消費者金融の仕事内容って相当キツイの?
筆者が経営していた中小消費者金融の仕事内容は女性社員と男性社員で分担しており、女性社員は事務的な仕事、男性社員は審査や督促を担当させていました。
イメージ的には銀行とあまり変わりはないかもしれません。お客さんが持ってきたお金は女性社員がパソコンを打ち込み領収書を発行する、電話がかかってくれば電話の応対をする、会計ソフトに伝票入力するなどまさに女性社員という感じですね。
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
消費者金融の仕事はミスが許されない
消費者金融の仕事はまさに銀行と変わりがありません。お金を扱う仕事ですから金銭的なミスは絶対許されません。
毎日15時に集計作業を行い、金庫に入っているお金と帳簿上の金額が一致しないとそれは大変な作業となります。
もしかしたら利息を多く取りすぎているということもないわけではないのです。
なぜならお客さんが店頭窓口で支払う分についてはパソコンで処理しますので絶対利息計算間違いすることはありませんが、男性社員が集金するとなると電卓片手に行うためどうしても計算間違いが発生します。
もちろん女性社員がパソコンに入力する段階で計算ミスに気がつくはずですが、何かの拍子で見過ごしてしまうということもあるのです。
お金が合わなければお金が合うまで帰れません。お金が合わなかったのが利息の取り過ぎだった、お釣りの渡し間違いだったと結論づけるまでは徹底的に調べます。
多かったミスは金庫に入っているお金の集計と、男性社員が集金してきたお金の内訳で利息と元金の合計が領収金額と一致していなかったことですね。
それに消費者金融は個人情報保護法によって取り扱いを間違えてしまうとクレーム対象となってしまいます。
例えばお客の家族から本人の代わりに借金を全額弁済したいと申し出があった場合です。
そこではいわかりましたと、借入残高を漏らしてしまうと借主本人から「なぜ教えたのか!」とお叱りを受けるわけです。
営業所長は怖い存在?
消費者金融の調子は強いというイメージは「全然足りねえじゃん」で有名になった今は倒産したT社の印象が強いからですよね。
もちろん男性社員にはノルマがありますが達成できないからと言って、上司が叱責することはありません。
逆に会社の社長から営業所長が叱責されるくらいです。
たとえ中小消費者金融とはいえ、利息収入で営業を行なっているのですから回収率が悪ければ営業計画にも差し障りが出てきます。
筆者の場合は毎月営業所ごとの回収率や貸し倒れ率を一覧表にして、各営業所にFAX(そのうちにメール送信)していたものです。
営業所内で競争させるというよりは営業所同士で競争させ、毎月トップとなった営業所には奨励金を出し、モチベーションを高めたほうがチームワークもよく、仕事も熱心にこなしていた印象が強いです。
消費者金融の一日の仕事
ここで消費者金融のタイムスケジュールをご紹介しておきましょう。
08:20 | 出社 |
08:30 | 掃除及びオンラインの立上げ |
08:45 | 朝礼 |
08:50 | 金庫、及び現金の精査 |
09:00 | 営業開始 |
12:00 | 昼休み |
13:00 | 午後の営業開始 |
15:00 | 金庫の精査と現金チェック |
17:30 | 女性社員帰宅 |
18:30 | 男性社員帰宅 |
19:30 | 営業所長帰宅 |
20:00 | 経営者帰宅 |
最も早く出社しなければならないのは各営業所長です。何しろ事務所の鍵を持っていますので鍵をかけないことには社員が入れません。それにセキュリティが入っていますので解除しなければなりません。
出社時の服装は女性社員及び男性社員ともスーツが基本です。
0830には社員が出社していますので、タイムカードを押した後まずは各自パソコンを立ち上げ、審査用のパソコン「スターズ2」を起動しておきます。
それが終わったら一斉に掃除です。電話やデスク、床は汚れやすく目立ちやすいため丁寧に掃除をしなければなりません。
掃除・朝礼が終わったら金庫内にある金額のチェックと、営業用として金庫の外に出してある小型金庫内の精査です。
その頃には時間が0900になっていますので営業開始時間です。
消費者金融の仕事はキツイ?
