債務整理中(後)でも追加借り入れでお金を工面できる場所

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債務整理は程度の差こそあれ、債務を減額してくれる手続きなので、多重債務者からすれば非常に助かる制度です。しかし、債務整理を行い新たな取り決めの中で債務を返済している最中にも、身内の冠婚葬祭や病気など、まとまったお金が必要になるかもしれません。

そのような場合に、借り入れを行うことは可能なのでしょうか。

この記事はこんな人におすすめ

今回ご紹介するのは、以下の人におすすめの内容です。

  • 債務整理中(後)にお金を借りたい事情がある人
  • 自分に合った債務整理の方法が知りたい人

目次

債務整理中に借金できるところは本当にある?

債務整理中に借金できるところは本当にある?
まず結論からいうと、債務整理中に借金を行うことは決して不可能ではありません

しかしながら、債務整理中(交渉中・返済中)の新たな借金は、債権者や弁護士に対しての信用を失う行為であり、バレると債務整理自体が決裂しかねません。

本来、債務整理中は借り入れを行うことは禁止されているのを前提として、やむを得ず民間の業者から借りる場合を想定して話をします。

なお、債務整理そのものにお金がかかる場合(弁護士費用など)や、資金調達まで1~2週間時間的な余裕がある場合は、記事中で「社会福祉協議会」や「法テラス」で触れるので、参考にしてください

公的制度を利用できれば、債務整理中でも信用を失わずに借り入れができる可能性があります。社会福祉協議会での借り入れに関しては、保証人がいる場合、金利がゼロとなります(不動産担保型生活資金を除く)。

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債務整理中に借り入れができるところ

債務整理中に金融機関からお金を借り入れすることは、審査に通ることができないため難しいです。また、もし借り入れができたとしても債務整理先の金融機関にばれると、債務整理を取り消される恐れがあります。

しかし、公的制度を利用した借り入れや金融機関以外からの借り入れであれば、債務整理中でも借り入れができるかもしれません。確実ではありませんが、債務整理中でも借り入れができる方法を紹介します。

社会福祉協議会には時間に余裕をもって申し込む

社会福祉協議会は、全国の市区町村に設置されている民間の非営利団体で、行政と連携しながら生活困窮者に貸付を行っています。低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯など、民間の貸金業者からは、既に借りることができない状態の方が対象です。

審査通過後は、保証人ありの場合は無利子で、保証人なしの場合も年1.5%で借り入れができます。

最も融資スピードが速いのは「緊急小口資金」(10万円が限度・1週間ほどで融資)で、生活保護受給までのつなぎの生活費などの用途に使えます。

債務整理の費用としては、60万円を上限とする「総合支援金」が選択肢に挙がりますが、申し込みから融資には1ヶ月ほどかかるので、時間に余裕を持って申し込みましょう。

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年金担保融資は受給している金融機関に申し込み

年金受給者で債務整理を行っている場合には、「年金担保融資」を行うことで借り入れできます。

毎月受け取る年金を担保にして最大200万円までの借り入れでき、ギャンブルなどの公序良俗に反する目的でなければ何にでも利用できるため、債務の返済に充てることも可能です。金利も低く、借金の借り換えにも向いています。

しかし、返済は毎月の年金から行われるため、実質的に受給する年金の金額が減ることとなります。利用する際には、このことを念頭に入れておいてください。

年金担保融資は年金を管理している福祉医療機構ではなく、年金の受取口座に指定している金融機関に申し込みをすることで借り入れできます。相談は福祉医療機構でも乗ってくれるため、まずは金融機関か福祉医療機構に聞いてみましょう。

