おまとめローンでショッピングローンをまとめる方法
複数の会社からカードローンを借りている場合、おまとめローンでそれを一本化することで、金利面や毎月の負担を軽減できる効果に期待できます。
しかし、毎月支払いが必要なものの中に、クレジットカードのショッピングリボや分割払いもあります。
おまとめローンによって、これらのものも一本化することができれば、さらに大きな負担軽減に期待できるのですが、果たしてショッピングローンについてはおまとめローンで一本化することができるのでしょうか。
- 執筆者の情報
- 名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当
審査通る?借り換えカードローン
カードローン | 実質年率 最短融資 | 特徴のまとめ |
---|---|---|
アイフル | 3.0%~18.0% 最短18分※₁ ※₁お申込み時間や審査状況によりご希望にそえない場合があります。 | ・初めてのご契約で最大30日間利息0円 ・事前診断で融資可能かチェックできる ・原則、自宅・勤務先への連絡なし※₂ ※₂審査状況により実施する場合があります。プライバシーに配慮し、担当者個人名で連絡します。 |
プロミス | 4.5%~17.8% 最短3分※ ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | ・20~30代に人気 ・初めて契約する方は30日間利息0円 ・借入可能かすぐに分かる事前診断でチェックできる |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% 即日融資 ※申込曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱 | ・事前審査結果最短10秒 ・契約機で土日も融資可 ・WEB完結なら電話連絡、郵送物なし ※収入証明を提出していただく場合があります。 |
この記事はこんなひとにおすすめ
今回ご紹介する記事は、こんな人におすすめの内容となっております。
- おまとめローンの利用を検討している人
- クレジットカードのショッピング分もおまとめしたい人
- ショッピングローンをまとめられる商品を探している人
クレジットカードはおまとめローンできる?
クレジットカードには、ショッピング機能とキャッシング機能の2つの機能があります。
まず、ショッピング機能は、買い物などの代金をクレジット会社に立て替えてもらい、それを一括や分割、リボで支払っていきます。
これに対してキャッシング機能は、クレジット会社からお金を借り、それをリボなどで返済していくものです。
ショッピング機能、キャッシング機能は、どちらも利用可能枠の範囲内で自由に使えるものですが、「立て替えてもらうもの」と「貸してもらうもの」というように、意味合いがまったく異なります。
この意味合いの違いから、おまとめローンで一本化できるかどうかが異なり、基本的には一方はおまとめローンの対象となり、もう一方はおまとめローンでは一本化することができません。
ショッピング利用分はおまとめローンできない
クレジットカードのショッピング機能は、クレジット会社から代金を立て替えてもらう機能であり、お金を借りているわけではありません。
そのため、貸金業法に定義されている借入金には該当しません。
消費者金融などで取り扱いのある「貸金業法に基づくおまとめローン」とは、貸金業者からの借入金をまとめる目的に限って年収の3分の1を超えることができるというものです。
つまり、貸金業法上で借入金には該当しないクレジットカードのショッピング機能は、おまとめローンの対象外となってしまい、一本化することができないのです。
ただし、そもそも貸金業法の影響を受けない銀行などの金融機関や、ごく一部の消費者金融ではショッピング利用分についてもおまとめローンの対象となりますので、基本的には「消費者金融のおまとめローンでは」一本化できないと覚えておきましょう。
キャッシング利用分はおまとめローンOK
