65,67歳以上の人はどこで借入できる?
大抵のローンには、利用できる年齢が設定されています。
通常ローンとは働いて給料を得ている現役世代が給料から返済することを前提として設計されていますので、満20歳以上60歳以下にを融資対象として設定しているローンがほとんどです。
そのため65歳以上の人が利用できるサービスはあまり多くはありません。
ましてや年齢が67歳以上になると、さらに利用できるサービスは減ってしまいます。
高齢になってもお金を借りなければならない場面は少なくありませんが、借入できる場面が少ないのが現実なのです。
しかし、借入できる場所がないわけではありません。
65歳以上の人はどのような借入方法を利用できるのかについて解説いたします!
大手消費者金融は65歳以上OK
65歳以上になると、利用できるカードローンの種類は少なくなってしまいます。
ですが、利用できるカードローンが1つもなくなってしまうのではなく、65歳でも67歳でも70歳でも利用できるカードローンは存在するのです。
全国規模で利用できる65歳以上のカードローンとしては以下のようなローンがあり、その上限年齢は全て65歳以上でも借りることができるようになっています。
大手消費者金融カードローン | カードローンが利用できる対象年齢 |
---|---|
アコム | 満20歳以上 |
プロミス | 満18~74歳まで※ |
アイフル | 満20歳以上69歳まで※ |
SMBCモビット | 満20歳〜74歳※ |
レイク | 満20歳~70歳 |
※収入が年金のみの方はお申込いただけません。
プロミス年齢:※お申込時の年齢が18歳および19歳の場合は収入証明書類のご提出が必須となります。高校生(定時制高校生および高等専門学校生も含む)、収入が年金のみの方はお申込いただけません。
アイフル年齢:※お取引期間中に満70歳になられた時点で新たなご融資は停止となりますのでご注意ください(ファーストプレミアムの対象年齢は満23歳以上59歳まで)。
SMBCモビット年齢:※収入が年金のみの方はお申込できません。年金以外に安定した定期収入のある方であればお申込いただけます。
このように、大手消費者金融は全て60代までは利用することが可能です。
これらの60代が利用することができるカードローンの特徴はどのようなものなのでしょうか?
レイクは70歳までOK
レイクは、なんと70歳まで(満70歳も含む)申し込むことができます。
もちろん70歳なら誰でも利用できるのではなく、新生フィナンシャル株式会社による審査に通ることが前提ですが、年齢のために他社のカードローンに申し込めないときは、レイクを検討してみることができますね。
レイクには、契約額1~200万円の方はWebで申込むと60日間無利息サービスと、5万円まで180日間の無利息サービスがあります。
ご契約額が200万超の方は30日間無利息になりますので気を付けてください。
「次の年金支給日までお金が足りない」というような短期間の間にお金が必要になるタイミングで申込を行えば、利息負担がゼロで必要な資金を借りることができます。
プロミスも74歳まで借りられる
プロミスも74歳まで借りることができます。
プロミスは上限金利が年17.8%と他の大手消費者金融よりも低く、無利息期間は最初の借入時の翌日から30日間無利息になります。
つまり、契約後すぐにお金を借りなくても無利息期間が減らないという特徴があるので、事前にプロミスを契約しておき、いざとという時に備えておいても、無利息サービスを利用することができるという特徴があります。
また、カードの発行がないWEB完結申込があるので、カードを家族に見られてしまい、カードローンの借入がバレるという心配もありません。
アイフルは70歳になると融資停止
アイフルも69歳まで利用することができ、70歳の誕生日を迎えると、融資が停止になります。
アイフルはアコムと同様に契約日の翌日から30日間の無利息サービスがあります。
また、アイフルのローンカードは郵送でも配達時間を指定することができるので、家族が不在の時間帯をしておけば、郵送でカードを受け取りたい人でも家族に秘密で借入をすることができるのです。
銀行カードローンでも大丈夫
銀行カードローンでも67歳以上の融資に対応しているカードローンもありますよ。
消費者金融よりも上限年齢が低くなることが一般的ですが、それでも高齢になっても借りることができるローンは少なからず存在するのです。