保険契約者貸付で保険金を借りる

生命保険など積立型の保険を契約している場合には、保険契約者貸付を利用することで借り入れを行うことも可能です。

生命保険などは満期になると、積立額が返済されるタイプの商品があります。この積立額を担保にして、借り入れをする融資が保険契約者貸付です。

このため、保険の中でも積立型の商品を契約していることや、積立額が借入金額以下の必要があることなどが、注意点として挙げられます。

借入金利は会社によりますが、5%前後と低金利であることも多く、返済についても一括返済が選べるなど自由が利きやすいこともメリットです。

申し込み方法は保険会社によって異なるため、自分の契約している保険会社に問い合わせることをおすすめします。

質屋の質流れに注意

厳密にいうと借り入れではありませんが、質屋を利用することで一時的なお金を準備する手段もあります。

質屋は金融機関と異なり、申込者の個人信用情報を調べることはありません。したがって、質入れする商品の準備ができれば、債務整理中でも借り入れができます。

ただし、自己破産や個人再生の場合、所有している財産を処分する必要があります。質入れできるような品物が手元にない場合は利用できません。

また、質流れまでの期間は多くの質屋が3ヶ月と短いため、返済ができないときは品物が処分されてしまうことにも注意が必要です。

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借り入れの可能性がある業者

債務整理中でも借り入れができる消費者金融は存在します。

大手ではないため聞きなじみがないかもしれませんが、「フクホー」「フタバ」「キャッシングアロー」などは、申込者の事情により柔軟に審査を行ってくれる消費者金融です。

事前に相談をしていれば、債務整理中であっても収入にあわせてローンを組み立ててくれる可能性があります。

ただし、誰にでも融資を行っているわけではありません。現在の収入や職業などの属性を整えてから申し込みしてください。

以下は、債務整理中でも柔軟に対応してくれる主な中小消費者金融の融資条件などです。

消費者金融名金利借り入れ限度額連絡先
フクホー7.30~18.00%200万円0570-666-294
フタバ14.959~17.950%50万円03-3863-3928
キャッシングアロー15.00~19.94%200万円公式サイト

債務整理中でも即日融資できる方法とは?

債務整理中でも融資が受けられる方法を紹介してきましたが、即日でないと困る場合もあるでしょう。

即日融資といえば、真っ先に思い浮かぶのが大手消費者金融ですが、さすがに大手消費者金融は債務整理中の人には融資を行ってくれません。

しかし、即日融資を受けられるのは大手消費者金融だけというわけでもありません。債務整理中でも即日融資を受けられる方法を、以下でいくつか挙げていきます。

中小の消費者金融

銀行や大手消費者金融会社は、信用情報に事故情報があると返済能力が乏しいと判断することから融資は難しく、しかもそれが債務整理に関する情報であれば絶望的です。

しかし、地場の中小消費者金融は独自の審査基準を設けていることが多く、また担当者が信用情報だけでなく、他の属性情報も含めて総合的に審査する会社もあります。

中には「債務整理をすることでその人の収支が健全化し、返済能力が改善した」と判断する会社もあるため、こういった中小の消費者金融では債務整理中でも借り入れができるかもしれません。場合によっては即日融資も可能でしょう。

ただし大手と比べ、広告宣伝を積極的にしているわけではないので知名度は低く、店舗数も非常に少ないです。会社選びは十分に注意する必要があります。

債務整理中にお金がないなら街金に相談しよう

「捨てる神あれば拾う神あり」で、街金はまさに「拾う神」のような存在です。

街金は中小消費者金融でも経営規模が小さく、長らく地元密着型で経営していることがほとんどです。今ではかなり数は少なくなりましたが、大都市圏を中心にひっそりと営業している街金業者も少なくありません。

地元密着型の街金の営業エリアは狭く、お金を貸す相手も地元に住んでいる人限定で、しかも契約は対面方式です。

地元密着型ということは、それだけ地元の人から信頼されている証です。債務整理中の人が地元の人で、親兄弟など親戚が地元に住んでいるという場合は、債務整理中でも融資してくれる場合があります。

街金の審査基準はまさしく独自審査。個人信用情報に登録されている情報は総量規制の部分は確実にしなければなりませんが、なぜ債務整理を行ったのかについて理由を聞くことで、人柄を見て審査しています。

街金の経営者が「なるほどね」と納得してくれたら、債務整理中でお金が必要となった場合でも相談に乗ってくれるでしょう。

知人・友人からの借り入れ

中小の消費者金融など金融機関以外から即日借り入れする方法として、知人・友人から借り入れすることは非常に有効です。

しかし、それまでの信頼関係が大きなポイントとなる上に、どれだけ仲が良い間柄であったとしても借り入れを打診されたら難色を示すものです。

ましてや、返済を怠るなどしてしまうと人間関係も悪化してしまうので、知人・友人だからと甘えることなく、最終的には金融機関で借り入れをするつもりで申し出てみましょう。

なぜ必要かという理由や使い道、返済計画などはあらかじめ書類を作成しておき、貸してもらえる場合は金融機関から融資を受けるときと同様に、契約書を作成するようにしましょう。

債務整理中の即日融資を受ける注意事項

地場の中小の消費者金融であれば、債務整理中でも即日融資の可能性があることを解説してきました。ここでは、その中小の消費者金融を利用するに当たっての注意事項を解説していきます。