クレジットカードのキャッシング機能については、クレジット会社からお金を借りることですので、貸金業法が定義する借入金に該当します。
従って、キャッシング利用分については、消費者金融のおまとめローンでも一本化することができます。
また、ショッピング利用分もおまとめ可能な銀行ローンでも、キャッシング利用分を一本化することができますので、キャッシング部分については多くのおまとめローンで対象となります。
ショッピングをまとめるにはカードローンやフリーローン
カードローンやフリーローンは使用目的が自由なので、つまりは他社からの借り入れ(債務)を返済する目的にも使用できるということです。
まれに、借金(債務)の返済には利用できないと定められている場合もありますので、各商品で認められている資金使途には注意してください。
カードローンでまとめる
一番簡単にショッピングをまとめることができるのは、カードローンを利用する方法です。
消費者金融のカードローンであれば、無人契約機を使って即日での契約も可能な上、限度額の枠に余裕があればおまとめ後に追加で借入をすることもできます。
ただし、法律に基づいたおまとめローンとは異なり、消費者金融の一般のカードローンでは総量規制の対象となるため、ショッピングローンが年収の3分の1を超えている場合はまとめることができません。
さらに、消費者金融のカードローンは金利が年18.0%程度となっており、クレジットカードの金利手数料と大差ありません。
そのため、おまとめローンの目的の一つである、金利を抑えるということがほぼできません。
一方で、銀行カードローンを使っておまとめを行う場合は、年15.0%程度の金利となることから、多少ではありますが金利負担の軽減に期待できます。
カードローンでまとめる場合は、銀行カードローンの利用をおすすめします。
ただ、現在の銀行カードローンは自主規制で総量規制と同等の規制をしていますので、銀行カードローンにおいてもショッピングローンが年収の3分の1以上あると、まとめられない可能性があります。
フリーローンで通常申し込み
フリーローンは何に使用してもよいローンですので、
- 他社からの借入
- ショッピング枠の残高
のすべてを1つの借入にまとめることが理論上は可能です。
また、消費者金融カードローンよりも金利がかなり低いものが多いため、フリーローンでおまとめすれば毎月の利息もかなり少なくすることができます。
しかし、貸金業法に基づくおまとめローンを行う状態ということはすでに消費者金融などの貸金業者からの借入が複数本ある状態です。
そのような人は現実的に銀行のフリーローンに通過することが難しいという側面があります。
なお、フリーローンによっては他債務の返済、つまりはおまとめローンとして利用することを禁止しているものもありますので融資対象となる資金使途は確認するようにしましょう。
銀行審査に通らないときは
(手順)
1.大手の消費者金融でショッピング枠の残高分の借入を行い、ショッピング枠の支払いを行う 2.使用しているクレジットカードにキャッシング枠を作成し、そこからショッピング枠の支払いを行う 3.中小の消費者金融でショッピング枠相当分の借入を行い、ショッピング枠の支払いを行う 4.すべての貸金業者からの借入金を貸金業法の基づくおまとめローンでまとめる |
1の審査が通過できない場合は2へ、2でも通過できない場合には3という順番に申し込みを行います。
その後、4にておまとめを行うことができます。
ただし、これらの方法はショッピング枠の支払いに充てるためのお金を借りる前の段階で、ショッピング枠相当額の金額が他社からの借入額との合計で年収の3分の1以内に収まっている場合に限って使用することができる方法です。
すでに年収の3分の1相当額を他社から借りてしまっている状況では、新たな借入を行うことはできないため、銀行のフリーローンへ申し込むしかなく、ここで審査に落ちてしまうとショッピング枠をまとめる方法はありません。
リボ払いからおまとめローンは可能?
お買い物をする際に、限度額の範囲内で毎月定額を支払っていくショッピングリボですが、リボ払いもおまとめは可能なのでしょうか?
