カードローンの同時申し込みはNG?複数したら審査通ったけどww
どうも馬太郎です。
どうしても借りたい!となった際、複数社へ申し込みを同時に行う、という考えが頭をよぎります。
しかしこの方法は、ネット上でいう「複数同時申し込み」という手法で、信用情報上良くないというのが定説です。
今回は本当にその定説が正しいのかを見ていきたいと思います。
この記事はこんなひとにおすすめ
今回ご紹介する記事は、こんな人におすすめの内容となっております。
- カードローンの利用を検討している人
- カードローンの同時申し込みについて知りたい人
- カードローン同時申し込みの危険性について知りたい人
カードローンの複数同時申込みとは
複数同時申し込みとは、短期間にカードローンを複数同時申し込むことを言います。
もちろん、同時申し込みといっても、まったくの同時に申し込むことは不可能ですよね。
インターネットの申込フォームに記入するのも、どんなに手早く作業をしても数分はかかります。
便宜上、同じ日の同時間(1時間以内の誤差)に申し込むことを「複数同時申し込み」と定義して、探っていきましょう。
複数同時申し込みすることのメリットとしては、次の2つが挙げられます。
- 複数申し込むことで、どこかのカードローンで借入することが可能
- 1社審査に落ちても、審査落ちの信用情報が記録されるまでにタイムラグがあるため、他数社に審査落ちの事実がバレにくい
どこかのカードローンで借入できる可能性がある
カードローン会社は、それぞれで審査通過となる基準が多少なりとも違い、ある会社では審査落ちとなる人でも、別の会社では審査通過取ることも珍しくありません。
そのため、複数社へ同時に申し込みをすることで、どこかのカードローン会社では審査通過となり、借入できる可能性があります。
もちろん、過去に自己破産などをしていてブラックとなっている人は同時申込でも借入できない可能性もほうが高いのですが、信用情報に多少の問題がある場合や属性が低い人は借入できるところを探すことができます。
他数社に審査落ちの事実がバレにくい
カードローンの申し込みを行い、審査手続きのために金融機関や金融業者が信用情報機関へ照会をすると、申し込み情報が登録されます。
多少のタイムラグはあるものの、申し込み情報は随時、信用情報機関に反映されます。
複数同時申し込みは、この少しあるタイムラグを利用し、他社へ申し込んでいることがわからないまま審査を受けることができます。(信用情報機関へ照会するタイミングによってはすでに登録されている場合もあります。)
また、信用情報機関には契約したということの情報は載るものの、審査落ちしたという情報は登録されず、後から照会した金融機関や金融業者は、それが審査通過してまだ契約していないのか、それとも審査落ちしたのかまではわからないこともあります。
つまり、複数同時申し込みを行うことで、審査落ちしたということまではわからないということです。
審査落ちの情報があると、後から審査する側は「なにか問題があるのでは」と思ってしまい、それによって通常よりも厳しい目で見られてしまいますが、それがなければ通常と同じように審査が行われます。
このように、審査において不利となる情報がバレにくいことも複数同時申し込みのメリットであり、それが借入できるカードローンが見つけやすい1つの理由とも言えます。
なお、審査通過して契約をしたという情報は、翌日でなければ反映されないと言われています。
同時申し込みNGといわれる理由「個人信用情報」とは
金融機関や金融業者が審査を行う際、必ず申込者の個人情報についての同意をもらい、信用情報を照会することが義務付けられています。
そのため、銀行などの金融機関はもちろんのこと、正規の貸金業者に申し込みを行うと、必ず信用情報を確認されることになりますので、複数社への同時申込についても把握することは可能です。
実際、複数同時申し込みが確認されると、カードローン審査では厳しく見られることになり、基本的に同時申し込みはNGと言われています。
審査担当者は同時申し込みをどう見る?
