合併した消費者金融一覧
しかし、今の消費者金融会社はかつて程の体力も影響力もなくなってきています。
そうなった理由としては二点あげられます。
貸金業法の改正と過払い金の返還です。
消費者金融業者の中には法律のグレーゾーンを付いて利息制限法以上の利息を取り立てていました。
しかし、こうした事態が問題視されるようになりました。
結果として貸金業法が改正され、消費者金融業者は利益を得ていたグレーゾーン金利で儲けることができなくなったのです。
また、グレーゾーンで余計に返済していた人たちから返金を求められ経営が苦しいものになっていきました。
これにより、消費者金融会社は利益をかつてほど出せなくなりました。
そのため消費者金融会社は合併を繰り返し、生き残りをかけるようになってきたのです。
そこで今回は合併した消費者金融をまとめてみました。
プロミス
元々は独立系の大手消費者金融だったプロミス。
創業当初は関西圏で営業を行っていましたが、70年代から本格的に関東圏でも営業を開始しました。
またバブルの影響を受けることもなかったので、順調に業績を伸ばしていました。
しかし貸金業法などの改正などにより次第に経営が次第に悪化していきました。
そうした中で、三井住友カード株式会社と提携するようになります。
しかし、それでも経営再建は難しく従業員の削減や子会社や孫会社を吸収合併していました。
そして最終的には2012年には三井住友カード株式会社の完全子会社という形に収まります。
アコム
アコムの歴史は「糸丸呉服店」から始まるそうです。
最初は呉服店として商売を行っていたのですが、質屋業に転向し最終的には消費者金融業者になりました。
アコムは業界初の自動契約機(むじんくん)や年中無休・24時間稼働のATMを導入など先進的なサービスを投入することで拡大してきました。
しかし多重債務問題が多発や貸金業法の改正により資金繰りが悪化してしみました。
そのため2004年に三菱UFJフィナンシャル・グループとの資本提携を結ぶことになります。
そして2008年には三菱UFJフィナンシャル・グループの連結子会社になり、現在に続いています。
レイク
「ほのぼのレイク」といった耳に残りやすキャッチコピーで有名なレイクも今では銀行に買収されてしまいました。
90年代後半にレイクはGEキャピタルという外資系企業に買収されます。
しかし、2000年代の貸金業法改正により経営が悪化していきます。
そうした中で、社員が貸金業法に違反する取り立てを行っていたことが判明し業務停止処分がくだされたりしました。
そして2008年にはSBI新生銀行グループ(旧新生銀行)に買収され同銀行の完全子会社になり、現在に至っています。
ノーローン
ノーローンは返済しきれば何度でも1週間無利息のサービスを受けることが出来るので人気がります。
当初は信起商事株式会社という社名で兵庫県を始めとした西日本方面で事業を行っていました。
1984年にのシンキ株式会社に社名変更します。2002年にSBI新生銀行が筆頭株主となり、その傘下に入ります。
現在ではSBI新生銀行の子会社と事業統合をおこない、同行完全子会社となっています。
三洋信販
三洋信販が運営していたポケットバンクはCMでは有名人を多数採用することでその認知度を高めていきました。
また自己資本率が高く、堅実な経営とされていました。
しかし2000年代に入ると過払い金問題や、顧客取引履歴の改ざんが明るみに出るなどして金融庁から業務停止命令を受けるなどして経営が怪しくなります。
こうした経営が苦しい中で貸金業法が改正されたため、三洋信販は利益を出すことが難しくなり関係のあったプロミスと経営統合を進めました。
そして2010年にプロミスに吸収合併されました。
アットローン
さくら銀行や住友銀行などが出資していたことで、初めて銀行系の消費者金融会社として有名になりました。
IT技術や統計分析を利用した審査体制の構築や少人数での運営によって低金利の商品を提供していました。
その後、資本構成が変化しプロミスがアットローンの大株主になります。
当初はプロミスとの差別化が出来ていたのですが、貸金業法の改正によりそれが難しくなました。
またこの法改正によりプロミスの業績は悪化したため、2011年にアットローンはプロミスに吸収されることになりました。
アイク
アイクは最初は外資系金融企業の子会社として設立されました。
消費者金融業だけでなくマスターカードの発行も行うなど多角的な経営を行っていました。
2003年に「ディックファイナンス」と「ユニマットライフ」と合併しCFJ株式会社になりました。
そのためアイク自体はこの時点で消滅してしまいました。
しかし、アイクの名前は商品ブランドとして残りました。
ちなみに日本に上陸した際の社名は日本アソシエイツ・ファイナンシャル・サービスでした。
ユニマットレディス
ユニマットライフとして創業当初から女性のみを対象に融資を行っていました。
その為顧客対応は女性スタッフしか行わないなど、女性が利用しやすい環境を作り上げていました。
こうした運営方法により高収益を叩き上げており、ユニマットグループの中核として数えられていました。
その後、アイクとディックと合併しユニマットグループとの関係は切れてしまいます。
しかしユニマットレディースのブランド名が高知名度だったので、アイクと同様にブランド名は残りました。
ディック
もともとダイエーグループの一員として消費者金融業務を行っていました。
しかし、ダイエーの経営が悪化し外資系企業に売却されます。
その後、上記にもあるようにアイクとユニマットレディースと合併しCFJになります。
サービスの拡大のためアイクはディックに統一されます。そのためアイクは完全に消滅します。
またこの頃からインターネットサービスを利用し事業を拡大していきました。
そして業界5位にまで上り詰めることになります。
ですが消費者業界の急激な変化と、親会社がサブプライムローンで経営が悪化したことによりCFJは売却されます。