申し込みは厳選しよう

地場の中小の消費者金融は、元々絶対数が少ないという特徴があります。また、広告宣伝も大きくやっていないことがほとんどであるため知名度も低く、闇金と区別がつきにくいことも特徴の一つです。

申し込みをする前に、必ず貸金業登録番号を確認するようにしましょう。貸金業登録番号とは国や都道府県に貸金業の届け出を行い、認可されたことを表すものです。言い換えれば、この登録番号がない場合は闇金といっても過言ではありません。

登録番号の頭の括弧の中の数字は更新された回数を表すので、大きい数字ほど長年続いた業者と分かります。最近では闇金が違法な表示をしているケースもあるので、表示が正しいものかも確認するようにしてください。

高利、取り立てが厳しい

中小の消費者金融も、利息制限法の上限金利での融資を行っていることがほとんどですが、中には高利のところもあるようです。また、大手消費者金融と違って債務整理中などリスクのある人に融資をするということは、それ相応に回収する手段があるということです。

違法な取り立てはありませんが、取り立てが厳しいということは認識しておきましょう。業者によっては、延滞すると強制執行で給料差し押さえしてくるケースもあるようです。

支払延滞すると債務整理が水の泡

債務整理の中で任意整理や個人再生の場合は、これまでの債務が減額などにはなっているものの、いくらかの支払いが残っていることがほとんどです。

任意整理の場合、その支払いを延滞してしまうと、遅延損害金に加え一括返済を求められる場合があり、個人再生の場合は計画の取り消しや強制執行されることがあります。

いずれにしても、これまでの債務の支払いを延滞することがないようにしましょう。また、新たな借り入れの支払いも遅れることがないよう注意が必要です。

再度債務整理ができない

中小の消費者金融では、そもそも任意整理に応じない業者もいるようです。

利息カットや一部減額に応じることもなく、強制執行などで回収することもあるようです。

また、個人再生や自己破産を行うと7年間は再度債務整理ができず、仮に相当期間経過していても、再度債務整理が認められる可能性は低くなります。

いずれにしても、再度債務整理はできないと考えておいたがいいでしょう。

債務整理の種類

債務整理とは文字通り、「借り入れを整理する」ということです。通常は、過大になって完済できる見込みがない借り入れを、返済可能な金額や返済方法に見直すことを指します。

代表的な方法としては、次のものがあります。

① 自己破産
② 任意整理
③ 個人再生

それぞれの方法について、以下で詳しく説明していきます。

自己破産

自己破産は、保有資産の範囲内で借金を返せるだけ返してしまった後は、借金返済の義務を一切放棄できるという法的手続きです(税金の支払いを除く)。

借金の額がどれだけ天文学的な数字になっていようとも関係ないので、とてもではないけれど返済しきれないような借金を背負ってしまっている人が、最終的に選ぶことになる方法ともいえるでしょう。

もちろん、「借金返済の義務を全てチャラ」という大きな効果がある分、デメリットも相応です。

まず資産は、一定金額以下の現金など、法律で決められた範囲のものを除いては、全て借金の返済に充てるために没収されてしまいます。

もちろん持ち家も資産に含まれるため、家を購入している場合は没収され、競売にかけられます。持ち家の人が自己破産を渋るケースが多いのは、このためです。

また、自己破産者は就ける職業に一部制限がかかります。一般的なサラリーマンにとっては関係のない話ではありますが、いわゆる「士業」と呼ばれる職業に就いている方にとっては、仕事を失いかねない危機にもなってしまうでしょう。

自己破産を行う場合は、自己破産を行うことで受けられる恩恵と、被ることになるデメリットをしっかり比較して、決断する必要があります。

任意整理

任意整理は自己破産とは異なり、返済方法を見直した上で、引き続き返済を続けていかなければなりません。

しかし、返済方法を見直すことで支払わなければならない利息をカットしてもらえたりするので、今までよりも返済負担が軽くなるケースが多いです。

また、任意整理は債務整理の中で唯一裁判所を介さない方法で、債務者と債権者の話し合いや交渉によって行われます。債権者である金融機関との話し合いには専門的な知識が必要になるため、弁護士や司法書士など、その道の専門家の力を借りて行われるのが一般的です。

それぞれの債権者と個別に交渉できるのも、任意整理の特徴の一つです。

借り入れている金額が多いところは利息をカットしてもらって、借入金額が少ないところは今のまま返済を続けていくというような、臨機応変な対応ができます。

個人再生

個人再生を行うと、借金の元本をおよそ5分の1までカットしてもらった上で、返済計画書に基づいて3年間で返済を行えるようにしてもらえます(返済期間は5年まで延長してもらえる可能性あり)。

