。

③手形割引

手形割引とは、自社が持っている約束手形を、期日前に銀行に現金化してもらう融資です。

手形の期日が数ヶ月先で、自社の資金繰りに困った場合、手形貸付を利用することで、すぐに現金化ができるので、資金繰りは円滑になります。

なお、手形割引によって借りたお金を返済するのは、手形を発行した売掛先企業ですので、自社の業況がよくても、売掛先企業に信用がない場合には融資を受けることが難しいですし、反対に、自社の業況が悪くても手形振出企業の業績がよければ融資を受けることができる場合もあります。

④証書貸付

個人がお金を借りる時に最もオーソドックスな方法が証書貸付です。

契約書に記入された通りの融資条件や返済条件によって、均等に返済を行なっていく融資です。

返済は毎月均等になるので、返済期間が長い長期資金として設備資金などに利用されることが多くなります。

最近は、運転資金でも短期ではなく、長期で融資をするので、証書貸付によって運転資金の融資を受けることも少なくありません。

借り入れの主な流れ

借入までの簡単な流れは以下のようになります。

  1. 銀行、商工会議所などの窓口で融資の相談
  2. 銀行などから要求される必要書類の提出
  3. 保証協会の保証が付く場合には保証協会の審査
  4. 地方自治体の制度資金を活用する場合には地方自治体の商工課などの審査
  5. 銀行の審査
  6. 融資

信用保証協会の保証を付ける場合には銀行審査に加えて保証協会の審査を最初に行わなければならないため、審査に時間がかかる傾向にあります。

さらに、地方自治体の制度資金を借りる場合には、地方自治体の審査も受けなければなりません。

このため、制度資金を借りる場合には、融資までに2週間〜3週間程度かかってしまいます。

時間的な余裕を持って申込をするようにしましょう。

申し込みから融資までの流れ

では、実際に借入れを行うためにはどのような書類が必要になり、そのような手続きが必要なのでしょう。

手続きの流れ

借入れの手続きは大まかに以下のような流れで進みます。

  1. 銀行窓口や商工会議所窓口へ申込
  2. 借入商品の選定、決算書などの提出
  3. 申込書の記入
  4. 必要書類の提出
  5. 保証協会の審査がある場合は保証協会の審査
  6. 地方自治体の制度資金を利用する場合は地方自治体の審査
  7. 銀行の審査
  8. 契約書類の記入提出
  9. 融資

書類の作成は銀行が手伝ってくれる

借入に必要な主な書類は以下の通りですが、商品によってはさらに他の書類の提出を求められる場合があるためあくまでも参考として下さい。

  • 決算書3期分(創業時以外)
  • 創業計画書(創業時のみ)
  • 見積書
    (設備資金の場合のみ)
  • 商業登記簿謄本
  • 印鑑証明書
  • 代表者印鑑証明書
    (代表者が保証人となる場合のみ)
  • その他必要書類
    (資金繰り表や売上や仕入れの実績や受注明細等)

この書類のうち自分で作成しなければならない創業計画書や資金繰り表などは銀行が一緒に相談に乗りながら作成してくれる場合が多いため、とりあえず決算書は最初の相談時に銀行などの窓口に持参するようにしましょう。

あとは銀行に任せればそれほど難しくはありません。

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審査するのはあくまで人間ですので「この人は信用できる。応援したい」と感じてもらえることが大切です。

そのため、変に虚勢を張らずにありのままに伝えることが大切です。

自分の会社の状況を良く見せようとしても決算書から真実ははっきりとわかってしまいます。

また、将来の展望や経営者としてのビジョンを明確に伝えることでも印象はアップします。

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事業をしていくうえで、資金調達は避けて通りことができません。