実際、複数同時申し込みは審査担当者から見てどういう印象なのか、審査担当者としての経験も豊富な馬吉先生に聞いてみました。
(Ex.数日中に○社申し込んでるのか、等)
2カ月前に3社申し込みをした方が申し込んだ場合審査に影響は出ます。
その理由として、3カ月で4社目。明らかにお金を借りるペースが早いです。この場合お金を借りる事が出来たとしても、業者からは根掘り葉掘り聞かれる事は避けられません。
申し込んだ痕跡が個人信用情報機関に残る
カードローンに申し込むと、かならずローン業者は「個人信用情報機関」で申込者の信用情報をチェックします。
個人信用情報機関では返済延滞や債務整理などの情報だけでなく、「業者によって信用情報が照会された」という情報も6ヶ月は保管されますので、あまりにも多くのローン業者に申し込み手続きをしていると、一時的に審査に不利な状況を作り出してしまいます。
このように個人信用情報機関に複数申し込みをした痕跡が残って融資審査に通りにくくなってしまうことを「申込ブラック」と言いますが、わざわざ多くの業者に申し込んで申込ブラックになるのは賢明なこととは言えませんよね。
信用情報上の審査が厳しくならないためにも、短期間で複数の申し込みは避ける方が良いでしょう。
実際に複数同時申し込みを行ってみた
本当に複数申し込みをすると融資審査に通りにくくなるのか調べるために、1時間以内に4社のローンに申し込んでみました。
申し込んだのは、「北洋銀行アルカ」「楽天銀行スーパーローン」「イオン銀行カードローン」「ソニー銀行カードローン」です。
※北洋銀行アルカは、北海道在住(もしくは勤務)者限定のカードローンと知らず、申込行ってしまいました。ですので、実質3社となります。
またほんの2週間前に千葉信用金庫にてカードローンの発行を行っております。(限度額100万円で審査通過)
1ヶ月という期間でみると、5社の申込ですね。(なお4月11日現在、同時申し込みのあとに街金キャネットの申込も行っております。3,4月で6社申し込みです)
複数申し込みした結果は、以下の通り2社通過、1社審査落ちです。
商品名 | 結果 | 申込時間 |
---|---|---|
楽天銀行スーパーローン | 限度額20万円で審査通過、実質年率14.5% | 03/22/13:45 |
イオン銀行カードローン | 限度額10万円で審査通過、実質年率11.8% | 03/22/13:23 |
ソニー銀行カードローン | 審査落ち | 03/22/12:48 |
北洋銀行アルカ | 北海道在住でないため審査行わず |
馬太郎はこの同時申し込みする前の時点で、銀行ローンカード2枚(枠130万円)、消費者金融1枚(枠50万円)、信用金庫1枚(枠100万円) という状態です。
年収400万円での申告であり、限度額20万円、10万円は妥当なラインなのかもしれません。
なおソニー銀行は申し込みしてから、30分ほどで仮審査結果のお知らせが届き、審査落ちという結果になりました。
複数申し込みでも保証会社の審査が通ればOK
融資の申込において、資金使途や資金の必要な時期などについて聞かれることがあります。
使途や時期を尋ねることで、ローン業者は、申込者がお金を借りること自体にどのような考えを持っているのか見極めます。
「今すぐお金を借りたい」、「借りれるだけ借りたい」という人物は要注意です。
目先の借りることだけしか考えておらず、返済に関する計画が無い場合が多いからです。
複数同時申し込みをする人は要注意人物とみなされる
本件のように、同時に複数のカードローンを申し込むということは、上記のような要注意な人物と言えます。
カードローンは全て保証会社の保証が付いています。
保証会社の審査が通れば融資は可能です。
ですが、保証会社の保証が通ったので融資を行なうという考えも、また安易なものです。
本当に返済することができるのか、返済の計画は立っているのか、など総合的に加味した上で、融資実行を行なうことが原則です。
つまり、同時申込をした人が改めて申込をする場合は、新規の人以上に、本当に返済が可能かという点を見極める必要があります。
審査担当者も人間ですので、何度も同じ方からの申込があった場合、不審に思って審査に落とす可能性は大いにあると言えます。
申込履歴はカードローン審査の最重要項目ではない
複数同時申し込みは審査に悪影響を与えないかと言われると、悪影響を与えるのは確実です。
しかし、実際のところは、申込情報は審査の中でそこまで優先順位が高い情報ではありません。
「なぜ同時に申込を行ったのか」「現在も他社に申込をおこなっているのか」の疑義が持たれるような状況でなければ、それほど問題ないでしょう。
審査は複数の情報を総合的に判断しますので、借入金の支払い履歴に問題があるような場合には、申込状況などの他の情報と組み合わせて融資すべきかどうかを決定します。
つまり、申込状況以外に特に問題点がないのなら、スムーズに融資が実行されるのです。
お金に困っていなくても複数同時申し込みをすることがある
