住宅ローンの借り入れ相談はどこにすべき?3つの相談窓口を徹底比較
「住宅ローンの借り入れを検討しているけど、どこに相談に行ったらいいの?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
住宅ローンの相談窓口は①銀行②ハウスメーカー③ファイナンシャルプランナーの3つがあります。
どこに相談に行っても住宅ローンの基本的な相談はできるのですが、それぞれの窓口でメリットとデメリットがあります。
住宅は一生の中で最も大きな買い物と言われます。
そのため、住宅ローンをどこで借りるのかは非常に重要です。
最適な住宅ローンを借りることができる相談窓口はどこでしょうか?
この記事では、3つの住宅ローンの借り入れ相談窓口について徹底比較をしていきます。
- 執筆者の情報
- 名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当
銀行の無料相談会
銀行は住宅ローンの無料相談会を定期的に開催しています。
また、銀行窓口でも住宅ローンに関する相談を行うことができます。
休日に無料相談会を開催している
銀行は定期的に住宅ローンの無料相談会を開催していますが、この相談会はサラリーマンの人でも来れるように土日の休日に開催されています。
初歩的な質問や具体的な質問も行うことができるので、「いくらまで借りることができる?」「毎月の返済額はどうなる?」などの疑問がある人は積極的に参加してみましょう。
窓口に行っても対応してくれる
無料相談会に参加することができない人でも、銀行窓口に突然行き「住宅ローンについて相談したいのですが」と言えば相談に乗ってくれます。
ただし、審査窓口の担当者が来客中などの場合には待たされることも少なくありませんので、できれば事前に電話をしてアポをとってから相談に行ったほうがよいでしょう。
銀行の無料相談会のメリット
銀行の無料相談会にはメリットもデメリットもあります。
知識的、手続的には銀行へ相談すれば間違いはありませんが、選択肢が限られてしまうという点がデメリットです。
様々な返済プランを検討できる
1つの住宅ローンでも返済方法や金利をどうするのかなどによって、返済プランは数多くあります。
「変動金利にすると返済額はどうなるのか、固定金利の場合はどうか」「毎月返済額を少なくしたいのか、退職前に完済したいのか」「ボーナス返済をつけるのか、つけないのか」「団体信用生命保険の特約をつけるのか、つけないのか」などこれらの選択をどうするかによって毎月返済額や借入期間は変わってきます。
このような無数の返済プランについて銀行はそれぞれシミュレーションを出してくれるため、最適な返済プランを選択できるというのが1つ目のメリットです。
審査結果が先に分かる
最初に銀行に相談することによって「お金を借りることができるかできないか」を先に知ることができるというのもメリットの1つです。
ハウスメーカーなどで希望の住宅が見つかり見積もりをとって、新居に胸を膨らませたとしても、お金を借りることができない限り住宅を購入することはできません。
住宅購入の中で最も心配な「お金を借りることができるか否か」ということが先に分かるという点も先に銀行へ相談することのメリットです。
必要書類に不備がない
住宅ローンには様々な書類が必要になります。
ハウスメーカーからもらう書類、勤務先からもらう書類、役所に行ってもらう書類など様々な窓口から必要書類を集めなければなりませんが、このような書類の一覧表をもらうことができるため、事前に必要書類を知ることができれば、後になって「この書類が足りない」などという不備がありません。
銀行に相談に行くことで、効率的に住宅ローンの申し込みから借り入れまでの一連の手続きを完結できるというメリットがあります。
銀行の無料相談会のデメリット
ローンのプロである銀行へ住宅ローンの相談に行くことはメリットが多くありますが、デメリットも存在します。
特定の銀行へ相談に行くのですから、選択肢が狭まってしまうのです。
金融機関の比較ができない
住宅ローン相談会で提案される住宅ローンの商品はその銀行の住宅ローンだけです。
したがって、提案されるシミュレーションもその銀行の住宅ローン金利を基準としてものしか提案されません。
現在、住宅ローンの競争はとても熾烈で、銀行によって金利も団体信用生命保険の特約なども大きく異なります。
できれば、複数の銀行から最適な商品を選択したいところですが、1つの銀行では1つの住宅ローンだけを提案される点がデメリットです。
住宅ローン相談会で相談したいという人は、複数の銀行の住宅ローン相談会に参加したほうがよいかもしれません。
営業がしつこい
銀行は住宅ローンを借りてほしいために住宅ローン相談会を無料で開催しています。
銀行にとって、住宅ローン相談会に来る人は「住宅ローンを借りる可能性がある人」つまり将来の顧客なのです。
このため、1度住宅ローン相談会に行くと、電話や訪問などで「借りてください」という営業が何度もくることがあります。
きっぱりと断れば何も問題はないのですが、それでも営業が嫌という人にはデメリットと言えるかもしれません。
ハウスメーカーの営業担当へ相談
住宅展示場などのハウスメーカーや不動産屋さんに住宅ローンの相談を行うこともできます。
先に家を決めてから申し込みを行うという方法です。
ハウスメーカーに申し込みができる
ハウスメーカーにとっても住宅を販売できるかどうかは、その顧客が「ローンを借りることができるかどうか」に左右されます。
ハウスメーカーとしても、他社に顧客が取られる前に、自社に決めてほしいと考えているため、すぐにローンに申し込めるよう住宅ローンの申込書を持っています。
ここで相談や申し込みをすることができます。
ハウスメーカーに相談するメリット
ハウスメーカーに相談することは、住宅購入と借り入れ相談を1つの窓口ですることができ、最も手間がかからないというメリットがあります。
窓口が1つで手間がかからない
