ペルソナカードのキャッシング限度額は意外に低い!?
クレジットカードを選ぶ際に、カードの利便性やスペックなどはもっとも気になるところです。
そこで、今回は交通系ICカードとの親和性も高い、「ペルソナカード」の特徴について、詳しくお伝えしていきます。
また、「クレジットカードでのキャッシング」という面では、ペルソナカードは頼りになるカードなのか?いくつかの視点で検証してみたいと思います。
ペルソナカードにキャッシング機能はある?
そもそも大前提として、ペルソナカードにキャッシング機能は付与されているのでしょうか。
結論からお伝えしておくと、ペルソナカードには最大50万円まで利用可能なキャッシング機能があります(利用限度額は審査によって決定されるので50万円未満の場合もあります)。
支払い方法はリボ払いもしくは一括払いとなっているので、借り入れた金額が大きい場合はリボ払いで支払いを行い、1回で支払えそうな金額なのであれば一括払いを利用するといいでしょう。
また、海外キャッシングも利用可能なので、海外で現地通貨が必要な場合もペルソナカードは頼りになります。
海外キャッシングの利用限度額は最大30万円で、返済方法は原則として一括返済となっています。
ペルソナカードの特徴とは?
ペルソナカードのキャッシング機能について説明したところで、ペルソナカードとはどんなクレジットカードなのか?その種類や申し込み条件からチェックしていきましょう。
カードの種類
ペルソナカードには2種類あり、「ペルソナSTACIA PiTaPaカード」と「ペルソナSTACIAカードid」があります。
共にVISAカードとなっていますので、全国のVISA加盟店で利用が可能です。
また、ペルソナSTACIA PiTaPaカードのかたは、交通系ICカードのpitapaの機能も付いているため、主に私鉄や地下鉄(関西地方がメイン)での電車賃については、後払いでクレジット決済にできます。
申し込める人の条件
ペルソナカードを申し込める人の条件は、以下3つとなっています。
- 18歳以上で本人または配偶者に安定継続収入があること
- 学生の場合は18歳以上であること(高校生は除く)
- 未成年および学生の場合は、親権者の同意が必要
また、クレジットカードならどのカードでも一緒ですが、審査時に信用情報機関への情報照会が行われます。
したがって、信用情報機関に他社クレジットカードで延滞をしていたり、また債務整理をしたり…といった履歴が残っている場合には、審査通過は難しいと言えます。
さらに、申し込みの手続き上、本人に確認の電話が入ることもあるため、基本的には電話連絡は必須となっています。
阪急系列の買い物に特典あり
ペルソナカードのもっとも大きなメリットは、「阪急系列のお店でポイントが大きく貯まる」という点です。
たとえば、阪急百貨店・阪急メンズ大阪・阪神百貨店で、ペルソナカードでクレジット決済すると、通常でも5%のポイント還元が受けられます。
さらにショッピング利用額が30万円で7%のポイント還元、さらに利用額が50万円になると、なんと10%ものポイント還元を受けられます。
他社クレジットカードでのポイント還元率は、通常で1%前後、比較的還元率が高いクレジットカードでも4%前後と言われていますから、このメリットは非常に大きいと言えます。
また、グランフロント大阪や阪急西宮ガーデンズなど、指定の店舗でこのカードを利用するだけで、3%のポイントが付与されますし、普通に電車に乗ってpitapaで支払った場合でも1%のポイントが付与されます。
ペルソナカードの限度額は低い?
ペルソナカードのおおまかな特徴はご理解いただけたかと思いますが、ここで気になるキャッシングに関する情報を、あらためてお伝えしていきたいと思います。
ペルソナカードのキャッシングは50万円まで
クレジットカードによっては、最大150万円程度のキャッシング枠が用意されているカードもありますが、残念ながらペルソナカードのキャッシング枠は「50万円まで」となっています。
また金利も18%となっていますから、他社クレジットカードやカードローンの上限金利と比較しても、そう変わりはありません。
また、限度額については「50万円」となってはいるものの、カード初回契約時には、10万円~30万円程度の限度額設定がされるケースがほとんどです。
これは、限度額設定が「収入」と「利用者の信用度」に大きく関係してくることが理由です。
ペルソナカードはクレジットカードですので、このカードでお金を借りるということは、総量規制の対象になってしまいます。
したがって、パートなどで年収が少ない場合などは、総量規制の関係上、初回設定枠は5万円~10万円程度になることもあります。
また、すでに他社クレジットカードやカードローンなどで借り入れをしている場合も、年収の1/3までしか借りられませんので、限度額が50万円にも満たない…ということもあり得ます。
さらにカード契約時は、利用者としての信用度が全くありませんので、初回から大きな限度額が設定されることは、まずあり得ません。
消費者金融カードローンと比較してみる
そんなペルソナカードのキャッシング限度額ですが、やはり50万円…となると、いざという時に頼りにならない…というのが正直な印象です。
では、限度額面で消費者金融カードローンと比較すると、どうなるのか?見ていきたいと思います。
消費者金融のカードローンは、ほとんどペルソナカードよりは大きな限度額が設定可能です。
たとえばアコムであれば最高800万円まで融資可能ですし、プロミスなら最高500万円となっています。
ただ、「初回のカード契約時の限度額は、10万円~30万円で設定される…」という点においては、ペルソナカードも消費者金融カードローンも同じです。
しかし、消費者金融カードローンを6ヶ月以上利用していて、返済遅延などをしていなければ、年収と審査により限度額を増枠してもらうことも可能です。
筆者も、過去アコムのカードローンで220万円の枠を設定してもらっていましたので、限度額アップの「可能性」という意味では、消費者金融カードローンのほうが頼りになる…と言えるでしょう。
キャッシングの利用方法と手数料は?
