スルガ銀行はブラックでも借りれる?
- 執筆者の情報
- 名前:馬沢結愛(30歳)
職歴:平成18年4月より信用金庫勤務
ブラックでは借りられない
スルガ銀行は静岡県に本店を置く地方銀行です。
このスルガ銀行が提供するカードローンを「リザーブドプラン」といい、3.9%~14.9%という低金利で最高800万円まで借りることができます。
また、業界初であるがん保証付生命保険も無料で加入できるなどのサービスでとても人気があるカードローンです。
このような内容の良いカードローンは他の銀行と同じく会社員だけでなくパートやアルバイト、専業主婦であっても借りることができますが、ブラックである人は借りることができません。
というよりも、ブラックであればどこの銀行であっても借りることはできませんので、スルガ銀行が特別ブラックには貸していないというわけではありません。
ブラックになると5年~10年は借りられない
債務整理や代位弁済(これらのことを「金融事故」という)によってブラックとなると、5年~10年は借りることができなくなります。
これは信用情報機関に金融事故となった事実が登録されるためであり、登録されてしまえば期間が経たない限りは消える事はありません。
信用情報は銀行や保証会社が審査をするにあたって、個人の信用情報を照会してカードローンの審査をします。
金融事故となったということは、きちんと返済ができなかったということですので、返済できない人にお金を貸す銀行はまずありません。
申し込みブラックというものもある
金融事故によってブラックとなりますが、これ以外にもブラックになることがあります。
それは「申し込みブラック」と呼ばれるものであり、申し込みと審査落ちを短期間で繰り返すことによって申し込みブラックとなります。
申し込みをした事実とその審査結果は信用情報を照会すると見ることができますので、そこで複数のところに申し込みをしていて審査に落ちているともなればそれだけで信用を疑われますし、それだけお金に困窮していると判断されてしまいます。
申し込みをした記録は6ヶ月間は残っていますので、この期間中に複数(2社~3社)で審査に落ちている場合には申し込みブラックとなっている可能性があります。
この場合には最後に申し込みをしてから6ヶ月は申し込みをしないことが無難であるといえます。
ブラックリストは存在しない
ここまでブラックについて紹介してきましたが、ブラックとはいわゆる「ブラックリストに載っている」状態が一般的にいわれています。
しかし、実際には「ブラックリスト」というリストは存在しません。
借りられないまたは貸せないことを「ブラック」と実際に呼ぶことはありますが、そのブラックを一覧にしてリストにしているわけではありません。
信用情報は氏名や生年月日、住所、勤務先の情報などによって個人を特定しますが、これらは一人ひとり個別に管理されており、その人の状況に応じて分けることはしていません。
特別意識をすることではありませんが、知識としてブラックリストと呼ばれる個別のリストはないということを覚えておいてください。
ホワイトというものもある
信用に貸せないだけの傷が付いていることを「ブラック」といいますが、逆に信用情報が何もないことを「ホワイト」といいます。
借りられるようになる20歳ではそれまで借りることができませんでしたので「ホワイト」であることは普通なのですが、たとえば30歳以上で「ホワイト」であれば審査が厳しくなってしまう可能性があります。
信用情報にはクレジットカードの利用状況も登録されますので、今の時代クレジットカードを1枚も持っていない人はそういません。
ホワイトである人の中には過去に金融事故を起こし、それでも何とかして借りたい場合に改姓や転居、転職をして信用情報上で別人になりすまして借りようとする人もいます。
一部の人にそのような人がいるために本当にホワイトに人まで審査が厳しくなることは迷惑極まりないことではありますが、実際にそこまでしてでも借りようとする人もいるということです。
3社が保証をしている
これまでブラックを中心に紹介してきましたがここからは本題であるスルガ銀行のカードローンを中心に紹介していきます。
スルガ銀行のカードローン「リザーブドプラン」を保証しているのは「スルガ・キャピタル㈱」「ダイレクトワン㈱」「㈱オリエントコーポレーション」の3社が保証をしています。
スルガ・キャピタル㈱とダイレクトワンはスルガ銀行の子会社であり、㈱オリエントコーポレーションは大手の信販会社です。
これら3社のうちいずれかが保証をすることによって「リザーブドプラン」を借りることができます。
