民商の融資とはどんな融資?
民商とは民主商工会の略で、中小企業は個人事業主が全国役20万人が加入する中小規模の商工業事業所の集まりで、全国の自治体に設置されています。
日本全国の民商が集まって全国商工団体連合会(全商連)が組織されています。
「ご融資の相談は民商へ」などという看板を見たことをある人も少なくないのではないでしょうか?
しかし、民商が融資をしてくれるわけではありません。
民商はあくまでも経営税務相談の窓口です。
この記事では、民商の相談内容や、融資についてどのような相談に乗ってくれるのかなどについて解説していきます。
民商ではなく、大手消費者金融からの借り入れを検討している人は以下公式サイトを参考にしてください。
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事前診断では借り入れ可能かどうかを知ることができるので、利用前にチェックすることをおすすめします。
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- 執筆者の情報
- 名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当
民商には会費がかかる
町の民商に入ると様々なサポートを受けることができます。(後述)
ただし、民商に入るには入会金10,000円、1月の会費が3,800円、その他支部によって、様々な経費がかかり、4,200円〜4,500円程度の月会費が必要になります。
サポートはただで受けられるわけではありません。
民商は相談窓口
民商はあくまでも、経営に関する様々な相談を受けることができる機関です。
農協のように、組合員が出資して集めたお金から融資を受けることができるわけではないため、その点だけは注意してください。
開業相談
開業には、経理、営業、財務などの様々な知識が必要になります。
技術力だけあっても経営はうまく行きません。
そのため、開業を検討している人にはこれらの基礎的な知識を教えてくれます。
商工会議所なども開業に関するこれらの知識を指導してくれますが、民商も相談に乗ってくれます。
経営相談
経営に関する様々な悩みの相談にも乗ってくれます。
法務、人事面などの相談や、取引先との支払サイトなどの相談にも民商は乗ってくれます。
また、個人事業主が法人になる際の国民健康保険から社会保険への変更の相談や、労働保険、雇用保険などの社会保険労務士的な相談もしているようです。
税務相談
最も中小事業者が民商を活用する場面としては、税務申告や会計の記帳の相談です。
昔から付き合っている税理士が入院してしまったと民商へ相談したところ、かなり安い値段でやってくれたという話も聞きます。
会計業務を理解していない経営者も少なくありませんが、そのような際には申告方法や
簿記の記帳方法について教えてくれます。
また、税務署とも戦う場面が多いようで、税務調査などが来た際には、立会ってくれることも多いようです。
ただし、一般的に「民商の作る確定申告書は正確でない」という認識がありますので、税務署に突っ込まれたくないのであれば、税理士へ相談した方が確実と言われています。
融資相談
民商がお金を貸してくれるわけではありません。
民商は地域の地方自治体の制度資金などを紹介してくれるだけになります。
ただし制度資金には様々な資金があるため、融資のことをよくわからない人は、自分に最も適した融資制度はどのような資金なのかがよくわかっていません。
このような際には、民商が会社の経営状態の中から最も適した制度資金を紹介してくれます。
また、制度資金の融資を受ける際には、銀行や地方自治体などに資金繰り表や、前年度と今年度などとの売上の推移を示す書類を提出しなければなりません。
これらの書類の作成を手伝ってくれるようなこともあるようです。
さらに、銀行や自治体を紹介してくれることもあります。
また制度資金だけでなく、日本政策金融公庫の融資制度も紹介してくれるようです。
民商に頼むと融資はうまくいく?
民商は融資をしてくれるわけではなく、あくまでも融資の相談にのってくれるだけですが、民商に頼むと融資はうまくいくのでしょうか?
