なりすまし借入の被害にあったらどうすれば良い?勝手に借りられたときの対処法
なりすまし借入というのを聞いたことはありますか?
油断していると知らない間に、自分が身に覚えの無い借入をしたことになって、知らない金融機関から請求をされる危険性があります。
そんな事態を避けるための知識や対処法を取り上げます。
- 執筆者の情報
- 名前: 芦田春馬(39歳)
職歴: 銀行と消費者金融,計15年勤務
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目次
「なりすまし」借入とは?
「なりすまし借入」というのは、その言葉の通りで、他人になりすまして、借入することです。
もっと簡単に言えば、なりすまし借入とは「Aさんが、Bさんの名義で、借入する」ことです。
なりすまし借入というのは、仮にBさんの同意を得ていようが、いまいが、借入する銀行や、消費者金融などを騙してお金を借りることになりますので、「詐欺」で訴えられる可能性があります。
そんな「詐欺で訴えられる」かもしれないような危険なことをする理由は、借入したい人が、ご自身の信用力で借入できないからです。
例えば、過去の借入で数か月延滞していたり、破産などの債務整理の履歴がある、もしくは既に何件もの借入を行ってしまっている多重債務者であるなどの理由で、追加的な借入ができなくなってしまっていることがあります。
自分の信用力で借入できないので、他人の名義で借入しようとしている訳です。
お金を借入したいけど、自分の名前で審査されてしまっては借入出来なくなっている方が、借入できそうな他人の名義を使って借入するのが「なりすまし借入」です。
自動契約機はなりすましで借りれる?
しかしながら、「なりすまし借入」って、本当に可能なのでしょうか。
例えば、最近のカードローンは、インターネットからの申込や、店頭の自動契約機を使用して、一度も直接「面談」することなく借入ができます。
こういった面談が無い申込方法を活用すれば、簡単に、他人になりすまして借入することが出来るのでしょうか。
そんなことはありません。
もし、ご自分も他人になりすまして借入をと思っている方がいれば、辞めた方がいいでしょう。
銀行や、消費者金融も、なりすまし借入に騙されないように注意をしています。
他人になりすました借入は、基本的に、ばれますし、ばれれば詐欺で訴えられる可能性も高いです。
自動契約機では、確かに直接、相手と対面で話すということはありませんが、契約機内の様子はカメラを通して、確認されています。
そのため、対面で面談をしているのと同様に、本人確認者書類などと、カメラを通した映像で、ご本人であるかを確認されています。
また、職場に対して、在籍確認の電話もされます。
本人が電話に出た際に、職場で働いていることと同時に、カードローンに対する申込を行っているということで間違っていないかの意思も確認されます。
その時点で、カードローンの申込をした記憶がなければ、なりすまして借入していることがばれます。
なりすまし借入する場合、借入用のカードを自宅に送付してもらうことや、本人名義の口座に振込してもらうことも難しいでしょう。
そのため、借入用カードを契約機から発行してもらうことが必要です。
そして、その際の状況も監視カメラで確認されています。
他人になりすまして、カードローンを発行しようとしている事実が発覚すれば、自動契約機内の映像を証拠として逮捕されてしまう可能性も考えられます。
なりすましの被害にあったら?