銀行や保証会社は独自の情報を保有している
銀行や保証会社は信用情報機関に照会する情報のほかにも独自に保有している情報もあり、それらを総合して審査をしています。
「リザーブドプラン」ではスルガ銀行とスルガ・キャピタル㈱、ダイレクトワン㈱、㈱オリエントコーポレーションがそれぞれ保有している情報を使うことになりますが、そこで過去に金融事故があれば審査に落ちてしまいます。
これは金融事故から5年~10年以上経ったとしても落ちるということであり、独自の情報とは信用情報では一定期間で消えてしまう情報でも自社で起こった情報は10年以上の長い期間保有しています。
スルガ銀行で過去に事故を起こした人が情報が消えたころに再度申し込みをすることはほとんどないと思いますが、特に㈱オリエントコーポレーションであれば幅広く保証をしていますので知らないうちに申し込みをしている可能性もあります。
このような場合にはほぼ間違いなく審査に落ちますので、保証会社がどこであるかも申し込みをする際には重要なことであるといえます。
審査のチャンスが多い
よく審査が通りやすいなどというものがありますが、基本的に審査が甘いという表現は間違いであり、審査に甘いや厳しいというものはありません。
また、審査の内容は実際に審査をしている保証会社でしかわかりませんので、たとえスルガ銀行であってもなぜ審査に通らないのかを知ることはできませんし、問い合わせたとしても保証会社は絶対に答えません。
ですが、「リザーブドプラン」では比較的借りやすいカードローンであるといえます。
それは先ほど紹介した通り、3社の保証会社のいずれかが保証を承諾すれば借りることができるからであり、単純に3回のチャンスがあります。
保証会社それぞれで異なる審査内容によって結果は違いますので、たとえばスルガ・キャピタル㈱では駄目であったが、㈱オリエントコーポレーションでは通ったということでも借りることができます。
3回のチャンスがある分借りやすくなり、それが審査が甘いとされる要因であるといえます。
結果的には審査は甘くなっている
審査が厳しいイメージがある銀行のカードローンですが、結果的に見ると審査が甘くなっているのではと推測することができます。
2010年の貸金業法の改正で総量規制が施行されたことにより、貸金業者はひとりに対して貸すことができる金額に上限が定められました。
これを機に銀行はカードローン事業を拡大させたことによって、銀行全体の貸付残高は増加し続けています。
また、カードローンを保証している保証会社の多くは消費者金融や信販会社ですので、直接貸付することが難しくなった分保証をして収益の確保を図るようになっています。
これらのことから考えるに、銀行カードローンの審査は昔ほど厳しくないというよりも本当に甘くなっているのではと推測することができます。
「ブラックでも借りられる」には要注意
お金が足りなくてどうしても借りたいという状況であれば「ブラックでも融資」や「無審査で融資」などという広告はとても魅力的に感じてしまいます。
ですが、このような宣伝をしているのはヤミ金業者などの違法業者である可能性が極めて高いです。
銀行など、健全に融資事業をしているところはわざわざ審査のことについて宣伝をすることはありませんし、審査をしないということもありえません。
従って、このような広告はヤミ金などであるといえ、まともに借りることはできません。
また、返済ができないともなれば自分だけでなく家族や職場にまで迷惑をかけてしまう可能性もありますので、ヤミ金などの違法業者からは絶対に借りないようにしましょう。
まとめ
スルガ銀行のカードローン「リザーブドプラン」ではブラックでは借りることができないものの、3社の保証会社があることからいずれかで審査に通れば借りることができますので、比較的借りやすいカードローンであるといえます。
ですが、借りやすいというだけで審査自体が甘いということではなく、チャンスが多いということです。
たとえ審査が甘いというような噂で申し込みをしたとしても、それは噂でしかありませんので鵜呑みにすることはしないようにしましょう。
審査を受けるのはあくまでも自分ですので、信用の状況が違う人が通ったからといって自分も通るということはありません。
ましてやブラックであればいうまでもなく借りることができませんので、自己の記録が消えるまでは借りるということをあきらめて生活していくことが無難であるといえます。
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