ショッピングリボは不可
リボ払いは、消費者金融の貸金業法に基づくおまとめローンではまとめることができません。
このローンは、あくまでも「現金を借りた」借入金をまとめるためのローンです。
しかし、銀行のカードローンやフリーローン、専用のおまとめローンであれば、ショッピングリボでもまとめることは可能ですし、ごく一部の消費者金融おまとめローンでも可能です。
基本的にはショッピングリボをおまとめローンで一本化することはできませんが、借入先や商品によっては可能ですので、ショッピングリボは絶対にまとめられないというわけではありません。
クレジットカードをおまとめするならアイフル
ここまで、ごく一部の消費者金融おまとめローンでは、ショッピングローンやショッピングリボもおまとめローンで一本化できるとお伝えしてきました。
それが、大手消費者金融の1つであるアイフルです。
そのため、他社のカードローンなど借入金だけでなく、クレジットカードのショッピング利用代金についても消費者金融で一本化したい場合は、アイフルの利用を検討しましょう。
リボ払いのおまとめOK
アイフルには「かりかえMAX」と「おまとめMAX」という2つのおまとめローンがあります。
これらの違いは、はじめてアイフルを利用する人は「かりかえMAX」、過去にアイフルを利用したことがある、または現在もアイフルを利用している人は「おまとめMAX」というように、アイフルを利用したことがあるかによって商品が異なるだけです。
それ以外は商品による違いはなく、「クレジットカードのショッピング債務も借換えの対象」と明記しています。
また、銀行の借入債務についても借換えの対象となっていますので、他の消費者金融とは異なり、本当の意味で債務の一本化が可能です。
アイフルおまとめローンの特徴
銀行やクレジットカードのショッピング債務までもまとめられるアイフルのおまとめローンでは、どのような条件で借りられるのでしょうか。
アイフルおまとめローンのスペックは、以下のようになっております。
貸付対象者 | 満20歳以上の定期的な収入と返済能力を有する方で、アイフルの基準を満たす方 |
---|---|
貸付金額 | 1万円~800万円 |
貸付利率 | 年3.0%~17.5% |
遅延損害金 | 年20.0% |
返済方式 | 元利定額返済方式 |
返済回数 (返済回数) | 最長10年(120回) |
担保・保証人 | 不要 |
アイフルのおまとめローンでは、最大で800万円という高額な借入も可能であり、最長で10年という長い期間をかけて返済していくことも可能です。
なお、「おまとめMAX」では、他社債務だけでなくアイフルからの債務(借入)についても借換えの対象となっております。
アイフルのおまとめローンは土日でも対応してくれる?
アイフルは、土日や祝日でもカードローンの即日融資が可能ということもあり、審査部署は営業しています。
そのため、土日や祝日であっても、おまとめローンを申し込むことができ、審査もしてくれます。
また、契約は無人契約機でも可能ですので、土日や祝日でもおまとめローンの契約手続きを行えます。
融資後は、翌営業日にアイフルが顧客に代わって振込(顧客名義で振込みます)することもありますが、利用者が融資金を持って自ら借換え対象ローンの返済を行います。
なお、利用者が借換え対象ローンの返済を行った場合、間違いなく返済したことをアイフルに証明する必要があります。
その際、返済後の残高がわかる書類(利用明細書、解約証明書など)を後日提出することになりますので、返済した時の書類は保管しておきましょう。
クレジットカードのおまとめに使える銀行ローン
銀行系のローンであれば、基本的にクレジットカードのショッピング債務でさえもまとめることができます。
ですが、一部のローンでは借換え(おまとめローンとしての利用)やクレジット債務の借換えを禁止しているものもあります。
ここでは、クレジットカード債務のおまとめに利用できる人気の銀行ローンを紹介していきます。
イオン銀行のイオンアシストプラン
イオン銀行のフリーローン「イオンアシストプラン」は、使用目的を問わないフリーローン(事業性資金は対象外)ですし来店不要でネット完了できますので、忙しい人でも安心です。
金利もネット銀行ならではの低水準であり、おまとめによる負担軽減に大きな期待を持つことができます。
では、イオン銀行のフリーローン「イオンアシストプラン」の基本スペックを見ていきましょう。
貸付対象者 |
|
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貸付金額 | 10万円~700万円(10万円単位) |
