実質年率とは

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ローンの商品概要説明書には金利と実質年率という2つの金利が表示されていることがありますよね。

金利については理解がある人が多いと思いますが、実質年率についてよくわからないという人も少なくありません。

また、クレジットカードの分割支払いや自動車購入時の利息の計算は、実質年率とは大きく異なるアドオン金利という金利が適用されることがあります。

実質年率と金利の違い、実質年率とアドオン金利の違いをよく理解しておかないと、実質的な利息の負担が思った以上に大きくなってしまいます。

この記事では実質年率とアドオン金利の計算方法や、実質年率から違法業者かどうか判断する方法などについて解説していきます。

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当
この記事はこんなひとにおすすめ

今回の記事は以下の人におすすめの内容です。

  • カードローンの実質年率がどのような意味か知らない人
  • 実質年率と年利、金利などの違いを知りたい人
  • 実質年率から毎月の利息を計算したい人

実質年利と年利・金利の違い

カードローンやクレジットカードを利用するときに、重要なことに利子が上げられます。

しかし、利子を計算するときには、実質年利や、年利、金利など様々な専門用語がでてくるため、どのような違いがあるか分かりにくいですよね。

そこで、年利や金利、そして実質年利の違いやどのような意味なのかを詳しく確認して行きましょう。

金利と年利

カードローンやクレジットカードの返済を行うときには、手数料を金融機関に支払わなければなりません。

支払う手数料は、借入金額に対して何%と決められることが多く、この「何%」に入る数字を金利と呼びます。

金利は期間に対して何%と表示されており、この期間が1年間の場合を年利と呼びます。例えば、1年間で10%の金利を支払う場合には、年利10%と表記されるのです。

現在、日本の個人向けローン商品やクレジットカードの金利は、ほぼ全て年利で表記されているため、「金利15%」などと表記されている場合には、年利と思って間違いありません。

利息とは

利子と同じように利息と言う表現を耳にしますが、利子と利息はどちらも同じ意味で、金融機関に支払う手数料を指します。

例えば、100万円のローンを年利10%で借りた場合、年間10万円利息を支払います。

ただし、厳密にはお金を借りている人が支払うものを利子、お金を貸している人が受取るものを利息と呼ぶことが多いですが、現在ではそこまで厳格に区別する場面は少ないため、どちらを利用しても構いません。

実質年利とは手数料や経費込み利率

ローンは融資実行時に様々な手数料や保証料が発生する場合があります。

利息=借入額×金利で求められますが、ここに手数料などの経費を加味した利率が実質年率です。

カードローン商品は、金利以外の手数料が発生するケースはほぼありません。

しかし、住宅ローンやマイカーローンなどの目的ローンでは、事務手数料や保証料など金利以外に必要な手数料が多いため、金利と実質年利が異なるケースがあります。

このように、実質年率と金利が同じローンと異なるローンには注意しましょう。

カードローン金利=実質年率

カードローンには発行手数料や年会費などの費用は発生しません。

また、カードローンは金利の中に保証料も含まれています。

このため、カードローンの金利はそのまま実質年率となります。

担保を取るローンは実質年率が高い

不動産を担保とする住宅ローン、不動産担保ローン、リバースモーゲージなどは融資実行時に手数料が発生することが一般的です。

これらの費用は金利とは別に発生するので、これら融資実行時に発生する手数料も利息とともに合算して実質年率を求める必要があります。

また、保証料が前払いとなる住宅ローンや自動車ローンなども融資実行時に加味して実質年率を求める必要があります。

次に、実質年率の求め方について解説します。

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実質年率の計算式

それでは、実質年率はどのように求めるのでしょうか?

