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滞納した国民年金を分割払いに出来るって知らなかった!

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決定

平成29年度の国民年金は月額16490円。将来のための保険料とは言え、家計に占める負担は大きいです。

特別催告状という封書が年金事務所から届いたあなたは、もう既にかなりの額を滞納しているはず。

滞納してしまった分だけでも、分割できないものでしょうか?

年金の分割払いってできるの?

結論から言いますと、分割は滞納した国民年金を支払うための特例です。

個別に役場に赴いて、相談の上で「経済的に一括支払いが難しい」と判断された場合に実現するものですので、誰でも出来るというものではありません。

しかし、相談もせずにただ滞納(未納)にしていると、延滞金が発生した上に財産差し押さえにも発展します。

後ほど、分割の相談窓口や、減免などについても触れていきます。

そもそも年金の正規の納付方法って?

国民年金の正規の納付方法とはどんなものがあるのでしょうか。

  1. 現金納付(納付書)
  2. 電子納付(ATMやネットバンキング)
  3. 口座振替
  4. クレジットカード

特に他の納付方法を希望しない限り、毎年4月初旬に翌3月までの1年分の納付書が届きます。

月ごとに支払う場合は、翌月末までが納付期限です。(経済的に余裕があれば、1年分や6ヶ月分をまとめて前納することもできます。)

1の現金納付(コンビニや金融機関で支払う)の他、2の電子納付(ペイジー対応ATMやネットバンキング)を通じて支払うことも可能です。

3、4の口座振替とクレジットカード納付は事前に手続きが必要ですが、納め忘れがなく便利です。

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国民年金への加入は国民に課せられた義務

「国民年金なんて支払う必要があるの?」そんな風に考えているかたも少なくないでしょうが、これは大きな勘違いです。

将来大した額がもらえないから支払わないといった、自分勝手な選択はできないのです。

日本では20歳から60歳の全国民に国民年金への加入が義務付けられているため、保険料を支払わないまま放置しているとそれ相応のペナルティが課せられます。

国民年金保険料を支払っていない状態で平然としているかたは、まずはこの点をよく理解しておくようにしてください。

国民年金保険料の支払い義務条件

国民年金保険料の未払でどのようなペネルティガ課せられるのかを説明する前に、どのような条件で国民年金の支払が義務付けられているのかを簡単に説明しておくことにします。

サラリーマンは給料から厚生年金保険料が天引きされているので、これで国民年金保険料を支払ったことになります。

また、その配偶者も夫の扶養となっていれば、夫の給与天引きで支払い済みとしてもらえます。

ですが問題となってくるのは、下記のようなサラリーマンとその配偶者以外の人たちです。

  • 自営業者
  • 厚生年金のない会社に勤めている人
  • 支払い年齢にある学生
  • 非正規雇用者
  • 失業者

上記の人たちは勤務先が厚生年金保険料を支払ってくれるわけではありませんから、自分で国民年金保険料を支払う必要があります。

現在、国民年金保険料を支払っていないのは、上記の人たちに限定されることになるでしょう。

国民年金保険料の強制徴収は年々厳しくなっている!

みなさんは現在の国民年金保険料の徴収率を知っていますか。

実は現在の国民年金保険料の徴収率は、60%と決して高いとは言えない数値となっています。

ただえさえ高齢者の増加や少子化が進んだことにより、国民年金保険料を支払う人数の減少が進んでいるこのご時世に、保険料の徴収率がこの数値では、年金支払に充てる資金がショートしてしまうのは目に見えています。

それを踏まえてか、政府も民年金保険料の強制徴収への条件は年々厳しくなっており、強制徴収の対象者は毎年確実に増加しているのが実情です。

強制徴収枠の推移

それでは実際に強制徴収がどれくらい厳しくなっているのかを見ていきましょう。

近年の強制徴収枠の推移は下記のとおりです。

  • 2014年度 年間所得400万円以上、13か月以上の滞納者
  • 2016年度 年間所得350万円以上、7か月以上の滞納者
  • 2017年度 年間所得300万円以上、13か月以上の滞納者
  • 2018年度 年間所得300万円以上、7か月以上の滞納者

年間所得額だけでなく、滞納月数ともに強制徴収となる条件が厳しくなってきていることがうかがえます。

これは国民年金保険料の滞納者を確実に減らし、年金資金を増やそうという政府意志の表れと見て間違いありません。

この強制徴収枠の厳正化によって満足な状況が生まれなければ、将来的にこの条件はさらに厳しくなっていくことでしょう。

年間所得は課税所得のこと!