逆に、他人に自分の名義を使われて、なりすましで借入されてしまった場合にはどうすれば良いでしょうか。
他人になりすましで借入されてしまい、銀行や、消費者金融から、請求されてしまったら、支払わなければいけないのでしょうか。
そんなことはなく、支払う必要はありません。
例えば、友人などが銀行や消費者金融で借入する際に、名義を貸して欲しいと頼まれて、積極的に協力したという場合であれば別で、責任はあるでしょう。
しかし、ご自身で全く協力せず、勝手に他人に名義を使用されたのであれば、支払う必要はありません。
ただ、銀行や、消費者金融から請求された時に、ご自身で借入していないから関係ないと、放置していると返済義務が発生してしまいます。
なりすまし借入の存在が判明した時点での対応が重要です。
なりすまし借入の被害が発覚した時点で、警察に対して被害届を出したり、国民生活センターや、弁護士に相談するなど、行動を起こす必要があります。
少なくとも、被害届を出したうえで、請求してきている銀行や、消費者金融などに対して、ご自身が借入していないということを明確に伝える必要があります。
相手がまともな銀行や、消費者金融であれば、自発的に調査を行うはずです。
相手の対応が悪い、もしくは請求が来ている金融業者が、闇金などであれば、国民生活センターや弁護士に相談して、指示に従うのが良いでしょう。
国民生活センターの対応例
実際に、なりすましの被害にあって、国民生活センターに相談された事例が、国民生活センターから紹介されていましたので、参考としてご報告したいと思います。
なりすまし被害発覚の経緯
事例としては、被害者Aが、貸金業者B社から、「4年前に貸付したカードローンの返済が延滞になっている。残債を支払って欲しいが本人と連絡がつかない」と、実家に連絡されたという経緯で、問題が発覚しています。
Aは全く借入を行っておらず、身に覚えが無いことから、B社に確認してみたところ以下の回答を受けたようです。
①インターネットで4年前に借入申込を受け、自動契約機で運転免許証の提示を受けている
②申込用紙に携帯電話番号がかかれている
③警察で被害届が受理され、その写しを送ってもらえば対応する
Aは、過去に運転免許証を紛失したことがあり、その時に、なりすまし借入の被害にあったのではないかと思われたこともあり、国民生活センターに対して、相談を行ったようです。
国民生活センターの対応
そして、国民生活センターとしては、Aに対して、以下の対応をとるようにアドバイスしています。
①B社が加盟している個人信用情報機関に、個人信用情報の開示を求める
②そのうえで発覚した他の借入先に対しても、なりすまし借入の被害にあっている旨を主張して、請求を止めるよう求める
③警察に被害届を出す
④B社に対して、なりすまし被害にあっている旨の「抗弁書」を提出
⑤借入先に対して、借入時の契約書類で「自筆の文字」が記載されているものや、本人確認書類を確認した控えを交付するように要求(筆跡確認など)
個人信用情報で照会した結果、B社からの借入以外もあり、合計300万円の借入が行われて、そのうち200万円が残高として残っていることが解りました。
そして、その全てが「なりすまし借入」の被害であったようです。
こういった対応をした結果、借入時の契約書控えの筆跡と、Aの筆跡が似つかないものであることも判明したようです。
その後、B社などの借入先と協議を続けてた結果、簡単ではなかったようですが、B社としても、結果的に、Aに返済義務が無いことを認め、請求を辞めること、及び、登録されている個人信用情報も、登録を抹消するといった対応に応じてもらえるようになりました。
なりすまし借入の被害にあった場合、専門家の意見を聞きつつ、適切に対応すれば返済義務を免れる可能性は高いと思われます。
しかし、なにもせずにいると支払う義務が発生するため、注意する必要があります。
苗字変更で別人になりきる?
無計画な消費者金融からの借入を繰り返し、挙句の果てに返済滞納や債務整理せざるを得ない状態になってしまった。
金融事故を起こしてしブラックになってしまった、となると少なくても5年から10年は新たなカードローン契約やクレジットカードの契約、自動車ローンの契約も出来なくなってしまいます。
金融事故を起こした人にお金を貸してくれるまともな金融機関はありません。
いくら審査が甘いと言われている消費者金融でも、さすがにブラックでは審査に通ることはありません。
どうしてもお金が必要となったら行き着く先は闇金しかない、となってしまいますね。
結婚をして苗字が変わったら別人になれるのではないか、または偽装離婚をして苗字を元に戻せば別人になれるのではないかと考える人は考えるものです。
別人になって消費者金融に申し込めば、ブラック情報は登録されていないはず。それなら審査に通ると思うのも不思議ではありません。
苗字変更で別人になろう!そしてもう一度消費者金融からお金を借りよう!と実践すれば本当に審査に通るような気がしてきた、などと思うのは考えが甘いです。
苗字が変わっても結局バレる
結論から言うとたとえ結婚したとしてもまたは離婚したとしても、苗字が変わったことは必ずバレます。
その理由として、苗字が変わって審査を受ける場合、その苗字では信用情報に履歴が残っていないからです。
例えば結婚前に金融事故を起こしてしまったとなると、信用情報はブラック情報だらけですね。