金利が合法だという場合でも、実質年率が違法金利となっている可能性もあるため注意しましょう。

住宅ローンは金利に手数料を考慮

保証料30万円、手数料5万円、金利1%の住宅ローン3,000万円を期間30年で借りた場合の実質年率は以下のように計算します。

  1. まず年間に支払う利息を求める。
    3,000万円×1%=30万円
  2. 手数料や保証料を利息に足す。
    30万円+30万円+5万円=65万円
  3. 2の合計額を借入額で割る。
    65万円÷3,000=2.16%

この場合、初年度の実質年率は表示金利の倍以上になることが分かります。

ただし、住宅ローンの支払いは毎月行われるため、毎月借入金額は3000万円から少しずつ減っていきます。

したがって、利息の金額も徐々に減っていくのでトータルで見ると先ほどの金利よりも少ないでしょう。

平均的な実質年利で利息シミュレーション

先ほど実質年利の計算方法を紹介しましたが、実質年利は1年間で計算するのではなく、返済年数を考慮して計算することが重要です。

しかし、徐々に減っていく金利を考慮しながら、正確な実質年利を計算してからの利息シミュレーションは非常に難しいです。

そこで、エクセルを活用して行う実質年利の利息シミュレーションや、金融商品ごとの実質年利の目安を紹介します。

エクセルを使った実質年率方式の計算方法

今回はカードローンを実質年利18.0%で10万円を借りたときに、1年間で返済をすると毎月の利息は幾らになるかを計算してみました。

返済回数年利返済額元金分利息分借入残高
018%100,000
118%¥9,168¥7,668¥1,500¥92,332.00
218%¥9,168¥7,783¥1,385¥84,548.98
318%¥9,168¥7,900¥1,268¥76,649.22
418%¥9,168¥8,018¥1,150¥68,630.96
518%¥9,168¥8,139¥1,029¥60,492.42
618%¥9,168¥8,261¥907¥52,231.81
718%¥9,168¥8,385¥783¥43,847.29
818%¥9,168¥8,510¥658¥35,337.00
918%¥9,168¥8,638¥530¥26,699.05
1018%¥9,168¥8,768¥400¥17,931.54
1118%¥9,168¥8,899¥269¥9,032.51
1218%¥9,168¥9,033¥135¥0.00

この表の作成手順ですが、エクセルを良く使っている人であれば、PPMT関数とIMPT関数を使えば簡単に作成可能です。

また、知らなくても簡単に作成できるので作成手順を紹介します。

  1. A1からF1までに返済回数以下の項目を入力する
  2. A2に0を入力して、B2に実質年率、F2に借入金額を入力する
  3. 返済回数に応じてA3以降に1~返済終了回数を入力(今回は返済回数を12回と仮定)
  4. B3には「=B2」、C3には「=D3+E3」、F3には「=F2-D3」と入力する
  5. D3に「=-PPMT(B3/12,A3,MAX(A:A),$F$2)」、E3には「=-IPMT(B3/12,A3,MAX(A:A),$F$2)」という関数を入力する
  6. 最後にB3からF3を選択して、返済回数の最後のセル(今回は12回)までオートフィル

もしも、ローン商品にあわせて返済回数が12回から変更したい場合には、関数内の「12」の数字を返済回数分に変更しなければならないので気を付けてください。

リボ払いの実質年利15パーセント

ローン商品によって実質年率は異なりますが、クレジットカードのリボ払いの場合には、実質年率が15%前後となることが多いです。

また、リボ払いの金利はキャッシング利用時の金利と異なるケースも多いため、リボ払いの実質年利を確認しましょう。

カードローン会社の実質年利18パーセント

カードローンを専門に取り扱っている消費者金融などの実質年利は、17~18%程度に設定されています。

ただし、カードローンの実質年利は借入金額が大きくなるにつれて、下がるようにできているため、利用金額によっては18%未満で利用可能です。

また、カードローンを専門に扱っている消費者金融よりも、銀行が取扱っているカードローンの方が金利は低く設定されています。

そのため、利息を減らしたい人は銀行の方がおすすめです。

実質年率に含まれる事務手数料

実施年率には様々な手数料を加味して計算しますが、ここで発生する手数料にはどのような手数料があるのでしょうか?