同時申込みを行った理由として問題のないケースとして、例えば、金利の低い3つのローンの申込を同時に行って、最も金利の低いローンを借りようとしたという状況が想定されます。
このように、お金に困っていなくても複数同時申し込みをすることはありますので、複数同時申し込みをしたというだけでは融資が絶対に不可となるということはありません。
しかし、次のような情報が個人信用情報に残っている人は、同時申込を行ったという事実が、審査結果に確実に悪影響を及ぼします。
①総量規制ギリギリの金額をすでに借りている
②クレジットカードや借入金の支払状況に遅れが散見されている
審査に通りやすい業者は人によって異なる
同時申し込みをしたからと言って即審査落ちとはなりませんが、できれば絞って申込んだほうが、審査における心象が良くなるのも事実です。
しかし、どの業者に絞れば良いかが分からないという方も多いのではないでしょうか。
実際に、すべての人にとって良い業者というものは存在しません。
ある人にとっては審査に通りやすい最適な業者であっても、他の人にとっては審査通過が困難になってしまうこともあるからです。
お試し審査を上手く使ってみる
こういったときに便利なのが、お試し審査というサービスです。
会社によって簡易診断やシミュレーションなど色々な呼び方になっていますが、年齢や年収等を入力すると借りられるかどうかを簡単に審査してくれるサービスです。
このサービスの利用は申込みにカウントされないため、いくら試しても実際の審査には一切影響ありません。
もちろん、この審査の結果はあくまで目安に過ぎないので、実際の審査結果とは異なることもありますが、それでもどこに申し込むかを判断する基準の1つに使えます。
こういったサービスは多くの大手カードローン会社にはあるので、自分が申し込もうとしているそれぞれの会社でやってみて、一番通りやすそうなところを探してみましょう。
同時申込みで審査落ちしてしまう理由とは
複数同時申し込みをしたからといって、審査に即落ちるということはありませんが、場合によっては複数同時申し込みが審査に悪影響を与えることがあります。
具体的には、次のような状況に当てはまるときは、複数同時申し込みが審査に悪影響を与える可能性が高くなると言えるでしょう。
複数同時申し込みの状況 | 審査担当者が融資不可と判断する根拠 | |
---|---|---|
複数同時申し込みで融資不可になるケース1 | ローン申し込み後、1週間前後でまた別の業者に申し込んでいる | 他社で貸してもらえなかったために別業者に申し込んだと予想されるから |
複数同時申し込みで融資不可になるケース2 | 融資限度額を高額に設定して、複数の業者に申し込んでいる | 借りられるだけ借りて自己破産しようと目論んでいる可能性があるから |
複数同時申し込みで融資不可になるケース3 | 収入と比べて高額の融資を希望している | 借りられるだけ借りて自己破産しようと目論んでいる可能性があるから |
また、カードローンに申し込みをすると、大抵は本人が申し込みを行ったか、正しい内容で申し込んだかを電話確認されますし、申し込んだ数の分だけ在籍確認が行われます。
何社からも電話確認されると、だんだん面倒になってきて不誠実な態度を取ってしまうこともあるでしょうし、電話に出られないこともあります。
そうなると一気に審査落ちの確率は高まりますし、確認が取れなければ審査をすることもできません。
在籍確認が行われる勤務先にしてみても、1日~2日の間に特定の人に対して個人名での電話があれば不信感を持たれてしまうかもしれません。
審査落ちの原因を作って、さらに勤務先で不信感を抱かれてしまうのは得策とは言えないでしょう。
複数申込みでも審査通過の可能性がある件数とは
本気で融資を受けたいならば、「数打てば当たる」と、むやみやたらにローン業者に申し込むのではなく、各業者で提供しているお試し審査を活用して1つの業者に申し込むことをおすすめします。
しかし、申し込み手続きをしてから「さっき申し込んだ金額では足りない!」ということが判明したり、「え?ATM手数料がかかるの?ATM手数料無料の業者じゃないと困る」と慌ててしまうこともありますよね。
そのようなときは、心ならずも複数の業者に申し込まざるを得なくなります。
一体、何社までの業者ならば、審査担当者の心証を悪くせずに複数申し込みをすることができるのでしょうか。
業者によって異なるが4社は超えない方が良い
カードローン会社によって、複数申し込みによる判断は変わってきますので、「絶対○社以上の業者に申し込むと審査に不利」という風には断定はすることはできません。
しかし、4社を超えると審査に不利になることは増えますので、やむを得ない事情で複数の業者に申し込まなくてはならなくなったとしても、3社までに収めるようにしてください。
もちろん、属性や返済能力によっても事情は変わりますので、4社以上に申し込んでいても「高年収の公務員」などのローン業者にとって優れた条件がそろっている人は、融資審査に通ることがあります。
銀行と消費者金融では対応は変わる?
