カードローンの借入で端数が残ったらどうするの?
カードローン借入で端数が残ったらどうするのか気になりますよね。コンビニATMでは1,000円単位でしか入金できません。
毎月きちんと返済して借金が減るのは良いのですが、利息は1円単位で計算されますから、最終的にどうしても999円などの借入残高になる場合があります。端数の処理についてご説明していきましょう。
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
目次
借入残高で端数が残る理由
カードローンの借入残高で端数が残るのは、一般的に返済方法が元金と利息の合計金額で毎月1万円ずつのように支払うからです。
借金の返済方法は元金を一定にして利息を別に支払う方法と、カードローンの返済のように利息と元金の合計を一定にして支払う方法の2つがあります。
元金を一定にして利息を別に支払えば、たとえ10万円借りても20万円借りても借入残高に端数が残ることはありません。
しかし利息と元金の合計を一定にして毎月2万円ずつのように支払うと、最終的な残高にどうしても1円単位で残ってしまいます。
それとコンビニATMを利用して返済すると、ATM手数料として110円や220円の余計な支払いも出てしまうためやはり借入残高に1,000円未満の残高が残ってしまうのです。
借入残高の端数は無利息残高という
1,000円未満の借入残高を無利息残高といい、利息が発生しないように特別扱いしてくれる大手消費者金融もあります。
つまり借入残高をそのまま残しておいても、カードローンの利用者には迷惑がかからないよう、たとえ返済をしなくても返済滞納扱いになりません。
消費者金融としては借入残高があれば再び利用してくれるのではないか、との思惑もあるでしょうし、借入残高が1円なのに銀行窓口で振り込んで欲しいとはなかなか言えませんよね。
しかしお金を借りた側とすれば借入残高がたとえ1,000円未満で放置して金融事故とならないとしても、借金を完済した気分にはなれません。
もちろん信用情報機関にも残高がそのまま残ってしまっていますので、自動車ローンやクレジットカードの申し込みなどで金融機関が信用情報機関に個人情報を照会すれば、まだカードローンの残高が残っている、と思われてしまいます。
さすがに借金を滞納しているとは判断されないとしても、借入残高が少しでも残っているのはお金にだらしがないように思われるようで気分的には良くありませんよね。
借入残高が端数でも完済ではない
一般的に消費者金融では借入残高の端数が残っていても借金を完済したことにみなしてくれます。
しかし借金を完済したとみなしてくれても、事実上の借入残高は残っているわけですから借金を完済したとはなりません。
当然ながら信用情報機関にも端数の借入残高がそのまま残り、他社借入件数や他社借入金額に該当してしまいます。
信用情報機関では借金を完済した後5年経過すれば取引履歴は全て削除されますが、1円でも端数が残高に残っていれば借金を完済したとはなりません。
したがって5年経っても10年経っても契約情報はそのまま残り続けますので、他社への借入に申し込む場合に、他社契約件数に含めるのか、他社借入金額に含めるのか悩みますよね。
虚偽申告は審査に落ちやすいことから、他社借入件数に含めてしまうと新たなキャッシングに影響が出ないとも言えません。
残高に端数があると解約できない
住宅ローンの契約は、とくにカードローン契約があるかどうか審査に大きな影響を与えることになる可能性が大きいです。
借入残高に端数が残っていればまだカードローン契約が続いていると判断されてしまい、それが原因で審査に落ちてしまったのでは目も当てられません。
もちろん端数が残っている状態でカードローンの解約はできません。
銀行側から住宅ローンを契約するのに解約証明書の提出を求められると困ってしまいますね。
ATMから端数を振り込める?
カードローンの解約証明書が欲しい。そのためには端数を入金しなければなりません。
しかしコンビニATMはそもそも小銭を扱うことができないため、端数が残った残金を全て支払うことができません。
それなら消費者金融が持っている自社のATMなら小銭を扱うことができるかと言うと、対応している消費者金融と、対応していない消費者金融がありますので注意が必要です。
事前に消費者金融に電話して端数をATMから入金することができるのか確認し、できるのであれば自動契約機に併設されているATMから返済してしまいましょう。
端数の入金ができないのであれば銀行ATMから振り込むか、または銀行窓口で振り込むしかありません。
しかし手数料を考えるともったいないな、と感じますよね。
その場合はインターネットバンキングを利用して返済すれば手数料をかからずに振り込むことも可能です。
借入残高に端数が残らない返済方法
後々のことを考えて借入残高に端数が残らない返済方法を選べば何も悩む必要はありませんね。
最も手数料がかからず、端数を含めた借金全額を最後まで支払うことができるのは銀行の自動引落しです。
カードローンの返済を口座振替にしてしまえば、銀行カードローンも消費者金融も端数を残すことなく借金を完済することができます。
引落し日前に入金しておかなければならない手間は残りますが、借入残高に端数が残ったことを考えれば決して悪くない選択です。
ただし何点がひとつありますね。口座引き落としの日にちが決まっている場合です。
しかも引き落としされる日が給料の前日だとしたら最悪です。
1カ月分先に支払うようで今ひとつピンと来ませんね。
その場合はやはりインターネットバンキングから振り込むことができる銀行カードローンや、消費者金融を選べば給料日に合わせた支払い方ができますね。
端数の賢い返済方法
借入残高に端数が残っても賢い返済方法があります。それはコンビニATMから返済する場合にも利用することが可能です。
方法は至って簡単で、仮に最終的な借入残高が1,500円残ったとしても2,000円入金すれば良いのです。
コンビニ手数料として110円差し引かれたとしても、借金返済分として1,890円入金になります。
借入残高1,500円の利息がかかったとしても十分お釣りがくるでしょう。
1,500円の利息は30日計算で22円です。つまり計算は次のようになりますね。
・入金額1,892円-(1,500円+22円)=370円
残った370円をアナタの銀行口座に振り込んでもらえばOKです。金融機関が口座に振り込む手数料を差し引くことはありません。
ただし銀行振込口座番号を金融機関に伝えるなどの手間はかかりますが、完全に借金を完済するには確実な方法ですね。
借入残高の端数が残る弊害
極端な例とはなりますが、借入残高に端数が残ってしまう弊害についてもご説明しておきます。
消費者金融は総量規制対象となるため年収の1/3を超えて契約することはできません。最近の銀行カードローンも年収の1/3を貸付上限額としています。
例えば年収300万円で100万円を借りることは審査の内容によっては可能です。
しかしながら借入残高の端数分だけ残っていると、まるまる100万円を借りることは出来なくなってしまいます。
必ずしも1円単位まで総量規制該当額を計算しているわけではありませんが、金融機関によっては十分可能性があるということだけ知っておきましょう。
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