また、借金の元本を5分の1までカットという大きなメリットを享受できるにもかかわらず、自己破産とは異なり、住宅を手放す必要もありません。そのため、抱えている借金が多い上に持ち家がある人は、自己破産ではなく個人再生を行うのが一般的です。

ただし、3年間で返済できるだけの収入および計画がないと個人再生を行うことを認めてもらえません。返済計画はしっかりと立てる必要があります。返済計画を立てる際は、個人再生手続きの経験が豊富な弁護士に相談するといいでしょう。

任意整理は貸主を選ぶことができる

任意整理はたいていの場合、法律の専門家に依頼して行うことになります。

多重債務の場合、任意整理をする金融機関を選べます。例えば、消費者金融は任意整理するけれども、金利が比較的低い銀行カードローンは任意整理から外す、といったようなことも可能です。

当然ながら法律の専門家の中には、債権者平の基本理念によって、お金を借りている金融機関を全て開示しなければならないと、正攻法で話を進める専門家もいます。

しかし、法律の専門家に依頼する時点で、特定の金融機関から借りていることを黙っていれば、法律の専門家はそれ以上調べることはしません。

「ここには随分お世話になったから」とか「もしかしたら債務整理中でもお金が必要になるときがあるかもしれないから黙っておこう」と考える人もいないわけではありません。

債務整理中でも借りられる任意整理

任意整理で借金返済中でも貸してくれる消費者金融は、少なからず存在します。

大手消費者金融はまず不可能なので、借りられるとしたら中小消費者金融ですね。任意整理によって金融事故として登録されてしまえば、それ以上の借金は基本的にはできません。

しかし逆に考えれば、それ以上借金できないということは、中小消費者金融にとっては絶好の顧客獲得のチャンスでもあるわけです。

任意整理によって借金が軽減され、軽減された借金は通常36回払い(3年)で返済していきます。借金が軽減されれば、今まで支払っていた返済額よりも少なくなるために、返済能力が上がるのです。

任意整理をした人に対してお金を貸してはいけない、という法律はありません。中小消費者金融によってはこれ以上借金が増えることなく、十分な返済能力があることが分かれば、10万円程度の金額なら借りられる可能性は大きいですね。

債務整理中に借り入れがばれると契約解除

気をつけなければならないのは、法的債務整理にしても私的債務整理にしても、債務整理を申請している途中で借り入れがばれてしまうことです。

既に説明した通り、裁判所を通す法的債務整理は借金額を決定しなければならないため、特定調停や自己破産、個人再生など申請途中に借り入れがばれると債務整理が止まってしまいます。

債権者一覧表に載っていない借り入れがあった場合は、最初から手続きをし直さなければなりません。

また自己破産を申し立てた場合に、他社借り入れがあることを他の債権者からの指摘によってばれた場合も悪質と見られることから、自己破産しても免責が認められないケースがあります。

消費者金融は、たとえ街金でも、契約したら24時間以内に信用情報機関に契約の事実を登録しなければなりません。

たまたま自己破産の相手となった金融機関が個人信用情報を見て、他の消費者金融からお金を借りていることが分かれば、裁判所に対して「免責不許可事由に当たる」と異議申し立てをすることでしょう。

私的債務整理だとしても、債権者との交渉中に新たな借り入れが発覚した場合に、交渉打ち切りとなる場合もあります。他社からの借り入れ情報は債権者から指摘を受けることが多く、弁護士や司法書士の面目丸つぶれは必至ですね。

債務整理中とはいつまで?

よく「債務整理中には借金ができない」という言い方をしますが、「債務整理中」とは具体的にいつからいつまでのことを指すのでしょうか。また、債務整理の期間を過ぎてもブラックリスト入りして審査に通りにくくなりますが、どのくらいの期間続くかも気になります。

そこで、債務整理でローンが組みにくい時期について、詳しく説明していきます。

債務整理の手続きだけでも数ヶ月かかる

債務整理中とは、弁護士(あるいは司法書士)に債務整理の依頼をしてから、借金を返済し終わるまでの期間を指します。

まず、債務整理の依頼を弁護士などの専門家に依頼しますが、債務整理の種類によっては、手続きの完了まで数ヶ月以上必要なことも多いです。特に借入先が複数ある場合には、それぞれの借入先から債務整理の承諾を受ける必要があるため、手続きが長期化しやすいでしょう。

