バイトしていない無職の学生でもお金を借りることはできるの?
アルバイトしていない学生がお金を借りることを考えること自体、ちょっと間違っていますよね。
お金を借りたらどうやって返済するのですか?
返済するあてがないのにお金を借りようとするのは、いくら学生でも許されることではありません。
もちろん長期滞納してしまえば、金融事故として信用情報にキズがついてしまいます。
しかしそうは言っても、実際問題としてバイトをしていなくてもお金が必要になることも、多々あります。
そこで今回は、バイトをしていない無職の学生でもお金を借りられるかについて、説明していきたいと思います。
この記事はこんなひとにおすすめ
今回ご紹介するのは、以下の人におすすめの内容になります。
- バイトをしていないがお金を借りたいと考えている学生の人
- バイトをしていると嘘を付いてお金を借りるとどうなるかが気になる人
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
バイトしていない学生がお金を借りる?
高校卒業して大学や短大・専門学校に進学した学生でも、サークル活動や友達同士の飲み会でお金が必要になることは出てきますよね。
親からの仕送りで生活し、1から10まで全部親に頼っていながらお金が足りなくなるとは、無計画にも程があります。
友達が持っている薄型テレビやゲーム機が欲しいとなっても、親からの仕送りだけで買うことはできません。
本来であれば、生活費にいくらかかるのか、自由に使えるお金がいくらあるのか、残った金額を次の仕送りまでの日にちで割り算して計算しなければなりません。
1日500円で生活費を賄うことができたらギリギリ買えるかな、頑張って貧乏飯でも食って買ってしまおうと考える学生もいることでしょう。
しかしせっかく計画的に貧乏生活をしようとしても、急に友達からの誘いがかかってしまった。飲み会だ、コンパだ、と容赦なく今まで立てた計画が壊れてしまいます。
そうなると次の仕送りまでのお金がない、となりますよね。
勉強に忙しくてアルバイトしている暇がないんだよね、はもっともです。
学生は勉強するのが本分ですから、勉強そっちのけでアルバイトに精を出すのは感心しません。
しかし手元に残ったお金はごくわずか。
どうやって生活すれば良いのだと頭を抱える学生も少なくありません。
【基本】バイトしていない学生は借り入れできない
学生が借り入れを検討するときに覚えておかなければならないのは、バイトをしていなければ基本的には借り入れできないということです。
アコムやプロミスでは法律で禁止されている
アコムやプロミスといった消費者金融は、スムーズに融資をしてくれるような印象がありますが、そんな消費者金融でもバイトをしておらず収入のない人に対しては融資をしていません。
もちろん、ただいじわるで融資をしないわけではなく、消費者金融は法律で収入がない人に対する融資を行うことを禁止されているのです。
消費者金融は貸金業者という業態ですが、貸金業者が守らなければならない法律に貸金業法というものがあり、そこには「総量規制」という規制があります。
総量規制は、「貸金業者は申し込み者の年収の3分の1を超える金額の融資を行ってはならない」という内容の規制です。
アルバイトをしておらず収入がないということは、消費者金融で融資可能な金額は0円×1/3=0円ということになりますよね。
もちろん銀行カードローンでも無理
それでは銀行カードローンで融資を受けようかと考えてみたとしても、一般的に消費者金融よりも厳しめに融資を行うことの多い銀行カードローンで、無収入の人が融資を受けられる道理はありません。
銀行カードローンの審査では、「継続的な返済能力」を厳しくチェックされるので、バイトをしておらず収入がなければ門前払いとなってしまいます。
学生がお金を借りたい場合は、基本的にはアルバイトなどで定期的な収入があることが大前提となってくるでしょう。
学生ローンは収入なしで借りれることもある
勉強が本分の学生であっても、お金を借りたい場合は定期的な収入があることが求められますが、学生ローンであれば収入なしで借りられる可能性もあります。
親を連帯保証人につける
収入なしの状態で学生ローンから借り入れを行うためには、親を連帯保証人につけるといいでしょう。
学生ローンの業者としても、親が連帯保証人になってくれることで貸し倒れの可能性がほぼなくなるので、安心して融資を行えるようになります。