資金調達の方法にはさまざまありますが、中小企業の場合は借入に依存して資金調達をしています。

しかし、主な資金調達先である銀行では、過去の実績から返済能力を判断して融資を行います。

中小企業は苦しい資金繰りの中で、なんとか営業しているところも多く、銀行からの融資は難しいのが現状です。

そのような中でも、日本政策金融公庫や信用保証協会を利用して、資金調達を行っています。

すぐに資金調達できるおすすめビジネスローン5選

カードローンと言えば個人のもので事業資金には使用できないというイメージがありますが、カードローンの中にはビジネス用のカードローンもあります。

ビジネス用のカードローンは事業資金にしか使用することができません。

通常、運転資金などが急に必要となっても銀行へ申し込んで急いでお金が必要になったとしても融資までに1週間程度かかってしまいます。

このような場合にはカードローンを作成しておけばすぐに必要なお金を下ろすことができるため、緊急時の時のために一応持っておくという経営者もすくなくありません。

金利はカードローンの方が高く5%~14%程度が相場ですが、内容のよい会社であれば金利はもっと低くなる可能性があります。

また、カードローンは一度作成してしまえば実際に事業資金に使わずに自分のお小遣い用として借りてしまっても銀行は把握できません。

このため、事業用カードローンは経理担当者へ預けるなど厳格に管理したほうがよいでしょう。

一長一短のビジネスローンですが、貸金業者のビジネスローンは即日融資にも対応しているので、いざお金が必要になった時に重宝します。

オススメのビジネスローンを5つご紹介していきたいと思います。

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①ビジネクスト「ビジネスローン」

ビジネクストは大手消費者金融アイフル傘下の安心できるビジネスローンとして人気です。

主な融資概要は以下のようになっています。

融資限度額50万円~1,000万円
金利8.0%~15.0%
(利用限度額100万円以上)
13.0%~18.0%
(利用限度額100万円未満)
返済期間元利均等返済
:最長5年(60回以内)
元金一括返済
:最長1年(12回以内)
融資までの日数最短即日

②オリックスVIPローンカード BUSINESS

オリックスクレジットのビジネスローンは、個人事業主か会社社長個人名義で借りることができるローンで、法人名義で借りることはできません。

主な融資概要は以下のようになっています。

融資限度額50万円~500万円
金利6.0%~17.8%
返済期間最長10年2ヶ月
融資までの日数最短即日

③アイフル「事業サポートプラン(無担保ローン)」

大手消費者金融のアイフルは最もビジネスローンに力を入れている消費者金融といえます。

大手消費者金融のビジネスローンが個人事業主専用となっていますが、アイフルの「事業サポートプラン」は個人事業主だけでなく法人でも利用することができますよ。

融資限度額1万円~500万円
金利3.0%~18.0%
返済期間最長10年
融資までの日数最短即日

④アコム「ビジネスサポートカードローン」

業界最大手の消費者金融アコムもビジネスローンの取り扱いをしています。

アコムのビジネスローンは、個人事業主だけが利用することができるローンで、使い道は事業資金に使っても個人使用に使っても自由で、総量規制によって多くの金額を借りることができない個人事業主でも、必要金額を借りることができる可能性がありますよ。

