給与振込している銀行ならカードローン審査は融通が利くのか?
「給与振込を指定しているのでカードローン審査も融通を利かせてもらえますか?むかし返済が遅れたことがあって心配なんです……」
これは実際に私が勤務する銀行窓口で、カードローンを申し込みたいと来店されたお客様から聞いた言葉です。
では「給与振込している銀行ならカードローン審査は融通が利くのか?」
残念ながらその答えはNO、たとえ給与振込をしていても融通は利きません。
銀行カードローンの審査において、
- 特定の人だけ有利に扱う
- 特別に審査で融通を利かせる
このようなことは絶対にありません。審査の透明性、公平性を保つために当然のことです。
カードローン審査で融通が利くことはないですが、審査にプラス作用するポイント、マイナス作用するポイントはあります。こうしたプラスマイナス要素は、住宅ローンを申し込んだ場合の審査にも影響する可能性があるのです。
当記事でそのポイントなどについて解説しますが、銀行カードローン審査が不安な人、今すぐ10万円ほど借りたい人は、以下の消費者金融カードローンがおすすめです。
カードローンの最大金利である年18.0%で5万円を30日間借りた場合の利息は750円以下。必要最低限の借り入れをし、早めの完済を目指しましょう。
即日OK!審査通る?カードローン
カードローン | 実質年率 最短融資 | 特徴のまとめ |
---|---|---|
アイフル | 3.0%~18.0% 最短18分※₁ ※₁お申込み時間や審査状況によりご希望にそえない場合があります。 | ・初めてのご契約で最大30日間利息0円 ・事前診断で融資可能かチェックできる ・原則、自宅・勤務先への連絡なし※₂ ※₂審査状況により実施する場合があります。プライバシーに配慮し、担当者個人名で連絡します。 |
プロミス | 4.5%~17.8% 最短3分※ ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | ・20~30代に人気 ・初めて契約する方は30日間利息0円 ・借入可能かすぐに分かる事前診断でチェックできる |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% 即日融資 ※申込曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱 | ・事前審査結果最短10秒 ・契約機で土日も融資可 ・WEB完結なら電話連絡、郵送物、原則なし ※収入証明を提出していただく場合があります。 |
カードローン審査にマイナス作用するポイント
まずはカードローン審査にマイナス作用するポイントから説明します。
マイナス作用①個人信用情報
なんといってもカードローン審査にマイナス作用するのが個人信用情報です。個人信用情報は問題があった場合にはマイナス作用するばかりで、逆に個人信用情報がプラスに作用することはありません。
その銀行の取引だけでなく、他の銀行、クレジットカード、消費者金融カードローンなどの借り入れがあればそこも網羅され、延滞などがあればマイナス作用の影響度も大きくなります。
個人信用情報は住宅ローン審査でも同様にチェックするので注意が必要です。
マイナス作用②各種引き落とし
公共料金(電気、水道、NHK、電話など)の引き落としも、残高不足で引落不能になった場合は銀行内の情報に記録が残ります。
借金の返済ではないのでカードローンの延滞のように見られるわけではありませんが、残高が不足して決められた日の引き落としが不能になったという記録は、微妙な程度ではあってもマイナス作用してしまう場合もあるのです。
決められた日に引き落としできるように、残高はしっかりと自己管理しておきましょう。
マイナス作用③預金平残
預金平残(へいざん)とはある一定の期間を決めて、その間に預金残高が平均してどのくらいあったか?を示す数値です。銀行口座に平均していくらくらい残っていたのか?を重視するものなので、預金平残は数字が大きいほど良いです。
給料日の当日にほぼ全額引き落として、ローン返済や公共料金の引き落とし日に必要最低限の金額を入金しているような場合は、預金口座にはいつもほとんどお金が残っていないことになり、平残はほぼゼロになってマイナス作用する可能性があります。
逆に残高は大きくなくても平均して口座にお金が残り続けているなら、お金にしっかりしている人と見てもらえます。