消費者金融は金融機関というだけあって仕事は甘いものではありません。男性社員2人は常に営業車に乗って支払いの悪い顧客の督促業務を行います。
通常営業所には男性社員4、5人いますが、実際に顧客のところへ行って督促や集金を行うのは平社員の仕事です。残りの男性社員は営業所内にいてお客の受付、及び契約を担当します。
かわいそうなのは外で回収業務を行う平社員ですね。一応休憩時間として時間は取っていますが、顧客次第によって休憩時間が取れない場合も少なくありません。
違法な取り立て行為をすることはありませんが、時間をお客に合わせなければならないため、集金時間や借金返済のリスケジュールなど、時間が重ならないように予定を組まなければなりません。
時間通りにお客さんの所に行ったのに留守だったということも珍しいことではなく、その場合は次にまわるお客さんの所へ電話して時間の調整を行います。
男性社員の帰宅時間は1830と決まっていますが、お客さんの都合によっては残業しなければ回収できないこともあるため、精神的に参ってしまう場合や体力が続かないことも悩みのタネとなります。
内勤している男性社員にしても審査をきちんと行わなければ契約しても回収することができなくなってしまいます。
電話で何度も督促しても支払いに来ないお客がいれば、外回り専門の平社員に代わって土日にお客さんの所へ訪問するということもよくあることです。
それでもチームワーク良く行えば、決して回せない仕事ではありません。営業所の利息回収率や貸し倒れ率、長期延滞率を低くしなければ奨励金を貰えないということもあって良い意味で頑張っていたようです。
女性社員の主な仕事は店頭窓口に支払いに来たお客への領収書の発行や会計ソフトへの伝票入力、及び集計作業ですので男性社員に比べれば多少気楽な面もあるでしょう。
なお外回りしている男性社員が帰ってこないうちは内勤者も営業所長も帰宅することができません。どうしても手が回らないという場合は営業所長を自ら集金を行うこともありますね。
督促業務が最もツライ
消費者金融はお金を返してもらって初めて商売が成り立つのですから、企業として成長していくためにも回収率は上げなければなりません。
しかしお客さんはお金がなくて消費者金融に借りに来ているわけですから、なかなか返済してもらえない事情もあります。
内勤している男性社員が督促の電話をかけることになりますが、大手消費者金融だと女性オペレーターが専門にいて電話をしているようですね。
中小消費者金融はそのような余裕はありませんので、専ら内勤者が行います。かといって闇金のようにドスをきかせた声で請求するわけにはいきませんし、暴力的な言葉遣いも許されません。
病気やケガで返済できなくなったというお客に対してはある程度返済を待つなど臨機応変に対応しなければならないため、すぐに外回りしている平社員に連絡して、本当に病気や怪我で自宅にいるのか確認させる作業も行います。
お客は返済できない理由を自分勝手に言ってきます。
100%信じていたのでは商売になりません。ある程度のところで見切りをつけて、営業所長の許可を得て法的手段によって回収せざるを得ないとなる場合も多いのです。
裁判所へ出かけるのは毎週月曜
筆者が経営していた地域では毎週月曜が金銭の民事事件を扱う曜日となっています。支払督促や少額訴訟など行えるのは週に一回だけです。
裁判所へ出かけるのはほとんどの場合営業所長、または営業所長が行けない場合は筆者(経営者)が出かけていました。
裁判所にお客が現れることはまずありません。そのため審理時間が短く数分で判決、閉廷となることが多かったですね。
その後は強制執行ができるように執行官事務所へ顔を出し、お茶を飲みながらいつ強制執行を行うのか話し合いをします。
消費者金融の女性事務は何をするの?