住宅ローンや不動産担保ローンなどの担保を必要とするローンは、様々な手数料があるので紹介します。

担保手数料

不動産を担保とする場合には、実際に担保とする物件を見に行くなどの手間がかかるため、担保調査手数料が必要になることがあり、調査手数料はローンによって異なります。

住宅ローンの場合には、手数料が必要にならない商品が多いですが、地方銀行などでは30,000円プラス消費税の手数料が発生することがあります。

ノンバンクの不動産担保ローンの場合には、10万円程度の費用がかかります。

融資実行手数料

不動産担保調査手数料の他にも融資実行手数料という費用を設定しているローンもあります。

ネット銀行などの多くはこれらの費用を総計して借入額×2.16%を手数料として設定しているところが多くなっています。

ちなみに、上記事例でネット銀行住宅ローンを借りた場合には

  • 諸費用:3,000万円×2.16%=648,000円
  • 利息:3,000万円×1%=30万円
  • 実質年率:(648,000円+300,000円)÷30,000,000円=3.16%

となります。

ネット銀行は金利が低いですが、初年度に必要な手数料が高いため、初年度実質年率は大きくなってしまいます。

保証料

店舗型銀行の多くは保証料が別途必要になります。

前払いで保証料を一括で払う場合には実質年率が大きくなりますが、分割の場合には保証料分が金利に上乗せされるため、実質年率は保証料によって上がりません。

また、カードローンは保証料が金利に加味されているため、保証会社が介在しているからと言って、実質年率が上がりません。

実質年率には表示義務がある

法律によって、貸金業者は実質年率を表示する義務があります。

したがって、実質年率を表示していない業者は違法業者ですので取引を行わないようにしましょう。

ただし、実質年率の表示が義務付けられているのは、貸金業者に限られているため、銀行は対象外となります。

銀行の場合には、実質年率が表示されていなくても違法業者ではないため、安心して取引を行ってください。

実質年率非表示の業者は闇金?

悪徳業者のなかには、金利を低くみせようとして「年利」や「月利」を広告に表記し、利息とは別に手数料や保証料という名目で別利率を請求する手法もあります。

例えば、金利5%のローンと聞くと「金利が低い」と思いがちです。

しかし、悪徳業者はこれとは別に手数料などを設定して、実質年率が実際には高額になってしまうという手口がありますので注意してください。

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違法な実質年率に注意

実質年率の上限も法律によって決められていますし、法改正によってグレーゾーン金利もなくなりました。

このため、上限金利を超える実質年率を設定している業者は闇金であると考えて取引をしてはいけません。

実質年率20%超は違法

利息制限法という法律によって、金利の上限は以下のように決められています。

  • 10万円未満:20.0%
  • 10万円以上100万円未満:18.0%
  • 100万円以上:15.0%

実質年率は上記の法定上限金利を超えることはできませんので、これ以上の実質年率を設定している業者は違法です。

手数料等を加味して、実質年率を求めて、違法ではないかどうか確認してから取引を行うようにしましょう。

2010年6月に改正

2010年6月に法改正が行われる前までは、出資法という法律で金利の上限は29.2%と決められていました。

利息制限法とは別に上限金利が設定されていたため、この利息制限法上限金利超出資法上限金利以内の金利をグレーゾーン金利と言います。

多くの消費者金利がこのグレーゾーン金利帯で融資を行っていましたが、2010年6月以降は出資法の上限金利は撤廃され、利息制限法の金利だけが法定上限金利と定められました。