融資限度額1万円~300万円
金利12.0%~18.0%
返済期間最長8年7ヵ月
融資までの日数最短即日

⑤プロミス自営者カードローン

プロミスの自営者カードローンも基本的にはアコムと同じ商品内容です。

個人事業主専用で、総量規制対象外のカードローンで、使い道は事業資金でも、個人の消費資金でもOKです。

融資限度額1万円~300万円
金利6.3%~17.8%
返済期間6年9ヶ月
融資までの日数最短即日

法人企業は個人カードローンは使えない

個人事業主はあくまで個人ですので、中小企業向けの融資に加えて個人のローンやカードローンなども借りることができます。

また、事業資金に使っても個人のローンに使っても自由なカードローンも存在します。

一方、大企業には銀行はプロパー融資と言って、保証協会などの保証を付けずに自前で融資を行うことが一般的です。

また、大企業の設備資金は融資金額が数百億円以上にのぼることも珍しくないため、そのような際には複数の銀行が一定割合ごとに協調で融資を行うことも珍しくありません。

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すぐに資金調達したいならファクタリングもおすすめ

ビジネスローンを利用して銀行や消費者金融から借入を行う以外にも、ファクタリングで資金調達するという方法があります。

A社がB社にお金を貸す際、事前に返済の期日を決定します。

もしA社がその期日より前に資金が必要になっても、基本的に返済してもらうことは出来ません。

そこで、A社が持つ債権を別のC社が買い取ることで通常よりも早く売掛金を回収することができます。

これをファクタリングと呼び、ビジネスローンと比べて審査も早く、担保や保証人も必要がないため、スピードを重視する人にはおすすめです。

株式会社MI Vision

ファクタリングは、ファクタリング業者で利用することが可能です。

株式会社MI Visionは三カ月先の請求書まで買い取ってもらうことができるため、余裕を持った資金調達を行うことが可能です。

以下の四点の書類さえ準備できれば利用することができますので、手続きも非常に簡単です。

  • 本人確認書類・履歴事項全部証明書
  • 請求書
  • 過去の取引入金の確認が出来る書類(通帳など)
  • 直近2期分の決算書コピー

様々な業種の会社が利用可能なので、興味のある方は一度直接問い合わせてみてはいかがでしょうか。

株式会社MI Vision公式サイト

中小企業の借入には経営者保証が必要

中小企業の借入れには経営者が連帯保証人となる「経営者保証」を行うことが一般的です。

経営者保証とは会社名義で借入れを行う際に経営者が連帯保証人となることです。

中小企業への貸し付けの際には経営者も債務者と同じ法的責任を負う連帯保証人となることが一般的です。

その理由は、会社に貸したお金を経営者が持ち逃げしてしまうようなことがないように、また、会社と経営者の運命を一心同体とし、経営者に対して会社への責任を強く持ってもらうためです。

そのため、会社にもしものことがあったら、経営者は会社の借入金を経営者個人で弁済しなければなりません。

倒産したときは個人資産から払う

会社が倒産したときには経営者は個人の資産から借金を弁済していきます。

この際に自分の家や資産を売却してでも返済を行わなければならないため、会社の支配者である経営者は会社名義であるからと言って無茶な借金を起こしにくくなっています。

保証人は途中で変えられる

連帯保証人である社長が退任したら、銀行に代表者変更の手続きを行うことで、銀行に登録されている会社の情報は新しい代表者へ切り替わります。

この際に、通常は連帯保証人も新経営者に切り替える手続きを行いますが、家族経営の会社で代表者が父親から息子へ変わるだけのような場合にはそのまま退任した前代表者を保証人とする場合もあります。

このような場合は新代表を連帯保証人として追加することもあります。

経営者保証なしで融資を受けられることもある

経営者保証には以下のような弊害があります。

  • 事業継承の際に後継の経営者が経営者保証を躊躇する
  • 意欲のある挑戦者の再起の妨げとなる

これらの弊害が経営者保証にあることから経営者保証なしでも融資を受けられるように中小企業庁と金融庁の後押しで経営者保証に関するガイドラインが作成されました。

これによると以下の4項目すべてに該当する人は経営者保証の解除または新規契約時に経営者保証なしでの借入ができる可能性があります。

  1. 主債務者が中小企業であること。
  2. 保証人が個人であり、主債務者である中小企業の経営者等であること。
  3. 主債務者である中小企業と保証人であるその経営者等が、弁済に誠実で、債権者の請求に応じて負債の状況を含む財産状況等を適切に開示していること。
  4. 主債務者と保証人が反社会勢力でなく、そのおそれもないこと。

これらの基準を満たしているからと言って必ずしも経営者保証なしで借入れができるわけではなく、あくまでも決めるのは銀行です。

自分はこの条件に合っていると感じた人は銀行へ相談してみてもよいでしょう。

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借入適正額はしっかり確認

会社でも個人でも同じですが、融資を受ける場合は無理のない範囲で借入れを行わなければなりません。

では、会社での借入で無理のない適正額はどのように考えればよいのでしょう?

必要な運転資金を借りるのであれば、その金額が自社の運転資金の範囲内かどうかを検討する必要があります。

実際には銀行も多くのお金を借りたいと考えているため、運転資金以上の金額の融資を提案してくる場合もありますが、そのような際には自社の運転資金から見て無理がないかどうかを慎重に検討する必要があります。

また、設備資金は設備の見積もり金額までしか融資が出ませんので、

  • 当該設備を導入しても自社で本当に有効に回転率を高くして使うことができるかどうか
  • どの程度の売上の上昇が見込めるかどうか

といったことを検討する必要となります。

設備資金を借りる場合には借入金そのものよりも設備の導入そのものの是非を慎重に検討することが重要です。

創業資金を借りる際に注意すべきは創業後の見通しが甘くないかどうかだけです。

創業前は現実を知りませんし、夢を見るため、甘い計画に基づいて多額のお金を借りてしまうこともありますので、シビアな創業計画を立てることをおすすめします。

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法人が上記の機関から融資を受ける際の金利はどの程度の金利が適用されるのでしょうか?

