割賦とローンの違いはどこにあるのでしょうか

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金融関係、とくに商品購入や借入でよく使われる割賦とローンは、その内容まで知る必要なく利用している場合が多いことでしょう。同じようにローンと分割払いにはどのような違いがあるのかまで考える必要もないくらいですね。

割賦もローンも分割払いも、借金と言う大きな枠組みで考えれば違いはそれほどあるわけではありません。しかし途中で残金を一括返済した場合に改めて違いを感じることになります。

少々理屈っぽい話になりますが割賦とローン、分割払いの違いについてできるだけわかりやすくご説明していきたいと思います。

割賦販売とはどのような販売方法なの?

割賦販売とはテレビや冷蔵庫など比較的高額な商品を購入する場合に、現金一括で購入するのではなく複数回に分割して購入する販売方法です。

商品の種類はとくに決まってはいませんが、自動車を購入するのに割賦販売と言わないように、商品の購入金額が数十万円以内の白物家電などの耐久消費財に多く利用されています。

支払方法は原則として月に1回支払う月賦払いとなることが普通です。

割賦販売の種類には前払い制と後払い制があり、前払い制は商品購入代金相当額を毎月積み立てていくことで商品を購入します。

しかし前払い制でお金を積み立てていく最中に商品を販売している会社が倒産してしまうと、お金を失うばかりか商品さえも手に入れることができません。

割賦販売で金銭トラブルに発展することも多く、消費者を保護する目的で割賦販売法が制定されました。

割賦販売で商品を販売するには経済産業大臣の許可を得ることや、割賦販売業者が売買契約を結ぶ場合に、現金一括払いでの金額や割賦販売した場合の支払総額、及び支払い期間と回数、手数料の利率について事前に書面を交付することでお互い納得の上契約を結びます。

また割賦販売の契約書面の契約日から8日間以内であれば、契約を解約できるクーリングオフ制度も導入されていることも特徴になるでしょう。

当然ながら割賦販売で購入した商品の所有権は、割賦支払いが完了するまで販売業者にあります。

万が一返済が滞った場合は商品の引き上げを伴いますが、事前に支払催告などの書面で通知しなければならないことも定められています。

なお割賦販売で商品購入するケースはクレジットカードを利用しないことが多く、クレジットカードを持っていなくても分割払いで商品購入できるメリットがあります。

ローンとは

ローンとは「貸す」という意味ですが、一般的には現金を融資する(貸す)ことを言います。代表的なローン商品としてカードローンや住宅ローン、自動車ローンなどがありますね。

ローンを利用して商品を購入する場合、割賦販売に比べて高額な商品となることがほとんどで、返済期間も割賦販売に比べて長くなることが普通です。

人間が生活していく上で様々な商品やサービスを購入して行くことになりますが、結婚費用や出産費用、子供の教育費用など貯蓄だけで賄うことが足りない場合があります。

もちろん住宅ローンや自動車ローンも同じで、現金一括で住宅を購入するケースはかなり稀なことです。

そこで銀行や消費者金融などから「ローン商品」を購入することで、資金的に足りない部分のお金を借りて、毎月少しずつ返済していく方式です。

毎月分割して支払うことから利息が発生し、利息を計算する上で金利を表示しなければなりません。

契約書についても毎月の支払い金額や、ローン返済までの期間、及び総支払金額についても、ローン契約を結ぶ前に事前に説明しなければなりません。

また急にお金が必要になった、冠婚葬祭などでお金が足りなくなったという場合にカードローンを利用するのと同じで、資金使途が自由なローンと住宅ローンのように資金使途が定められている場合があります。