貸付利率 | 年3.8%~13.5% |
遅延損害金 | 年14.6% |
返済方式 | 元利均等返済 (ボーナス返済の併用も可) |
返済回数 (返済回数) | 1年以上8年以内(1年単位) |
担保・保証人 | 不要 (保証会社が保証) |
利用できるのは前年度の年収が200万円以上という条件はありますが、最も高い金利でも年13.5%というのは魅力です。
ただし、利用にあたっては印紙代の他に2,500円(税抜き)の事務手数料もかかりますので、契約時は多少負担が多くなってしまいます。
じぶん銀行のカードローン
じぶん銀行のカードローンには、auの携帯を使っているauユーザーだけが利用できる借り換えコースがあります。
通常のカードローンよりも低金利ですので、auユーザーであれば是非利用したいものです。
では、じぶん銀行カードローン「借り換えコース」の基本スペックを見ていきましょう。
貸付対象者 |
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貸付金額 | 100万円~800万円 (10万円単位) |
貸付利率 | 年1.7%~~12.5% |
遅延損害金 | 年18.0% |
返済方式 | 残高スライド返済方式 |
利用期間 | 1年 (自動更新) |
担保・保証人 | 不要 (保証会社が保証) |
このように、借り換えコースでは最大でも年12.5%という非常に低金利が適用され、審査によっては一桁台の金利となる可能性もあります。
ただし、契約できる限度額は最低100万円となっていますので、借りすぎには十分気をつけなければなりません。
住信SBIネット銀行のフリーローン
住信SBIネット銀行といえば、カードローンが有名ですが、目的ローン(フリーローン)も魅力的な商品内容となっています。
ネット銀行ということもあり、手続きはネットだけで完了し、金利も低水準です。
また、フリーローンは利用のために見積書などの資金使途を証明する書類が必要となるのが一般的です。
しかし、住信SBIネット銀行のフリーローンでは、基本的に資金使途を証明する書類は不要としていますので、他のフリーローンと比べて少ない書類で利用できることも魅力です。
では、住信SBIネット銀行の目的ローン(フリーローン)のスペックを見ていきましょう。
貸付対象者 |
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貸付金額 | 10万円~1,000万円 (1万円単位) |
貸付利率 | 年4.775%~12.0% |
遅延損害金 | 年14.0% |
返済方式 | 元利均等返済 (ボーナス返済不可) |
返済回数 (返済回数) | 1年以上10年以内 (1ヶ月単位) |
担保・保証人 | 不要 (保証会社が保証) |
このように、基本的なスペックでも低金利で有利なおまとめに期待できます。
さらに、住信SBIネット銀行に住宅ローンやカードローンがあるなど、所定の条件を満たせば最大年1.0%の金利優遇が受けられます。
すでに住信SBIネット銀行と取引している方は、フリーローンにおいても利用を検討してみても良いでしょう。
東京スター銀行はクレジットカードのおまとめNG
東京スター銀行が以前提供していた「スターワンバンクローン」というおまとめローンであれば、ショッピング枠でもおまとめ可能でした。
しかし、「スターワンバンクローン」という商品は、現在では販売を中止しており、その後継商品として「スターワン乗り換えローン」というおまとめローンを提供しています。
「スターワン乗り換えローン」へと変わっても、利用できる人の基本的な条件は変更していませんが、資金使途については変更となっており、以下の使い道にのみ利用できます。
- 申込者本人に対する金融機関(銀行・信用金庫・信用組合・労働金庫・農業協同組合・信販会社・カード会社・消費者金融会社等)の無担保個人向けローンの借り換えおよびおまとめ
※ただし、、東京スター銀行が融資する無担保個人向けローンの借り換えは不可
このように、「スターワン乗り換えローン」の借り換えの対象となっているのは、ローン、つまり借入金のみとなっており、借入金ではないクレジットカードのショッピング枠は対象外になってしまいます。
東京スター銀行といえば、銀行の中でもおまとめローンが有名な銀行ですが、商品の改定によってクレジットカードのキャッシング枠については借り換えできても、ショッピング枠については借り換えできなくなっていることに注意しなければなりません。