実質年率20%超は闇金

実質年率を計算して、20%を超えていた場合には闇金の可能性が非常に高いと言えます。そのため、そのような業者とは絶対に取引を行ってはいけません。

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アドオン金利とは

自動車や家電などを購入した際には、アドオン方式という計算方法で利息を設定する、アドオン金利というローンがあります。

アドオン金利は通常は実質年率よりも利息負担額が大きくなるため、目先に金利だけで判断せずに、利息負担がどのくらいになるのかを比較してローンを選ぶようにしましょう。

借入元金に金利を乗じる

アドオン金利で毎月支払う利息の求め方は簡単です。

融資実行金額×金利÷返済回数でアドオン金利が求められます。

アドオン金利の特徴は毎月返済していく元金と、毎月支払っていく利息の金額がそれぞれ最後まで変わらないという点にあります。

60万円のローンをアドオン金利10%で24回払いで借りた場合の利息の求め方は以下のようになります。

60万円×10万円÷24回=2,500円

元金の支払いは60万円÷24回=25,000円となります。

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実質年利とアドオン金利の違い

実質年利は年間に支払う必要がある金利を載せていますが、元金の返済は毎月行われるため、毎月利息の金額は減少することになります。

しかし、アドオン方式の場合には、最初に利息の金額を全額決定するため、毎月の返済を行っても利息は減りません。

したがって、返済期間が同じ場合にはアドオン方式の方が最終的に支払う金額が多くなるため、アドオン方式の方が見た目の金利よりも支払い額が大きくなってしまうのです。

例えば、アドオン金利が20%でも実質年利に換算すると、40%を超える可能性もあるためアドオン方式で記載されている商品には特に注意が必要です。

車の割賦販売やクレジットカードの分割に利用

現在アドオン金利が適用されるのは、自動車や家電などの割賦販売やクレジットカードの分割返済だけです。

これらは実際にお金を借りるというよりも、物品購入のためのクレジットの分割払いという解釈になるため、アドオン金利が許されているのです。

同じように、エステなどの分割払いもアドオン金利が使用されていることが多くなっています。

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通常のローンでは禁止されている

アドオン金利は、以前は消費者金融でも使われていました。

しかし、今はアドオン金利を表示することが法律で禁止され、実質年率の表示を義務付けています。

実質年利とアドオン金利の利息の差

実質年利とアドオン金利には、同じ20%でも最終的な支払金額に大きな差がでることを紹介しましたが、具体的にはどの程度の金額になるか気になるでしょう。

ここでは、実質年利とアドオン金利の利息にどの程度差があるか具体的に計算して比較してみます。

①アドオン金利返済予定表

一見すると利息と元金の支払額を簡単に求められるアドオン金利ですが、実はかなり利息の支払い額が多くなることあることが分かります。

上記の事例で返済予定表を作成してみました。

アドオン金利元金返済額利息合計
1回目¥25,000¥2,500¥27,500
2回目¥25,000¥2,500¥27,500
3回目¥25,000¥2,500¥27,500
4回目¥25,000¥2,500¥27,500
5回目¥25,000¥2,500¥27,500
6回目¥25,000¥2,500¥27,500
7回目¥25,000¥2,500¥27,500
8回目¥25,000¥2,500¥27,500
9回目¥25,000¥2,500¥27,500
10回目¥25,000¥2,500¥27,500
11回目¥25,000¥2,500¥27,500
12回目¥25,000¥2,500¥27,500
13回目¥25,000¥2,500¥27,500
14回目¥25,000¥2,500¥27,500
15回目¥25,000¥2,500¥27,500
16回目¥25,000¥2,500¥27,500
17回目¥25,000¥2,500¥27,500
18回目¥25,000¥2,500¥27,500
19回目¥25,000¥2,500¥27,500
20回目¥25,000¥2,500¥27,500
21回目¥25,000¥2,500¥27,500
22回目¥25,000¥2,500¥27,500
23回目¥25,000¥2,500¥27,500
24回目¥25,000¥2,500¥27,500
合計¥600,000¥60,000¥660,000

②元利均等返済予定表

アドオン金利では利息支払額が60,000円となることが分かりました。

続いて実質年利の金額のシミュレーションとして、銀行ローンで通常取り扱われる元利均等返済ではどのようになるのでしょうか?

