自衛隊員がお金を借りるのはタブー?
公務員である自衛隊員は、防衛省共済組合が提供している貸付を利用することができます。金利が低い共済組合の貸付ですが、使用範囲が限定される目的ローンであるため、使用目的によってはお金を借りることはできません。
借金に厳しい自衛隊ですが、民間の金融機関からお金を借りることはできるか見ていきましょう。
自衛隊の借金は禁止されている?
法律で禁止されているわけではありませんが、自衛隊ではお金を借りることはよくないとされています。
「自衛官や自衛隊員がお金を借りている」という弱みにつけこまれて、重要な情報が漏えいする可能性を防ぐためが借金をタブー視する理由と言われています。
そのため、自衛隊では定期的に金融機関からお金を借りていないか面談などでチェックが行われ、もし借入があれば完済を目指すように上司から指導されます。
言葉で注意されるだけでなく、借金の返済が済むまで外出禁止となることもあるようです。
少額の借入ですぐに返済できるなら問題ありませんが、半年やそれ以上にわたって外出ができないストレスはとても大きくなります。
そもそも自衛隊員は結婚するか、30歳以上で一定階級まで昇進していなければ、原則営内で生活することとなってしまいます。
営内とは駐屯地内ということです。
生活に必要なものは営内で手に入るとはいえ、同じ敷地から長期間出られないことは精神的につらいものです。
自衛隊員でなくても、自宅と職場を往復するだけの生活は楽しいと思えないでしょう。
自衛官のメンタルヘルスについて
公務員として安定した収入がある自衛隊ですが、他の公務員と比べると自殺率が高いことが問題となっています。
そのため防衛省は、自衛官や自衛隊員の自殺防止のための取り組みに力を入れています。
防衛省では自衛隊員の自殺の理由について、「病苦」「借財」「家庭問題」「職務」「その他」の5つの分類しており、特に借金に注意を払っています。
自衛隊では、借金の原因は浪費によるものばかりではなく、知人の借金の連帯保証人になったことが原因であるケースも多いようです。
借金に苦しむ自衛官や自衛隊員を救済するために、防衛省はホームページで情報を発信するなどしています。
任意整理は自己破産などの債務整理についての説明や、共済組合と金融機関が提携している金利の低いローンへの借り換えなどを奨励しています。
自衛官や自衛隊がお金を借りることで、弱みを握られる可能性があることは事実かも知れません。
しかし、住宅や車の購入などでは、お金を借りることは普通のことであり、これは自衛隊でも認められている行為です。
借金の返済が苦しい場合には、自殺を考える前に任意整理などの制度の利用を検討しましょう。
自衛隊が民間の金融機関からお金を借りるには?
共済組合の貸付事業の対象外はどうする?
先ほど触れましたが、法律で規制されているわけではないため、自衛隊でも消費者金融や銀行からお金を借りることは可能です。
住宅購入や病気など共済組合の貸付事業は、広い範囲で利用ができます。
そのため、共済組合の貸付はほとんどのケースに対応してくれますが、生活費の不足などには利用することはできません。
数万円だけ生活費が足りないなどの場合には、銀行や消費者金融が提供しているカードローンや、クレジットカードのキャッシング枠を利用することができます。
カードローンやクレジットカードの審査では、安定した収入が重要になりますので、公務員である自衛隊は審査に有利です。
過去に支払いを延滞したりなどがなければ、審査にとおる可能性は高いでしょう。
周りに知られずに申し込むには?
借金があることが知られてしまうと、返済まで外出禁止になる可能性があります。
そのため、誰にも知られずに申し込みたいと考える人もいるでしょう。
カードローンや、クレジットカードの審査には在籍確認があります。
多くの場合は、担当スタッフの個人名で電話をかけて在籍確認を行います。
他人に知られないようにしてくれますが、携帯電話の普及により、私用の電話が職場にかかってくることは不自然です。
そのため、何の電話だったのかと疑われることもあるでしょう。
しかし、余り神経質になる必要はありません。
借金に対して厳しい自衛隊ですが、営内生活でもネット通販を楽しむことは許可されています。
そのため、ネット通販でクレジットカードを利用することを注意されることはないでしょう。
したがって、在籍確認の電話については、クレジットカードを作ったことを正直に話すとよいでしょう。
有利な条件でお金を借りよう
共済組合から借りるよりも金利や限度額の面で、民間の金融機関の方が有利なケースもあります。
使用目的に応じて、共済組合とそれ以外からの借入を使い分けるとよいでしょう。
例えば、日本政策金融公庫が提供している教育ローンの金利は年1.76%です。
銀行が提供している教育ローンと比べても金利が低いことが魅力です。
しかし、国の教育ローンの限度額は350万円です。
場合によっては350万円では不足することもあります。
そのときは、銀行などの金融機関からの融資も検討するとよいでしょう。
まとめ
自衛隊がお金を借りることは情報漏えいなどのリスクがあるため、身辺調査などで厳しくチェックされます。
しかし、借入の情報の収集には上官でも限度があり、面談やふだんの様子を通じてしか知り得ることができません。
また、必要なお金を借りること自体は、悪いことではありません。
ただ返済できる範囲で利用することが重要です。
返済に苦しんでいる場合には、債務整理などを検討し早めの完済を目指すことがおすすめです。
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