借入金とリースの違い【固定資産の購入はどちらがお得?】

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車やコピー機など会社運営のためには、様々な固定資産を保有する必要があります。

その際に悩むのが、「銀行から借入で購入するか」、「リースにするか」ということではないでしょうか?

何となくリースをすすめられて、リースを選択したという人も多いかも知れませんが、リースはメリットと、デメリットが大きく分かれる方法です。

リースのメリットとデメリットをよく知らずに、リースを選択してしまうと後々大きな損をしてしまうことも珍しくありません。

会社の固定資産の購入を借入金で購入するか、リースにするかは会社の状況によって大きく異なります。

この記事では、借入金とリースの違い、固定資産をリースする場合のメリットとデメリットについて詳しく解説して行きます。

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当

今回紹介するのは、下記の人へとても参考になる記事です。

  • これからリースの利用を検討している
  • 借入とリースの違いを知りたい

ファイナンスリースと借り入れの違いとは

ファイナンスリースと借入れの言葉は知っているけれど、ふたつの違いがあやふやな人もいるでしょう。

ファイナンスリースとは、利用者の欲しいものをリース会社が代わりに購入し利用者に貸し出すことを言います。

一定の期間の貸出しとなり途中解約はできないことも多く、修繕費用は利用者持ちというケースもあります。

また、リース中は物件代金や金利、保険料をリース会社に支払うことになります。

一方で、借入れとは金融機関や貸金業者から、お金を借りて利息を付けて返すことです。

リースも借入れも借金と似ていますが、リースは契約期間が長いため総支払額は大きくなります。

借入れは返済できれば契約は終了するので、返済がきちんと行えそうなときに利用するといいでしょう。

借入orリース、選び方の基本

ここまで、リースによって資産を借りる場合と、借入金によって資産を購入する場合のメリットとデメリットを説明してきましたが、借入とリースのどちらを選択すべきでしょうか?