銀行カードローンは消費者金融より金利が低く、コンビニATMの利用手数料を無料で使用することができるというメリットがあります。
以下のカードローンであれば67歳以上でも利用することができますよ。
特徴をよく理解しておきましょう。
三井住友銀行
三井住友銀行カードローンは69歳まで利用することが可能です。
アルバイト収入でもよいので仕事をして収入を得ている人だけが融資対象となるものの、審査に通過することができれば、上限金利年14.5%という消費者金融よりも上限金利が低めでカードローンを契約することができるのは魅力ですね。
また、三井住友銀行のキャッシュカードを持っている人は、手持ちのキャッシュカードにローン機能を加えることができるので、新規でローンカードの発行を受ける必要がありません。
このため、家族に秘密でカードローンを契約したいという人にはおすすめのカードローンということができますよ。
じぶん銀行
じぶん銀行のじぶんローンも69歳まで利用することが可能です。
じぶんローンはauユーザーには金利の優遇があるので、auを契約している65歳以上の方であれば金利の優遇を受けることができます。
また、すでに複数の借入がある方は、じぶんローンの「借り換えコース」を利用しておまとめをすれば、かなりの低金利で融資を受けることができます。
上限金利が年17.5%と比較的高いため、審査に通過することが難しい高齢者の方でも審査に通過することができる可能性がありますよ。
オリックス銀行
オリックス銀行カードローンは68歳まで利用することができます。
上限金利は年17.8%ですのでじぶん銀行カードローンよりもさらに高く、その分審査に通過しやすいということができます。
また、オリックス銀行カードローンは保証会社がオリックスクレジット・新生フィナンシャルと2社存在します。
1社の審査に落ちても2社目の審査で通過することができる可能性があるので、収入が低い高齢の方でも審査に通過しやすいカードローンと言えるでしょう。
専業主婦は配偶者の年齢に注意
銀行などでは、本人に収入がない専業主婦でも申し込めるローンを提供していることがあります。
そのようなローンは、条件として「配偶者に安定した収入があること」を課せられることがほとんどです。
しかし、稀に、専業主婦がローンに申し込む場合には、「配偶者に安定した収入があり、なおかつ配偶者の年齢が○歳以下であること」と、配偶者の年齢に条件を定めていることもあります。
申込者本人だけでなく配偶者の年齢も条件を満たす必要があるのか、いま一度、申込要綱をチェックしてみて下さい。
フリーローンでも65歳以上OKの商品はある
融資限度額まで何度でも借り入れできるカードローンとは異なり、最初にまとまった金額を借り、その後、各自のプランに合わせて返済していく「フリーローン」。
カードローンよりも借りすぎを防止することができるので、一括でまとまったお金が必要な時には重宝するローンです。
このフリーローンでも、65歳以上の人が申し込めるものは少なくありません。
プランネルは満85歳まで利用可能
消費者金融のプランネルは、元々20歳~79歳まで利用できるフリーローンですが、最近、年齢上限を85歳までに引き上げました。
全国規模で借りられるローンとしては、かなりの高年齢水準と言えるのではないでしょうか。
プランネルなら、年齢が高い人も検討してみることができますね。
高齢になって「自宅のエアコン・冷蔵庫・洗濯機などの生活必需品が壊れてしまった」というような場合に手元にまとまったお金がなくてもプランネルであれば、85歳まで対応することが可能ですよ。
セゾンファンデックスも80歳までOK
セゾンファンデックスも、満80歳まで借り入れ可能なフリーローン「かんたん安心フリーローン」を提供しています。
この「かんたん安心フリーローン」は、年齢下限が60歳ですので、まさに高齢者のためのローンと言えるでしょう。
高齢者がまとまったお金が必要になった時、セゾンファンデックスもしっかりと対応することができるのです。
高齢者は審査で不利になる
高齢者に対応しているローンはご紹介したように数多く存在します。
しかし、高齢者はやはり審査で不利になってしまいます。
カードローンのように長期間利用することが前提のローンにおいては、収入の継続性が見込まれない高齢者はやはり審査で不利ですし、そもそも現役を引退しているのでどうしても収入は低くなってしまいます。
継続して収入があり、信用情報に全く問題がない人でないと審査に通過することは簡単ではないでしょう。
年金収入だけでも審査に通る?