大手消費者金融なのか中小消費者金融なのかによって女性事務の仕事の内容は違ってきますね。
大手消費者金融での事務仕事と言えばコールセンターがメインとなるでしょうが、普通の会社と同じように経理事務や総務事務など、直接お客さんとの接点がない仕事もあるでしょう。
本社勤務で仕事内容が経理や総務などの場合は、普通のOLよろしくスーツ姿で出勤し、ロッカールームで事務服に着替えて仕事開始。
12時になればしっかり昼食休憩、17時や17時30分などの定時に帰宅することがほとんどです。
しかし大手消費者金融の有人店舗の事務となると、お客さんとの接点が出てきますので女性事務員の仕事は経理や総務のようなラクな仕事ではありませんよ。
仕事内容的には中小消費者金融に似ているかもしれませんね。
だからといって男性社員のように忙しく飛び回るということもありません。
出社すれば事務所の掃除や併設してある自動契約機の掃除、ATMに残っているお金の精査など手際よく済ませていきます。
女性事務員の開店前清掃
自動契約機はいろいろな人が触りますので、結構汚れが目立ちます。
クリーナーと雑巾で綺麗に拭き取り、パンフレットの補充、床面の掃除など丹念に行います。
困ったことに悪質な利用者もたまにいて、ゲロを自動契約機にかけていく人もいれば、大小便をぶちまけていく人もいます。
綺麗に拭き取っても装置が故障したのでは役に立ちません。すぐに修理業者を呼んで部品交換を行ってもらわなければなりません。
床の大小便については清掃した後、アルコール消毒液を散布して除菌します。
ちなみに精査というのは、ATMに計算上残っているお金と、実際に紙幣カセットに残っているお金が一致しているのか確認するための作業です。
紙幣も一枚一枚数えるのではなく、ATM装置による自動計測で行いますから手順さえ覚えてしまえばそれほど難しい作業ではありません。
本社の資金管理課と連絡を取りながら、ATMから出力された明細と紙幣カセットに残っている枚数が一致すれば、紙幣カセットATMから抜き出し、金庫の中から数千万円のお金が詰まっている紙幣カセットをセットするだけです。
店舗を開店する前に行いますので、女性事務員でも簡単に行うことができますよ。
それと店内のカウンター清掃、古くなったポスターの張り替え、受話器の清掃、窓ガラス拭き、事務デスクの清掃も手際よく行なっていきます。
女性事務員の開店後の仕事
消費者金融の借入申し込みはパソコンやスマホで済ませる場合がほとんどですよね。
お客さんがお金を借りることで何か分からないことがあっても、コールセンターに電話すれば本社の女性事務員が対応を行います。
したがって有人店舗の女性事務員の仕事は、たまたま借入希望者の近くに有人店舗があって、どうしても相談しながら契約したい人の対応です。
できるだけ無人契約での契約を案内しますが、操作の方法がわからない年配者は対面方式での契約となるのです。
そのように考えると大手消費者金融の有人店舗はますます中小消費者金融と似ていますね。
女性事務員が審査や契約を行うこともある
実際の審査や契約は男性事務員が行いますが、男性事務員が忙しい場合は女性事務員もサポートするケースもあります。
個人信用情報に何の問題がなければスムーズな契約を行うことができますが、年齢が70歳以上となると契約することができません。
そこで「申し訳ありませんが70歳以上の方は申し込むことができません」と言うことになります。しかし借入希望者は何とかして契約できないかと食い下がってきます。
社内規則によって貸すことができないのですから、いくら頼まれても契約することはありません。
その場合でも「大変申し訳ございませんが」と丁寧にお断りをするのです。
契約で難しいのは個人信用情報で問題があった場合です。
とくに総量規制の関係ですね。
お客さんは総量規制によって借りることもできる借金額が年収の1/3まで有効だ、と勘違いしているケースが多いのです。
総量規制は消費者金融の貸付を規制する法律ですよ、と説明しても理解してくれないのが困ります。
それと他社返済が遅れている人です。
他社返済が遅れているのに借りたお金で借金を支払おうとするのが見え見えです。借金を借金で払う人は貸し倒れリスクが高く審査に通すわけにはいきません。
今日お金を借りることができなければ電気や水道が止まってしまうというのに、お金を貸してくれないなんて人間じゃない、と罵倒される場合があるのです。
カウンターを蹴飛ばすことは日常茶飯時で、リース契約している鉢植えを壊されることも少なくありません。
女性事務員が危険な目にあうこともある
お客さんが暴言を吐いても大抵の場合は見逃しますが、男性事務員が止めに入っても殴られてしまうことや女性事務員にも暴力的な行為を振って来る場合もありますよ。
銃刀法に引っかからない程度の小さなナイフを見せびらかすお客さんもいて、あまりにもひどい場合は警察に連絡して解決してもらうこともあるくらいです。