元利均等返済元金返済額利息合計
1回目¥22,686¥5,000¥27,686
2回目¥22,876¥4,810¥27,686
3回目¥23,066¥4,620¥27,686
4回目¥23,258¥4,428¥27,686
5回目¥23,452¥4,234¥27,686
6回目¥23,648¥4,038¥27,686
7回目¥23,845¥3,841¥27,686
8回目¥24,043¥3,643¥27,686
9回目¥24,244¥3,442¥27,686
10回目¥24,446¥3,240¥27,686
11回目¥24,650¥3,036¥27,686
12回目¥24,855¥2,831¥27,686
13回目¥25,062¥2,624¥27,686
14回目¥25,271¥2,415¥27,686
15回目¥25,482¥2,204¥27,686
16回目¥25,694¥1,992¥27,686
17回目¥25,908¥1,778¥27,686
18回目¥26,124¥1,562¥27,686
19回目¥26,342¥1,344¥27,686
20回目¥26,561¥1,125¥27,686
21回目¥26,782¥904¥27,686
22回目¥27,006¥680¥27,686
23回目¥27,231¥455¥27,686
24回目¥27,468¥228¥27,696
合計¥600,000¥64,474¥664,474

アドオン金利以外の返済では、金利は返済によって減少した借入元金に乗じますので、返済が進むことで利息の支払い額は少なくなります。

しかし、アドオン金利は最初から最後まで、借入額×金利÷返済回数の利息となります。

この場合には、元利均等返済のほうが利息の支払額が多くなりますが、返済期間が短ければこのようにはなりません。

③短期期間ではアドオンは高い

アドオン金利以外の返済では、金利は返済によって減少した借入元金に乗じますので、返済が進んでいけば利息の支払い額は少なくなります。

しかし、アドオン金利は最初から最後まで、借入額×金利÷返済回数の利息が最後まで取られてしまうため、返済期間が1年未満の場合には、結果的に利息の負担額が非常に多くなってしまうのです。

上記ローンを6か月間で返済する場合の返済予定表の違いを見てみましょう。

アドオン方式の利息

600,000万円×10%÷6か月=10,000円

元金返済=600,000円÷6か月=100,000円

アドオン金利元金返済額利息合計
1回目¥100,000¥10,000¥110,000
2回目¥100,000¥10,000¥110,000
3回目¥100,000¥10,000¥110,000
4回目¥100,000¥10,000¥110,000
5回目¥100,000¥10,000¥110,000
6回目¥100,000¥10,000¥110,000
合計¥600,000¥60,000¥660,000

こちらを元金均等で同条件で返済した場合には以下のようになります。

元利均等返済元金返済額利息合計
1回目¥97,936¥5,000¥102,936
2回目¥98,753¥4,183¥102,936
3回目¥99,576¥3,360¥102,936
4回目¥100,405¥2,531¥102,936
5回目¥101,242¥1,694¥102,936
6回目¥102,086¥850¥102,936
合計¥599,998¥17,618¥617,616

アドオン方式以外の返済では利息は借入残高に応じて発生するため、支払う利息は毎月減少していきます。

一方、アドオン金利は借入額×金利÷返済回数で毎月支払う利息を求めますので、期間が1年未満のローンでも1年分の利息が取られてしまいます。

⓸単純な金利差だけで比較はできない

金利がアドオン金利のほうが低い場合でも、結果的に利息負担額のほうが大きくなってしまうこともあります。

金利18%で上記事例の借入を元利均等返済にて行った場合の返済予定表を作成してみました。

元利均等返済元金返済額利息合計
1回目¥96,315¥9,000¥105,315
2回目¥97,760¥7,555¥105,315
3回目¥99,227¥6,088¥105,315
4回目¥100,715¥4,600¥105,315
5回目¥102,226¥3,089¥105,315
6回目¥103,757¥1,556¥105,313
合計¥600,000¥31,888¥631,888

