収入証明書不要で利用できるおまとめローンはある?
銀行や消費者金融といった金融機関ではさまざまなローンを取り扱っていますが、そのようなローンの1つにおまとめローンがあります。
おまとめローンを利用する場合には必要な書類をいろいろと提出しなければなりませんが、本人確認書類はともかく、収入証明書に関しては準備に時間がかかる場合もありますよね。
そこで今回は、収入証明書の提出不要で利用できるおまとめローンがあるかどうかについて、説明を行っていきたいと思います。
この記事はこんな方におすすめ
今回ご紹介する記事は、こんな方におすすめの内容となっております。
- 収入証明書不要で借りられるおまとめローンがあるか知りたい方
- おまとめローン利用時に注意しなければならないことを知りたい方
- おまとめに使えるローンを比較したい方
目次
おまとめローンっていったい…?
最初に、おまとめローンとはどのようなローンかについて簡単に説明を行っておきましょう。
おまとめローンとは、複数の借り入れ先の債務を1つにまとめることによって、返済負担を減らすことを目的としているローンです。
借り入れ先がバラバラだとそれぞれ返済日も異なりますし、借り入れ先によって適用金利も異なるため返済金額を計算したり返済計画を立てたりするのも大変です。
それらをおまとめローンで1つにまとめることによって、返済日は毎月決まった日のみになりますし、返済計画も立てやすくなるというメリットがあります。
ただし、利用のしかたを間違えると適用金利や毎月の返済金額は下がるものの、返済期間が長期化して結果的に返済総額が増えてしまうということも起き得るので、借り入れを行う前には慎重にシミュレーションを行う必要があるでしょう。
おまとめ目的で使えるローンもある
また、「おまとめローン」のような名称こそ付いていないものの、おまとめ目的で使えるローンを取り扱っているような金融機関もあります。
たとえば、消費者金融で取り扱っているようなカードローンは、たいていの場合「資金使途:自由」となっていますので、特別なただし書きがなければおまとめ目的で利用することが可能です。
そのような観点で見た場合、「おまとめ」を資金使途として認めているローンは比較的数が多いということが分かるでしょう。
おまとめローンのメリット
先ほども少し触れましたが、具体的におまとめローンにはどのようなメリットがあるのかを挙げてみましょう。
- 返済に集中できる
- 月の返済日が1つになる(返済の管理がしやすくなる)
- 返済額や返済総額が少なくなる
- 金利が低くなる
カードローンの場合、利用限度額の範囲でいつでも借入できるため、返済をしていても追加借入を繰り返すことでいつまでも返済が終わりません。
その反面、証書貸付という形態で融資を受けるおまとめローンは、借入後は返済のみとなります。
また、申し込み者の他社借り入れ合計金額がそのまま契約額となりますので、余分に借りることもなければ、追加借入によっていつまでも返済が終わらないということもありません。
これに加えて、金利が低くなることで毎月の返済額や返済総額が減り、返済管理がしやすくなるというメリットもありますので、おまとめローンには多くのメリットがあります。
おまとめローンのデメリット
おまとめローンには多くのメリットがありますが、デメリットが全くないというわけではありません。
おまとめローンのデメリットには、以下のことが挙げられます。
- 審査が厳しくて借りられない場合も多い
- 金利が高くなる可能性がある
- 返済総額がおまとめ前より多くなる可能性がある
おまとめローンを借りるということは、それまで複数社で借りていたものを一箇所にすることであり、融資する側にするとそれ相応のリスクを負うことになります。
そのため、必然的に審査は厳しくなり、借りられないこともありますし、高い金利でしか借りられない可能性もあります。
また、証書貸付のおまとめローンは返済期間を契約時に設定するのですが、その設定の仕方によっては、おまとめする前よりも総額で多く返済しなくてはならない状況に陥ってしまう可能性もあります。
おまとめローンは収入証明書が原則必要
おまとめローン(もしくはおまとめが資金使途として認められているローン)の中で、収入証明書不要で利用できるものはあるのでしょうか。
以前までの銀行が取り扱うおまとめローンでは、収入証明書の提出に関してはそれぞれの銀行の裁量次第とされている部分が大きかったのですが、最近では銀行が独自に規制を強化し始めています。
また、消費者金融ではそもそも利用限度額によって、収入証明書を提出する必要があるかどうかを判断していました。
そのため、現在おまとめローンを利用する際には、原則として収入証明書の提出が必要とされています。
収入証明書を提出しなくて済むおまとめローンを探すよりも、はじめから本人確認書類と一緒に収入証明書を準備しておくようにするほうが、建設的な行動と言えるでしょう。
収入証明書として提出できる書類
銀行においては自主規制、消費者金融においては貸金業法というそれぞれの規制や法律により、審査をする側は申込者の返済能力をきちんと把握しなければなりません。
