信用情報CICに記録されるマークの意味と消す方法
個人信用情報機関のCICには、ローンやクレジットカード等に関する情報が登録保存されています。
「自分の信用情報を開示したけど、マークの意味が良くわからない…」
そんな風に困っている人たちのために、CICに記録されているマークの意味をはじめ、以下の6点について解説します。
結論、$であれば問題ありませんが、AやPが表示されている場合は要注意です。
AやPが記録されているけど、どうしても緊急で10万円程度お金が必要となった場合は、記録が直近でなければ影響は比較的小さいため、カードローンを申し込んでみてもいいでしょう。
急ぎの場合は、最短即日でお金を借りることができるカードローンの利用がおすすめです。
目次
CICに記録されているマークの意味
こちらは当サイトで実際に開示したCICの信用情報です。
CICでは過去二年間分の入金状況が以下の7種類のマークで表されています。
マークの種類とそれぞれの意味をまとめました。
・$⇒正しく入金された
・A⇒契約者の事情で入金されなかった
・P⇒請求の一部だけ入金された
・R⇒契約者以外から入金された
・B⇒契約者とは無関係の理由で入金されなかった
・C⇒入金されておらず原因が不明
・-⇒請求がなかった
おそらくほとんどの人は「$」「A」「P」「-」のどれかしか書かれていないのではないかと思います。
「$」はしっかり支払いが行われた場合、「-」はそもそも支払いの請求がなかった場合です。
この2つのマークしかない人は全く問題ありません。
AやPマークがある人は注意
AマークやPマークは簡単に言うと「その月の支払いが遅れた」という意味です。
支払いを忘れた場合はAマーク、自動引き落とし先の口座にお金が足りなかった場合等にはPマークが記録されます。
この2種類が記録されていると、審査の時に大きなマイナスになってしまいます。
ただし、1日の遅れで記録される所と数日遅れた時点で記録される所があるなど、金融機関によってAやPが記録されるまでの日数は異なります。
AマークやPマークはCICの情報を確認するときに、特に気にしなければなりません。
携帯電話の分割払いでもマークは記録される
CICに記録するのはクレジットカードやローンなどを取り扱う金融機関が代表的ですよね。
しかし、実は携帯電話端末代金の分割支払いが遅れたときも、CICにAやPマークが登録されます。
スマートフォンの端末代金の分割は割賦販売契約と言って、クレジットカードの分割払いに近い契約です。
そのため、スマホ端末代金を分割契約すると、支払状況もクレジット情報として登録されるのです。
R、B、Cがある場合は利用先に確認
「R」「B」「C」の3種類のマークが記録された場合は利用先の金融機関にすぐに確認を行いましょう。
Rマークが記録されている場合は保証会社が代理で支払ったことを表します。
保証会社が支払いを行うのは長期間支払いが遅れたですので、今後の審査では非常に大きなマイナスです。
また、口座にはお金が入っているのに銀行側のトラブルで引き落としが正しく行われなかった場合等にはBマークが残ります。
Cマークが残るのは、未入金で原因が分からない場合で、支払い遅れのAマークとは状況が異なります。
このように、「R」「B」「C」の3種類のマークは通常の利用時には起こらないトラブルが発生していると考えられます。
見つけたときは金融機関に詳しい原因を確認することをお勧めします。
ただし、CICは金融機関から申請された情報を記録しているだけですので、CICに確認しても詳細を教えてもらうことはできません。
空欄でも問題なし
契約から2年以内の場合、利用開始前の月は空欄になっています。
クレジットカードの利用開始後なのに入金状況が空欄になっている人もいるかもしれませんが、特に問題はありません。
アメックスやダイナース、JCBのプロパーカード等は正しく支払しても$を付けません。
また、情報更新のタイミングによって一時的に空欄になる場合もあります。
業者によっては入金が正しく行われた場合はデータ更新まで1カ月程度かかってしまう場合も多いのです。
信用情報をチェックする業者は空欄の意味がわかっているので、気にする必要はないのです。
ですので、入金状況がすべて空欄でも、AやP、異動が記録されていなければ審査では大きな問題はないと言えます。
AやPマークは様々な場面で影響する