非常ボタンを押すことで出入り口のドアは自動的にロックされ、ガラス窓は厚さ10mmと結構分厚いです。
ガラスの内部には鋼鉄製の網が入っていますから、ガラス窓を蹴破って逃げることはまずできません。
営業所内にはいたるところに警報装置を取り付けてあり、ボタンを押せばすぐに警察に連絡が入るようになっています。ボタンを押してから5分もあれば警察が到着しますね。
もちろん監視カメラも死角がないように取り付けてありますので、間違っても消費者金融に強盗に入って成功することはありませんよ。
女性事務員は精神的にタフでなければならない
何事もなければ女性事務員の仕事は、お客さんが持ってきた返済金の受入れと、電話の受付、来店客の対応、伝票入力、日次締め処理など、顧客対応の多い自動車販売店や建設会社と変わりはありません。
お客さんが持ってきた返済金はすぐに事務所に併設してあるATMへ入金、取り扱うことのできない硬貨もATMのウラ扉を開けて保管します。
筆者が女性事務員で大変だな、と感じるケースは本当にお金がないらしく、みぼらしい姿でやってくる子連れの女性への対応ですね。
なんとかお金を貸してください。食べるものも何もなくて、と土下座してくるのです。
男性事務員が対応できればいいのですが、たまたま他の顧客と対応している場合は、女性事務員が対応せざるを得ません。
とりあえず契約カウンターに案内しお茶を出して落ち着かせますが、信用情報を取り出してみるととても貸すことができないブラック状態。
いくら涙で訴えてきても情にほだされていたのでは商売になりません。市区町村役場の福祉課を案内するくらいです。
女性事務員のなかには1,000円札を内緒で渡そうとすることもありますが、他の社員が見つけた場合は必ず止めます。放っておくとお客さんが癖になっちゃうんですよね。
お金を借りようと来るお客は、いろいろ人を騙す芝居をします。そういう人に限ってブラックなのです。
いちいち付き合っていたのでは、消費者金融の事務員としてやって行くことはできません。
消費者金融のやりがいは給料だけじゃない
消費者金融の給料は決して安い部類ではありません。製造業や建設業、サービス業などから比べれば年収にして200万円以上高いですし、景気に左右されることがないため超安定的です。
大手消費者金融の平均給与はおよそ600万円くらいです。標準的なサラリーマンの年収は500万円とも言われているように、他人よりも多くの給料をもらっている自覚が必要ですね。
そもそも消費者金融はサービス業に分類されます。消費者金融でも事務職に配属されれば土日は休み、お盆休みや年末年始は休み、ゴールデンウィークもしっかり休めるほどです。
しかし営業職になると年末年始以外は交代で休むのが普通です。でも物は考えようで、他の人たちが休んでいるときは働いて、働いているときに休めるのはどこに行くにしても混んでいないメリットもありますね。
仕事とプライベートとしっかり分けることができ、給料をもらった後に感じるやりがいはたとえようもなく嬉しいものです。
有給休暇も事前に伝えておけば思うようにとることも出来ますし、入社1年目から有給休暇10日もらえるのも珍しくはありません。
世の中が景気が良くても悪くても、消費者金融には全く関係ありません。景気が良ければお客さんが遊びに行くためのレジャー資金目的の貸付が増え、景気が悪くても生活費のための貸付が増えます。
製造業のように円高や円安によってボーナスが大きく変動することはありませんが、公務員のように決まった金額をもらえる安定感は精神的にもラクですね。
住宅ローンや自動車ローンにしても、勤務先が消費者金融だからといって白い目で見られることもなく、それどころか継続安定した収入がもらえる企業として審査に通りやすいくらいです。
でもやりがいは給料だけではありませんよ。
消費者金融に勤めるならタフな精神力を持て
事務職と営業職はおよそ3年に一度配置換えが行われ、適性を見ながらどちらに向いているのか見極めることもしているようです。
どこの会社でもある会社内で発生しやすいパワハラのほとんどは、消費者金融の右も左も知らない新人社員が上司からの指導を「パワハラ」と感じるだけの些細なことです。
先輩社員や上司からの指導をパワハラと感じるのは、一人前に育てたいとの気持ちが強いため、その気持ちが強い言葉となって現れるだけなのです。
一応新人研修として先輩社員が3カ月程度指導を行いますが、それが終わればあとは自分の考えでお客さんと接し、臨機応変に対応しなければなりません。
たった3カ月間の新人研修で消費者金融の何がわかるというのでしょうか。消費者金融へ就職したいと考えているなら、石の上にも三年の言葉があるように、何を言われてもじっと我慢する強い精神力が必要ですね。
さて消費者金融にとってお客さんは神様ですので、怒らせてもいけませんし、かといって甘やかしてもいけません。締めるところはしっかり締めるノウハウが必要です。