学生としては、親に連帯保証人を頼まなければならないのが一番の関門かもしれませんが、きちんと返済することを約束すれば親も納得してくれるのではないでしょうか。
仕送りを収入とみなしてくれるところで借りる
一人暮らしをしている学生であれば、親から仕送りを受けている人も多いことでしょう。
そのような場合、仕送りとは言え毎月定期的な収入があることになります。
仕送りを収入と見なすかどうかは業者によって異なりますが、収入と見なしてくれるところであれば、仕送りを元手にしてお金を借りられるでしょう。
バイトしていると嘘をついてはダメ
バイトをしていなければお金は借りられないけれど、自分はバイトをしていないという学生のかたは、苦しまぎれに「バイトをしています」という嘘をついて借り入れを申し込むことがあります。
しかし、申し込み時に嘘をつくことは厳禁です。
学生ローンは在籍確認なしのことがある
お金を借りるには在籍確認が欠かせません。
在籍確認は、お金を借りる際に審査の一環として行われる作業です。
お金を貸してもきちんと返済してくれるのか、間違いなくアルバイトをしているのかを確認するために、アルバイト先に電話して仕事の状況を確かめるのです。
しかし在籍確認は必ずしなければならないかと言うと、必ずしもそういうわけでもありません。
学生ローンを扱う消費者金融の中には在籍確認をしないで、学生証と保険証だけでお金を貸している消費者金融もあります。
親の仕送りで学校に通っているくらいなのだから、万が一返済できなくなったとしても親元に連絡すれば返済してくれるのではないか、と業者は考えるわけですね。
バイトしていない学生で、どうしてもお金を借りたいと言うなら、親の仕送りでの返済が可能かどうか電話で確認してみましょう。
なお親の仕送りだけで返済することを考えると、それほど多くの金額を借りることはできませんよ。
一般的に学生ローンは10万円未満の借り入れです。
社会人になれば10万円はそれほど大きな金額ではありませんが、仕事をしていない学生にとって10万円は大金です。
しかも親の仕送りで返済することを考えると、学生ローンでお金を借りれたとしても5万円程度に落ち着くのが普通です。
嘘をついて借りると…
上述したように学生ローンでは在席確認が行われないこともあるので、嘘をついてお金を借りられてしまう可能性があります。
しかし、返済に充てるお金を捻出できないような状態でお金を借りたとしても、のちのち生活がひっ迫してしまうことは目に見えています。
学生ローンの金利は決して低いわけではないので、毎月継続して返済を行っていけば、その負担は家計をじわじわ苦しめることになるでしょう。
「十分な返済能力があるうえでの融資」という前提を無視しているわけですから、ある意味では当然の帰結とも言えます。
嘘がバレると…
学生ローン業者としても、「この学生は収入がないのに嘘を付いて申し込んでるな…仕方がない、今回は貸してやるか」と温情でお金を貸してあげているわけではありません。
そのため、万が一融資後に嘘を付いていたことがバレてしまえば、一括返済などの厳しい措置を学生に求めることになります。
分割ですら返済が厳しい状況で一括返済を求められてしまうというのは、非常に厳しいことですよね。
ただしそれはすべて自分の蒔いた種なので、受け入れるしかありません。
万が一返済ができなければ親に連絡が行われて、自分の行ったことが親にバレてしまう可能性もあるのです。
こういったリスクのことを考えると(もちろんモラルの観点でも)、嘘をついてお金を借りようとするのは、避けるべきですね。
バイトしていない学生でも借りれるケース
バイトをしていない学生でもお金を借りられる例外的なケースもいくつかありますので、それらのケースを以下で紹介していきましょう。
運転免許証を取得したい場合
運転免許証を取得したい場合は、運転免許ローンが利用できます。
運転免許を取得しようと考えるのは比較的若い世代が多く、安定した収入がないことも多いため、申し込み条件として「安定した収入」が求められないローンも多々あるのです。
ただし20歳未満の人が利用する場合は、親権者の同意が必要になるので、その点には注意しておきましょう。
旅行に行きたい場合
旅行に行きたい場合は、トラベルローンというローンが利用できますが、トラベルローンにも安定した収入がなくても利用できるものがあります。
旅行は定期的に行われるものではなく、1回分の支払いであればバイトなどで収入を得ていなくても何とか支払えるだろうと判断されるんですね。
最大で36回払いなどの分割払いとなりますが、分割回数が増えるほど手数料の支払いが増えることになりますので、毎月の支払い金額と総支払い額のバランスに気を付けながら、支払い回数を選ぶようにしましょう。