銀行からの借入は格付けによって金利が左右される

先ほど述べたように、銀行から融資を受けようとする場合には、最初に企業の業況そのものに対して審査を行い、そこで格付けが決定します。格付けが高い企業ほど低い金利が適用され、格付けが低い企業には高い金利が適用されます。

金利に関してはケースバイケースですが、格付けが高い企業には1%を切るような低金利で融資を行う場合もありますし、格付けが低い企業への金利は3%~5%程度の金利が適用されることが一般的なようです。

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信用保証協会付の借入は金利は低めだが保証料が発生

中小企業への融資は信用保証協会の保証を付けて融資を行うのが民間銀行の基本的な融資スタイルです。

保証協会の保証を受けるためには、保証協会の審査を受ける必要があり、保証協会もその企業の業況について審査を行い、リスクの低い企業には低い保証料を、リスクの高い企業には高い保証料を設定します。

銀行は、保証協会の保証さえつけば、貸し倒れリスクがゼロになるため、金利そのものはプロパー融資よりも低くなる傾向にあります。ただし、この金利も基本的には格付けに基づいて決定します。

地方自治体の制度資金は総じて金利が低い

地方自治体には中小企業向けに、地域金融機関、信用保証協会、地方自治体で連携して商品設計を行った、制度資金というものがあります。

制度資金の金利や保証料には地方自治体の補助があるのが一般的ですので、地方自治体の制度資金を活用すれば業況が悪く銀行の格付けが低い法人でも、低金利での融資を受けることができる可能性が高まります。

制度資金には利用条件があり、例えば3か月連続して売上が減少しているなどの様々な条件に該当する法人でないと融資を受けることができません。

すべての法人が必ずしも利用対象となるわけではありませんので、まずは金融機関の窓口か地方自治体の窓口に相談に行きましょう。

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消費者金融からの借入は個人のカードローン並みの高金利

法人は消費者金融などのノンバンクからの融資を受けることができると説明しましたが、ノンバンクからの借入は一般的に高金利です。

法定金利ぎりぎりの18%という商品も決して珍しくありませんし、むしろこちらの方が一般的です。

銀行は法人融資に対して、法人の業況を向上させ地域経済の発展に寄与するという公共的使命を負っていますが、消費者金融はそのような使命は負っていません。

そのため、高金利を適用して、リスクの範囲内であればたとえ当該企業の成長が今後認められなくても融資に応じてくれる場合があります。このためノンバンクは銀行から融資を断られても借入可能なのです。

審査自体も銀行ほど詳細に様々な分析を行っているわけではありません。このため、審査にかかる時間は長くて数日で、銀行とくらべて圧倒的に早いスピードで融資を受けることが可能です。

金利は高いですが、数日の間に融資を受けたいという緊急の入用には強い味方です。

創業前の法人も借入可能

創業前の法人も借入可能

創業前、もしくは創業して間もない法人も金融機関から融資を受けることができます。この場合には決算書はまだない状態ですので、創業計画書というものが必要になります。

創業計画書とは「どのような事業を計画しているのか」「売上はどの程度の見込みか」「経費はどの程度かかるのか」「その根拠は」などの計画で、創業から3年程度の計画の提出が必要になります。

創業計画書は金融機関の担当者も一緒に作ってくれますので、まずは聞かれたことにできる限り具体的にこたえられるように、詳細な計画を作りましょう。

創業の資金は銀行などの金融機関の他、日本政策金融金庫も積極的に融資を行っています。ノンバンクでは創業資金の取り扱いがあるところはほとんどありません。

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法人借り入れも複数債務を一本化できる

法人の複数の借入を一本化して、毎月の返済額の軽減を図る借り換えも金融機関は対応しています。

信用保証協会の借換保証制度などでは、信用保証協会の保証付きの融資の一本化を図り、さらに審査に通過すれば追加の融資も合わせて受けられる制度です。中小企業向けの借り換えでは、この方法が採用されることが一般的です。

なお、返済額を少なくしようと、返済期限の延長などの条件変更を行うと、銀行の中での格付けが下落して、その後の融資に悪影響となります。

債務の一本化であれば条件変更手続きではないため、毎月返済額の軽減を図りながらも、必ずしも格付けは下落しません。いずれにせよ、法人が毎月返済に苦しい場合には、銀行は相談に乗り、何らかの対処を行う努力義務があります。

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法人借入の審査は保証協会も行うの?