年金収入を収入として判断するかどうかはカードローン各社の判断によって異なります。
年金収入は生活費ですので、基本的には年金収入があるだけでは審査に通過することは簡単ではありません。
やはり、バイトでもよいので働いて収入を獲得することができるということが重要になります。
バイト収入はそれほど高額にはならないので、審査で重要になるのは信用情報です。
金融事故がないことはもちろんですが、クレジットカードなどの支払状況も審査では重要になります。
クレジットカードなどの支払期日に遅れがあると審査通過が難しくなるので、普段からクレカやスマホ代金の分割などは期日通りに支払っている人でないと審査通過は難しいでしょう。
また、収入が低い高齢者の方は他社借入があると審査通過は難しくなります。
できれば1社からも借入がないという状態が求められます。
リバースモーゲージを利用する
ローンを借りたら、かならず返済しなくてはいけません。
高齢で年金収入しかない人にとっては、毎月決まった金額をキャッシングの返済に充てることは大変なことですよね。
そのような人には、高齢者専用のローンである「リバースモーゲージ」というローンを選択する方法もあります。
リバースモーゲージは基本的に生きている間は返済の義務がありませんので、収入が低い高齢者の方でも返済の心配をすることなく利用することができます。
ただし、金融機関によっては、生きている間でも返済しなくてはならないタイプのリバースモーゲージを提案していることがありますので、契約前には商品内容をしっかりと確認しておくようにしましょう。
リバースモーゲージの商品内容は以下のようになっています。
持っている不動産を担保に借り入れをするローン
リバースモーゲージは、持っている不動産を担保に借り入れするローンです。
ただし、住んでいる住宅を担保として設定でき、返済が死後でもOKとなっていることが、一般的な不動産担保ローンとは異なります。
返済は死後でよいということはどのようなことかと言えば、返済は借主もしくは同居の配偶者が亡くなった後に、担保となっている自宅を売却することによって行うことができるということです。
これによって、生きている間は返済の義務が発生しませんので、高齢になって借入ができない場合や、返済に回すだけの経済的な余裕のない人でも借入をすることができるのです。
老人ホームに入居する費用や、今は老後は年金収入だけでは毎月5万円の生活費が不足すると言われていますので、この生活費の補填のための資金として借りることができます。
銀行によって、利息だけは毎月支払っていかなければならなかったり、利息は借入元本に元加されるので利息の支払いすら必要にないローンなど、商品内容は銀行によって様々です。
ただし、亡くなってから担保となっている住宅を売却することが前提となっているローンですので、不動産の流動性や換金価値が低い地方の住宅などは利用することができず、基本的には首都圏に自宅を所有している人しか借りることができません。
また、借主と配偶者が死亡した後は住宅を売却することが前提になっていますので、借主とその配偶者以外の家族が居住している住宅はリバースモーゲージに利用することは不可能です。
その他にも、次のような特徴があります。
- 不動産によって融資限度額が変動する
- ローン利用前に法定相続人の承認が必要になる
- 金利や借入方法・返済方法が金融機関によって異なる
メリット・デメリットがはっきりと別れている借入商品ですので、商品内容や特徴をよく理解して、慎重に検討した上で利用することをおすすめします。
高齢者は返済期間が短い場合がある
65歳以上OKのローンでも、「65歳以上の人が借りるときは、3年以内に返済すること」とか「67歳以上は1年契約のみ」などと、返済期間や利用期間が制限されていることがあります。
カードローンなどは「69歳まで借入OK」となっていたとしても70歳の誕生日になったら追加での借入ができないようになりますので、長い付き合いをすることは難しいと考えた方がよいでしょう。
借り過ぎてしまうと返済期間内に返済できないこともありますので、年齢によって返済期間が制限されていないかもチェックするようにしてください。
