「仕事はお金を稼ぐ手段でしかない」この考えは社会人失格!?
仕事はお金を稼ぐ手段として割り切るべきなのでしょうか?
働いていると嫌なことや理不尽なことも多いため、「お金を稼ぐという目的のために割り切らなければやってられない!」という人も多いかと思います。
このため、「仕事はお金を稼ぐ手段でしかない」と考えて働く人も多いようです。
このような考えで働くのは社会人としてどうなのでしょうか?
今回はそのようなテーマについて解説していきます。
目的と手段の違いを知る
はじめに目的と手段の違いを知っておきましょう。
この違いをしっかりと理解しておかなければ、仕事は目的であるべきか、手段であるべきかという点を理解するのが難くなってしまうからです。
目的と手段の違いは以下のとおりです。
- 目的=目指す目標や事柄
- 手段=目的を実行するための方法
たとえば、お金を稼ぐことを目的とするなら、その手段として仕事をするという形になります。
このように目的は目指す目標や事柄であり、手段はその目的を達成するための方法となります。
「お金を稼ぐ目的」を考える
目的と手段の違いを理解したら、次は「お金を稼ぐ目的」を考えます。
お金を稼ぐ目的はひととこで言うなら、物を手に入れるためです。
この世の中で生きていくためには、食料品や住まい、衣服などを手に入れる必要があります。
それらを手にするにはお金と交換するしかありません。
そのため、お金自体は物を手に入れるための手段でしかなく、お金を稼ぐこと自体が目的となっているわけでありません。
もちろん、お金をたくさん持っているだけでも、経済的・精神的にも安定しますが、それらが手に入れるのもお金を稼いだ結果です。
その証拠に、お金に価値がなくなってしまえばただの硬貨や紙切れでしかなくなり、誰も欲しがることはありません。
お金は物と交換できるという前提条件があるからこそ価値があるのです。
このため、「稼いだお金で何を手に入れたい?」という点が、お金を稼ぐ目的であると言えます。
仕事は稼ぐための手段でしかないか?
それでは本題の「仕事は稼ぐための手段と考えることは問題か?」という点について解説していきます。
多くの人にとって、仕事をする理由はお金を手に入れるためであるかと思います。
そのため、仕事は稼ぐための手段でしかないと言えばそのとおりです。
そもそも、仕事とはお金を稼ぐための行為のことを指します。
こうしたことから、仕事は稼ぐための手段でしかないと考えても、社会人失格などでは決してありません。
むしろまっとうな考えであるかと思います。
稼ぐための手段と考えている人は多い
仕事は稼ぐための手段でしかないと考えている人はかなり多いようです。
「プレジデント編集部」が2011年12月に約2,000人(回答総数1,986)を対象に調査したアンケートによると、「仕事はお金を稼ぐ手段にすぎない」と答えた人は半数近くを占めていました。
これは「仕事=お金」というふうに考えている人が多いということになります。
仕事をしてお金を稼がなければ生きていけないため、仕方なしには仕事をしている人も多いんですね。
もちろん、スキルアップや専門技術を身につけるために、仕事をしている人もいます。
しかし、ほとんどの人はお金のために働いているというのが現状です。
このため、仕事はお金を稼ぐ手段として割り切っている人が多く、仕事自体を目的にしている人は少ないということになります。
こうしたことから、仕事はお金を稼ぐ手段として割り切っても社会人失格などではありません。
ただしお金が目的になってはいけない
仕事はお金を稼ぐ手段として割り切るとはいっても、お金だけを目的としてはいけません。
お金がだけを目的にすると仕事をするモチベーションが維持できないと思います。
先も解説したようにお金は「何に使うか?」という点が重要です。
稼いだお金によって手に入れたい物があるからこそ、仕事をするモチベーションが保てるのです。
それは生活費かもしれませんし、家族や恋人へのサービスをするため、欲しいものを買うためかもしれません。
人によっては貯金をして精神的な安定を手に入れたい、借金の返済をしたいという場合もあるでしょう。
このために、「何か手に入れたい物があるからお金を稼いでいる」という動機が必要になってきます。
仕事を目的にすることの弊害
仕事を目的にすることが悪いわけというわけではありませんが、弊害もあるので注意しておかなくてはいけません。
仕事自体を目的としてしまうと、会社に失望したときなどは目的を見失いやすく、いっきにモチベーションを保つのが難しくなってしまいます。
その他にも、仕事自体が目的となってしまうと本来の目的を見失ってしまう可能性が高くなります。
先ほどから解説しているように、基本的に仕事というのはお金を稼ぐ手段でしかありません。
仕事をしてお金を稼ぎ、そのお金で生活や精神の安定を手に入れるために仕事をしているのです。
このため仕事自体が目的となっているわけではありません。
これは、スキルアップのためや専門技術を身につけたいため、今の仕事をしている人も同様です。
その仕事自体が目的なわけではなく、スキルアップや専門技術の取得が目的なはずです。
そのため、たとえお金のためだけに仕事していないとしても、「仕事をすることでその先に手に入る物は何か?」という点を意識しておく必要があります。
まとめ
仕事というのはお金を稼ぐための方法を意味します。
このため、基本的に「仕事は稼ぐための手段でしかない」と考えて問題はなく、そういう考えで仕事をしても社会人失格などではありません。
もちろん、仕事をする以上プロ意識は必要ですし、与えられた仕事は全力でこなす必要があります。
しかし、仕事自体は目的ではないため、本来の目的を見失なわないようにしなくてはいけません。