カードローンについては「借入額50万円超」というように、一定の条件に該当する場合に収入証明書が必要となりますが、おまとめローンについては原則として必要となります。
では、おまとめローン利用時に提出する収入証明書には、どのような書類があるのでしょうか。
書類名 | 入手先 | 備考 |
---|---|---|
給与明細書、賞与明細書 | 勤務先 | 給与明細書:直近2ヶ月分 賞与明細書:直近1年分 |
源泉徴収票 | 勤務先 | 直近年度のもの |
所得証明書 | 役所、役場 | 発行から6ヶ月以内で直近年度のもの |
納税証明書 | 役所、役場 | 発行から6ヶ月以内で直近年度のもの |
確定申告書 | 自身で保管 | 直近年度のもので税務署の受付印またはe-TAXで申告したことがわかるもの |
会社員などの給与所得者の場合は、給与明細書や源泉徴収票が一般的に使用される収入証明書類であり、自営業者の場合は確定申告書を提出することが多いです。
なお、提出できる収入証明書は借入先によって少し異なりますので、きちんと確認するようにしましょう。
おまとめローンは限度額が高くなりがち
基本的には、おまとめローン利用時に収入証明書が必要となるのですが、収入証明書の提出が必要ない可能性がないわけではありません。
すべての消費者金融と大半の銀行カードローンでは、利用限度額が50万円以下の場合には収入証明書を提出することなく利用できる可能性があります(申し込み者の属性等によっては提出が求められることもあります)。
そのため、おまとめローンを50万円以下の利用限度額で利用する場合には、収入証明書の提出不要で利用できるケースがありえるのです。
ただし、おまとめローンを利用するようなケースというのは、複数の借り入れによって抱えている債務の返済を少しでも楽にしたいと思ってのことが多いですから、総じて利用限度額が高めになることが多く、50万円以下の借り入れになることはほぼありません。
おまとめローンを収入証明書不要で利用できることはありえるものの、現実問題としてそのようなことはほぼ起こり得ないと思っておいたほうがいいかもしれませんね。
おまとめローン利用時の注意点
おまとめローンを利用するにあたってデメリットがある以上、申し込みの際に注意しなければならないことがあります。
実際に、おまとめローンを利用する場合の注意点について、いくつか説明しておきましょう。
審査は厳しくなりがち
まず、おまとめローンの審査は総じて厳しくなりがちだということが挙げられます。
おまとめローンはすでに債務を抱えている人が、その返済を少しでも楽にしたいと思って利用を検討することが大半なので、金融機関としても融資を行うかどうかはかなり慎重に判断を行います。
同じ金額を融資するのでも何も債務がない人と、すでに長期間に亘って債務の返済を続けており、返済余力があるかどうか怪しい人であれば、前者のほうに融資をしたいと思うのはどこの金融機関も同じですからね。
おまとめローンという商品が審査が厳しい商品というわけではなく、おまとめローンを利用するメインターゲット層が審査においては厳しい立場に置かれがちな人であるため、必然的に審査が厳しくなる傾向にあると思っていただくといいでしょう。
また、おまとめローン利用時にはほとんどの場合で在籍確認が行われます。
在籍確認をすることの意味は、申込者が本当に仕事をして収入を得ているのかを確認することであり、書類だけでは確実に確認が取れないからです。
通常、在籍確認は銀行または保証会社、消費者金融が勤務先に電話連絡することで確認します。
しかし、勤務先が営業時間外である場合や、何らかの事情で勤務先に電話されたくない場合は、相談することで書類の提出によって在籍確認してくれる可能性もあります。
この場合、直近の給与明細や健康保険証を提出するだけで確認となりますので、状況に応じて相談してみると良いでしょう。
返済のみの利用となる可能性も
カードローンをおまとめ目的で利用する場合、カードローンにも関わらず融資を受けた後は返済でしか利用できなくなることがあります。
本来カードローンというローンは、利用限度額の範囲内であれば何度でも借り入れ・返済を行えるローンのはずなのですが、おまとめ目的で利用する場合には「返済負担を軽くするため」に申し込んでいるはずなので、新たな借り入れはNOという判断を下されることがあるのです。
その結果、おまとめを利用する前は返済が苦しい中でも、まれに新たな借り入れを行って急場をしのぐというようなことができていたのに、おまとめ利用後はそれができなくなって結果的に余計に苦しくなったということが起こり得ます。
カードローンをおまとめ目的で利用する場合、新たに借り入れを行えるかどうかは金融機関の判断次第なので、実際に契約を行う前にその点についてはよく確認しておいたほうがいいかもしれませんね。
総量規制を気にする必要はない
消費者金融が取り扱っているおまとめローンを利用する場合、借り入れる金額が大きくなりがちなため総量規制のことを気にする人もいると思います。
しかしおまとめローンは、総量規制が適用されない「例外」事例の1つである「顧客に一方的有利となる借り換え」に該当するため、総量規制のことを気にすることなく融資を受けることが可能です。