結婚して苗字が変わったのなら信用情報には何も登録されていないはずでも、消費者金融が信用情報機関にデータの照会を行なうと「該当者なし」となってしまいます。
該当者なしというのは消費者金融にとって一番困るのです。
年齢が20歳代前半なら今までクレジットカードを作ったことがない、消費者金融からもお金を借りたことがない、と判断するかもしれませんが、年齢が30歳を超えて信用情報機関に「該当者なし」では怪しすぎるのです。
たとえ年齢が30歳前だとしても仕事をしている主婦なら、ショッピングローンくらいは使ったことはあるのではないか、携帯電話の機器代を分割購入していてもおかしくない、と思いますよね。
信用情報機関に全くデータがない人のことを「ホワイト」または「スーパーホワイト」と言いますが、年齢によっては怪しまれて当然です。
もしかしたら過去に金融事故を起こして、情報の保有期間が切れたためデータが消えてしまったのではないか、と疑われる年齢がちょうど30歳なのです。
なぜならお金を借りることができるのが20歳以上と決まっているからですね。
自己破産などの債務整理によって借金をチャラにしてしまった場合、データが削除されるのがちょうど10年目の30歳なのです。
消費者金融は金融のプロです。お金を貸すのに性善説で貸していたのでは商売になりません。スーパーホワイトが出てきたら何かあったに違いない、と思うのがプロの考えです。
信用情報機関のデータの照会は類似検索機能があり、苗字がわからなくても下の名前と生年月日だけで本人を特定していく方法があるのです。
住所を入力していくに従って徐々に申込者を絞ることができるわけですね。
本人確認を免許証で行なっていたら即アウト
本人確認書類として前回の借入で運転免許証を提出していたら、それだけで苗字が変わったな、ということが一発でバレてしまいます。
信用情報機関には保険証の番号や運転免許証の番号も登録できるため、類似検索で運転免許証の番号を入力すれば今までの履歴がすべてまるわかりになってしまいます。
苗字が変わって別人になろうと考えても無駄ですからやめましょう。
家族や友人がなりすましでお金を借りた
紛失してしまった免許証や保険証で消費者金融からお金を借りられてしまうことも危険性としてはありますね。
盲点となるのは友人や家族が本人になりすますことですね。
本人になりすまし、パソコンやスマホ、自動契約機から消費者金融に申し込みをしてしまうこともないわけではありません。
しかし消費者金融はなりすましでの借入には細心の注意を払っています。
間違いなく本人からの申し込みであることを確認するために、消費者金融から本人確認と申し込み内容の確認の電話があるのです。
自動契約機なら監視カメラがあちらこちらについています。
当然ながら自動契約機の真正面にもカメラがついていますので、本人確認書類として提出した免許証と顔が違っていれば、もちろん別人が「なりすまし」での契約をしているのではないかと疑います。
そこで本当に本人なのか確認するために意地悪な質問をするわけですね。
社長の名前は?とか営業所は他にどこにあるの?従業員は何人?勤めている部署はどこ?など本人以外ではわからないような質問です。
たとえパソコンやスマホからの申し込みだとしても、相手の顔が見えない分、さらに突っ込んだ質問をされることがありますよ。
被害に会わないための方法
やはり、注意しておくべきは、運転免許証などの本人確認書類を盗まれないように気を付けることです。
そのうえ、個人の勤務先や、電話番号、生年月日など、個人情報の流出にも気を付ける必要があります。
本人確認書類を盗まれて、個人情報が取られてしまうと、なりすまし借入の被害にあってしまう可能性も高くなります。
また、こういったなりすまし借入が行われる可能性として、全くの他人だけではなく、友人や、家族が行うケースも多いようです。
確かに、なりすまし借入を行う加害者としても、良く知らない第三者での借入は簡単ではないでしょう。
それよりも、ある程度、個人情報が解る友人を利用する方が、遥かになりすましで借入しやすいでしょう。
そのため、友人が本人確認書類を盗んで、「なりすましで借入する事例がたくさんある」ということを良く認識したうえで、注意する必要があります。
身分証明や保険証は厳重に管理する
別人がなりすましで消費者金融からお金を借りないためにも、免許証や保険証をなくしてしまったという場合は必ず紛失届を警察に提出しておきましょう。
または免許証や保険証など身分を証明するものは厳重に管理することです。
家族が財布やバッグから抜き取り、画像を撮った後に素早く返すことも考えておく必要がありますね。
友人や家族を疑うのはいかがなものか、と感じるかもしれませんが自分の身を守るためには必要なことです。
まとめ
他人になりすまして借入する行為は違法です。
詐欺として訴えられる可能性もあるので、絶対に行ってはいけません。
自動契約機や、インターネット経由で申込できるカードローン借入など、他人と直接的な面談が無い申込でも、本人確認や在籍確認が厳しく行われますので、基本的にはばれます。
逆に、なりすまし借入の被害にあった場合には、支払う必要はありませんが、警察に被害届を出す、国民生活センターや弁護士など、専門家に相談して、しっかりと対応する必要があります。
また、そもそもとして、個人信用情報を必要以上に出さない、本人確認書類の盗難に注意するなど、なりすまし借入の被害にあわないために注意しておくことが必要です。
タグ:お金の知識