35歳で借金アリの問題と対策
35歳で借金アリでも、毎月きちんと返済すればいつかは完済できますので、そこまで落ち込む必要はありません。
しかし、借金を抱えているだけでなく、無職かつ結婚していない場合は、今後どのように生きていくことができるのでしょうか。
彼らの抱える不安と待ち受ける罠に迫り、どのように人生を再建できるのか検討してみましょう。
35歳で借金・無職・独身の人の不安とは?
35歳で借金アリ、しかも無職&独身の人には、どのような不安が待ち受けているのでしょうか。
一生定職につけないかもしれない不安
雇用対策法10条では、求人の際に年齢の条件を付けることを禁じています。
そのため、求人案件を見ても、かつてのように「30歳未満の人を募集!」といった文言はほとんど掲載されなくなってきています。
では、採用に年齢が関係なくなったかと言うと、そうではありません。
募集要項には年齢のことが記載されていなくても、採用者が「若い人が良いな」「あまり高い年齢の人は使いづらい」と考えているなら、年齢制限が設けられているのと何ら変わりはないからです。
業種などによっても異なりますが、接客職や受付業務なら20代、事務職や販売職でも30代前半が採用されやすいでしょう。
看護師や薬剤師などの特定の資格を有していない限り、35歳を過ぎると正社員として採用される確率は急に減ってしまうのです。
◆厚生労働省公式サイト:募集・採用における年齢制限禁止について
一生結婚できないかもしれない不安
結婚は就職とは異なり、年齢制限はありません。
しかしながら、いわゆる適齢期を逃すと、一気に縁遠くなってしまいます。
30歳を過ぎると合コンに呼ばれる機会も減り、自然な出会いも減り、結婚相談所に登録しても紹介される相手の数が急激に減ります。
35歳以上の初産は高齢出産
特に女性の場合は、35歳を超えてからの初産は「高齢出産」となり、母子共に健康に分娩を迎えることが難しくなります。
また、40歳を超えてからの初産は「ハイリスク分娩管理加算」の対象となり、入院1日あたり10,000円(診療報酬点数1,000点、尚、通常分娩は健康保険の対象外だが、ハイリスク分娩管理加算は医療費扱いなので健康保険が適用され、実質は3割負担)高くなります。
このことから婚活市場では「できるだけ若い女性が良い」「子どもが欲しいので35歳以上の人はちょっとイヤ」と敬遠されることも多いのです。
親の健康と資金に対する不安
35歳くらいになると、親も60代、70代と高齢者世代に突入していきます。
そろそろ親もリタイアし、収入が減ったり健康に不安が出てきたりする年代ですので、今までのように「お父さんに養ってもらえば良い」「お母さんが家事をしてくれるから便利」だと甘えているわけにもいかなくなります。
住む場所がなくなるかもしれない不安
親と同居していたとしても、住む場所がなくなってしまうかもしれません。
例えば、賃貸住宅で暮らしている場合は、親が退職して収入が減ると、収入減に合わせて手狭な家やマンションに引っ越すという可能性も出てくるでしょう。
両親がどうにか暮らせるだけの狭い場所に引っ越すなら、あなたが暮らすスペースがなくなってしまうこともあるのです。
両親の家がなくなってしまうこともある
また、両親の家が持ち家の場合は、両親が亡くなった後に相続問題が発生します。
家以外にいくつも財産がある場合には、両親の家を売らずとも相続問題は解決できる可能性がありますが、相続対象となる財産が両親の家くらいしかない場合は、家を売って現金できょうだいたちと相続分を分割するかもしれません。
実家売却となると、実家に寄生していたあなたは住むところを失うことになるのです。
35歳で借金・無職・独身の人に待ち受ける罠
35歳で借金アリ&無職&独身の人には、多くの不安材料があるということを分かっていただけたでしょうか。
ですが、彼らがすべての不安を克服したとしても、平安に生きていくことは決して平坦な道ではありません。
なぜなら、さらに陥れようと罠をしかける人も多くいるからです。
借金持ちの無職かつ独身の35歳をターゲットとした罠には、次の2つがあります。
寂しさにつけこんだ罠
借金持ちで無職の人にも、何人かの友だちがいるでしょう。
しかし、学生の友だちも仕事をしていたときの友だちも、ついつい疎遠になり、気がつけば年賀状のやり取り以上の深い付き合いはしていない…ということも多いのではないでしょうか。
やはり、人間と言うものは境遇が似た人同士で集まりますので、35歳で無職&借金持ち&独身という人の絶対数が少ない限り、友人も少なく、寂しい暮らしを余儀なくされるのです。
また、「仕事がない」ということは「時間だけはたっぷりある」ということでもありますから、寂しさを感じる時間も非常に長いと言えるでしょう。
少し優しくされるだけで…
人間は寂しくなると、少し優しくされるだけで心が動いてしまいます。
優しくしてくれた相手が困っていると、自分一人ですら余裕がないのに、「何とかしてあげたい」と無理をするのです。
借金をして、ホストなどに何百万円も貢ぐ35歳以上の独身女性も後を絶ちません。
この出会いが最後かも!?