そのため、総量規制に引っかかりそうだからということで消費者金融のおまとめローンを利用することを自粛して、銀行が取り扱っているおまとめローンのみを検討対象にするというようなことは必要ありませんよ。
今よりも確実に金利を下げられるものに申し込む
おまとめローンを借入するうえで、最も重要なのが「金利」です。
金利によって、おまとめローンの返済額や利息総額、総返済額に大きな影響を与え、それほど金利が下がらなければ期待していた効果を得ることができません。
「おまとめローン」といえば消費者金融というイメージがありますが、消費者金融系のおまとめローンは上限金利が高く、借り換えするカードローンと同等または少し低いくらいの金利でおまとめしなくてはならないという状況になってしまう可能性があります。
それを防ぐためにも、消費者金融系のおまとめローンだけに囚われず、銀行系のおまとめローンも視野に入れて、確実に金利を下げられるものに申し込むことが望ましいです。
ただし、金利が大幅に低くなったとしても単に最長返済回数で返済していくと設定すれば、利息総額や総返済額がおまとめ前よりも多くなってしまう可能性があります。
返済額を減らすこともおまとめローンを利用する目的なのですが、必要以上に減らしてしまえば思ってもいない不利益を被ってしまうこともありますので、必ずシミュレーションをして総返済額や利息総額についてもメリットあるおまとめができるように返済回数を設定するようにしなければなりません。
おまとめにつかえるローン一覧
おまとめに使えるローンには、専用のおまとめローン以外にも、カードローンやフリーローンんなど、数多く存在します。
選択肢が多いことは利用者にとってメリットなのですが、数が多すぎれば逆に選ぶことができないというデメリットにもなりえます。
ここでは、おまとめローン選ぶで悩んでいる人が、少しでも選びやすくなるように、おまとめに使えるおすすめのローンを紹介していきたいと思います。
証書貸付タイプ
商品名 | 融資額 | 金利 | 返済期間 | |
---|---|---|---|---|
アイフル | おまとめMAX | 1万円~800万円 | 3.0%~17.5% | 最長10年 |
かりかえMAX | ||||
東京スター銀行 | スターワン乗り換えローン | 30万円~1,000万円 | 12.5% | 最長10年 |
イオン銀行 | フリーローン | 10万円~700万円 | 3.8%~13.5% | 最長8年 |
中央労働金庫 | フリーローン | 最高500万円 | 5.825%※ | 最長10年 |
※団体会員の構成員の方で変動金利を選択した場合の金利です。
この中で最も利用しやすいのは、アイフルの「おまとめMAX」と「かりかえMAX」であり、収入を得ている20歳以上の方であれば申し込みが可能です。
東京スター銀行やイオン銀行の場合は、金利で有利となるのですが、申込条件に年収200万円以上などの条件もありますので、利用できる人に制限があります。
中央労働金庫においては、他よりも圧倒的に金利が低いため、審査に通ることができない可能性も他より高いことに注意しなくてはなりません。
カードローンタイプ
商品名 | 融資額 | 金利 | 返済方式 | |
---|---|---|---|---|
楽天銀行 | スーパーローン | 10万円~800万円 | 1.9%~14.5% | 残高スライドリボルビング返済方式 |
SMBCモビット | カードローン | 1万円~800万円 | 3.0%~18.0% | 借入後残高スライド元利定額返済方式 |
アイフル | キャッシングローン | 1万円~800万円 | 3.0%~18.0% | 借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式 |
楽天銀行のスーパーローンは、業界でもトップクラスの金利が魅力であり、楽天会員ランクに応じて審査が優遇されるという独自のサービスも行っています。
普段から楽天を利用している人は、カードローンも楽天銀行を利用することで、有利な条件で借りられる可能性があります。
SMBCモビットやアイフルについては、最短即日で借りられる融資スピードが魅力であり、SMBCモビットではWEB完結で契約ができ、アイフルでは30日間無利息のサービスが受けられることも、おまとめローンとして利用するうえで魅力的です。
まとめ
以上、収入証明書の提出不要で利用できるおまとめローンがあるかどうかについての説明を行ってきました。
おまとめローンの中には収入証明書不要で利用できるものもありますが、実際にそれが適用されるケースはほとんどなさそうだというのが正直なところですね。
おまとめローンを利用する場合には、収入証明書は本人確認書類と並んで絶対に必要な書類だと最初から思い込んで準備を進めていくほうが、結果的に契約手続きがスムーズに進んでいくことになるのではないでしょうか。
また、確実に金利が低くなるのか、利息総額や総返済額が少なくなるのかなど、おまとめローンのメリットを最大限に活かせるのかを重点的に考えることで、借金の問題を少しでも楽に解決していけるはずです。
タグ:借金・お金の悩み