法人借入の審査は保証協会も行うの?

中小企業が銀行、信用金庫、信用組合などの金融機関から融資を受ける際には、信用保証協会の保証を付けることが一般的です。

信用保証協会の保証をつけると、金融機関が融資した貸付金にもしものことがあっても、信用保証協会が融資残高を保証してくれます。

銀行にとっては、融資金が滞納して不良債権化するリスクがゼロになるため、不良債権残高を気にする金融機関は信用保証協会の保証さえつけば融資を行うという傾向にあります。

中小企業の審査を行っているのは、実質的には信用保証協会であるとさえ言われているほどです。信用保証協会は企業の規模ごとに、おおよその保証限度額を決めており、無制限に保証を行ってくれるわけではありません。

また、企業のリスクに応じた保証料が必要になりますが、先ほど述べたように地方自治体の制度資金を活用すれば保証料の全部または1部を地方自治体が保証してくれます。

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法人が借入できる金額の目安

法人が借入できる金額の目安

法人が借りることができる金額のおおよその目安は設備資金と運転資金によっても異なりますが、設備資金の場合は当該設備がいくらの利益を生み出すか算定し、その利益の範囲内かつ、設備の耐用年数の範囲内というイメージです。

毎年100万円の利益を生み出し、耐用年数が5年であれば100万円×5年=500万円くらいがおおよその限度額です。運転資金の場合には月商の何倍かという点が1つの目安となります。

建設業の場合には月商の6倍を超えると返済が困難になるといわれているため、借入限度額の目安は月商の6倍以内というのが相場です。

また、製造業や流通業の場合には月商の3倍以内が限度額であるといわれています。さらに、支払利息が売上の1%以内という点も1つの目安として使われている指標です。

年間10万円利息を支払っている会社は10万円÷0.01(1%)=1,000万円以内の借入が限度であるということもよく言われる指標です。

いずれにせよ1つの目安ですし、借入額と月商との関係も、支払利息と売上との関係も金利や期間によっても異なりますので、あくまで1つの目安として参考程度に利用してください。

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法人借入の審査基準

法人借入の審査基準

金融機関の法人融資の審査は、当該資金が本当のその企業に必要かどうか、返済は可能か、当該資金を注入したことによって、今後の成長性や資金繰りはどうなるのか、などの多角的な側面から審査を行います。

返済が不可能だとか、融資を行っても企業が再建できる可能性がないと判断された場合には、融資を断られてしまう場合もあります。

このため、審査の際には、資金繰り表や、売上や仕入れ先の明細や、今後の事業計画などの提出を求められることがあります。多角的な側面から時間をかけて審査を行うため、審査にかかる時間は1か月程度かかることも珍しくありません。

一方、消費者金融から法人が借入を行う際の審査は、返済可能か否かだけです。仮に法人の決算内容から返済が困難であるとみられても有力な担保や保証人があれば融資に応じてくれる可能性もあります。

審査のポイントがシンプルであるため、融資までの時間が数日程度のスピード融資です。

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法人借入の利息や金利はどこから借りるかによって大きく異なる

法人借入の利息や金利はどこから借りるかによって大きく異なる

法人借入の金利は金融機間から借りた場合には格付けによっても変動しますが、1%~4%程度が相場です。

金融機関は法人への融資については、当該企業を成長させ、地域経済の拡大や雇用の拡大に寄与するという社会的な使命を負っていますので、個人向けのカードローンのように収益目的の高額な金利は設定していません。

また、さきほど述べたように、地方自治体の制度資金を活用すれば、金利の1部を地方自治体が補助してくれるため2%より下の金利で借りることもできます。

一方、消費者金融などのノンバンクから借入を行う場合の金利は15%程度の法定金利ぎりぎりの金利となることが一般的です。

ノンバンクは金融機関のように社会的な使命を負っているわけではありませんし、そもそも銀行から融資を受けることができなくなった企業が融資を申し込んでくるため、金利が高めに設定されています。

法人借入には連帯保証人が必ず必要?

