Revolutカードはイオン銀行ATM以外では出金できない？

イギリス発のデジタルバンク「Revolut（レボリュート）」。そのスペックなどを見る限り、海外出張や留学、海外旅行が多いという人にはかなり便利なカードといえます。ですが、日本国内での使い勝手はどうなのでしょうか？

RevolutカードはVISAやMastercardを搭載したクレジットカードとして、またスマホにクレジット情報を登録してショッピングに利用できます。
しかも、クレジットカード経由でRevolutに入金もできるため、デジタル決済にも十分に活用ができるので、使い勝手は決して悪いわけではありません。それでもなかなか浸透しないのはなぜなのでしょうか？

考えられる理由の一つにATMの問題があります。
多くの外資系銀行カードはゆうちょ銀行のATMやセブン銀行ATM、ファミリーマートのイーネットATMでお金を引き出すことができます。しかしRevolutはゆうちょ銀行やセブン銀行を推奨しておらず、イオン銀行ATMの利用を推奨しているのです。

本記事では、なぜRevolutがイオン銀行を推奨しているのか、他の銀行ATMは使用できないのかについて解説します。

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Revolutカードをイオン銀行で利用できるわけ

イオン銀行のATMは、EMV規格に対応した日本で唯一のATMです。

EMVとは、Mastercard、VISA、Europayの3大クレジットカード企業によって策定された決済カードにおけるICチップの国際規格のこと。EMV規格に対応したATMであれば、カード情報をATM機が読み取る際にその情報を暗号化して伝達できるため、より安全に金融取引を行えるのです。
これにより、訪日外国人などが安心して日本国内のATMを利用できるようになります。

イオン銀行は、Mastercardと連携し、Mastercardの仕様に基づくEMV規格を導入することで、Mastercardから認定されています。RevolutはEMV規格に準拠したATMの使用を推奨しているため、Revolutカードはイオン銀行のATMで利用できるのです。

RevolutカードはコンビニATMでお金を引き出せるのか

海外発行の銀行カードなどでお金を引き出せるATMは、イオン銀行のATMだけではありません。ゆうちょ銀行やセブン銀行、ファミリーマートなどのイーネットATMでも海外発行カードでお金を引き出すことができます。

しかし、これら海外発行カードを利用できるATMの多くはEMV規格に準拠しておらず、ATM機によってはRevolutカードで出金することができないのです。もちろん、海外発行カードを利用できるATMは「PCI DSS」というデータセキュリティー基準に準拠したものも多く、安全に取引が行われています。

PCI DSSとは、以下の大手クレジットカード会社によって策定され、米国PCIデータセキュリティー基準審査会が制定したデータセキュリティー基準のことです。

RevolutカードはPCI DSSに準拠したATMではなく、EMVに準拠したATM機を推奨している以上、残念ですがイオン銀行以外のATMでは取引できないことが多いのです。

Revolutカードを日本のATMで利用するためには

RevolutカードはVISAやMastercardを搭載しているため、これらのカードが利用できるATMであれば基本的に利用できます。

しかし、ATM機が採用しているデータセキュリティー基準によっては、VISAやMastercardが利用できるATMであっても取引ができないことがあります。Revolutカードを使って日本でATMを利用したいのなら、まずはイオン銀行のATMの場所を把握しておきましょう。

また、Revolutは日本の銀行口座にも送金ができます。事前に日本の銀行口座に現金を送金してから送金先の銀行カードを使って出金すれば、イオン銀行のATMでなくても問題なく出金できます。