CICにAマークやPマークが記録されると、以下のように様々な場面で悪影響があります。
- クレジットカードの審査に通らない
- 消費者金融や銀行のローン審査に通らない
- 携帯電話や家電製品の分割契約が組めない
なお、CICの情報は他の信用情報機関と共有されており、CICに加盟していない金融機関でもCICに記録されている情報を確認することができます。
例えば、クレジットカード会社で延滞した場合、CICに延滞の情報が記録されるだけではなく、全銀協にも延滞記録は連携されます。
そのため、CICに悪い情報が登録されると、その後どこに申し込んでも悪影響を及ぼすことはほぼ間違いありません。
AやPがあっても直近でなければ影響は小さい
AやPの数が同じでもそれが新しい情報か古い情報かによっても審査への影響は変化します。
- AAP$$$$$$$$$$$$$
- $$$$$$$$$$$$$PAA
例えば、上記の1と2の場合、1では最近3か月連続で延滞が発生しているのに対して、2の場合は直近13か月は送れずに支払いを行ってることが分かります。
この場合、最近は状況が改善したと判断されて審査OKとなることも多いです。
逆に、これまではずっと$だったのに最近になってAが増えた人は、「収入が落ちた」「金遣いが荒くなった」等の疑いの目を向けられてしまいます。
PやAの数が同じでも、新しいものほど影響が大きくなりますので、できるだけ$を継続した上で申し込むようにしましょう。
登録されるタイミングは金融機関次第
先ほど、「AやPが記録されるタイミングは金融機関によって異なる」と説明しました。
実際にCICに問い合わせて確認しても、AやPは「入金日に支払いが間に合わなかった」と金融機関が判断した時点で記録されるという回答されます。
何日遅れたら記録されるといった明確な基準は無く、記録されるタイミングは金融機関に委ねられているそうです。
CICのマークを消す方法
ここまで説明したように、CICに記録されたマークによって審査に通りにくくなります。
悪影響のある記録が残っていた人が考えるのは「記録されたマークを消す方法はないの?」ということではないでしょうか。
残念ながらCICの記録を消す方法はありません。
仮に「10万円で、CICに記録された情報を消去できる。」という業者がいたら間違いなく詐欺です。
Aマークに限らず、信用情報に記録された記録は、誤りではない限りは消去することは不可能なのです。
ですが、一度登録された情報が永遠に残り続けるというわけではありません。
マークは2年間待てば消える
CICの記録を消す方法はないといいましたが、あくまでも「自分の意志で消すことはできない」というだけです。
AマークやPマークなどの入金状況は過去24か月分が登録されていますので、2年間待てば自動的に消滅します。
2019年4月に記録されたマークは、2021年4月分が記録されるのと同時に消えるということです。
審査の時に悪いマークを見られたくない人は、2年間待ってから申込するようにしましょう。
解約後5年間は記録が保存される
気を付けなければならないのは、クレジットカードやローンを解約した時は5年間記録が残るということです。
例えば、2020年4月に解約した場合、2018年5月から2020年4月の入金状況が記録された状態から更新されなくなります。
ですので、最近2年間でAマークやPマークがある場合は、使い終わってもすぐに解約せず、マークが消えるまで待った方が良いでしょう。
異動が記録されていると審査には通らない
CICに記録されている情報には、AマークやPマーク以上に重要なものがあります。
こちらの《お支払の状況》を見てください。
この部分の「26.返済状況」の欄に「異動」という記録があると、AマークやPマークとは比べ物にならないほどの大きなマイナスになります。
異動は60日以上の延滞や債務整理など、ただの返済遅れ以上のトラブルを起こした場合に記録されるものです。
異動が記録されている間は審査に通ることは相当難しいでしょう。
異動の記録は5年間残る
Aマークと同様、異動の記録も自分の意志で消すことはできず、時間が経つのを待つしかありません。
異動情報が消えるまではAマークよりも長い5年間が必要です。
それまでは、残念ですがほとんどの金融商品が利用できないと考えてください。
Aマークや異動情報があっても審査に通るには