他社のおまとめローンでもおまとめできない
おまとめローンとして利用できるのは、なにもカードローンやフリーローンなどの無担保ローンだけではありません。
おまとめローンの中には、不動産を担保にして高額で低金利な借り入れができるものもありますし、不動産担保ローンをおまとめローンとして利用することも可能です。
しかし、これらのような有担保ローンでおまとめした場合、東京スター銀行の「スターワン乗り換えローン」では借り換えすることができません。
先ほど紹介した「スターワン乗り換えローン」の資金使途を見てもわかるように、借り換えの対象となるのは「無担保」のローンです。
つまり、他社の不動産を担保にするおまとめローンや不動産担保ローンまでは借り換えすることができず、それは別口で返済していかなくてはなりません。
とはいえ、「スターワン乗り換えローン」の金利は年12.5%であり、不動産を担保にして借りるとそれよりも低金利なことが一般的ですので、むしろそれらのローンで一本化したほうがメリットが大きいということになります。
大事なのは、特定の商品だけで考えるのではなく、状況に合わせて最もメリットのあるおまとめをすることです。
東京スター銀行の「スターワン乗り換えローン」は確かに魅力的なおまとめローンなのですが、すべての人が最大限のメリットを得られるわけではありませんので、あくまでも選択肢の1つとして検討しましょう。
おまとめローンの審査基準
おまとめローンの審査基準は、カードローン審査にプラスαの審査が加わると考えれば分かりやすいかと思います。
カードローン審査は個人信用情報、勤務先、勤続年数、年収といった属性情報を点数化するスコアリング審査を行い、合格点に達した場合には審査通過となります。
おまとめローンの審査には、ここにまとめるローンの返済状況という要素が加わります。
まとめるローンの返済状況に恒常的に遅れがある場合には、おまとめ後も返済に遅れが生じる可能性があるため審査には通過できないでしょう。
また、返済金額が年収の何%になるか、一定額以上の年収が必要という項目が条件となることもあります。
このように、おまとめローンでは個人情報だけでなく、これまでの返済履歴についても厳しくチェックされますので、カードローンのように簡単には審査通過することができません。
審査通る?借り換えカードローン
カードローン | 実質年率 最短融資 | 特徴のまとめ |
---|---|---|
アイフル | 3.0%~18.0% 最短18分※₁ ※₁お申込み時間や審査状況によりご希望にそえない場合があります。 | ・初めてのご契約で最大30日間利息0円 ・事前診断で融資可能かチェックできる ・原則、自宅・勤務先への連絡なし※₂ ※₂審査状況により実施する場合があります。プライバシーに配慮し、担当者個人名で連絡します。 |
プロミス | 4.5%~17.8% 最短3分※ ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | ・20~30代に人気 ・初めて契約する方は30日間利息0円 ・借入可能かすぐに分かる事前診断でチェックできる |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% 即日融資 ※申込曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱 | ・事前審査結果最短10秒 ・契約機で土日も融資可 ・WEB完結なら電話連絡、郵送物なし ※収入証明を提出していただく場合があります。 |
借入5件以上でもまとめられる?
おまとめローンは、多重債務となっている人を救済する目的を持っています。
しかし、他社借入が5件(カードローンやフリーローンのみ)をまとめるといった状況では、審査通過することはかなり厳しいです。
その理由としては、そもそも返済が遅れがちになっている可能性が極めて高いこともありますが、借入の計画性についても疑問を持たれてしまいます。
無計画な借り入れをしている人は、おまとめローンを利用することによって借金が少なくなったと勘違いし、さらに借金を重ねようとする傾向があります。
おまとめローンを融資する側にしてみれば、高いリスクをとってまで高額な融資をして、その後にさらなるリスクを負うのはたまったものではありません。
いくら多重債務者の救済といっても、高すぎるリスクを負うことはできませんので、高い確率で審査落ちとなります。
同じように、クレジットカード債務のみで5件あるケースでも、支払いを滞納している可能性は高く、ましてやそのほとんどがショッピングリボであれば、カードローンと同じリスクがあると判断します。