複数申し込みに関する対応は、銀行等の金融機関であっても、消費者金融等の貸金業者であっても、ほとんど変わりません。
属性や返済能力が優れている場合は申込件数が多くても審査に通りやすくなりますし、反対に、非正規雇用かつ低年収&借金ありのような状況の人なら、申込件数が多いと審査通過は難しくなってしまうでしょう。
融資審査に通過するためには、どこに申し込むかということも大切ですが、それ以上に、ご自身の属性や返済能力が問われると言えるのです。
申し込みブラックでも契約できるカードローンとは
先程述べました通り、どこに申し込むかということよりも、ご自身の属性や返済能力が融資審査には大きな影響を与えます。
属性や返済能力に問題があるときは、複数申し込みをしていると、審査通過はさらに困難なものとなってしまいます。
同じ条件なら銀行より消費者金融の方が審査に通りやすい
銀行カードローンは消費者金融カードローンと比べると、低金利に設定されてあることが多いです。
低金利でお金を貸すということは、取りはぐれは最小限に抑えなくてはいけないということでもありますから、高金利のローンと比べるとどうしても審査が厳しくなってしまいます。
そのため、属性や返済能力が同じなら、銀行カードローンよりは消費者金融カードローンの方が、少しは審査に通過しやすくなります。
また、消費者金融の中でも申込者が少ない中小消費者金融の方が、全国から申込者が殺到する大手消費者金融よりも審査に通過しやすくなります。
審査通過が不安な方は、消費者金融カードローンや地元の中小消費者金融に申し込むことをおすすめします。
闇金には注意!
消費者金融は、大手であっても中小であっても、金融庁に登録を済ませた正規の貸金業者です。
利息制限法で定められた金利を超える金利で貸し付けることはありませんし、違法な取り立て行為も行いません。
一方、闇金は、金融庁に業者登録をしていない違法業者です。
当然、義務付けられている信用情報の照会などしませんので、同時申し込みしているしていても関係ありませんし、ほとんどはお金を貸してくれます。
しかし、あり得ない高金利で貸し付けるのはもちろん、脅しや騒音などの迷惑行為をすることに対しても何の抵抗感もありません。
借金地獄に足を踏み入れないためにも、そして、余計なトラブルに巻き込まれないためにも、絶対に闇金を利用しないようにしてくださいね。
申込みブラックがクレジットカード審査に与える影響
属性や返済能力によっては、審査に大きな影響を与えることもある複数申し込み。
いわゆる申し込みブラックの状態ですが、カードローンの審査だけでなくクレジットカードの審査にも大きな影響を与えます。
クレジットカードにはショッピング限度額とキャッシング限度額の2つがありますが、申込みブラックだとどちらにも影響が出てしまいますので、場合によってはカードを発行してもらうことができないこともあります。
カードローンとクレジットカードはどちらも信用取引ですので、クレジットカードなら申込みブラックでも問題ないというわけではありません。
カードローンとクレジットカードを同時申込みしたら
カードローンとクレジットカードを同時申込みした場合、状況によってはどちらも審査通過できる可能性もあります。
しかし、先にカードローンが審査通過して、そのあとにクレジットカードの審査が行われた場合、ショッピングだけ審査通過してキャッシングは審査落ちとなることもありますし、クレジットカードのほうが先でショッピングとキャッシングの両方で審査通過し、カードローンの方が審査落ちするということもあります。
特に、カードローンが消費者金融や信販会社であった場合、総量規制の関係もあって、どちらか一方しか審査通過できないことも少なくありません。
もちろん、同時申し込みやその他の信用情報の状況によっては、どちらも審査落ちする可能性もあります。
クレジットカードの複数申し込みはキャッシング目的と疑われる
クレジットカードはショッピング利用がメインのカードですので、「VISAとJCB」「アメックスとマスターカード」のように提携クレジットブランドが異なるクレジットカードが2枚ほどあれば、世界中大抵のところで不便なく利用できます。
つまり、クレジットカードは、本来ならば何枚も持つ必要はないカードと言えるのです。
それにもかかわらず複数のクレジットカードに申し込むということは、ショッピング利用ではなくキャッシング利用を目的でクレジットカードに申し込んでいると審査担当者に判断される可能性があります。