債務整理の種類にもよりますが、比較的短期間で終わりやすい任意整理でも3ヶ月、個人再生に至っては1年以上必要なケースもあります。

弁護士が借入先に債務整理の申し立てを行った段階で、返済はストップするため生活を立て直せるようになりますが、手続き中に追加の借り入れを行うことは難しいです。

債務整理が完了するまでには数年かかることも

債務整理には主に、借金をゼロにする自己破産と、3年(36回払い)で返済していく個人再生・任意整理があります。

債務整理の流れを整理してみましょう。

  1. 債務整理を弁護士に依頼
  2. 免責決定(自己破産の場合)、あるいは返済スケジュールが決定
  3. 計画に基づいて返済(3~5年)

つまり、自己破産以外は、返済している期間(3年)も債務整理中になってしまいます。

債務整理の情報はいつまで残る?

加えて、完済後も債務整理や延滞の情報は、最低5年間は個人信用情報に履歴が残ります。

以下は、個人信用情報機関ごとの保有期間です。

信用情報機関延滞代位弁済自己破産個人再生任意整理
CIC5年記録なし
JICC1年5年
KSC5年10年記録なし

■CIC:消費者金融や信販会社で借りる場合はここで情報を照会

■JICC:消費者金融やネット銀行で借りる場合はここで情報を照会

■KSC:銀行で借りる場合はここで情報を照会

赤字で示した箇所が債務整理です。

3つの機関は、CRINというネットワークでお互いの情報をやり取りしています。

KSCでの自己破産や個人再生の保管期間は10年と非常に長く、この情報が残っているうちは、多くの金融機関で借り入れは難しいでしょう。このため、自己破産や個人再生では、実際にお金を借りられない期間は債務整理後、最大10年に及ぶ可能性があります。

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債務整理中に借りられた口コミ

債務整理中でも借り入れができる金融機関は存在しますが、企業としては大きく宣伝できないため、公表されていることは少ないです。そこで、ネット上の口コミを確認することで、債務整理中でも借り入れができた人の情報を見ることができます。

ここでは、借り入れが実際にできた人の口コミについて解説していきます。

債務整理中に即日融資は可能?

個人再生や任意整理で、返済の真っ最中という人、あるいは自己破産した直後の方に、積極的に融資を行うという業者は存在しません。

いるとすれば、それは法外な金利を取る違法業者(闇金)です。闇金は業者間で多重債務者の名簿を売り買いするため、積極的に営業をかけてきます。即日融資は可能ですが、厳しい取立てや法外な金利に悩まされることになります。

せっかく債務整理で再スタートを切ったのならば、絶対に闇金で借りないようにしましょう。

当サイトの執筆者の一人にも、その経験がある者がいるので、以下の関連記事の体験談を載せておきます。

フクホーで借りられた

完済後5~10年は個人信用情報に債務整理の履歴が残るため、大手の消費者金融や銀行の審査は、門前払いとなります。そんな中、ネット上で「フクホーで債務整理中でも借りられた」という口コミが多く見られますので、精査してみました。

フクホーは大手消費者金融のような知名度はありませんが、真っ当な消費者金融であり、闇金ではありません。金融庁に登録している正規の貸金業者で、大阪に店舗を構えています。

ただし債務整理中(返済中)に借りられたというものはごくまれで、実際は完済後に融資がかなったというものがほとんどでした。

それでも現時点での返済能力をしっかりと審査した上で、少額の融資なら可決されるケースもあるようです。

審査に際して提出する書類が多く、店舗に行ける人以外は、郵送でやり取りすることになります。店舗では融資スピードも速まりますが、郵送の場合、融資実行までには1~2週間を要するため、即日融資には不向きです。

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楽天カード

あくまで任意整理後(完済後)の話ですが、クレジットカードを作るとしたら楽天カードがおすすめです。

楽天カードは審査の甘いクレジットカードとして広く認識されており、利用枠は最少5万円からです。

申し込みのポイントは、キャッシング枠を申し込まないことと、虚偽の申告をしないことです。

もちろん誰でも必ず審査に通過するというわけではないので、債務整理後5年間は申し込みを控えましょう。

弁護士費用が必要なら法テラス

債務整理そのものにお金がかかる、あるいは即日融資でなくてもある程度時間に余裕がある場合は、公的な機関での借り入れを検討してください。無料で債務整理の相談に乗ってくれる公的機関や、低利子で融資を行ってくれる福祉事業者について解説していきます。