おまとめローン利用に為の条件に、借り換えしたローンまたはカードの解約がつくこともありますが、おまとめローン利用中でも借り入れやクレジットカードの新規作成は不可能ではありません。
会社が多くの不良債権を抱えてまで救済してくれるようなボランティア精神豊富な会社はありませんので、おまとめ対象の債務が5件以上など、あまりにも多い場合は審査落ちという結果になってしまう可能性が高くなります。
消費者金融と銀行の選び方
おまとめローンを提供しているところは、大まかに消費者金融と銀行(信用金庫や労働金庫などを含む)の2つに分かれます。
まず、消費者金融のおまとめローンは、一般的に貸金業者からの借入金しか一本化することができず、金利は借入額100万円以上で年15.0%、借入額100万円未満で年18.0%と利息制限法の上限ギリギリとなっていることが多いです。
しかし、審査通過率は比較的高く、銀行では借りられない人でも審査通過できる可能性があります。
次に銀行のおまとめローンは、借入金だけでなくクレジットカードのショッピング代金までも一本化できるのが一般的であり、金利も年15.0%以下となっていますが、審査通過率は低いです。
このように、消費者金融と銀行とでは、それぞれに異なる特徴があるのです。
人によって、おまとめローンに何を求めるかは違い、金利を重要視する人もいれば、とにかく一本化するために審査通過率を重要視する人もいます。
また、一本化したい債務が借入金だけなのか、それともショッピング利用代金までも含めたいのかも、人によって違いますので、一概にどちらを選んだほうがいいとは言えません。
おまとめローンを選ぶ際は、まず自分がおまとめローンに対して何を求めているのかを考え、それによって消費者金融を利用するのか、それとも銀行を利用するのか、という大まかな仕分けを行い、次の段階として具体的にどこを利用するのかを選ぶと良いでしょう。
ここで注意して欲しいのは、口コミだけを見て判断しないようにすることです。
確かに、口コミは貴重な情報源なのですが、口コミを投稿している人とまったく同じ状況ということはなく、多少なりとも違う状況で審査を受けることになります。
そのちょっとした違いで、審査通過か審査落ちに分かれることもありますし、口コミだけではすべての情報を得ることはできません。
口コミはあくまでも参考程度とし、あとは自分の重要視することや利便性などからおまとめローンを選ぶようにしましょう。
おまとめローン後にクレジットカード利用
クレジットカードをおまとめローンで一本化することに成功したとしても、返済中にまた利用したくなることもあります。
では、おまとめローン後にクレジットカードを再利用することで、どんな影響を受けるのでしょうか。
おまとめ後でもクレジットカードは使える?
そもそも、おまとめローンによってクレジットカード債務を一本化した場合、そのクレジットカードを再度利用することはできるのかという疑問を持つ人も多いです。
それにはまず、おまとめローンを利用した際の条件によって少し状況が違います。
おまとめローンを利用するために、一本化したクレジットカードの解約が条件となった場合、解約証明書などの書類を提出しなければなりませんので、解約しないという選択肢はありません。
当然のことですが、解約したクレジットカードは使うことができませんので、使いたい場合はもう1度新規申し込みしなくてはなりません。
新規申し込みの審査では、おまとめローンを利用していることも確認され、その返済履歴も見られますが、ショッピング枠についてはそこまで影響が出ることはありません。(ショッピングリボは利用できない可能性があります。)
おまとめローンは総量規制の対象となりますが、規制の借入残高にはカウントされますので、キャッシング枠については、おまとめローン残高が総量規制をオーバーしていれば付けることはできません。
総量規制をオーバーしていない場合でも、おまとめローンの利用は過去に多重債務となったことを意味しますので、キャッシング枠を付けられない場合が多いです。
クレジットカードの解約が条件となっておらず、契約はそのまま残しているという場合は、利用可能枠の範囲内で再度利用することは可能です。
しかし、カードの途上与信や更新審査の時にカード会社がおまとめローンの利用を確認すると、利用可能枠が減額または新規利用停止となる可能性があります。
契約がある以上は利用も可能なのですが、契約するカード会社によって対応が異なるため、時間差で利用できなくなる可能性があります。
クレジットカードの解約は必要?