ハウスメーカーの営業担当者は住宅ローンの仮審査申込書を持っていますので、住宅の見積もりをとれば、そのまま申し込みができます。
記入を終えると、ハウスメーカーの営業担当者が申込書を銀行へ持ち込んでくれるため、自分が銀行に行く必要がありません。
住宅展示場で申込ができる
住宅展示場で申し込みができるため、わざわざ会社を休んで銀行へ行く必要もありません。
基本的には契約時に銀行へ行けばよいだけですので、手続きが楽という点がメリットです。
申込金額が先に決定する
銀行へ先に相談に行っても、ハウスメーカーの見積もりが想定していた価格よりも大きかった場合には、銀行へ再申込を行わなければならないことになります。
しかし、ハウスメーカーへ先に相談し、住宅の購入価格を確定させておくことで、必要な金額が動くことはありませんので、何度も再申込になるという面倒を防ぐことができるという点もメリットの1つです。
ハウスメーカーのデメリット
ハウスメーカーに相談することは手続きが楽というメリットがありますが、そのほかの点は他の2つの相談窓口よりもデメリットの方が多いと言えるでしょう。
ローンの知識は素人
ハウスメーカーの営業担当者は基本的にはローンに関しては素人です。
中には住宅ローンアドバイザーやファイナンシャルプランナーの資格を持っている人もいますが、住宅ローンの実務を知っているわけではないため、ローンの審査に明らかに通らない人に申込書を書かせて、借りることができるような気分にさせたりすることも少なくありません。
また、保証料や団信の内容などに関しても知識は薄いため、銀行に申し込んだ後に、保証料がいくら必要になるとか、手数料が別途発生するなどということを言われることも少なくありません。
特定の銀行しか紹介しない
ハウスメーカーの営業担当者には大抵懇意にしている銀行が存在します。
このため、ハウスメーカーの営業担当者が持っている住宅ローンの申込書はその銀行の申込書だけです。
特定の銀行への申込になってしまうため、ローンの比較を行うことができないという点がデメリットです。
返済プランも限られる
マンションや住宅の広告には「家賃と同じで住宅を購入できる」などという見出しがあります。
ハウスメーカーは、なんとか住宅を販売したいと考えているため、できる限り毎月返済額が少ない、長期のローンを勧めて来ることが一般的です。
様々な返済プランの中から慎重に決めることができないという点もハウスメーカーに相談することのデメリットです。
ファイナンシャルプランナーへ相談
お金のプロであるファイナンシャルプランナーに住宅ローンの相談をすることができます。
住宅ローン紹介会社などもある
個人経営のファイナンシャルプランナーへ相談することもできますが、住宅ローンの相談を専門に行う住宅ローンの紹介会社なども存在します。
どちらに相談しても、銀行並みの知識と、数ある商品の中から最適な住宅ローンを選択することができますが、お金が発生してしまいます。
FPに相談するメリット
住宅ローンの知識面、また、商品の選択肢の多様性などという面、さらに保険の見直しなどという面で見てもFPに相談することが最も間違いのない住宅ローン選びができると言えるでしょう。
メリットは以下のようになっています。
最適な商品を選択できる
FPは銀行やハウスメーカーのように、特定の銀行の住宅ローンを借りてほしいと考えているわけではありません。
また、金利の低いネット銀行へ相談をすることは難しいですが、ネット銀行の住宅ローンやフラット35などのあらゆる住宅ローンの中から最適な商品を選定してくれるため、最も数多くの選択肢から住宅ローンを決めることができるという点が1つ目のメリットです。
様々な返済方法を選択できる
銀行へ相談する際と同じように、ライフプランや希望に合わせて様々な返済方法についてのシミュレーションを出してくれます。
また、このシミュレーションを複数の金融機関のローンの金利に合わせて行ってくれるという点もメリットです。
申込手続きに不備がない
お金のプロであるファイナンシャルプランナーは手続き面や必要書類に関しても不備がないように詳細に教えてくれます。
保険なども加味して相談できる
「住宅ローンを借りたら保険の見直しを」などと言われるように、住宅ローンの団体信用生命保険は充実しています。
死亡保障だけでなく、病気やケガの保証などもついていますので、現在の保険状況に合わせて、どのような団体信用生命保険のついた住宅ローンを選択すべきかも変わってきます。
このような保険を加味した住宅ローン選びはローンだけでなく、トータル面でお金のプロであるFPにしかできないメリットです。
FPに相談するデメリット
FPに相談することは無料ではありません。
この点だけがデメリットになります。
手数料がかかる
FPの手数料は様々ですが、相談料金は基本的に1時間5,000円から10,000円程度です。
中には成功報酬で借入額の数%必要になることも多いようです。
決して安くはないのですが、住宅ローンは金利によって総額で数百万円の支払額が異なることも珍しくありません。
費用対効果はあると言えますが、この点は無料で相談できるその他2つの窓口と比較してデメリットです。
交渉窓口が多くなる
FPに相談することで、ハウスメーカーと銀行という別々の窓口とも交渉が必要になるため、最も足を運ばなければならないという点もデメリットと言えます。
まとめ
一生で最も大きな買い物の住宅ローンですので、できれば後悔しない住宅ローン選びを行いたいものです。
最も間違いのないのはFPへ相談することですが、お金がかかることが嫌という人は、住宅ローン比較サイトなどで事前に知識を得ておくことで、無料で最適な住宅ローンを選択することも可能です。
住宅ローンは金利によって利息の総額が数百万円も変わりますし、団体信用生命保険の内容もローンによって大きく異なります。
面倒がらずに、できる限り事前に知識を蓄え、後悔しない住宅ローンを選択しましょう。
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