金利18%にしても、アドオン金利のほうが利息負担額がかなり高くなることが分かります。

『アドオン金利には注意』という言葉をよく耳にしますが、アドオン金利はいかに普通の借入よりも、利息負担が大きいかご理解いただけたかと思います。

金利は借入期間に応じて発生するものですが、アドオン金利の場合、最低でも1年分の利息が取られてしまうため借入期間を1年未満に短くしても意味がないのです。

6か月間で返済した上記の事例の実質金利の比較を行ってみましょう。

実質金利=(年間利息支払額+諸費用)÷借入額×100で求められます。

この場合、諸費用はありませんので、単純に利息総支払額÷借入額×100で計算できます。

アドオン金利の場合:60,000円÷600,000円×100=10%

元利均等返済の場合:17,618円÷600,000円×100=2.9%

元利均等返済の場合には①半年分の利息しか発生していないこと②返済とともに利息負担が少なくなることから実質年利はわずか2.9%しかかかりません。

一方アドオン金利は期間が半年であろうと1年分の利息が取られてしまうため、10.0%となります。

⑤繰上返済の効果がない

アドオン金利のローンはたいてい借入元金に利息があらかじめ上乗せされています。

上記の事例でいえば60万円の借入に対して6万円の利息が上乗せされていますよね。

つまり、借入額が66万円とし、毎月66万円÷6回=11万円を返済していくのです。

借り換えを行っても、そもそも利息が上乗せされた元金を利息を付けて借り換えるだけになりますので、アドオン金利は借り換えや繰上返済の意味が全くないことになります。

一度借りてしまったら、その後完済まで支払う予定の利息まですべて返済しなければなりません。

アドオン金利でローンを借りることには注意が必要です。

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⑥期間が長いとアドオン金利が得

60万円、金利10%のローンを3年で借りた場合のアドオン金利の総利息負担額は60万円×10%=60,000円となります。

お気づきかもしれませんが、アドオン金利の場合には、返済回数がどうであろうと、支払利息の総額は変わりません。

一方、元利均等返済の場合の返済予定表は以下のようになります。

元利均等返済元金返済額利息合計
1回目¥14,360¥5,000¥19,360
2回目¥14,480¥4,880¥19,360
3回目¥14,601¥4,759¥19,360
4回目¥14,723¥4,637¥19,360
5回目¥14,845¥4,515¥19,360
6回目¥14,969¥4,391¥19,360
7回目¥15,094¥4,266¥19,360
8回目¥15,219¥4,141¥19,360
9回目¥15,346¥4,014¥19,360
10回目¥15,474¥3,886¥19,360
11回目¥15,603¥3,757¥19,360
12回目¥15,733¥3,627¥19,360
13回目¥15,864¥3,496¥19,360
14回目¥15,996¥3,364¥19,360
15回目¥16,130¥3,230¥19,360
16回目¥16,264¥3,096¥19,360
17回目¥16,400¥2,960¥19,360
18回目¥16,536¥2,824¥19,360
19回目¥16,674¥2,686¥19,360
20回目¥16,813¥2,547¥19,360
21回目¥16,953¥2,407¥19,360
22回目¥17,094¥2,266¥19,360
23回目¥17,237¥2,123¥19,360
24回目¥17,381¥1,979¥19,360
25回目¥17,525¥1,835¥19,360
26回目¥17,671¥1,689¥19,360
27回目¥17,819¥1,541¥19,360
28回目¥17,967¥1,393¥19,360
29回目¥18,117¥1,243¥19,360
30回目¥18,268¥1,092¥19,360
31回目¥18,420¥940¥19,360
32回目¥18,574¥786¥19,360
33回目¥18,728¥632¥19,360
34回目¥18,884¥476¥19,360
35回目¥19,042¥318¥19,360
36回目¥19,196¥159¥19,355
合計¥600,000¥96,955¥696,955