就職が決まっている場合
現在は収入がないけれども、来春から就職することが決まっているというかたであれば、内定者向けローンが利用できます。
今後定期的な収入を得られることが決まっているので、借り入れに対する返済はその収入で行ってくださいね、ということですね。
実際に就職して収入を得られるようになるまでには、毎月の返済は利息分だけでOKなローンも多いので、安心して利用できます。
クレジットカードでのキャッシング
バイトをしていないとクレジットカードを所有するのは難しいですが、家族カードであれば持てる可能性はあります。
家族カードは本カードに紐づいて発行されるクレジットカードであり、通常のクレジットカード同様にショッピング枠もキャッシング枠も利用できるので、キャッシング枠を利用して借り入れを行えるでしょう。
ただし、家族カードで利用した分の請求はすべて本カードの会員に行われますし、どのように利用したかはすべて筒抜けです。
度を越した借り入れを行ってしまうと、家族カードでのキャッシングを禁止されてしまう可能性があるかもしれないので、借り入れは節度を持って行うようにしましょう。
無職の学生がお金を借りる方法のQ&A
では最後に、無職の学生がお金を借りる方法についてよくある質問に、Q&A形式でまとめてお答えしていきましょう。
①バイトしていなくても奨学金は借りられる?
A.可能です
学費や入学金に充てるために奨学金の利用を検討している学生の人は多いと思いますが、奨学金はバイトをしていなくても利用可能です。
奨学金の返済は卒業して就職した後に行われるので、学生の間の収入は求められない方です。
大学・専門学校等での学業の成績次第で、返済が免除されたり軽減されたりする奨学金もありますので、勉学に励んで将来の自分を少しでも助けてあげられるようにしたいですね。
②未成年者が親に内緒で借りる方法はある?
A.金融機関を利用する限りありません
金融機関から融資を受けようと思う限り、未成年者が親に内緒でお金を借りる方法はありません。
未成年者が融資を受ける場合は、親権者等の保護者が連帯保証人にならなければいけないからです。
未成年者が親に内緒でお金を借りたい場合は、友人や親せきなどの周囲の人を頼るのが現実的でしょう。
③審査なしで貸してくれる学生ローンはある?
A.在席確認がなしのことはありますが審査なしはありえません
学生ローンに限らず、審査なしで融資を行ってくれるようなローンは存在しません。
(結果として)在席確認をせずに融資を行ってくれる学生ローンはありますが、それは「審査をしない」とうわけではありません。
「審査なしで融資を行います」と謳っているローン業者があるとすれば、それは間違いなく闇金などの違法業者なので、絶対に利用してはいけません。
④卒論や就活が忙しくて家賃が払えない…貸してくれるところはある?
A.内定者ローンの利用を検討してみましょう
卒論や就活が忙しいということはバイトもあまりできないということだと思いますので、一般的なローンを利用するのは厳しいと思います。
就職先が決まっており卒論が忙しいという場合は、内定者ローンを利用して家賃を払えないかを考えるのは有効な方法でしょう。
まだ就活も終わっておらず、内定者ローンも利用できなさそうな場合は、管理会社や大家さんに家賃の支払いを少し待ってもらえるように交渉するしかないかもしれません。
⑤無職の学生が借りる時の保証人はだれでもいい?
A.原則として親権者が保証人になる必要があります
学生の保証人になるのは原則として親権者なので、親がなるのが一般的ですが祖父や祖母などでもかまいません。
ただし、祖父母が年金生活者で連帯保証人としての使命を全うできるかどうか怪しいと判断された場合は、連帯保証人が認められない可能性もあります。
親との関係が芳しくないような場合を除いては、親に頼むのが無難でしょう。
まとめ
バイトをしていない学生は、原則としてお金を借りるのはかなり難しいですが、お金を借りたい目的次第では利用できるローンがないわけではありません。
ただ、何としてでもお金を借りたいからと言って、「バイトをしている」と嘘を付いてお金を借りようとするのは厳禁です。
万が一借りられたとしても返済に苦労することは目に見えていますし、嘘がばれた場合には一括返済などの厳しい処分が科されることになりますよ。
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