法テラスとは

法テラスは、トラブル解決のために国が設立した窓口です(利用には一定の収入条件を満たす必要あり)。

3回までは弁護士などによる無料の法律相談が受けられるほか、債務整理などに進む際の弁護士費用を、立て替えてもらえることもあります。

分割払いをすることになりますが、毎月の最低返済額が5,000円と返済しやすく考慮されているので、余裕を持って申し込みましょう。

任意整理以外の債務整理は全て、個人的で行うことが可能です。しかし高度な法律の知識が必要なため、弁護士や司法書士の力を借りた方が失敗しないでしょう。

実際に利用しない手段を選ぶこともできるため、まずは相談してみてください。

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債務整理は信用情報に登録される

債務整理は信用情報に登録される

債務整理中の借金が難しい理由は、信用情報に債務整理をしているという事実が記録されてしまう(一般的には「ブラックリストに載る」という)からです。

信用情報とは、各個人の金融取引の履歴が記録されている情報で、信用情報機関に登録されています。つまり信用情報を確認することで、その人が今までどのような金融取引を行ってきて、どのように返済を行ってきたのかということが、分かるようになっているのです。

そのため、カードローンのような融資を申し込んだ場合だけでなくクレジットカードの申込時などにも、申込者を審査に通しても大丈夫かどうかの確認のために、信用情報が照会されます。

その際に「債務整理中=過去に借金を返済できなかったため、借金減額の手続きを行った」という情報が確認された場合に、各業者はその人に対して融資をするでしょうか。

答えはもちろんノーです。再び借金の返済に困るのでは……と疑われるため、融資は基本的に行いません。

このような理由で、債務整理中に借り入れを行うことは非常に難しくなっているのです。

ブラックリスト=異動情報

債務整理は信用情報に登録される

先ほど「ブラックリスト」という言葉を使いましたが、ここでブラックリストについて補足しておきます。

ブラックリストに載るというのは、厳密には「債務整理中であるという情報が登録される」というわけではありません。より正確にいうと「信用情報に異動情報が登録される」という意味であり、この異動情報の中に、債務整理中であるという情報が含まれるのです。

では、異動情報とは具体的にどのような情報を指すのでしょうか。

簡単にいえば、「返済遅延に関する情報」のことを指します。カードローンの返済が遅れた、クレジットカードの返済用口座にお金が足りずに期日に正しく引き落としができなかったなど、これらは全て異動情報です。

もちろん返済が1日遅れたぐらいで、すぐに登録されるわけではありません。

ただ、一定期間以上返済が遅れたり、短期間とはいえ返済遅延が常態化していたりする場合には、自分自身の信用情報にも「異動情報が登録されている=ブラックリスト入りしている」可能性があるかもしれません。

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債務整理は信用情報に登録される

どのタイミングで異動情報を信用情報に登録するかというのは、実は各業者の判断に委ねられている部分が大きいです。

例えば1ヶ月返済が遅れてしまった場合でも業者Aなら異動情報に登録するけれど、業者Bでは登録しない、というようなことも起こり得ます。そのため、自分がブラックリスト入りしているかどうかというのはハッキリ分からない場合があります。

しかしいざという場合に備えて、自分がブラックリスト入りしているかどうかを確認しておきたいという人もいるのではないでしょうか。

そこで、自分の信用情報を確認するための方法をお教えしましょう。

仰々しくいいましたが、その方法は非常に簡単。業者が信用情報機関に個人の信用情報を照会するように、我々も信用情報機関に自分自身の信用情報を照会すればいいだけです。

インターネット経由で照会・郵送で照会・信用情報機関の窓口で照会といったように照会方法も多数用意されているため、自身が利用しやすい方法が選べます。

どの場合でも一定の手数料が必要にはなりますが、不安な人はカードローンなどの申し込みを行う前に、まずは信用情報の照会をしてみるといいでしょう。

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闇金は厳禁

闇金は厳禁

実は、債務整理中に融資を受けられるのは中小の貸金業者だけではなく、その他にも融資をしてくれる存在があるのです。

ただしそれは、一般的には「闇金」と呼ばれる業者なので、絶対に利用してはいけません。そもそも闇金と呼ばれるのは、金融庁に届出を出していない違法な業者だからです。

これまでに説明してきた大手・中小の業者は規模の違いこそあれ、全て金融庁に届出を出している正規の業者です。そのため金利などに関しても、貸金業法や利息制限法といった法律の範囲内で設定しています。

これに対して闇金は、正規の認定を受けていない業者です。金利や融資に関するもろもろの法律などまったく無視して、営業しています。正規の業者であれば即取り締まられるような違法な金利での融資も、平気で行うのです。

万が一こういった業者から融資を受けてしまったが最後、返済できる見込みはほぼありません。債務整理中に借り入れしたい場合でも、闇金業者だけは絶対に利用しないようにしましょう。

街金からお金を借りていると有利?