また、恋愛対象になる人に出会ったときも、20代の頃なら「もっと良い人がいるかも」と、冷静に判断することができます。
しかし、35歳を過ぎると「この出会いが最後かも」と、客観的に見ても欠点だらけの相手に執着を示してしまうこともあります。
寂しいからと言って、「結婚できるなら誰でも良い」と焦って相手を決めてしまうと、今以上の貧困に陥ることもありますよ。
財力につけこんだ罠
借金があるということは、お金がないのに決まっています。
しかしながら、世間一般では、35歳と言うと「社会人になって10年以上経っているから、ある程度お金と地位があるはず。しかも独身なら、なおさらお金を持っているはず」というイメージがあるのです。
そのため、怪しげな投資や高額スクールなどのお誘いが多く、意志が弱い人は、つい数十万円~数百万円のローンを組んでしまうこともあります。
いつでもやり直せる!35歳人生再建への道
35歳で借金持ち&無職&独身だからといって、人生が終わりというわけではありません。
まだまだいくらでも人生は立て直せますし、これから幸せな将来が待っているのです。
人生再建のための方法を見ていきましょう。
とりあえず働こう
借金を返済するためにも、そして将来に対する不安を払拭するためにも、とりあえず仕事を始めましょう。
正社員にこだわるとなかなか採用されませんが、パートやアルバイトとしてなら、比較的短時間で仕事が見つかります。
1週間に30時間以上(もしくは1週間に20時間以上かつ月給8.8万円以上、雇用期間1年以上)働くなら、アルバイトであっても社会保険に加入できますので、将来的に老齢基礎年金に加えて老齢厚生年金も受け取れますよ。
働いて経験を積むうちに正社員に登用される可能性もありますし、まずは自分が続けられそうな仕事にチャレンジしてみましょう。
◆政府広報オンライン公式サイト:「パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象が広がっています」
借金を返済しよう
仕事を確保したからといって、給料を全額使ってしまってはいけません。
今まで以上に支出を引き締め、借金返済に全力を上げて取り組みましょう。
尚、当然のことですが、借金は返済期間が長引けば長引くほど利息が高くなります。
カードローンで最低返済額だけを返済している人は、月々の返済額を増やし、なるべく短期間で完済するようにしてください。
借金をまとめよう
借金が複数ある人は、返済日を管理するためにも、借金を1つにまとめることが勧められます。
もちろん、借金をまとめるときは、もっとも低い金利の借入に一本化するようにしてください。
新規借り入れ不可の「おまとめローン」を利用すれば、意志が弱い人でも完済にこぎつけますよ。
おまとめローンについては、次の記事で詳しく説明しています。
債務整理も検討しよう
生活保護を受けるためには助けてくれる親族がいないのかについて調査されますので、実家がある程度お金があり、住む場所にも苦労していないときは、許可が下りない可能性が高いです。
一方、債務整理はあくまでも債務者本人の経済状況を調査して実施する措置ですので、一緒に暮らしている肉親や家族に迷惑をかけてしまうことはありません。
借金があまりにも多すぎる人は、債務整理を検討してみてはいかがでしょうか。
結婚に焦りは禁物!
無職と借金を克服したら、次は「結婚!」と考える人もいるかもしれません。
ですが、ちょっと待って下さい。
仕事がないよりも仕事がある方が絶対的に良いと言えますし、借金があるよりも借金がない方が絶対的に良いと言えますが、結婚はしている方がしていないよりも絶対的に良いと言えるでしょうか?
結婚相手に借金癖があるかもしれませんし、無謀な独立をして借金を抱える可能性やDVの可能性、子どもが非行に走る可能性もあります。
もちろん、どうしても結婚したいようなステキな人が現れれば結婚するのも悪いことではありませんが、結婚しないまま不幸になる確率と結婚して不幸になる確率はどちらが多いか何とも言えないのが現実です。
35歳はまだまだ人生の前半期!
35歳というと何やらとても大人のように感じるかもしれませんが、長い人生で見るならば、まだ折り返し地点にも到達していない時期なのです。
これから努力次第でいくらでも明るい人生が開けますので、諦めずに前向きに日々を重ねてくようにしてください。