おまとめローンの利用にクレジットカードの解約条件がない場合、多くは今後の利便性や緊急時のために契約は残しておきます。
しかし、おまとめローンによって負担が軽くなると、あたかも債務が少なくなったかのように錯覚し、「以前は月にこれくらいまで払えていたから、そこまでなら利用できる」と再利用する人も少なくありません。
これを防ぐためにも、おまとめローンによって一本化したクレジットカードは解約しなければなりません。
確かに、利便性や緊急時のことを考えると、1枚はクレジットカードを持っていたほうが良いのですが、せっかくおまとめローンを利用できたのに、また多重債務となるのは絶対にあってはなりません。
そのためにも、クレジットカードは解約し、おまとめローンを完済するまでは現金主義者としての生活に慣れながら、ローンやクレジットカードとの向き合い方を真剣に考えるようにしなくてはなりません。
クレジットカードの恐怖
クレジットカードを1枚持っているだけで、財布に現金がなくても買い物をすることができますし、ATMからお金を借りることもでき、そのカードだけで数十万円の取引も可能になります。
だからこそ、利用者は金銭感覚を狂わせてしまいやすく、請求書が届いてから「今月は使いすぎてしまった」と後悔する人も少なくありません。
また、カードローンと同じような特性を持つショッピングリボは、さらに金銭感覚を狂わせてしまう可能性が高く、それによって借金地獄と同じ状況に陥ってしまいます。
これはおまとめローンを利用する人に限った事ではなく、誰にでも起こってしまうことです。
クレジットカードは非常に便利で使い勝手の良いカードなのですが、だからこそ利用者が使い方をきちんと考えなければなりません。
便利なクレジットカードを、恐怖のクレジットカードにするのは、ほかでもない自分なのです。
クレジットカードは総量規制の対象外
ここまでお伝えしていますように、クレジットカードのショッピング枠については借入金ではないため、借り過ぎを防止する総量規制の対象にはなりません。
とはいえ、ショッピング枠についてなにも規制がないのかというと、そうでもありません。
クレジットカードのショッピング枠においては、支払可能見込額から適正な金額を設定するよう義務付けられています。
しかし、総量規制以上の規制がかかっているわけではありませんので、1枚のカードで大きな限度額となっていることや、一人で何枚もカードを持っているのが現状です。
こうした現状も、クレジットカードのショッピング枠で多重債務となる人が多い原因であり、言ってしまえばキャッシング機能よりも恐怖となる存在となっています。
このような状況を踏まえ、どのようにクレジットカードと向き合っていけば良いのかというと、不要なクレジットカードや枠を持たないようにすることや、ガソリンや公共料金の決済など特定の目的のためにだけ使用するというように、利用者自身が管理していくしかありません。
「限度額が大きいから使いすぎてしまった」や「便利だからついつい使ってしまう」というのは、利用者が管理できていない証拠であり、無計画に使っていることの言い訳に過ぎませんので、節度ある使い方をしなくてはなりません。
リボ払いは借金地獄の代名詞
リボ払いとは、お買い物をした際に、お買い物代金を毎月定額で支払っていくという契約です。
例えば、3月に3万円買いものをした場合には、1回払いであれば後日3万円が一括請求されます。
2回払いであれば1万5千円となり、その間、他の買い物にクレジットカードを利用すれば1万5千円に他の利用代金が加算され請求されます。
しかし、リボ払いで毎月1万円というコースを選択した場合には、3月の買い物をリボ払いで3万円行ったあと、4月にリボ払いで5万円買い物を行っても毎月支払い額は1万円となり、買い物の残金がゼロになるまで毎月リボ払いで選択した金額分だけ支払っていくことになります。
通常の分割払いが、2回とか3回とか支払回数に応じて毎月の支払額が変動するのに対して、リボ払いは毎月の支払額に応じて返済回数が決定し、買い物を行うごとに期間が延びていくという方法です。
このような最小限度額だけを毎月支払うことを「ミニマムペイメント」などと言います。
ほとんどのクレジットカードでリボ払いの金利は年15.0%となっており、ミニマムペイメントはお買い物代金の残高が多くなればなるほど、ただ金利を支払っているだけのような状況になることもあり、カード地獄の代名詞ともいわれます。
クレジットカードをまとめたい人のQ&A
最後に、クレジットカードの利用代金をまとめたい人が持つ疑問にお答えしていきたいと思います。
①クレジットカードのキャッシングをおまとめローンとして使うことはできる?
人によって、クレジットカードのキャッシング枠が50万円を超えていることもあります。
もしも、おまとめする債務の総額が、キャッシング枠の範囲内となっていれば、それをおまとめローンとして利用することも可能です。
ただ、こうしたことができる人は、総量規制の対象となる借り入れがなく、あるのはクレジットカードのショッピング債務だけだという人でしょう。
他社で借り入れを行っている人は、キャッシング枠では収まらないほどの借入金があり、おまとめローンとして利用するには足りません。
また、キャッシング枠でおまとめできたとしても、金利は同程度となることから、金利面でメリットを受けることはできないでしょう。
おまとめローンの最大のメリットは、金利低減による負担の軽減ですので、できるだけ低金利なもので行うことが望ましいです。
②プロミスではクレジットカードはおまとめできない?