もちろんローン契約を結ぶ場合もローン商品を販売する金融機関によって銀行法や貸金業法が適用され、金融庁のガイドラインに従って契約を結ぶことは言うまでもありません。

また金融機関は事業を行う前に、内閣総理大臣や道府県知事に事業登録を行い認可してもらわなければ営業はできません。

割賦とローンの違い

割賦とローンの違いについては、毎月返済していくことは同じでも、商品を購入するのか、それとも現金を借りるかの大きな違いがあります。

それに加えて資金使途が自由なローンでお金を借りて商品を購入すれば、商品の所有権は本人になりますが、割賦販売で購入した場合の所有権は業者にあります。

ただし資金使途が決まっているローン商品についての所有権は、ローン返済が終わるまで所有権は金融機関にあるため、割賦販売と非常によく似ている部分もあります。

なお厳密に言うと割賦販売業者は割賦販売法によって登録した業者であり、ローンを扱う業者は銀行や消費者金融などの貸金業者に区別されるのが一般的な考えです。

ちなみにショッピングローンなるものが存在していますね。パソコンやテレビ、冷蔵庫などを購入する際に、現金一括ではなく割賦販売で購入する方式です。

ショッピングローンはお金を借りるのではなく、割賦販売による商品購入であるにもかかわらずローンという名前がついていることから、一見すると「お金を借りる」ようにも見えますが、実際的には割賦販売ですね。

以上のように割賦販売なのにローンと名前がついている場合もあるため、商品を購入する場合はお金を借りるのか、借りないのかで判断すると良いでしょう。

ローンのように消費者金融などからお金を借りるのであれば総量規制が適用になりますが、割賦販売で購入した場合は、商品購入代金が総量規制に含まれません。

カードローンでお金を借りていると、コンビニATMから簡単に借りれてしまうため手にしたお金が自分のお金なのかそれとも借金なのか区別がつかなくなる危険があります。

ローンでお金を借りる場合は収入に見合った金額を借りることは当然ながら、返済期間についてもマネープランをしっかり立てることが求められますね。

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分割払いとは

分割払いはクレジットカードを利用して商品を購入する場合によく使われる返済方法です。

クレジットカードの支払いと言うとリボ払いを想像する人も多いと思いますが、返済方法はリボ払いに限ることなく分割払いやボーナス一括払いなど様々です。

分割払いの場合は通常3回、5回、6回から24回払いまで用意されていることが多く、分割払いにはボーナス併用払いも含まれています。

クレジットカードで決済できる金額ですから、分割払いで購入できる商品はそれほど高額にはなりません。

またクレジットカードでのキャッシング払いには分割払いが適用されることはなく、割賦販売と同じように商品購入を目的とし、商品購入代金を後払いで毎月分割して支払う方法です。

分割払いで購入した場合、2回までなら金利がかかることはなく3回分割以上で金利が加算されるのが一般的です。

クレジットカードでは分割払いとリボ払いが併用できるため、計画的に支払い方法検討しないと、毎月の支払い金額が多くなるデメリットがあります。

そのため最近では分割払いではなくリボ払いにするケースが目立っており、リボ払いにすることによって毎月の返済額が一定で、返済計画を立てる上でも利便性が高いです。

ローンと分割払いの違い

ローンと分割払いの違いは、ローンと割賦販売の違いと同じように、現金を借りるのか商品を購入するのかの違いです。

当然ながら分割払いで購入した商品の所有権は、分割払い返済が終わるまで金融機関に属します。

しかしながら金利が発生するという点ではローンと分割払いに違いはありません。毎月の返済額に金利手数料分が上乗せされ支払っていくのが分割払いです。

ローンは言うまでもなくお金を借りるわけですから金利が発生するのは当然のことですね。

ところが金利の計算方法がローンと分割払いでは大きく違いがあります。

ローンの金利は借入残高に対して返済の都度利息計算するのに対し、分割払いはあらかじめ支払い回数を決めて利息を計算し、元金と利息の合計お支払い回数で割ったものが毎月の支払い金額になります。

したがって、分割払いで商品を購入した場合、途中一括返済すると利息の割戻が発生します。

将来支払う利息を事前に計算しているため、分割払いで一括返済すれば計算の見直しをしなければなりません。

よってカードローンなどでお金を借りて、途中一括返済しても金融機関はそれまでの日割りの利息を借入残高に加算するだけで返済金額を計算することができます。

分割払いの場合は再計算しなければならないため、一括返済する場合は事前に金融機関に対して連絡して残高を確認する必要があります。

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