結果としてそれほど変わらない
民商に頼むと、たしかに、資金の選び方や資料の作成などに協力を得ることができますが、結果として、銀行へ直接相談しても変わらないのが実態です。
銀行は、企業の内容などを把握して、その企業に最適な資金の選定を行なってくれますし、資料の作り方がわからないのであれば、資料も作成してくれます。
民商に頼んだからといって、融資が通らないものが通るようになるというような事例はほとんどないようです。
ただし、銀行の融資は担当者のやる気次第で、審査の結果が変わってくることがあります。
やる気のない担当者はAという商品で融資ができないなら BやCという商品を探すという作業をしませんので、あらかじめ融資商品についての知識のある民商を後ろにつけておくことで、銀行の担当者のお尻を叩くということができることもあります。
変な目でみられることも
民商は日本共産党系の団体です。
このため、保守系の支持者が多い、商業界の中では「民商に入っている企業はろくな企業でない」と言われているのが実態です。
税務申告もめちゃくちゃで、とにかく税金を払わないような申告書を作るなどといういう噂も少なくありません。(実態はよくわかりません)
しかし、地域によってはそのようなレッテルを貼られていることが多いのも実態です。
そのため、民商が後ろについている企業の決算書にかんしては銀行が厳しくチェックしたり、税務署の監査も厳しくなるという実態もありますので、民商の利用はあくまでも相談て程度にして、あまり後ろに民商がついているということを全面には出さないほうがよいでしょう。
民商に融資相談をするメリット
民商に融資の相談をするメリットは以下の通りです。
商品の選定をしてくれる
地方自治体の制度資金や日本政策金融公庫の資金には様々な種類があります。
これらの資金は、融資の条件などが細かく決まっているため、すべての企業が借りたい資金をどれでも借りることができるわけではありません。
このため、民商では、相談に来た企業はどの資金を利用するのかを選定し、その企業にもっとも見合った資金を紹介してくれます。
資料の作成を手伝ってくれる
融資には資金繰り表や試算表などのさまざまな書類の提出が必要になります。
このうような書類を自分で作ることができる人は問題ないのですが、多くの経営者が日々の経営に忙殺されてそのような時間を取れません。
また、銀行が必要とするこれらの書類の作り方をわかっていない経営者も数多く存在します。
このような経営者のために融資のために必要な書類作りを民商は手伝ってくれることが多いようです。
また、開業資金の融資には、創業計画書という書類に経営計画を細かく文書と数字によって記載する必要があります。
このような書類は、創業に関してある程度の知識を持っている人でないと作成するのが難しいため、創業時には力になってくれることが多いようです。
銀行との交渉に立ち会うことも
民商は融資申し込みの際に、銀行との話し合いや交渉に立ち会うこともあります。
また、すでに融資を受けている企業が返済に困難になった場合には、銀行にたいして返済計画の見直しの交渉なども行うこともあるようです。
悪く言えば銀行に対して圧力をかけるのですが、1人では交渉に心許ないという人にとってはメリットと言えるかもしれません。
民商に融資相談するデメリット
民商を通して制度資金などを利用することはよいことばかりではありません。
場合によってはより審査にマイナスになる可能性もありますのでデメリットもよく理解したうえでの活用をおすすめします。
粉飾には十分注意
民商は確定申告書の作成業務も行っています。
しかし、「民商の確定申告は、納税額を少なくするためにめちゃくちゃなものを作る」という噂が金融界や税務界ではよく聞く話として有名となっています。
そのため、融資の資料作成の時に、もしもめちゃくちゃな確定申告書を提出してしまい、銀行に粉飾が発覚した場合には、本来借りることができる資金も借りられなくなってしまいます。
民商に作ってもらったとしても、自分の確定申告書は自分のものですので責任を持って粉飾でないかのチェックをしましょう。
また、資金繰り表や試算表なども同じく、「融資をうけやすいように」と実態とは異なる内容の資料を銀行へ提出してしまわないように十分なチェックをする必要があります。
銀行から良い目では見られない
銀行は自分たちで決算書や経営者の質を判断し、融資を判断しています。
そのため、民商であると他の人であろうと、銀行と借主の間にだれか人が入っているという状況を好ましく思っていません。
銀行は経営者との面談の際に、会社の経営内容や業界動向などを質問するヒアリングという審査をしますが、ヒアリングをすべて民商が横で答えてしまったら審査になりません。
このため、間にどこかの機関が入るという事象自体が銀行の印象を悪くさせてしまうため、この点はメリットであり、デメリットでもあります。
審査自体はそれほど変わらない
民商が間に入ろうと入るまいと、審査を行うのはあくまでも銀行などの金融機関や保証協会です。
そのため、民商が間に入ったからといって、審査に通らないものが通るようなことはあり得ません。
一度、銀行や保証協会がダメだと言ったものを民商の力でひっくり返すようなことはできません。
ただし、民商はさまざまな制度資金の知識があるため、1つの融資商品がダメであれば、日本政策金融公庫の融資商品を紹介してくれるなどの商品選定のオプションはひろがるかもしれません。
まとめ
民商は融資をしてくれるわけではありません。
あくまでも地方自治体の制度資金や日本政策金融公庫の資金の紹介をしてくれるだけです。
何も知識がない人には、民商は融資や税務などのさまざまな相談に乗ってくれ力になってくれますが、銀行や税務署に対して「民商が後ろについている」ということを全面にだすと逆にマイナスになってしまうこともあります。
民商は相談窓口として賢く利用するようにしましょう。
また、民商が後ろについているからといって、融資が有利になるようなことは基本的にありません。
タグ:その他金融業者
※₁お申込み時間や審査状況によりご希望にそえない場合があります。
※お借入れ総額により収入証明書(源泉徴収票等)が必要です。