アドオン金利は借入期間に関係なく、借入額×金利で利息の総支払額を求めます。

一方、通常の返済は借入期間に応じて利息が発生するため、期間が長くなれば長いほど利息負担は上がっていきます。

上記の返済をアドオン金利に引き直してみましょう。

96,955円÷600,000円×100=16.1%

このように、期間が長くなれば、元利均等返済のほうがアドオン金利を逆転してしまうのです。

実質年率と分割払い手数料の違い

クレジットカードの分割払いなどでは、利率で表示されておらず「100円あたりの分割払い手数料」というような表示となっていることがあります。

これでは他のローンと実質年率が高いのか低いのかの判断がつきません。

分割払い手数料から実質年率を逆算してローンの比較を行う必要があります。

表示の違いだけ

100円当たりの分割払い手数料が10円だった場合には返済回数が何回であっても10円必要になります。

この場合、アドオン金利で10%ということになります。

支払回数から実質年率を求める

支払い回数から実質年率を求められます。上記の支払いを5回で行った場合の1か月あたりの利息額は2円となります。

実質年率=年間利息支払額÷借入額です。

この場合、2円×12ヶ月÷100円=24%となります。

逆に返済回数が長くなれば、実質年率は下がります。上記の支払いを12回でおこなった場合の1か月あたりの利息は0.833円となります。

0.833円×12ヶ月÷100円=10%

クレジットカードの分割手数料は返済回数が何回であろうと、100円当たりに設定された手数料を払わなければならないため、返済回数が長くなれば実質年率は低減していきます。

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実質年利に関するQ&A

これまでに実質年利の情報をまとめてきましたが、実質年利に関して気になる細かい情報はまだ伝えきれていないものもあります。

そこで、実質年利に関する情報の中で、特に質問が多い項目をQ&A形式でまとめてみました。

気になる内容がないか、是非確認して行きましょう。

①アドオン率から実質金利を求める計算方法は?

アドオン率から実質金利を求めることはできますが、計算式が非常に複雑になるため、手計算で求めるのはおすすめできません。もしも、計算したい場合には、アドオン率から具体的な利息を計算して、先ほどのエクセルのシミュレーションを利用しながら、該当する実質金利を探すと良いでしょう。

また、大手銀行などがシミュレーターを公式サイトに載せているので利用してください。

②ローンカードの遅延損害金の実質金利はどのくらい?

ローンカードの遅延損害金は、公式サイトに記載されている金利が全て実質金利となっているため、記載されている金利を参照してください。

また、遅延損害金の利率も利息制限法の対象となるため、金利が20%を超えることはありません。

③楽天銀行スーパーローンやイオンカードローンの実質年利は?

楽天銀行スーパーローンの実質年利は1.9~14.5%で、イオンカードローンは3.8~13.8%であり、銀行カードローンの中では平均的な実質年利であると言えます。

銀行カードローンは消費者金融のカードローンと比較すると、全体的には実質年利が低めであるので、金利が低めを狙っている人はおすすめです。

⓸リース料率から実質年利はわかる?

リース料はそもそも、ローンとは違い商品をレンタルする契約であるため、毎月リース料を支払ったとしても元金が減るわけではありません。

したがって、リース料率を実質年利に変換できないので気を付けましょう。

⑤カードローン商品の実質年利が限度額によって変わる理由は?

カードローン商品の実質年利が変わるのは、限度額が高くなるほど信用能力が高いと評価されるためです。

カードローンの審査時に信用能力が高いと評価されると、借入限度額は高くなります。

したがって、信用能力が高い人であれば金利を下げても、完済をしてもらえると信用されるため実質年利が下がるのです。

まとめ

実質年率とは、一年間に払う利息+諸費用÷借入額で求められます。

いくら金利の表示が低くても、高額な手数料を設定して実質年率に換算してみると、金利が低くなかったというようなケースも多々あります。

また、アドオン金利と、実質金利は実際には全く異なる利息負担額となります。車などを購入するときには、アドオン金利が適用される場面が多くあります。

このときに、実質金利はどの程度になるかよく考慮したうえで、借入を決断した方が良いでしょう。

また、借入においては、法律によって実質金利の表示が義務付けられていますので、実質金利の表示がないローンは闇金であると判断して、取引を行わないように注意しましょう。

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