プロミスでは「他の貸金業者からの借入金返済に限ります」となっています。
つまりキャッシング枠はまとめられるが、ショッピング枠についてはまとめることができないということです。
ショッピング枠についてもおまとめしたい場合は、それが可能なアイフルのおまとめローンか、銀行ローンで行うことをおすすめします。
③フリーターでも通るおまとめローンはある?
おまとめローンによって、利用できる人の条件は異なります。
一般的に、消費者金融おまとめローンや銀行カードローンは、収入があればフリーターでも申し込みは可能です。
銀行のフリーローンやおまとめローンでも申込可能なものもありますが、一部の商品では年収の条件や勤務形態の条件があるものもあります。
そのため、商品概要説明書に記載されている対象者を見て、フリーターでも借入OKなのかを確認しましょう。
ただ、申し込みできるのと、審査通過できるは別の意味であり、勤続年数が短いなどで審査落ちするケースも多いのが現状です。
フリーターでも審査通過できる可能性があるのは、中小消費者金融が提供するおまとめローンですので、そちらを検討してみるとよいでしょう。
④おまとめローンは審査が甘いって本当?
おまとめローンは、カードローン審査の内容に加え、他社借入やクレジットカードの利用状況を厳しくチェックしますので、決して甘いものではありません。
しかし、おまとめローンの中には審査通過率が高いものもあり、それが中小消費者金融のおまとめローンです。
中小消費者金融の審査は、大手のようなスコアリングによるものではなく、担当者が判断しています。
利用したことがある人は、「細かいところまでしつこく質問された」や「家族のことまで質問された」などと審査方法を疑問視する声もありますが、大手では通らなかったのに通過することができたという人も多いです。
中小消費者金の場合、ヤミ金の存在に注意しなくてはなりませんが、審査通過率を重視する人は中小消費者金融の利用も検討してみてください。
⑤複数のカード会社を利用限度額まで使っていてもおまとめはできる?
複数のカードを限度額いっぱいまで利用していたとしても、おまとめローンで一本化することは可能です。
しかし、おまとめローンはそれぞれに融資限度額が設定されていますので、おまとめに必要な金額が融資限度額の範囲内となっていなければなりません。
また、いくらおまとめローンが総量規制の対象ではないといっても、年収を遥かに超える金額まで貸してくれるわけではありません。
今の年収から、どのくらいの割合で返済していくのか、という返済負担率も大事です。
高額なおまとめになったとしても、それに見合うだけの年収や返済負担率であれば、十分におまとめできる可能性はあります。
逆に、年収の割に返済額が多いなどで返済負担率が多くなってしまえば、おまとめできる可能性は低くなります。
まとめ
おまとめローンでクレジットカードのショッピング利用代金を一本化するためには、借入先の選定が大事です。
一般的に、消費者金融のおまとめローンは貸金業者からの借入金しかまとめられないため、借入金ではないショッピング代金は借り換え対象外となります。
一方で、銀行のカードローンやフリーローン、おまとめ専用ローンでは、借入金だけでなくショッピング代金についても借り換え対象となっていることが一般的です。
消費者金融のカードローンでれば、ショッピング利用代金もまとめることはできますが、今度は総量規制の影響により十分な金額借りられない可能性があります。
従って、クレジットカードのショッピング利用代金をまとめたい場合は、銀行ローンを利用するようにしたほうが良いということになります。
ただし、この記事で紹介しました東京スター銀行の「スターワン乗り換えローン」のように、ショッピング代金は対象外となっているものもありますし、債務の借り換え自体を禁止しているものもあります。
利用の際は、必ず商品概要説明書を見て、融資対象となっているかを確認してから申し込むようにしましょう。
この記事の執筆者
手塚 龍馬
1982年生まれ33歳
成蹊大学卒業後、地方銀行へ就職。
個人、法人への営業担当として8年勤務し、預金業務、融資業務を行い、住宅ローン、自動車ローン、フリーローン、カードローン、事業性ローンなどを7年行う。
保険業務、投資信託販売業務なども多数取り扱いを行う。
現在は飲食店経営の傍ら、金融関係のライター活動も行っている。
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