Aマークがあっても、絶対にクレジットカードやローンの審査に通らなくなるというわけではありません。
ですが、審査への影響はもちろんありますので、なかなか審査に通らない人もいるでしょう。
また、異動が記録されている場合は基本的には審査通過は難しいです。
審査に通らない場合は記録が消えるのを待つのが基本ですが、2年や5年も待てないという人が多いと思います。
その場合は以下の方法で代用しましょう。
- デビットカードを作成する
- 中小消費者金で借りる
- 携帯や家電は一括払い
デビットカードはクレジットカードと同じように利用可能
クレジットカードが作れない人はデビットカードを利用してください。
デビットカードは利用と同時に口座からお金が引き落とされ、口座の残高が足りないときは利用することができません。
発行元からすれば返済の心配をする必要がないので、審査なしで作成可能です。
ほとんどの場所でクレジットカードと同じように利用でき、クレジットカードの代わりとして使えます。
中小消費者金融はブラックでも借りられるかも
異動情報が記録されているブラックの人がお金を借りたときは中小消費者金融が唯一の方法です。
ほとんどの金融機関はブラックというだけで審査落ちの原因になります。
しかし、中小消費者金融は現在の返済能力を元に審査を行ってくれるので、ブラックでも借りられる可能性があります。
ただし、中消費者金融は金利が高いので、支払いには少し苦労するかもしれないということには注意してください。
もちろん正規の業者なので、違法な取り立て行為を行うことはありません。
分割払いができないなら一括払い
分割支払も信用情報に記録されるということは、信用情報に問題があると分割支払は利用できません。
その場合は、当然ですが一括払いを選択するしかありません。
もし一括払いするお金がなく、クレジットカード持っていない場合は中小消費金融のローンを利用しましょう。
CICの開示請求方法
さて、CICのマークの意味や消す方法を紹介してきました。
自分の信用情報を確認する場合はCICに情報の開示請求をしましょう。
CICの開示請求を行うには以下の3つの方法があります。
- インターネット
- 郵送
- 窓口
インターネットと郵送は1,000円、窓口では500円の手数料が必要です。
手数料は窓口が一番お得ですが、窓口は全国で以下の7か所にしか存在しません。
交通費や移動時間を考えると、クレジットカードとスマートフォンがあれば可能インターネットでの開示がおすすめです。
郵送は時間もお金もかかりますので、他の方法が使えないときに利用すると良いでしょう。
なお、詳しい開示の方法はこちらのページで紹介しています。
まとめ
CICでは入金状況を以下の7種類のマークで記録しています。
- $⇒正しく入金された
- A⇒契約者の事情で入金されなかった
- P⇒請求の一部だけ入金された
- R⇒契約者以外から入金された
- B⇒契約者とは無関係の理由で入金されなかった
- C⇒入金されていないが、その原因がわからない
- -⇒請求がなかった
この内、よく使われるのは「$」「A」「P」「-」の4種類です。
「$」と「-」しか記録されていない人は全く問題ありませんが、「A」と「P」は支払いの遅れを意味します。
なお、「R」「B」「C」の3種類はめったに使われないマークなので、心当たりがない人は記録した金融機関に問い合わせてみましょう。
クレジットカード会社によっては「$」の代わりに空欄にする場合があるので、空欄が記録されていても気にする必要はありません。
AやPマークが多いと、クレジットカードやローン、分割支払の審査に通りづらくなってしまいます。
また、債務整理や長期の延滞等で記録される異動情報はAやPマークよりも影響が大きく、記録されていると審査通過は難しいでしょう。
CICに依頼しても都合の悪い情報を消すことはできず、時間が経って消えるまで待つしかありません。
解約すると逆にマークが消えるまでの期間が長くなるので、解約せずそのままにしておいた方が良い場合もあります。
審査に通らないときは、
- デビットカードを利用する
- 中小消費者金で借りる
- 携帯や家電は一括払い
という方法で対応しましょう。
自分でCICの情報を開示して記録を確認する場合、窓口に行くのは面倒なのでスマートフォンでの請求が便利です。
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