オリコの借入は総量規制対象外?
オリコは大手信販会社で、様々なローンを取り扱っています。
中古自動車などを購入するときには、自動車屋さんから勧められるローンはオリコのローンであることが少なくありません。
オリコは自動車ローンで高いシェアを誇っているためです。
このような時、総量規制を気にしたことがある人はいるでしょうか?
通常、中古自動車をローンで借りる時には総量規制のことは一言も言われることはありません。
この理由として、オリコの中には総量規制の対象となるローンと、総量規制の対象にならないローンがあるためです。
様々なローンを扱っているオリコでは、総量規制対象となるものとならないものがあります。
この記事ではオリコが扱うローンで総量規制対象となるものとならないものについて整理していきます。
- 執筆者の情報
- 名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当
オリコは貸金業者
オリコは預金業務を行っていません。
商品の購入代金の立て替えを行うのを主な業務とした信販会社です。
このような信販会社は貸金業者に分類され、法律上は消費者金融と同じ総量規制の対象となります。
貸金業者は総量規制の対象
貸金業法では、貸金業者は他社との合計で年収の3分の1を超えることができないとされています。
この決まりを総量規制と言います。
オリコは預金業務を行わない貸金業者ですので基本的には総量規制の対象となります。
オリコの扱うローン
オリコは自動車カーローンのほかにも様々なローンの取り扱いがあります。
主なオリコのローンは以下の通りとなっています。
●提携ローン
- オートローン
- 学資サポートプラン
●目的ローン
- フリーローン
- カードローン
●事業資金
オリコというと、自動車ローンのイメージが強いですが、実はフリーローンや事業資金を扱っています。
このうち、自動車ローンと教育ローンは自動車販売店や学校と提携して商品設計をしており、金利は自動車販売店や学校によって異なります。
総量規制対象の例外
資金使途が自由な目的ローン以外は総量規制の対象外となります。
使い道が自由なフリーローンとカードローンだけがオリコのローンの中で総量規制対象となり、他社との総額で年収の3分の1を超える借入をすることは不可能です。
一方、提携ローンに関しては総量規制対象外となり、年収の3分の1を超える借入も可能です。
オリコのオートローン
※オリコ公式WEBサイトより引用
オリコのオートローンは自動車屋さんと提携したローンであり、自動車の商品代金は自動車屋さんにオリコが直接振り込む融資です。
オートローンは総量規制対象外
オリコだけでなく、貸金業者の自動車ローンは総量規制対象外となっています。
自動車ローンが総量規制対象となってしまった場合には、自動車メーカー傘下のクレジットも年収の3分の1以内までしか借りることができません。
100万円を超える車を購入するには年収300万円以上、300万円の車であれば年収900万円以上は必要になってしまいます。
自動車ローンに総量規制を導入してしまったら、高所得者でないとファミリーカーですら買えないことになってしまうのです。
年収の3分の1超も借入可能
上記のような理由からオートローンは貸金業者からの借入でも総量規制対象外となっており、年収の3分の1を超える借入も可能です。
融資額の目安
オートローンの融資額の目安は年収までと一般的に言われています。
総量規制対象外であっても年収を超える借入をすることはほとんどのケースで不可能です。
学資サポートプラン
オリコの学資サポートプランも大学などと提携したローンであり、金利なども大学ごとによって異なります。
また、授業料もオリコが学校に直接振込を行います。
総量規制対象外
学資サポートプランは総量規制対象外です。
500万円まで年収の3分の1を超える借入も可能です。
融資額の目安はオートローンと同じく年収と同程度というのが目安でしょう。
非提携のローンは総量規制対象
オリコには大学とは提携しておらず、融資金が申込者に振り込まれる教育ローンも存在します。
このローンに関しては総量規制の対象となっています。
オリコで総量規制対象外になるのは、自動車販売店か学校と提携した提携ローンです。
このようなローンは自動車販売店や学校へオリコが直接資金を振り込むため、資金使途を完全に確認することができます。
そのため、総量規制対象外となっています。
個人事業主専用ローン
オリコは事業資金の融資も存在します。
オリコには個人事業主専用カードローンCREST for BIZというカードローンがあります。
金利が6.0~18.0%で300万円まで融資が可能な商品です。
事業資金は総量規制対象外
オリコでなくても事業資金とは、事業以外にはお金を使うことができないローンです。
総量規制とは消費者を借りすぎから守るためのルールですので、事業資金は総量規制対象外となります。
オリコのCREST for BIZは個人事業主が個人名で借りるローンですが、総量規制対象外ですので、年収の3分の1を超える融資を受けることができます。
融資金額の目安
CREST for BIZの融資金額の目安として、年間の経費の範囲内もしくは年収と同程度というところです。
そもそも事業資金に使うローンですので、事業の経費の支払いに必要と考えられる金額以上は借りることはできません。
審査の際には確定申告書を提出する必要があり、確定申告書から業況を判断し審査を行います。
節税のために所得を少なくしていることが非常に多い個人事業主は最もカードローンを借りることが難しい属性ですが、CREST for BIZであれば個人事業主でもカードローンを作成できる可能性が高いと言えます。
カードローンは総量規制対象
オリコにはCRESTというカードローンがあります。
4.5~18.0%で融資限度額500万円となっており、インターネットで契約と同時にキャッシングした分に関しては金利が2.0%優遇されるという特典があるカードローンです。
こちらのカードローンは総量規制対象となります。
個人ローンは対象になる
貸金業者が融資を行う、カードローンやフリーローンなどの使い道自由で無担保のローンは総量規制の対象となります。
このためオリコのカードローンCRESTも総量規制対象となり、年収の3分の1を超える借入を行うことはできません。
同じように、オリコには目的に合わせて利用できるフリーローンも存在しますが、こちらの借入も総量規制対象となります。
クレカのキャッシングも総量規制
オリコはクレジットカードも発行しています。
クレジットカードには買い物代金を支払うためのショッピング枠と、ATMやCDから現金を引き出すことができるキャッシング枠という2つの枠があります。
この2つの枠のうち、ショッピング枠に関してはお金を借りるわけではないため総量規制の対象外となります。
しかし、キャッシング枠はカードローンと同じように、枠の範囲内で自由に使えるローンですので総量規制対象となります。
提携ローンは対象?
オリコにはクレジットカードやローンカードを発行するタイプ以外にも商品があります。
提携ローンとは、一旦はオリコが費用を立て替えて、後からオリコに分割で返済していくタイプのローンです。
自動車の購入資金を自動車販売店に支払う「オートローン」と、入学金や授業料を直接、学校に振り込む「学費サポートプラン」があります。
提携ローンは総量規制の対象外となり、年収の3分の1以上であっても借りることができます。
だからといって誰でも利用できるわけではなく、最終的には審査に通過できるか次第です。
他の金融機関からの借入残高が多いことや、延滞を繰り返していれば審査に通りにくくなるため、注意が必要でしょう。
まとめ
オートローンで有名なオリコは様々なローンを展開しています。
その中には総量規制対象のものと、対象外のものが存在します。
基本的に、自動車販売店や学校などと提携した提携ローンは総量規制対象外となり、年収の3分の1を超える借入も可能になります。
また、事業資金も総量規制対象外となるため、年収の3分の1を超える借入も可能です。
一方、使い道が自由なカードローンやフリーローンやクレジットカードのキャッシング枠などは総量規制の対象となり、年収の3分の1以内までしか借りることができません。
オリコは総量規制対象と総量規制対象外のローンが混ざっていますので、自分が借りたいローンがどちらに該当するのかを事前に調べてから利用するようにしましょう。
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