ショッピングローンの審査は甘い?
- 執筆者の情報
- 名前:馬沢結愛(30歳)
職歴:平成18年4月より信用金庫勤務
商品購入のために借りるローン
ショッピングローンはテレビやパソコンなどを購入する際に利用するローンです。
このショッピングローンを提供しているのは、皆さんもよく知っているジャックスなどの信販会社であり、ローンを申し込むのはビックカメラなどの家電量販店ですることができます。
ショッピングローンは、カードローンのようにお金を借りて購入するというよりも、クレジットカードのショッピング機能のように信販会社に購入代金を立て替えてもらい、それを分割で支払っていくという特徴があります。
利用するにあたっては分割手数料を支払わなければならないということからも、ローンとは呼ばれていてもお金を借りるというような意味とは少し違います。
個別の審査となる
ショッピングローンは利用するたびに審査が必要となり、カードローンのように契約期間中は利用限度額の範囲内でいつでも利用することができません。
正確にいいますと、ショッピングローンは「個別契約」、カードローンは「包括契約」という契約の仕方となります。
例えばテレビとパソコンを違う日にショッピングローンを利用して購入しようとすると、テレビの購入のために申し込みをし、別の日にパソコンを購入のために申し込みをしてそれぞれで審査を受けなければなりません。
カードローンのようにまとめて借りて、テレビとパソコンを購入するという方法よりも手間はかかりますが、借り過ぎるということが起こりにくくなります。
分割手数料が無料となる場合もある
ショッピングローンにかかる手数料は、金利によって決まります。
この手数料は購入する店によって大きく異なり、最大で15%程度となります。
しかし、店によっては回数を限定して利金を0%としているところもありますので、まったく手数料がかからず単純に商品代金を分割して支払うだけでいいこともあります。
従って、金利の幅としては0%~15%程度となりますので、利用する際に手数料がどれだけかかるかはその店に確認しなければなりません。
それでも、少額を借りる場合のカードローンやリボ払いをするクレジットカードと比べても最大金利だとしてもそれほど変わらない金利で利用することができます。
申込条件は少ない
ショッピングローンを申し込みするための条件は少なく、ほとんどの場合には「年齢が20歳以上」「安定した収入がある」の2つとなります。
銀行のフリーローンのように、年収が一定以上なければ申し込みすることができないということはありません。
ですので、パートやアルバイトであっても申し込みすることができます。
しかし、本人に収入のない専業主婦は申し込みすることができませんので注意が必要です。
店によって利用可能な金額が違う
ショッピングローンを利用することができる金額は購入する店によって違いがあります。
一般的には1万円~3万円以上となった場合に申し込みすることができますので、利用を考えている場合にはその店に確認をしなければなりません。
クレジットカードであれば金額に関わらず利用することができますので、使い勝手はそれほど良くはありません。
ですが、数千円の物を購入するのにショッピングローンの利用を考えるという人はそうはいませんので、それほど気にならないと思います。
審査は通りやすい
ここから本題である「審査が甘いのか」についてお話していきます。
ショッピングローンの申込条件は2つほどですが、審査自体はきちんとしています。
ですので、信用が重要となりますので、債務整理や代位弁済などの金融事故を起こした人はもちろん審査に通ることはありません。
しかし、申込み時点でローンを延滞していることやクレジットカードの支払いを滞納しているという場合を除いては審査に通るようです。
審査の通りやすさということを本当に知っているのは実際に審査をしている信販会社でなければわからないことですが、よほどのことがない限り審査は通るようです。
審査時間が短い
ショッピングローンの審査時間は驚くほど速いです。
購入する店にもよりますが、早ければ3分もあれば審査結果がわかる場合もありますし、一般的には10分もあればほとんどのところで審査結果がわかるようです。
これほどまで審査時間が速いということは、それだけのシステムを使用しているということもあるとは思いますが、本当に信用が無い人だけを抽出しているのはないかと思われます。
さすがに3分で審査が終わるということは、いくらシステムを使用したからといってもかなり早いです。
ですので、金融事故などがないのかを優先に審査をし、それ以外は返済能力の有無を中心に審査がされている可能性があります。
在籍確認される可能性もある
在籍確認とは、申し込みの際に記入した勤務先で本当に勤務しているのかを確認することをいい、基本的には審査をする担当者が記入されている勤務先に電話をすることによって在籍確認をします。
銀行や消費者金融であれば当然のように確認されることですが、審査時間が極端に早いショッピングローンでは基本的に在籍確認をしていないと考えられます。
しかし、まったく在籍確認をしていないということではないようで、高額な申し込みの場合には確認を取っていることもあるようです。
どのような条件で在籍確認をしているかはわかりませんが、場合によっては勤務先に確認の電話がされているかもしれません。
審査に通らない人の特徴
先ほども少し触れていますが、ここでショッピングローンの審査に通らない人の特徴をまとめてみます。
- 延滞または滞納しているものがある
- 債務整理や代位弁済をしている
- 収入が極端に少ない
- 年収に対して借入が多すぎる
審査に通らない人に共通していることは、信用が無いということです。
信用が無いことを別の言い方にすると、返済能力がないということになります。
一時的に立て替えをする以上は返してもらわなければなりませんので、返済能力がない人はさすがに利用することができません。
審査に通るためには
ショッピングローンの審査に通るためには信用を回復させなければなりません。
債務整理などの金融事故を起こした人は5年~10年は審査に通ることはありませんが、延滞や滞納をしている人であればそれを解消することによって審査に通る可能性があります。
カードローンなどのような一般的な審査とは違って延滞や滞納が申し込みの段階でなければ審査に通っている人もいるようですので、解消するだけで通る可能性もあります。
実際本当に通るのかといわれるとやはりそれは信販会社でなければわからないことですが、可能性はありますので解消した段階で1度申し込みしてみるということも1つの方法です。
どれを利用するかは状況次第
ショッピングローン、クレジットカード、カードローンはいずれも金利を見るとほとんど変わりありません。
しかし、ショッピングローンは金利がかからないこともありますので、分割で購入する予定であればショッピングローンを利用する方がお得です。
ですが、ショッピングローンは毎月返済していくものですので、次の月に一括でという場合にはクレジットカードやカードローンを利用しなければなりません。
それぞれにはその商品性によってメリットとデメリットがありますので、これらを状況に合わせて利用していくことが重要となります。
はっきりいってどれを利用した方がいいというのは難しいですので、自分に合ったものを状況によって考えなければなりません。
まとめ
ショッピングローンはローンと呼ばれているものの、商品性としてはクレジットカードに似たところがあり、その審査は通りやすいといえます。
しかし、審査が通りやすいからといって計画もなしに利用することはしてはなりません。
あくまでもローンであるということを認識していなければ、これが原因でブラックとなりその後しばらくは借りることもクレジットを利用することもできなくなってしまいます。
毎月少ない金額を払っていく分、件数が増えればそれだけ生活を圧迫していくことは間違いありません。
ですので、ショッピングローンであっても計画的に利用し、極力ショッピングローンを複数利用しているという状況は避けることが望ましいです。
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