次に、ペルソナカードでキャッシングする場合の流れや、気になる手数料についても、お伝えしていきます。
ATMでしかキャッシングできない
ペルソナカードでキャッシングする方法は、ATMでの借り入れのみとなります。
なお、利用できるATMは、コンビニのATM・三井住友銀行・三菱UFJ銀行など提携金融機関のATM、提携会社のキャッシュディスペンサーとなります。
他社クレジットカードやカードローンの場合は、WEBで申し込んで振込みキャッシングが利用できるケースがほとんどなので、この点では若干利便性が低いと言えそうです。
返済方法は?
返済方法は、一括払いかリボ返済の2パターンから選べます。
リボ払いなら毎月の返済額が一定となり、たとえば20万円までの借り入れなら毎月1万円、20万円以上50万円までの借り入れなら2万円の支払いで済みます。
借り入れ時にかかる手数料に注意
ペルソナカードでキャッシングする時にもっとも注意したいのが、ATMの利用手数料です。
ATMでのキャッシング利用の度に、1万円以下なら110円、1万円超えの場合は220円の手数料がかかります。
一方アコムやプロミスなどの大手消費者金融なら、自社の自動契約機ならキャッシングの利用手数料は不要ですし、振込みキャッシングでも手数料はかかりません。
一見小さい金額に見える、この「ATM手数料」ですが、積み重なると大きな金額になるので、注意したいところです。
金利とリボ払いの注意点
先ほどペルソナカードのキャッシング金利と、リボ払いについて触れましたが、クレジットカードで返済する場合は、この金利と返済方法に注意する必要があります。
特に、クレジットカードでキャッシングした場合の、自転車操業(返済のために借り入れを重ねること)は絶対にしないように注意しましょう。
リボ払いは元金が減らない
リボ払いの危険性について、「ペルソナカードで50万円キャッシングした場合」で考えてみたいと思います。
ペルソナカードは金利18%となっていますので、50万円を1ヶ月借りると金利は約7,600円となります。
一方で、借り入れ金額が50万円ということは、毎月のリボ返済額は2万円となり、元金には約12,400円が充当されることになります。
したがって、リボ払いだけで50万円を返済するとなると、中々元金が減らないため、完済するまでには「32ヶ月必要」ということになります。
たった50万円返すのに、3年程度かかるとなると、少し辛いものがあります。
したがって、ペルソナカードでキャッシングする場合は、必要最少限度の利用を心がけ、できれば一括返済するようにして下さい。
消費者金融と比べた場合、上限金利が低めなカードローンは?
以上の通り、ペルソナカードはキャッシングの金利も高く、返済の利便性もそれほどよくないため、お金を借りるという面では、他社カードローンを利用したほうが賢明かもしれません。
たとえば、銀行カードローンの「三井住友銀行カードローン」なら上限金利は14.5%、「りそな銀行カードローン」なら上限金利12.475%です。
先ほどの50万円を借りる例で考えると、利息を1,500円以上抑えることも可能です(14.5%で計算した場合)。
ただ、銀行カードローンの場合は、即日キャッシングや即日カード発行ができません。
したがって、もし急ぎでキャッシングする必要がある場合は、消費者金融のカードローンを選ばれることをおすすめします。
結局ペルソナカードはどんな人向き?
ペルソナカードの概要やキャッシングの条件などは、おおよそご理解いただけたかと思いますが、最後に「結局のところ、ペルソナカードはどんな人に向いているのか?」整理しておきたいと思います。
キャッシングよりもショッピング重視の人
先ほどもお伝えした通り、ペルソナカードはキャッシングに適したカードとは言えません。
一方で、阪急系列のお店やスポットで利用することにより、とても大きなポイント還元を受けられます。
したがって、このカードを利用すべき人は、阪急沿線(特に梅田付近)を移動手段としていて、さらに阪急百貨店などの阪急系列のお店をよく利用する人…と言えるでしょう。
関西地方で電車の移動をよくする人
次にペルソナカード利用が向いているのは、関西で電話やバスをよく利用する人です。
ペルソナカードはpitapa機能が付いていますので、阪急電車はもちろん、「近鉄電車」「南海電車」「阪神電車」「京阪鉄道」「地下鉄」に於いて、ペルソナカード一つで乗り降りが可能です。
また、pitapaでチャージをしていて、残高が少なくなった場合には、あらかじめ「オートチャージ」を設定しておくことで、自動的にクレジット機能を使ってチャージもできます。
「移動には現金を使いたくない」というかたには、最適なカードと言えます。
まとめ
いかがでしたか?
今回はペルソナカードのキャッシング機能や便利な特徴などについて説明してきましたが、参考になったでしょうか?
クレジットカードに求める条件は、利用者によって様々です。
「買い物にメリットがあるほうがいい…」という人もいれば、「キャッシングの利便性を重視したい」というかたもいます。
この記事でご紹介した通り、ペルソナカードはキャッシングの利便性では少し物足りないカードとなりますので、もし借り入れ重視…と言う場合は、やはり他社カードローンなどを検討したほうが良さそうですね。
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