もちろん、キャッシング目的でクレジットカードに申し込むこと自体は悪いことではありません。
しかし、何枚ものクレジットカードをキャッシング目的で申し込むということは、カードローンの複数申し込みと同様、「とりあえずたくさん申し込んで自己破産しようと目論んでいる」という風に解釈される恐れがあり、審査通過が難しくなることもあるでしょう。
カードローン申し込み情報が残るのは6ヶ月間
カードローンやクレジットカードに申し込んだという履歴は、JICCでもCICでも全国銀行個人信用情報センターでも6ヶ月間は保管されます。
申込情報が保管されている間に新たな申込を行うと、お金を借りるペースが早すぎると受け止められ、他にも審査に不利な状況が重なっているときは、審査落ちに結び付くことがあります。
申し込んだという情報は6ヶ月で消えますので、なかなか審査に通りにくいという人は半年くらい時間をおいてから申し込むのも良いかもしれません。
また、短期間の間に複数申し込んだわけでもないのに審査に通らない場合は、審査に通らない他の原因を考えてみるのもおすすめです。
同時申込みを考えたときの注意点
お試し審査をしても、どの業者に申し込めば良いか分からないときは、やはり複数の業者に申し込む案も捨てがたいですよね。
しかし、後先考えずに同時申し込みをすると、今後の生活にマイナスの状況を作り出してしまう可能性があります。
次の3点をかならずチェックしてから、複数の業者に同時申し込みをするようにしてください。
①借入額が大きくなる場合には一箇所に絞る
利息制限法では、10万円未満の融資に対しては年20%以下の金利、100万円未満の融資に対しては年18%以下の金利、100万円以上の融資に対しては年15%以下の金利でなくてはならないと定められています。
クレジットカードのキャッシングや消費者金融のカードローンでは、大抵、契約したばかりのときは、利息制限法で定められる上限金利に近い金利が適用されますので、少額を借りると高金利が適用される可能性が高くなってしまうのです。
例えばA社の融資上限額が30万円でB社の融資上限額が20万円、C社の融資上限額が50万円なら、すべての業者で適用金利が年18%になることもありますよね?
しかし、D社1社に100万円を融資してもらうなら、適用金利は最高でも年15%になり、複数の業者に分散して借り入れるよりもお得になります。
利息を増やさないためにも、また、シンプルに借金を管理するためにも、借入額が大きくなりそうなときこそ1つの業者に絞って融資を申し込むようにしてください。
②返済に困っているなら要注意!!
借入業者が複数になると、利息が高くなる可能性があるだけでなく、返済日や返済額を管理するだけでも大変になってしまいます。
返済日を間違えて延滞してしまい、遅延損害金が発生したり、信用情報が悪化したりすることもあるでしょう。
現在返済に困っている人はもちろん、今後返済に行き詰まりたくない人も、複数の業者に申し込むことは控えることをおすすめします。
また、消費者金融や一部の金融機関では、複数の借入をまとめる「おまとめローン」を提供していますし、専用のおまとめローンでなくてもフリーローンなどで借金を一本化することができます。
返済に困っているから新たな借入を考えるのではなく、まずはそれを解決するためにおまとめローンなどで負担の軽減と完済を目指すことをおすすめします。
③大型ローンを組む前には同時申し込みをしない
複数の業者からお金を借りていると、返済管理が難しくなります。
そのため、1ヶ所の業者から融資を受けている人と比べると債務整理をする状況に陥りやすく、銀行等で大型ローンに申し込むときには、不利な条件の1つとなってしまいます。
近い将来、住宅ローンや自動車ローンなどのライフプランにも大きく関わる大型ローンに申し込もうと計画しているのなら、安易に複数の業者に申し込むことは決して勧められません。
どうしても融資額が足りないときは、すでに利用中のカードローン等に増額申請をし、借入件数を増やさないようにしてください。
同時申込みに関するQ&A
最後に、同時申込みに関して特に多い疑問にお答えしていきます。
同時申込みついては金融機関や金融会社によって判断基準が異なりますので、これを参考にして今後の借入計画に役立ててください。
①ショッピングローンの審査に通るか心配…多重申込みしても大丈夫?