こんな話があります。

任意整理をする金融機関の中に、長年借りていた街金(小規模消費者金融)が入っており、法律の専門家から受任通知が届いた時にこっそり借主と裏取引をすることです。

本来であれば、借主に対して直接電話で連絡をすることは法律上禁止されていますが、借金の取り立てでない普通の世間話なら問題ありません。

街金業者は、次のように借主に相談を持ちかけます。

「債務整理中だって急にお金が必要なときがあるでしょう。どこからもお金を借りられなくなったらどうやって生活していくの?お金がなかったら生活していくのは大変だよ。

もしよかったら、こっちは(街金業者)すでに借金は完済したことにしておくから、〇〇弁護士事務所にうち(街金業者)の借金は勘違いだったっていってくれないか。そうすれば急な出費があっても何とか都合をつけるからね」

街金業者はもともと地域密着型で営業しているので、他の金融機関の債務整理に巻き込まれるのはよくあることなのです。完全な裏取引ですが、債務整理を依頼した借主も「なるほど急な出費があったときでもお金を貸してくれれば助かるな」と思うわけです。

任意整理中にお金を借りてはならないという法律は、特にに存在しません。あくまでも債権者平等の基本理念があって、特定の金融機関だけに返済することは法律に違反します。

既に説明したように、債務整理を受任した他の金融機関から「〇〇金融は継続してお金を貸しているじゃないか」といわれてしまうと法律の専門家は困ってしまい、へたをすると債務整理そのものが頓挫してしまいます.

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債務整理中の借り入れでよくある質問

では最後に、債務整理中の借り入れについてよくある質問に、Q&A形式でお答えしていきたいと思います。

Q. フクホーなどの中小の業者では債務整理中の借り入れができますか?

A. 借りられる可能性はあります

銀行などの金融機関や大手消費者金融では、債務整理中では審査に通ることはありません。しかし、中小の消費者金融であれば、債務整理中であったとしても借りられる可能性があります。

中小の消費者金融の場合、金融機関や大手消費者金融では融資できない人をターゲットに営業しています。そのために、独自の審査基準を設けています。

具体的には、金融機関や大手消費者金融では、信用情報や過去の取引実績をメインに審査しているのに対し、中小の消費者金融では、現状での返済能力をメインに審査しています。

したがって、債務整理中であっても、現状で返済能力が認められれば審査通過でき、融資を受けられるのです。

こうしたことは、各中小消費者金融の口コミにも寄せられており、「債務整理中やブラックとなっている期間でも融資を受けられて助かった」と感謝している人たちは大勢います。

ただし、中小の消費者金融は知名度が低い分、ヤミ金との区別がつきにくい部分もあるので、利用の際はきちんと正規業者かどうかを確認してから利用するようにしましょう。

Q. 債務整理中でもカード会社などの金融機関に過払い金請求はできますか?

A. 可能です

任意整理をしようとしたところ、過払い金が発生していることが判明し、そこから過払い金請求に移行するケースはあります。

任意整理も債務整理の一つなので、その途中で過払い金請求はできます。ですが、現実的に考えてみると、任意整理は弁護士などの専門家へ依頼することがほとんどです。

任意整理をする際は、現在の借り入れ状況などを事細かく調査し、どの手続きがいいかを判断します。過払い金があるのであれば、この時点で判明しているので、債務整理中に過払い金請求するケースはまれです。

考えられるのは、自分で債務整理した場合であり、最初からその選択肢でしか行動していないために起こるのではないでしょうか。

弁護士などの専門家の場合は、たとえ依頼者が債務整理の手続きを指定したとしても、専門家の立場から最適な手続きをアドバイスしてくれます。

債務整理は自分でもできますが、やはり専門家のアドバイスは大事であり、過払い金が発生している状況も見抜けないはずはないので、相談や手続きは弁護士などに依頼することをおすすめします。

Q. 夫名義のクレジットカードでキャッシングしていますが、返済が厳しくなったら債務整理をした方がいいですか?

A. あまりおすすめできません

夫名義のクレジットカードでキャッシングしているということは、自分では借りられないからではないでしょうか。この状態で債務整理をすると、その後の一定期間はお金を借りられなくなってしまいます。