最終的にCFJの事業は大幅に縮小し、現在は新規貸付を停止し債権の回収のみ行っている状況にあります。
ナイス
「ナイス」という消費者金融は大手消費者金融で融資を断られた人でも貸してくれると追うことで人気がありました。
しかしバブルが崩壊によりメインバンクの倒産など経営が一気に悪化します。
2003年に会社更生法を申請しますが上手く行来ませんでした。
最終的にはアエル(日立信販)という同グループの会社に吸収されることになりました。
ですがアエルもその後、過払い金問題のため経営が悪化していきました。
そしてアエルは民事再生を申請し、現在では新規契約を終了し過払い金の返還のみを行っています。
プリーバ
2000年に誕生したプリーバは、当時ネットキャッシングが発達していない中でネットキャッシングを始めました。
東証一部上場のクレディアという消費者金融が運営していましたが、伊藤忠やサイバーエージェントも協力していたこともあり注目を高めました。
インターネットを通してサービスを提供していたため、他の消費者金融とは違い実店舗を持つ必要もありませんでした。
そのため人件費を抑えられたので、他社に比べて低金利で貸出を行っていました。
しかし、貸金業法の改正や過払い金問題などで業界の環境が変化するとJトラストフィナンシャルサービスの子会社となります。
ですがトラストフィナンシャルサービスも、株式会社ロプロに吸収合併されました。
キャッシュワン
当初は東京三菱銀行の出資のもとで、東京三菱キャッシュワンとして設立されました。
つまり銀行系消費者金融として業務がスタートしたのでした。
そのため他の消費者金融と違い低金利で貸付を行っていました。
また銀行系の消費者金融ということで、安心感があり人気を高めました。
ですが、その後アコムとMUFGが資本提携を行ったことでキャッシュワンはアコムの子会社となります。
2009年にはアコムに吸収合併されます。
結果キャッシュワンは自体は消滅しました。
しかし、キャッシュワンの名義はアコム内の別ブランドとして生き残ります。
現在はじぶん銀行に事業が譲渡されました。
また新規契約は打ち切られており、既存の利用者のみにしかサービスを提供していません。
SBIイコール・クレジット
SBIイコール・クレジットはネット完結型のキャッシング事業を展開していました。
ネット完結のため、実店舗をもつ必要もなく人件費が抑えられていたこともあり低金利の商品を提供していました。
またイコール・クレジットを運営していたSBIホールディングスは当時ソフトバンクのグループ会社でした。
こうしたことが人気を高める要因になっていました。
しかしその後、消費者金融業界は貸金業法の改正などで環境が大きく変化しました。
そのためSBIイコール・クレジットも苦戦を強いられるようになり、クレジットカード会社のSBIカードと合併することになります。
こうしてSBIイコール・クレジットは消滅したのでした。
なお2012年にSBIカードは会社分割を行い、クレジットカー以外の業務を分割会社に行わせるようになります。
その時、SBIイコール・クレジットは分割会社として復活を果たします。
現在は、過去の債権の整理といった業務を行っているようです。
GMOネットカード
ネット証券やFX、他にも格安SIMなど幅広く事業を行っているGMOインターネット株式会社のカードローン。
参入当時は審査回答を圧倒的な短時間で行ったり、50万円なら即日振込みといった商品を提供し話題を呼びました。
このカードローン事業を行うにあたってGMOは「オリエント信販」という会社を買収していました。
オリエント信販は女性専用キャッシングを行うなど、個人向けローン事業を展開していたそうです。
しかし、GMOネットカードはGMOインターネット株式会社が消費者金融事業からわずか2年で撤退したため現在は会社だけが残っている状況です。
クラヴィス
大阪で営業を行っていた消費者金融です。
設立当初はリッチ株式会社と言う名称でした。
2000年になるとプロミスの子会社となります。
その後、複数の会社と合併を繰り返し会社名を「ぷらっと」、「クオークローン」、「タンポート」と変更していきました。
最終的にクラヴィスという社名に落ち着きました。
しかし、過払い金問題などによりクラヴィスは2012年に破産しました。
ワイド
ワイドは準大手の消費者金融としてかつて知られていました。
2004年にアイフルの完全子会社になります。
しかし、その後の消費者金融業界の環境の変化により他者に売却されます。
現在、ワイドは社名をアペンタクルに変更し債権回収業務のみを行っているみたいです。
ハッピークレジット
元々ハッピークレジットはアイフルの完全子会社として設立されました。
ですが不況もあり2004年に「ハッピークレジット」、「進和」、「三洋信販」の三社が合併しトライト株式会社になります。
合併後もアイフルの子会社でしたので、利用者はそれなりにいました。
しかし、2007年には新規の貸付を停止し返済のみを受け付けるようになりました。
現在は、社名を株式会社ギルドに変更しております。
またアイフルの子会社でもなくなっています。
スタッフィ
もともとは阪急電鉄の子会社の株式会社ステーションフィナンスとして消費者金融事業を行っていました。
そのためステーションフィナンスのスタッフィは知名度は高いものでした。
他にも独自のサービスやATMが駅内でも利用できることが人気を高めました。
しかし、2009年に親会社の阪急阪神ホールディングスが株式会社ステーションフィナンスの売却を発表します。
そして中堅消費者金融業者に買収されJトラスト・フィナンシャルサービスになります。
しかし、このJトラスト・フィナンシャルサービスも2010年に株式会社ロプロに吸収合併され消滅しました。
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