同時申込みをすることで、逆に信用が悪化してしまう危険性があります。
審査に通るか心配になっているために同時申込みすることは、自分で心配の種を増やすことと同義です。
それよりも、審査通過率の高そうなところに申し込んだほうが審査に通れる可能性があります。
審査通過率の高低は、金利手数料を見ることである程度予想できます。
多少負担は多くなるかもしれませんが、審査通過を重視して「購入できるのか?」という心配を除きたいのであれば、金利手数料が高いショッピングローンに絞って申し込んでみましょう。
②消費者金融系と銀行系、信販系のカードローンを同時申込したらどうなる?
カードローンは大まかに「消費者金融系」「銀行系」「信販系」に分かれており、それぞれ加盟する信用情報機関も異なります。
加盟する信用情報機関が違えば、申し込みを行った際の情報がわからないため、同時申込みしてもバレないと思うかもしれません。
しかし、消費者金融系と信販系はCICとJICCの2つに加盟しているケースが多く、同時申込みしていることがバレてしまう可能性は高いです。
また、銀行などの金融機関はKSCに加盟していますが、カードローンを保証する保証会社は消費者金融や信販会社が務めています。
つまり、保証会社が審査をする段階で、同時申込みがバレてしまう可能性も高いということです。
カードローンの系統が違うからといっても、結局はCICやJICCに申し込み情報が登録され、それを他社でも確認できることから、同時申込みを隠し通すことはかなり難しいです。
③住宅ローンやマイカーローンは複数申込みしても大丈夫なのはなぜ?
カードローンよりも高額な融資額となる可能性が高く、審査も厳しい住宅ローンやマイカーローンでも、一括申込や一括見積といった同時申込みが可能です。
しかし、カードローンでも信用面の問題から基本的に同時申し込みはNGなのに、住宅ローンやマイカーローンで同時申込みをしても審査落ちは確実なのではと思ってしまいます。
当然のことながら、住宅ローンやマイカーローンでも基本的に同時申込みはNGです。
それでも同時申込みがあるのは、広告や利便性の向上につながるからだと言えます。
また、業者によっては同時申込みの対象としている会社と提携している可能性もあります。
利用者としては、実際に同時申込みをするために利用するのではなく、商品情報や融資条件を把握するなど、情報収集のために利用する程度とし、実際に申込む際は個別に行うことをおすすめします。
④複数申込みなら借入額が他社にバレずに総量規制以上借りられる?
同時申込みの場合、どうしても申し込み情報が反映されるまでに多少のタイムラグがあります。
そのため、同時申込みをしているとは知らずに、それぞれが利用枠を設定して総量規制を超えることも可能性としてはあります。
しかし、契約をする前の本審査において総量規制以上となっていることが判明するケースも多く、この場合は利用枠が減額されてしまうか、審査落ちとなって契約できないという状況に陥ってしまいます。
総量規制は法律で定められた規制ですので、正規の業者は絶対に規制以上の貸付とならないように目を光らせているのです。
なお、総量規制以上に契約できたとしても、途上与信などで減額などの対応がなされますので、結局は総量規制の範囲内となるように調整されてしまいます。
⑤学生ローンは複数同時申し込みできる?
学生ローンであっても、複数同時申込みは可能です。
しかし、学生というもともと信用が低い状態で借入しますので、同時申込みによって審査落ちのリスクは高くなってしまいます。
同時申込みをしたからといって必ずしも借りられるわけではなく、逆に信用をさらに低くしてしまう可能性もありますので、申込みは1社ずつ行っていくことをおすすめします。
まとめ:同時申し込みだけで審査落ちはない
同時申し込みをしたからと言って、即カードローン審査に落ちるという事はありません。
しかし、属性や返済能力、信用情報に問題がある人が同時申し込みをすると、審査落ちする可能性は高くなると言えます。
また、そのときの審査には影響を与えなくても、今後の審査(住宅ローン等の大型ローン審査)に影響を与える可能性がないとは言えません。
次の記事で、念のために信用情報の開示を行い、各金融機関が同時申し込みした信用情報をリアルタイムで理解していたかどうかを確認しています。
複数同時申し込みの影響に関する理解を深めたい方は、ぜひご覧になってください。
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