本来は銀行の総預金量の大きさや、銀行における各支店などの営業実績として預金残高がどのくらいあるかを表す指標です。
*平残に対して、月末のその日にいくら残高があったか?を示す「末残(まつざん)」という指標もあります
カードローン審査にプラス作用するポイント
ここまで紹介したマイナス作用ポイントとは逆に、カードローン審査にプラス作用することを説明します。
プラス作用①給与振込をしている
「融通が利く」とまでいえないことは冒頭でお話ししましたが、それでも給与振込があることは審査にプラスします。
給与口座があってローン返済もそこから引き落とされている場合、必要な手続きを経れば口座を凍結することも可能です。口座凍結をするケースとしては、長期で延滞が重なったり、代位弁済になったりした場合など。
例えば、給料日当日に給与振込があったら即座に口座凍結*すれば、融資金回収用のお金にすることも可能なのです。このように融資回収でも有効なシーンがあるので、給与振込があることは審査にプラス作用します。
*ただし給料は生活費にも必要なため、本人から依頼があって銀行が認めれば給料の一部または全額の引き出しに応じてくれる場合もあります
会社員の場合、給与振込される口座とは毎月決まった日にお金が入ってくる口座なわけです。ローン返済や各種引き落としなどもその口座に指定しておき、必要な残高を残しておけば自動的に引き落としてくれます。
つまり給与振込をしているなら、必要な金額だけ残しておけば支払いは全て済んでしまい、実に便利でしかも確実。このため給与振込の口座を作ると、その口座に色々な取引が集中する傾向があるので、銀行も給与振込口座の獲得キャンペーンなどで積極的に取り込もうとします。
プラス作用②預かり資産がある
投資信託や個人年金などの金融商品を総称して「預かり資産」と呼びます。
預かり資産を販売すれば投資信託や個人年金の販売手数料として銀行に収益が入ってくるので、銀行にとってまさにドル箱なのです。このため預かり資産があるとローン審査でもプラス作用します。
銀行は預かり資産を積極的に販売しています。
銀行や信金のホームページを見ればキャンペーンなどが目につくので分かると思いますが、その理由は儲かるからです。
プラス作用③メイン銀行になっている
企業ではなく個人でいうメイン銀行とは、給与振込がある、ローンを利用している、などの生活のメインになっている銀行という意味です。
銀行側も重視しており「メイン化先」「メイン化世帯」などと呼ばれる個人で、様々な取引をしてくれている人、あるいはその家族全員、融資審査で大きくプラス作用します。
融通が利く稀なケースもある
銀行カードローンにおける審査の最終判断で、「保証会社としては断るべきだと思うが、銀行が認めるならOKにする」というケースがあります。ここで銀行から保証会社に特別に依頼して審査を通してもらうこともあるのです。
例として、事業資金融資のお得意様に対し、銀行や支店の営業戦略から、従業員にまとめてカードローンを作ってもらうように依頼した場合などが考えられます。
銀行側から頼んでいるので審査結果も多少柔軟にとらえることもあるのです。
これは融通が利いたといえるケースですが、金融事故など「×」の人の審査を通すようなことはありません。
まとめ
審査にプラス作用するポイントがない人は、今からそうなるように行動すればいいのです。あるいはマイナス要素に心当たりがあるなら、その部分を穴埋めするよう努力しましょう。この記事が参考になれば幸いです。
- 【執筆者】加藤隆二
-
勤続30年、現在も銀行員として金融機関に勤務中。住宅ローン、カードローン、事業融資など借入全般の業務に従事。深い知識を生かし多数メディアで情報を発信中。【保有資格】FP2級個人資産相談業務、証券外務員資格、生保・損保代理店資格、その他に銀行業務検定資格を複数保有
【メッセージ】現場一筋の銀行員で、お客様からの相談に乗り、一緒に悩み、考え、アドバイスをした経験では誰にも負けない自信があります。特に「お金を借りる」「お金を返す(返せない)」悩み事には真剣に話を聞き、真摯に答えてきました。今はライターとして、お金を借りる悩みに答え、参考になる情報を発信しています。
タグ:お金の知識
※₁お申込み時間や審査状況によりご希望にそえない場合があります。
※お借入れ総額により収入証明書(源泉徴収票等)が必要です。