こればかりは知識として持っているだけでは対応できませんので、数多くお客さんと会話することや悩みごとを聞くなど、積極的にお客さんと関わる場数を踏まなければなりません。
よって一人前の消費者金融マンとなるには最低でも3年程度はかかるでしょう。
当然ながら消費者金融が関わる法律については全て知っておく必要があり、年に1回行われる貸金業務取扱主任者の資格は1年目で取得するか、2年目で取得しておかなければなりません。
貸金業務取扱主任者の資格を取って、消費者金融マンとしても3年経過すると仕事内容がかなり見えてきて、仕事が面白いと感じるようになります。
大手消費者金融はやりがいを感じることが少ないかも
大手消費者金融に勤める人は、ほとんどお客さんと接することがありませんのでやりがいを感じることは給料以外にないかもしれませんね。
大手消費者金融は有人店舗がかなり少なく、お客さんと接するのは電話がほとんどです。オペレーターはオペレーターで一日中お客さんの苦情や、お客さんのわからないことを説明する仕事に追われるのも確かです。
営業職の内勤者は利用限度額の増額を勧誘するのが1日の仕事です。
営業職でも法務関係に携わると、裁判所へ行くことや住民票を取得するために役場に出かけることもありますが、それでも客さんと接することはありませんね。
やはり消費者金融という仕事にやりがいを感じるなら中小消費者金融です。
中小消費者金融はお客さんとの距離が近い
中小消費者金融は全国貸付対応している業者と、営業エリア内に住んでいる人を貸付対象者にしている業者に分かれますね。
どちらが消費者金融の仕事にやりがいを感じるのかそれは一緒です。
当然ながら全国貸付対応している業者も、地元の人にお金を貸していますのでお客さんとの距離が非常に近いのが特徴です。
店舗を構えていれば直接お客さんが来店し契約することや、入金のためにやってくるお客さんの対応もしなければなりません。
中小消費者金融は大手消費者金融のように担当部門が分かれているのは少なく、電話の受付から審査及び融資、電話による督促、どうしても連絡がつかないお客さんの自宅への訪問などをマルチタスクで行うのが普通です。
もちろん裁判所へ出かけることもあれば、なかなか返済しないお客さんを追い込むことも仕事のうちですね。
お客さんを追い込むと言うとあまり良いイメージはありませんが、必ず法律遵守は徹底していますので暴力的な行為や悪質な取り立てはしません。
自宅を訪問してたまたま家族がいれば、証券マンのふりをすることもあれば銀行員のふりをすることもあります。
絶対借主以外にお金を借りている事実を明らかにできませんので、家族がいる場合はそそくさと帰ってきます。
当然周囲の目も気にしなければなりませんので、チンピラ風の格好ではなくスーツを着てブリーフケースを持ち、適当に作ったネームプレートを首から下げるなどの工夫が必要です。
中小消費者金融は常にお客さんとの距離が近く、しかも中小消費者金融から借りたお客さんは5年10年と長く付き合うことが多いことから、お客さんの家族構成がどうなっているのか、子供の成長も共感できるなど比較的親しい間柄になりがちです。
消費者金融でやりがいを感じるのはありがとうの言葉
月並みな表現にはなりますが、中小消費者金融マンとしてやりがいを感じるのは、お客さんから言われる「お金を貸してくれてありがとう」や「助かったよ」の言葉です。
こちらとしてはもっとフランクに「お金貸してよ」といえばいいのに、というくらいにお客さんは控えめです。
電話がかかってきてあれこれ言い訳を言ってから、だからお金を貸してほしいと回りくどく言ってくるのです。おそらく貸してくれないのではないかと思っているのでしょう。
返済期日に遅れて支払う、こちらから電話をしなければ入金してくれないことが数回あると、やはりお金を貸してほしいと直接言いにくい面も感じているのです。
中小消費者金融は返済期日に遅れても、きちんと返済してくれれば何の問題もありません。大手消費者金融と比べてゆるい部分が、逆にお客さんの気持ちをとらえて離さない安心感があるのです。
中小消費者金融だってお金を借りてくれないことには利息収入を得られませんので、もっと積極的にお金を貸してくれ、と言ってくれて構わないのです。
もちろんダメなものはダメですけれど、逃げる心配はないなと感じるお客さんは何となくわかるもので、末長く付き合ってくれそうなお客さんには、こちらから「そろそろお盆だけれど、お金の入り用はないかね?」と聞くほどです。
そうすると「お葬式が重なっちゃって、どうしようかと思って悩んでいた」と答えますね。
このようにお客さんの気持ちをつかむことで自由に操れる醍醐味が消費者金融のやりがいです。
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