法人借入には連帯保証人が必ず必要?

法人が借入を行う際には、代表者が連帯保証人となることが一般的です。会社名義の融資を代表者が私的に使ってしまっても、代表者を連帯保証人としない場合には、会社が倒産した際に融資金を回収できないためです。

しかし、代表者が保証人となることについては以下の問題点があります。

① 代表者の個人保証には、代表者が保証人となることに消極的なため会社への融資が拡大しない
② 会社の後継者が事業継承の際に、旧社長の連帯保証人としての地位を引き継ぐことに抵抗があるため、代表者保証そのものが事業継承の障壁となっている

このため国は経営者保証に関しガイドラインを出し、法人と代表者が財務的に分離しており、税務的に健全な会社へは代表者なしの融資や、既存の融資についても代表者を外すことなどが少しずつできるようになりました。

とは言え今も、法人借入については代表者保証があることが一般的です。

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銀行借り入れに関するQ&A

銀行借入に関してよくある質問をまとめてみました。

借金の名義が変わっても連帯保証人は変わらずに継続になるのでしょうか?

基本的には継続します。借金の名義人が代わって、連帯保証人を変えたい場合には、代わりの連帯保証人を見つけ、銀行が認めた場合のみ、保証人を変更することはできます。

ただし、収入や会社との関係性などによっては、銀行が連帯保証人の変更を認めてくれない場合もあります。

会社に返済能力がなくなった場合、社長の個人の資産を充当しなくてはならないのでしょうか?

会社に返済能力がなくなった場合でも、借りたお金は返済しなければなりません。社長個人の資産を充当しなくてもよいのですが、充当せずに返済できない場合には、会社は倒産してしまいます。

倒産すると、会社の社長が連帯保証人となっている場合には、社長個人にまで返済義務が生じ、いずれにせよ、社長の個人資産に返済義務は及んでしまいます。

このため、会社が赤字になると、多くの経営者が社長の個人資産を充当しているのが現実です。

代表取締役が2人いる場合、銀行融資などの対応はどちらが優先ですか?

会社の代表印が紐ついている代表者が対応や責任を取る。会社の代表取締役は複数名選任することができます。

しかし、会社の代表印は1つしかなく、代表印は代表者と紐ついています。

したがって、会社の代表印が紐ついている代表者を銀行は代表者として対応してもらうということが一般的です。

連帯保証人は2人の代表取締役が連帯保証人となるか、代表印と紐ついている代表者だけを連帯保証品とすることが一般的です。

銀行融資を受ける場合、社長名義と会社名義で借りるのには審査に違いがありますか?

あります。社長名義でお金を借りる場合にはあくまでも個人ローンですので、事業資金には借りたお金を使うことはできません。

社長個人の収入と信用情報から審査が行われますが、社長個人の収入は会社役員報酬ですので、審査の際には会社の業況までチェックされることがあります。

一方、会社名義でお金を借りるのは事業資金ですので、借りたお金を事業以外の目的に使用することはできません。

審査の基準はあくまでも会社の業況で、社長が会社から多くの役員報酬をもらっているからと言って、審査でプラスになるようなことはありません。

このように、審査の視点が異なり、借りたお金の使い道が決定的に異なります。

コミットメントラインとは何ですか?

コミットメントラインとは、銀行などの金融機関が、企業に対して一定の期間、一定の融資枠を設定して、その枠を維持することを言います。1億円のコミットメントラインを設定したら、その企業は1億円までは無審査で融資を受けることができます。

一般的には大口の融資枠しか設定することができないので、中小企業ではなく大企業向けです。

信用保証協会からお金を借りる際は担保が必要ですか?使途は質問されますか?

基本的に担保は必要ありません。設備資金を借りる時には、購入・建築する設備を担保に設定する必要がありますが、運転資金を借りる時には担保が取られることはありません。

資金使途は必ず審査され、返済能力の有無に関わらず、信用保証協会が不要と判断した使い道に関しては融資を受けることはできません。

会社経営者である代表者や会長の借り入れ(住宅ローン)を会社借り入れとして融資を受けることはできますか?