年金担保貸付なら年齢制限無し
厚生労働省管轄の独立行政法人福祉医療機構が取り扱いを行なっている年金担保貸付であれば年齢制限なしでほぼ誰でも借りることができます。
金融機関から融資を受けることができない高齢者が融資を受けるための最後の手段が年金担保貸付です。
年金担保貸付は、振り込まれてくる年金から返済金が差し引かれた金額が年金受取口座に入金になるので、年金を受け取っている限りは「返済ができない」ということがありません。
そのため、公的年金を受け取っている人であれば、ほぼ確実に融資を受けることができるのです。
最新の金利は年2.8%ですので、消費者金融や銀行から融資を受けるよりも圧倒的に日低い金利で融資を受けることができます。
融資額の限度額は200万円を限度として受給している年金年額の0.8倍までとなっています。
高齢者にとっては最後の砦的な制度ですが、年金担保貸付制度は「高齢者の生活の糧を奪うことになってしまう」という問題点もあり、その理由もあってか新規受付は令和4年3月末で終了する予定となっています。
ただし、終了のスケジュールは延長されていることから、今後もこの制度が継続する可能性はゼロではありません。
闇金の利用に注意 闇金が年金を担保にさせようとしてくることがある
年金受給者を狙った闇金も多く存在するのでこの点も注意が必要になります。
闇金は、年金受給者を狙って「お金を貸しますよ」と持ちかけ、年金手帳や年金受取通帳を取り上げてしまいます。
ひどい場合には、年金を全て闇金が持っていってしまい、無収入になる高齢者も存在するようです。
このような闇金に引っかかってはいけません。
年金担保貸付は、公的機関である独立行政法人福祉医療機構が取り扱うローンだけを了するようにしましょう。
生活福祉資金も検討
生活困窮者や高齢者を対象に、国は生活福祉貸付制度という融資制度も用意しています。
どうしても借入が必要な場合には、この生活福祉貸付制度を利用するという方法もよいでしょう。
生活福祉資金には様々な融資制度がありますが、例えば生活支援費であれば単身世帯で月15万円まで借りることができますし、金利は保証人がいれば無利子で、保証人なしでも年1.5%の低金利です。
緊急で少しのお金が必要になった時の資金である、緊急小口資金は10万円まで融資を受けることができ、利息は発生しません。
生活困窮者を対象として、国はこのような有利な融資制度を用意しています。
窓口は各自治体の社会福祉協議会となっていますが、近所の民生委員の人に相談しても申し込みを受けることができますので、どうしても困っているのであれば、闇金などに騙される前に、こちらの生活福祉資金の利用を検討してみてください。
65歳以上の借り入れは慎重に実施しよう!
会社員と専業主婦の夫婦の場合、平均年金月額は22万ほどと言われています。
決して余裕がある金額とは言えませんので、多くの人は生活費を捻出するだけでも精一杯の状態になってしまうでしょう。
また、最近では、老後資金は年金だけでは足りず「月5万円の赤字が出る」などと金融庁が発表したばかりです。
今後は年金支給額も減少していくことが予想されますので、高齢になっても借入によって生活をしていくという高齢者は増えて行くことが予想されます。
しかし、そもそも生活が困窮している状態で新たな借金を抱えてしまうと、返済によって生活が行き詰まり、借金返済のための借金を作ることにもなってしまいます。
まずは借入の前に家計の支出を見直し収支を改善させることが重要です。
そしてももしも借金をする場合には、返済計画と今後の人生設計がかなり重要になります。
本当に返済できる金額なのか、普段の生活を圧迫してしまうことにはならないのか、しっかりと吟味してから借り入れを実施するようにしてください。
※レイク借入条件●極度額/1万円~500万円●貸付利率(実質年率)/4.5%~18.0%●遅延損害金(年率)/20.0%●返済方式/残高スライドリボルビング方式、元利定額リボルビング方式●返済期間・回数/最長5年・最大60回●担保・保証人/不要●必要書類/運転免許証※収入証明(契約額に応じて、レイクが必要とする場合)●要審査タグ:職業別