この強制徴収の対象となる年間所得に誤解がないように、年間所得とは何かについて簡単に説明しておきます。

年間所得とは年収から、下記のようなあらゆる控除を除外したあとの金額です。

  • 基礎控除
  • 社会保険控除
  • 青色申告控除
  • 生命保険控除

自営業者の方なら確定申告時の課税対象額と言えば理解しやすいかと思います。

よって、自営業者の場合には、下記の計算式で課税対象額を求めることができます。

年間売上 - 仕入れ原価 - 必要経費 - 各種控除

サラリーマンのかたなら勤務先がちゃんと計算してくれるので、自らわざわざ計算するう必要はありませんが、自営業者やアルバイト、非正規雇用者はよく覚えておくといいでしょう。

また2018年度の強制徴収対象となる年間所得は300万円と低いことから、不条理さを感じる方もいるでしょうが、この条件をアルバイトのかたに当てはめると、実際の年収は440万円ほどになります。

440万円となればそれほど不条理さを感じることなく、充分支払える年収を得ていると納得できるのではないでしょうか。

となれば年々、強制徴収の対象枠は厳しくなってはいますが、実際のところそれほど厳しい条件が課せられているわけではないと言えるでしょう。

滞納してからの流れ

国民年金は滞納し続け、なおかつそれを無視し続けると最終的には財産差し押さえに発展します。

滞納してからの流れを時系列でまとめてみました。

以下は主だった文書の届く流れですが、この他に電話や訪問による催促も行われます。

文書の名称前後のアクション
催告状 電話や訪問で催促を受けることも
特別催告状 自主的な納付を促す
最終催告状 自主的な納付を促す最終通知
督促状 延滞金が発生
差し押さえ予告(赤紙) この段階で財産調査が既に行われている
 財産差し押さえ 最終納付期限を過ぎると差し押さえ

平成29年時点では、以下の対象者(世帯)に発送

  • 世帯の年間所得350万円以上かつ滞納7ヶ月以上
  • 世帯の年間所得300万円以上かつ滞納13ヶ月以上

本人だけでなく、世帯主と配偶者の所得を合算して対象とします。

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滞納した年金の支払い方法

納付期日を過ぎた場合、納付書はもう利用できないのでしょうか?

督促状が届いておらず、かつ期日から2年以内であれば納付可能です。(2年を過ぎて納付を希望する場合は、年金事務所に要連絡)

問題は、滞納が続き、額が膨大になっている場合。

月額16490円ですから、半年滞納すれば98880円となり、大きな出費となります。

これまで滞納してきた人にとっては、よほど経済状況が好転した後でなければ、簡単に払える額ではありません。

さらに滞納して、督促状を受け取ってしまうと、延滞金が加算された上、一括で支払うよう申し渡されます。

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延滞金について

滞納した年金については、延滞金を加算して支払う義務があります。

以前は一律14.6%という時代もあったのですが、平成27年以降は特例基準割合という数値を元に計算する方法に変わっています。

納付期限からの経過日数延滞率(年率)
 納付期限の翌日~3ヶ月特例割合基準+1.7%または
7.3%のいずれか低い方
 上記を経過した後特例割合基準+7.3%または
14.6%のいずれか低い方

特例基準割合とは財務大臣が毎年12月に決定するもので、平成29年に関しては1.7%です。

平成29年に関する数値をまとめると、以下のようになります。

納付期限からの経過日数延滞率(年率)
 納付期限の翌日~3ヶ月 2.7%
 上記を経過した後 9%

滞納額だけでも多大なのにその上延滞金まで…と不満を感じるかもしれません。

期日通りに支払った人との差をつけるためには、制度上、やむをえない負担と言えます。

ただし、加算金は督促状を受け取って初めて発生するものですので、それまでは通常の納付書を利用して納付できます。

特別催告状は無視せず相談

上で督促状に触れましたが、ここまでくると財産差し押さえの一歩手前です。

もちろんこれは、相談もせず全ての催促を無視し続けた場合の流れ。

相談の上、経済的に納付が困難と判断されると、納付猶予や減免措置が受けれる場合も。

その条件に満たない場合は、滞納分の分割の相談も可能なのです。

では一体相談とはどこですれば良いのでしょう?