結論的に言えば、経営者の考えと、会社の収支の状況などによって判断するしかありません。

損得で考えれば借入金

ここでは、自動車を例にとって考えてみましょう。

現金の流出という損得だけで考えれば、若干ですが、自動車を所有した方がメリットは大きいと言えます。

所有している期間の流出額はそれほど変わりませんが、自動車は最終的に少額でも売却することができます。

また、耐用年数がなくなって、資産価値が0円になってしまっても使用できるためです。

また、金利の低いローンを短期間で借りれば利息の負担額が少なくなるため、さらに現金の流出を抑えることができます。

税額が多い場合にはリース

自動車を所有すると車検のときには多くの損金へ算入できますが、車検は3年、2年、2年のスパンでしか訪れません。

毎年損金できる金額が異なるのです。

しかし、リースの場合には毎年の損金算入額が一定ですので、毎期毎期コンスタントに利益が出ている企業においてはリースの方が節税効果が高いでしょう。

利益がないとリースの意味は半減

一方、利益が出ていない企業においては、毎年コンスタントに発生するリース料の意味が半減してしまいます。

むしろリース料の分だけ費用が増大し、赤字になってしまうこともあります。

経費節減のために社用の車を自家用車に使用して、車の維持に掛かる費用は自己負担するということもできません。

利益の出ていない会社はリースによって、今後数年間の費用を固定させてしまうよりも、資産を保有した方がよい場合もあります。

リースの方が資金繰りを圧迫する

一度リース契約を締結すると、そのリース期間内は決まったリース料を払い続けて行かなければなりません。

これは固定費になり会社経営においては大きなマイナスです。

経常的に利益が出ている会社でない限りは、リースによって固定費を増やしてしまうと資金繰りが圧迫されてしまいます。

リースの特徴

リースとは、リース会社から必要な、固定資産である動産を借りるということです。

リースの対象となる動産には、計算機からコピー機、大きいものは自動車や重機などがあります。

動産となるものを借りるための費用を、リース料と呼びます。

リースにはリース期間というものがあり、リース期間を過ぎると、当該固定資産の所有権をもらえるリースと、資産をリース会社に返却するリースが存在します。

リースについて詳しく紹介します。

所有権はリース会社

リースは必要な固定資産をリース会社から借りるということですが、リース会社が持っている備品を借りるわけではありません。

例えば「自動車をリースで借りたい」という場合には、リース会社は顧客が希望する自動車を新規に購入し、その自動車を顧客へ貸し出すという手続きになります。

このため、リース会社は自動車であれば自動車会社が行っているわけではなく、銀行子会社のような金融会社が営んでいることが一般的です。

固定資産を通して、顧客へお金を貸し出すとも言えるかも知れません。

毎月リース料を支払う

リース会社へはリースする資産に応じて、決められたリース料を基本的には毎月支払って行くことになります。

資産の所有権はリース会社にありますので、基本的には修繕、維持管理費、税金などの費用は何も負担する必要がなく、毎月リース料だけを支払って行けば問題ありません。

リース料率は高額

リース会社に払うリース料を決めるのが、「リース料率」というものです。

このリース料率はかなりの高額で、毎月資産の1.5%程度を支払うことが一般的です。

100万円の資産であれば毎月15,000円、年間18万円ですので、金利換算すると年利18%にもなる上に、資産は自分のものにはならないため、高額と言えば高額です。

ただし、会社経営においては、「資産は自分のものにならないのに高額」という考えは必ずしも当てはまらないことが多くあります。

借入と比較:リースのデメリット

借入れと比較してリースにはメリットも多くありますが、反対にデメリットもあることに注意しなければなりません。

リースを利用する上で、デメリットとなることについて見て行きましょう。

利息よりもリース料は圧倒的に高い

銀行で設備資金の融資を受ける場合の金利は1%~3%程度です。

リース料率が18%程度ですので、利息の負担だけ見ればリースの方が圧倒的に高くなります。

例えばオリックスで新車価格120万円程度の軽自動車をリースした場合には、支払期間9年で毎月のリース料は16,000円程度です。

120万円を金利2%で期間9年として、借りた場合の利息負担額は約312,000円、毎月16,000円のリース料を9年間払い続けた場合の総額は172.8万円ですので、費用負担は圧倒的にリースの方が大きくなります。

  • 借入の場合:借入額120万円+31.2万円=151.2万円
  • リースの場合:16,000円×9年×12か月=172.8万円

このように総額で見ても借入の方が安くなります。

しかし、それでもリースを選択する企業が多いことには様々な理由があります。

途中解約による違約金

ファイナンスリースは基本的に途中解約できません。

税法で途中解約は禁じられていますが、リース料金の残額に相当する違約金を支払えば解約できます。

リースの物件が不要となった場合でも解約するときには違約金を支払う必要があるため、リースで借りる物件についてよく考えることが大切となります。

再リース料金の発生

リース期間が終了しても物件の所有権は、移動しないことが特徴です。

期間終了後も引き続き物件を使用したいときは、再リース料を支払う必要があるのです。

再リース料金はリース期間中の料金よりも低く設定されることが多いですが、必ず支払わなければいけません。

借入と比較:リースのメリット

よほどの高金利のローンを借りない限りは、リース料の方が借入金で負担する利息よりも高くなります。

ではなぜ、多くの企業が高額のリース料を払ってまで、リースを利用するのでしょうか?

その理由は以下のような会計上や、税務上の理由があるからです。

会計処理が楽

リースの場合には、毎月のリース料だけを払い続ければ、あとは何もコストは必要ありません。

自分の資産の場合には、毎年減価償却費を計上しなければならないため、会計処理も面倒です。

しかし、リースの場合には「リース料」という勘定科目ひとつで全て完結するため、経理の負担が軽減するのです。

全額損金算入ができる

借入金で経費として計上できるのは利息部分だけです。

しかし、リース料の場合には、毎月のリース料を全て損金へ算入できます。

このため、利益が出ている企業においては、リースの方が節税効果は高いということも言えます。

税金が発生しない

自動車を持っている人は毎年5月に、自動車税を支払います。

しかし、リースで自動車税を払うのは、所有者であるリース会社です。

税金はリース会社が払うため(リース料には税金も含まれているため)、毎年税金を払う必要がないという点もメリットです。

維持費が必要ない

固定資産を持つと点検、車検などの費用が発生しますが、これらの費用も大きな故障や事故でない限りは基本的にリース会社が負担してくれます。

特に自動車の場合には車検の費用が、発生しないというのは大きなメリットです。

つまり、リースの場合には毎月リース料を払うだけで、全ての管理をリース会社がしてくれるという点、支払金額が全額損金算入できるという点が大きなメリットです。

借入金で固定資産を購入するデメリット

借入金によって固定資産を購入した方が、ものの値段だけ見れば確かにメリットがあります。

しかし、借入金によって資産を自分のものとして購入することには以下のデメリットが生じてしまいます。

減価償却の必要性

自分の資産を持つとその資産の価値を、毎年減価させて行かなければなりません。

この作業を減価償却と言います。

先ほどの120万円の自動車を例に例えると、定率法で減価償却を行った場合には以下のような計算になります。

120万円×0.9÷10年=108,000円

この自動車は毎年108,000円ずつ減価して行くため、毎年108,000円を減価償却費として費用計上させて行かなければなりません。

この計算は経理の手間にもなってしまいます。

税金が発生

また、借入金によって固定資産を購入する場合には、自分の資産ですので税金が発生します。

軽自動車を所有する場合に発生する、軽自動車税は営業用で6,900円となります。

この費用も自分で自動車を所有すると、発生してしまう費用になります。

返済金の損金算入ができない

借入による固定資産購入最大のデメリットが、借入金の元本返済部分に関しては損金算入できないという点です。

120万円を借りて自動車を購入しても、損金算入できるのは利息部分だけです。

その代わりに減価償却費という費用を損金算入できますが、リースの場合には全額損金算入できる点と比較してこの点は大きな違いです。

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リースは本当に損か

リースは高コストと考えている人が多いようですが、果たしてそんなに高コストなのでしょうか?

