1つの口座でキャッシュカードを2枚作る方法

同居カップルや事実婚カップルなど、一緒に住んでいるカップルは1つの口座を2人で利用できたら便利ですよね。

銀行の預金口座を持っている人は、親族に持たせるための代理人カードを作って口座を共有できます。

カップルの場合籍を入れていなくても一緒に住んでいれば、代理人カードは作れるのでしょうか。

また、他人同士ではあり得ませんが、家族間では「お父さん、ちょっとキャッシュカード貸して」という場面はありませんか。

こんなときいちいちキャッシュカードを渡さなくてもいいように、2枚目のキャッシュカードを作る方法を解説します。

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キャッシュカードを2枚作るメリットは？

キャッシュカードは、銀行で普通預金口座を開設すれば発行されます。

普通、1つの銀行口座に対してはキャッシュカードが1枚あれば十分事足りるのですが、キャッシュカードを2枚作るメリットはどのようなことが考えられるのでしょうか。

お金の管理がしやすくて便利

1つの銀行口座でキャッシュカードが2枚あると、夫婦間や親子間で1枚ずつ持っておけば便利なことがあります。

「お金を下しておいて」と頼むときは、キャッシュカードを渡してしまうと自分が入出金できなくなりますが、相手も持っていれば問題ありません。

夫婦間だけでなく離れて暮らす子どもに仕送りをするときも、親がキャッシュカードで入金して、子どもが営業時間のうちに2枚目のカードで引き落とせば振込みや出金の手数料は不要です。

このように、1つの銀行口座を2人で利用する場合は、キャッシュカードが2枚あると大変便利です。

キャッシュカードは2枚作れるの ?

そもそも、銀行口座のキャッシュカードを2枚発行することは可能なのでしょうか。

結論からお伝えしておくと、どの銀行でも2枚目のキャッシュカードを作ることができます。

クレジットカードでは、親族に持たせるカードを家族カードと呼びますが、キャッシュカードの場合は代理人カードと言います。

代理人カードが持てる条件

代理人カードが持てる人を「生計を共にする親族」と定めている金融機関と、とくに親族とは定めていない金融機関があります。

しかし、事実婚のカップルや結婚前の同棲カップルなどは、2枚目のカードである代理人カードを持てる金融機関は限られるので注意しましょう。

また、代理人カードを申し込むのは銀行口座の名義人なので、発行は名義人の自己責任ということになります。

代理人カードに刻印される名前は?

本人カードも代理人カードも、カードに刻印される名前は口座名義人の名前です。

ただしみずほ銀行は代理人の名前も届けるので、代理人カードにも代理人の名前が刻印されます。

代理人カードは何枚まで作れるの?

代理人カードは1枚しか作れない金融機関が多いのですが、2枚(本人カードと合わせて3枚)作れる金融機関もあります。

たとえば、三菱UFJ銀行とみずほ銀行は1枚しか作れませんが、三井住友銀行は2枚作ることができます。

ゆうちょ口座は代理人カードを作る必要がない?

ゆうちょ口座では、通帳でもキャッシュカードと同じようにATMで引き出しや預け入れができます。

そのため、代理人カードを作らなくても2人で通帳とカードを分けて持てばどちらからも入出金が可能です。

ただし、通帳はゆうちょATMでしか使えないので注意しましょう。

代理人カードの作り方

代理人カードはどの金融機関もインターネットからは申し込めず、本支店窓口での申し込みが必要です。

手続きに必要なものは次の4点です。

• 預金口座名義人の本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
• キャッシュカード
• 通帳
• 届出印

ただし、みずほ銀行では代理人カードを持つ人の本人確認書類と「暗証届(代理人用)」が追加で提出が必要で、暗証届には代理人本人が書かなければいけない箇所があります。

この書類をすべて揃えて提出してもらうのは、みずほ銀行が「親族に限る」という規定を厳密に運用するには必要な手続きです。

このように金融機関によって代理人カードの発行は若干手続き方法が違うことがあるので、取引店窓口に行く前に電話で確かめるほうが無難です。

代理人カードの発行手数料は?

代理人カードの発行には、ほとんどの金融機関でカード再発行のときと同じ1,100円の手数料が必要です。

ただし、金融機関によっては手数料が無料のところもあり、十八銀行では磁気カードは無料でICカードは1,100円となっています。

代理人カードの発行手数料は、その銀行のキャッシュカード再発行手数料に準じていることがほとんどです。

代理人カードはその場でもらえる?

代理人カードは窓口で手続きしてもその場ではもらえず、後日銀行口座の名義人あてに簡易書留で郵送されます。

ただし、三井住友銀行のように支店内にカード発行機がありキャッシュカードの即日発行をしている金融機関では、その場でカードが受け取れます。

同居カップルでも代理人カードが作れる銀行はどこ？

同居カップルで、代理人カードが作れる全国にある銀行はイオン銀行かセブン銀行に限られています。

以下2つの銀行に電話連絡で確認したところ、以下のような回答でした。

また、同居カップルでは代理人カードが作れない銀行も紹介します。

セブン銀行は1,100円の手数料を払えば、同居カップルも2枚目の代理人カードが持てます。

ただし申し込みはテレホンセンターへの電話に限られ、インターネットからは申し込みできません。

2枚目のカードの暗証番号は?

代理人カードの暗証番号は、金融機関によって本人が持つカードと同じ番号になる場合と、別の番号を設定できる場合があります。

例としては、みずほ銀行では代理人カードも本人が持つカードと同じ暗証番号になりますが、三菱UFJ銀行では好きな番号が設定できます。

ただし、代理人カードが暗証番号の入力ミスでロックがかかると、銀行口座の名義人が再発行の手続きをしなくてはいけません。

2枚目も1枚目と全く同じ機能?

代理人カードの機能は、銀行口座の名義人が持っているカードの機能をすべて引き継ぐものではありません。

本人カードにクレジットカード機能やカードローン機能が付いていても、代理人カードには付けることはできないのです。

ただし、北國銀行では代理人カードにも10万円までの自動貸越サービスを付けることができるなど、金融機関によってプラスできる機能があります。

代理人カードでできること

代理人カードがあると、2人で1つの銀行口座を共有できてATMから入出金ができるため、たとえば以下のことが可能になります。

• 親元を離れて一人暮らしをしている大学生の子どもの口座に、生活費を入金できる
• 夫婦がそれぞれ入金できるので、銀行口座を貯金箱のような感覚で利用できる
• 単身赴任中の夫の給与が振り込まれる銀行口座から、妻が生活費を引き出せる

お金を入金する人と出金する人が別の場合や、1つの口座を利用する人同士が離れて生活している場合には、代理人カードは非常に重宝するでしょう。

カードを2枚作るときの注意点

2人で名義人のカードと代理人カードを1枚ずつ持っていると、通帳に記載されている引落としの記録を見て「このお金どっちが下ろしたの?」というもめごとが生じる可能性があります。

預金通帳を見ても、名義人のカードで引き出したのか代理人カードで引き出したのか区別できないからです。

少額のお金は、何日か経つと引き落としたことを忘れてしまいがちなので「お前が下ろしたんだろう」「あなたでしょう」などと揉めないように管理しましょう。

まとめ

銀行では1つの口座で、キャッシュカードを2枚作ることができます。

2枚目の代理人カードを作るときは、銀行が指定する本人確認書類や印鑑を持参して窓口での手続きが必要なので注意しましょう。

また、イオン銀行とセブン銀行は親族でなくても2枚目のカードを持つことが可能ですよ。