ソニー銀行なら事業性資金などの法人向け融資を借入できる?
インターネット専業銀行として有名なソニー銀行に関してのご説明です。
個人だけでなく、法人にとっても、急な融資が必要な時、インターネットから申込できるネット専業銀行は大変便利です。
顧客満足度の高さで有名なソニー銀行は、事業資金融資が可能なのかを説明します。
- 執筆者の情報
- 名前: 芦田春馬(39歳)
職歴: 銀行と消費者金融,計15年勤務
ソニー銀行ってどんな銀行?
ソニー銀行とは、2001年に大手家電メーカーのソニーと、三井住友銀行(当時はさくら銀行)が共同で設立した銀行です。
実際の支店や、独自のATMなどを持たないネット専業銀行として設立されました。
同じような時期に設立されたネット銀行(ジャパンネット銀行や、セブン銀行など)が決済取引による手数料収入を中心とした銀行であったのに対して、ソニー銀行は、外貨預金や、運用商品を主要なサービスとして行っていました。
ソニー銀行の特徴として、外貨預金の商品内容の良さがあげられることが多くあります。
ソニー銀行の外貨預金は為替手数料が非常に安く、通貨の種類が豊富というメリットがあります。
外貨預金の商品性のおかげもあり、ソニー銀行の人気・評判は非常に高く、利用者の満足度も高くなっていると言えます。
ソニー銀行は、ネット専業銀行としてのローコスト運営で、手数料の低い運用商品を販売するという、強みを最大限発揮して営業しています。
さらに、ソニー銀行では、他のネット銀行に先駆け、「住宅ローン」のサービスを開始した銀行としても知られています。
店舗を持たないことから、相談業務に不利なネット銀行でありながら、規模の大きい融資商品である「住宅ローン」を販売したわけです。
ソニー銀行は、ネット専業銀行のなかで、ネットでありながら、本格的な「融資」を開始した、草分け的な銀行であり、ネット専業銀行の融資を加速させてきた立役者といっても良いでしょう。
法人向けサービスはある?
ネット銀行のローコスト運営による低めの手数料体系や、ネットでの融資取引を開始した実績から、ソニー銀行に対する法人融資への期待はかなり高いと考えられます。
しかし、残念ながら、ソニー銀行では法人向け融資を行っていません。
ソニー銀行では、法人向け融資の取り扱いがないどころか、現時点においては法人用の口座開設なども行っておらず、法人向けサービス自体が無い状況です。
現在のところ、ソニー銀行は個人取引(預金・外貨預金などの運用商品、住宅ローン・カードローンといった個人融資など)に特化した銀行となっており、法人取引を希望する方には適さない銀行となっています。
個人向けカードローンは取扱い
ソニー銀行では、住宅ローンに加えて、個人向けのカードローンは取り扱っています。
ソニー銀行のカードローンでは、最大借入可能額が800万円に設定されており、かなり大口の借入ができるようになっています。
そのため、個人事業主や、中小企業経営者が、個人的にカードローンで借入を行い、事業に貸付するといった利用は可能かもしれません。
但し、ソニー銀行のカードローンの商品設計としては、事業性資金への使用は禁止としています。
そのため、事業資金として使用したことがばれてしまうと、資金使途違反になってしまう可能性がありますのでご注意下さい。
ソニー銀行カードローンの適用金利は、年率2.5%~13.8%という水準であり、他の銀行カードローンなどと比べても、かなり低金利で利用できる融資商品となっています。
セブン銀行や、ローソン、ファミリーマートなどのコンビニATMだけでなく、三井住友銀行や、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行など、大手銀行のATMも手数料無料で利用できます。
これだけ利用できるATMが豊富であれば、相当に利便性の高いカードローンと言って良いでしょう。
カードロ―ンへの借入申込にあたっては、PC、スマホなどのWEB上から手続きを行うことができます。
必要書類の提出は郵送だけでなく、FAXでの提出も可能です。
店頭への来店などは不要であり、WEBと郵送で、申込が簡単にできることもメリットでしょう。
ネット銀行のビジネスローンなら?
前述の通り、残念ながらソニー銀行では、法人向けのビジネスローンの取り扱いは行っていません。
しかし、ソニー銀行と似た、ネット専業銀行のなかには、法人向けのビジネスローンを取り扱っている銀行もあります。
ネットで簡単、スピーディーに事業融資を受けたいという方には、以下をおすすめいたします。
楽天銀行ビジネスローン
ネット専業銀行である「楽天銀行」には、法人が融資を受けるための「ビジネスローン」があります。
楽天銀行のビジネスローンなら、法人だけでなく、個人事業主の借入申込も可能であり、100万円~最大1億円までの融資が受けられる商品となっています。
なお、融資に関する資金使途は、運転資金に限定されているため、設備資金などには利用することが出来ず、やや使い勝手に欠ける融資と考えられます。
又、金利に関する情報は、ホームページなどでは公表されておらず、実際に借入申込して、審査に通過しなければ詳細が解らないのも残念なところです。
但し、ビジネスローンでは珍しく、借入希望者が、金利を固定金利・変動金利で選択できるようになっているのはメリットと言えるでしょう。
楽天銀行ビジネスローンの特徴として、「有担保型」という点も重要です。
有担保を原則とするビジネスローンのため、担保となる不動産などの資産が無ければ利用できません。
担保として認められる資産の詳細については非公表のため、こちらも相談・申込してみないと、許容される担保の範囲は解らないものとなっています。
申込可能な方
楽天銀行「ビジネスローン」に借入申込出来る方としては、いくつかの申込条件が設定されていますので、確認しておきましょう。
①楽天銀行の口座を保有している方
②3期分の決算書を提出できる方(業歴3年以上)
②申込時点において税金の滞納や、他金融機関への延滞がないこと
以上、3つの要件を満たした方が借入の申込をすることができ、そのうえで楽天銀行の審査が行われます。
実際に借入申込するにあたっては、楽天銀行の公式ホームページを通じて、インターネット上から申込することになります。
但し、事前に口座開設が済んでいないと申込できませんのでご注意下さい。
まとめ
ソニー銀行は、ネット専業銀行のなかでも比較的早い時期に事業を開始した銀行です。
ソニー銀行の特色は、個人向け業務に力を入れており、預金・運用商品や、外貨預金、そして住宅ローン・カードローンなどを主要な業務としていることでしょう。
手数料の低さや、WEB上からの取引による利便性の高さから、「利用者満足度の高い銀行」となっており、法人向け融資も取り扱って欲しいところではありますが、残念ながら、現在のところは行っていません。
法人企業の方が融資を希望する場合、ソニー銀行は利用できませんので、同じネット専業銀行の楽天銀行や、その他の店頭型の銀行で相談する必要があります。
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