もし、その借り入れが浪費などであった場合には、それを正す期間として大事ですので、債務整理をしてやり直すことも必要です。しかし、その借り入れが生活費が足りないなどの理由であった場合には、債務整理によってお金が借りられなければ困ってしまうでしょう。

最悪の場合には、それによってヤミ金に手を出してしまう可能性もあります。

返済が厳しくなった場合でも、公的な融資制度やおまとめローンを使えば改善できる可能性もあるので、まずはそういった方法から考えてみてください。公的な融資制度やおまとめローンでも改善できなかった場合に、債務整理を考えましょう。

債務整理はあくまでも最終手段なので、あらゆる対策が手詰まりになった時に行ってください。

ただし、切羽詰ってからでは対応が遅い場合もあるので、ある程度対策しても厳しい場合は、弁護士などに相談だけでもしておきましょう。もしかすると、相談したことで新たな対策が見つかるかもしれません。

Q. 銀行からギャンブルのお金を借りていますが、債務整理できますか?

A. 任意整理、個人再生は〇、自己破産は×

債務整理の一つである自己破産は、裁判所に免責許可をもらうことで、借金の返済義務が免除されます。

しかし、お金を借りた原因がギャンブルの場合、自己破産の免責不許可事由に該当してしまいます。つまり、ギャンブルが原因で多くの借金をした場合、自己破産ができないということです。

任意整理や個人再生の場合は、免責不許可事由に該当する場合でも手続きができます。ただし、任意整理や個人再生の場合、返済しなくてはならない金額は残ってしまうので、借金の全てをなくすことはできません。

Q. 債務整理中のお店を経営している個人事業主に、融資を行ってもらえるところはありますか?

A. 事業資金なら借りられる可能性があります

債務整理は、基本的に個人が行うものです。そのため、個人事業主が債務整理をした場合、個人として新たな借り入れは一定期間行えなくなります。

しかし、事業のために使う資金であれば、事業者金融のビジネスローンで借りられる可能性があります。

事業者金融のビジネスローンは、創業1年以上であれば申し込むことができ、たとえ赤字決算となっていても融資してくれるなど、審査が柔軟です。

個人事業主個人の信用よりも事業としての将来性を重視しており、きちんとした事業計画書などによって融資を受けられる可能性があります。

なお日本政策金融公庫では、ひと昔までは代表者がブラックでも融資していましたが、現在では信用情報機関に加盟して信用情報を確認しているので、ここからは融資を受けることができなくなりました。

Q. 債務整理を予定していますがm現在使っている自分のETCカードは使えなくなりますか?

A. 使えなくなります

ETCカードは、クレジットカードの付帯サービスです。カード会社によって、ETC機能が一体となっているカードもありますが、ETCカードが別になっているカードも多いです。

ETCカードを使って高速道路を利用すると、その料金がクレジットカードの利用代金として請求されることになります。つまり、ETCカードが別に発行される場合も、決済するカードそのものがなければ利用できないということです。

債務整理をすると、現在使っているクレジットカードも利用できなくなるので、それに付帯されているETCカードも同時に使えなくなります。

ETCカードを利用することで、高速道路の料金をスムーズに支払うことができ、割引も受けられるなどメリットは多くありますが、債務整理をすることでこのメリットも受けられなくなります。

Q. 結婚をした友人が債務整理する場合、相談や質問はどこにしたらいいですか?

A. 相談や質問は弁護士などの専門家にしましょう

債務整理の相談や質問をしたい場合は、弁護士などの専門家へ相談するといいでしょう。特に、借金問題を得意とする弁護士や司法書士に相談や質問をすることで、豊富な経験から非常に有効なアドバイスを受けられます。

ただ、借金問題を得意としている弁護士などが分からない、どこで相談や質問をしたらいいかが分からないという人もいると思います。そのような場合は、「法テラス」を利用してください。

法テラスとは、国が設立した法律の総合案内所であり、さまざまなトラブルを抱えている人へのアドバイスをしてくれます。また、必要に応じて適切な弁護士や司法書士の紹介制度もあるので、自分で弁護士などを探す必要もありません。

法テラスへの相談は、電話やメール、窓口で行えます。

まとめ

このページでは債務整理でも、借金ができるかどうかということを中心に説明しました。

借金の問題というのは誰にも降りかかる可能性がある問題です。自分が当事者になってしまった場合のことも考えて、正しい知識を持っておくことは非常に重要でしょう。