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不可能です。住宅ローンは個人ローンですので、会社の事業資金として融資を受けることはできません。

例えば自宅兼会社で半分が自宅、半分が事業用の建物の場合、半分を住宅ローン、半分を事業資金というように2本立てで融資を受けることになり、どのような場合でも、個人の目的の使い道を会社の事業資金で借りることはできません。

豆知識①:経営者が連帯保証人になる理由

借入れのシステムはどこから借りるか、何の商品を借りるかによって異なります。

銀行が担保をつけてお金を貸す場合もありますし、無担保で貸し出しを行う場合もあります。

一般的には中小企業が借入れを行う場合には信用保証協会の保証を付けて貸し付けを行うケースが大多数です。

また、経営者が連帯保証人となることも多いです。

信用保証協会の保証がつけば、銀行は貸したお金が返ってこなくても、保証協会が融資金額の全部または一部を借主に代わって弁済してくれるため、保証協会の審査が通れば銀行はかなり高い確率で融資を行います。

保証協会の保証を付けずに融資を受ける場合には銀行の審査だけを受ければよいのですが、その分優良先にしか融資を行っていません。

また、保証協会の保証をつけて融資を受ける場合には、銀行審査の前の保証協会の審査を通過する必要があります。

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豆知識②:法人企業と個人企業の違い

起業の時や、会社を経営する上で、どこかからお金を借入しなければならない状況というのは必ず訪れるのではないでしょうか。

その時は銀行などで取り扱っている中小企業向けの融資を活用することをおすすめします。

中小企業専用の借入れは個人向けのカードローンなどとは全く別の概念で審査が行われ、用意しなければならない書類などもカードローンよりも多くなります。

また、その用途も創業の他、運転資金や設備資金にも使用することができます。

中小企業は法人、個人事業は個人

そもそも中小企業と個人事業主はどのような違いがあるのでしょうか?

中小企業と個人事業の違い

・中小企業:法的な人格は法人。年に1回自社で決めた決算月に決算を行い税務署に決算書を提出する。

・個人事業:個人名義で仕事を行うため、法的な人格は個人。毎年1月1日~12月31日までの会計を翌年2月16日~3月15日の間に税務署へ確定申告を行う。

最大の違いは法人としての事業か個人としての事業かという点が両者の最大の違いです。

ただし、銀行などで中小企業向けの融資の借入れを行う際には中小企業も個人事業主も小規模で事業を営んでいるという点は同様のため、融資は同じような商品を選択することができ、審査の基準もおおよそ同じように行われます。

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豆知識③:中小企業庁とは?

「中小企業の会計に関する指針」という条件を満たしていれば、信用保証協会の保証料の割引を受けることができます。

「中小企業の会計に関する指針」の内容は、

  • 金銭債権
  • 有価証券
  • 棚卸資産

など、経営の会計に関する項目です。

これらの会計基準を順守している場合には保証の割引制度の適用となる場合があります。

通常よりも0.1%安く保証を受けられるので、詳しくは銀行窓口や信用保証協会に問い合わせてみるとよいでしょう。

中小企業庁ホームページ

なお、中小企業の会計には会計士がついていることが一般的ですので、会計士はこの指針に基づいて決算を行ってくれます。

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まとめ

中小企業の借入れで重要なのは、事業の内容に対して必要な資金かどうか、その資金の注入によって事業が一層活性化するかどうか、返済可能かどうかです。

これらのことはなかなか自分ではわからないかもしれませんので、お金を借りたいと思ったらまずは銀行へ決算書を持参して相談に行ってみることをおすすめします。

お金を借りている限りは銀行へ毎年決算書を提出しなければなりませんので、銀行は決算書から得られた情報をもとに経営診断も行っています。

第三者の目で経営をチェックしてもらうことにもつながり、会社経営が健全化する場合もありますので、まずは積極的に相談してみましょう。

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この記事の執筆者

手塚 龍馬
1982年生まれ36歳
成蹊大学卒業後、地方銀行へ就職。
個人、法人への営業担当として8年勤務し、預金業務、融資業務を行い、住宅ローン、自動車ローン、フリーローン、カードローン、事業性ローンなどを7年行う。
保険業務、投資信託販売業務なども多数取り扱いを行う。
現在は飲食店経営の傍ら、金融関係のライター活動も行っている。

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