借入をして自動車を購入し所有することに伴うコストとしっかりと比較しておく必要があります。

9年間自動車を所有するコスト

先ほど述べた120万円の軽自動車を9年払いのローンを、金利2%で購入する場合に発生するコストは以下のようになります。

  • 借入金元本:120万円
  • 支払利息:312,000円
  • 減価償却費:108,000円×9年=972,000円
  • 税金:6,800円×9年=61,200円
  • 車検:60,000円×4回=24万円
  • 維持費:年間2万円程度×9年=18万円

この費用を現金が出て行くものと、経費に算入できるもので分けて考えて見ましょう。

  • 現金が出て行く費用:借入金返済120万円+支払利息31.2万円+税金6.1万円+車検24万円+維持費+18万円=199.3万円
  • 損金算入分:減価償却費97.2万円+支払利息31.2万円+税金6.1万円+車検24万円+維持費+18万円=176.5万円
  • リースの場合:16,000円×12か月×9年=172.8万円

このように、実はリースの方が現金の流出が少ないことになりますし、損金算入の比較もそれほど変わらないことになります。

なお、この計算は借入期間9年という比較的長めの設定で行っており、期間5年で借りた場合の利息負担額は50,000円程度ですので、この場合の現金流出は9年で173.1万円、損金算入は9年間で150.3万円程度になります。

借入よりリース向けの設備投資とは

借入れとリースの違いを説明してきましたがそれぞれ使いみちが異なるため、借入れの方がいい場合やリースに向いているものがあります。

リースに向いている設備とは、次のようなものがあげられます。

  • 長期で使用しないもの
  • 短いスパンで借り換えが必要となるもの

例えば常に最新をそろえておきたい医療機器などの機械や、パソコンといったものがあげられます。

また、リースは長期間となると費用が高くなるので、大体5年間のリース期間をめどに契約するものか見極めが大事です。

一方で借入れ向けの設備は以下のものがあげられます。

  • 長期的に使用するもの
  • 自社の所有物にしたいもの
  • 故障の少ないもの

 

長期に使用し自社の所有物にしたい場合は、借入れに向いていると言えます。

また故障による新品購入は事務的に時間が掛かり、またコストも大きくなります。故障が少なく長期的に安定して使用できるものは借入れをして購入するといいでしょう。

審査は銀行融資よりリースの方が甘い

リースを利用する会社で多いパターンとして、銀行審査に通らないというケースがあります。

リース契約を締結するためにも審査は存在しますが、リースの審査は銀行の借入審査よりも厳しくはありません。

リースの固定資産の所有権はリース会社にありますので、リース料を支払えなくなったら、貸している資産を引き上げればいいだけだからです。

このため、銀行審査に通過できないけれど、固定資産を購入しないと経営ができないというような場合にはリース会社に相談してみるのもよいでしょう。

銀行が無理ならビジネスローンという手も

設備資金を借入れするときに銀行融資を検討することが多いですが、銀行融資が難しいときはノンバンクのビジネスローンを利用することもひとつの方法です。

ビジネスローンは申込みから融資までの時間が早く、最短即日というケースもあります。

審査の内容が銀行と異なるため、審査に掛かる時間が少なく済むのです。

ただし銀行融資に比べて利用限度額が低い設定のところが多いので、借入金額に気を付けましょう。

豆知識:リース関連の用語解説

リースに関連する用語は似ているものがあり、分かりづらいと思う人もいるでしょう。幾つかの用語について解説します。

リース料率と金利の違い

リースにはリース料率が、借入れには金利が付きますが、このふたつの違いについて説明します。

リース料金には固定資産税や動産総合保険料が含まれるので、リース利率と金利とは異なるものです。

リース料率は「月々のリース料÷物件現金購入額」となります。

リース料率と金利を数字だけで比較すると差が生じるので注意しましょう。

リースと借金の違い

リースは物件をリース会社に購入してもらいそれを借りていることに対し、借金はお金を借りて自分の所有するものになります。借金も財産となるのです。

リースと融資の違い

リースは物件をリース会社が一定期間貸し出すものであり、途中解約はできません。

もし途中解約するときは、リース残期間のリース料を違約金と支払えば解約することが可能です。

しかし、融資には解約はありません。

借りている金額に利息を付けて返済必要があります。

まとめ

リースの方が高コストというイメージがありますが、借入の期間や金利によって実はそれほどコストは変わりませんし、リースの方が損金算入できるというメリットもあります。

筆者は個人的にはもうかっている企業はリースの方がよいのではないかと思いますが、不要になったり買い替えたりする場合の売却益を考えれば、一概に得がどちらであるとが断言できません。

このため、借入にするのかリースにするのかの判断は、最終的に自分自身の価値観や経営方針によって決めるしかありません。

資産の価格やリース期間、借入金の金利や返済期間によって損得は大きく異なります。

また、自社の納税状況によってもベストな選択肢は異なります。

これらを加味した総合的な観点からベストな判断を行いましょう。

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