本人財産の差し押さえ

支払うお金がないんだから仕方ない、そう考えているかたもいることでしょう。

しかし、国民年金の保険料は、支払えないから仕方がないではすみません。

そんなん考えで特別催告状を無視していると、最終的には強制徴収の対象となってしまいます。

そうなれば滞納している本人が持つ財産が差し押さえされ、年金保険料の滞納に充てられてしまいます。

この差押の手続きが進められてしまうと、強制執行を止めることはできません。

そうならないためにも、支払えない場合は特別催告状が届いた段階で、支払い方法について年金事務所に相談する必要があるのです。

連帯納付義務者の財産差し押さえ

ここまでの説明で自分には差し押さえられる財産がないから大丈夫、そうタカをくくっている人もいることでしょう。

また、年間所得が300万円に達していないから大丈夫、そう思っている人もいることでしょう。

しかし、これは大きな勘違いです。

下記は特別催告状に書かれている文面を要約したものですが、納付義務が連帯納付義務者にも及ぶことが記されています。

「滞納処分が開始されれば、滞納している本人だけでなく、連帯納付義務者となる本人の配偶者や、世帯主となる親の財産が差し押さえされることになります。」

先に説明した強制執行の対象となる「年間所得300万円以上」は個人所得のことではありません。

これは世帯所得のことを指すのです。

よって、配偶者がいない、住民表情で親とも世帯を分離しているということであれば、世帯所得は個人所得となるため、連帯納付義務者は発生せず、自分以外の第三者に納付義務が発生することはありません。

しかし、下記の場合には自分に支払い能力がないからという理由で納付を逃れることはできません。

  • 配偶者がいる
  • 親が世帯主となっている家に同居している
  • 一人暮らしだが住民票上では親と世帯を分離していない

この場合は自分の年間所得が200万円だったとしても、配偶者や親の年間所得を合わせた世帯全体の年間所得が300万円を超えれば、強制徴収の対象となります。

そして、強制執行された場合には、連帯納付義務者の財産が差し押さえされることになってしまうのです。

未納の相談窓口は市役所

減免制度の申し込み書は、年金事務所または、市町村役場の国民年金担当窓口で受け取ります。

日本年金機構のHPにから印刷することもできます。

◆日本年金機構:国民年金保険料に関する手続き

減免及び、分割払いに関する相談は、住民登録をしている市町村役場の国民年金の窓口で行います。

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年金分割の相談方法

滞納した年金についての分割払いは、特例ですので、決まった制度ではありません。

経済的に一括支払いが困難であると判断されて初めて、具体的な支払い金額が決定されます。

最終的な相談は、住民登録をしている市町村役場の国民年金担当窓口で行います。

電話で分割払いの相談出来る?

分割払いの相談時には、給与明細や預金通帳など、財産や収入の状況を客観的に示す必要があります。

そのため、電話では、許可がおりるかどうかや具体的な支払金額まではわかりません。

しかし、制度のあらましや、相談時に何を持って行けばいいのか、事前に問い合わせておくことは必要です。

電話相談の際には、年金手帳を手元に用意しておきましょう。

ちなみに、日本年金機構の窓口・電話共に問い合わせが集中することがあるようです。

HPでも混雑予測が発表されていますので、できれば事前予約をしておきましょう。

日本年金機構:年金相談の混雑状況のご案内

年金は月いくらに分割出来る?

年金を分割払いにする場合、気になるのは月々の支払い金額をいくらまで抑えられるかですよね。

滞納分の一括納付が難しい場合も、基本的には1ヶ月分の年金額単位(当時)での納付が推奨されます。

なぜなら、分割にしてもその間延滞金はかかり続けてしまうからです。

基本的には古い滞納分から、1年以内を目安に分割支払いすることになります。分割の回数や金額が決まったら、延滞金も加算された新しい納付書が発行されます。

どうしても払えないという場合は、数千円単位まで交渉することもできますが、これについては、個別の経済状態によって決められるのでケースバイケースです。

2年さかのぼって減免も

ここまで分割払いについて述べてきましたが、滞納分に関しても2年までさかのぼって減免申請を行うこともできます。

また、減免については、対象が明確になっています。

減免額前年の所得基準(範囲内である必要)
全額免除※ (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
4分の3免除 78万+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等※
2分の1免除 118万+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等※
4分の1免除 158万+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等※

1全額免除と同じ所得基準で、納付猶予を申請することもできます。

源泉徴収や確定申告書で要確認

減免のメリット

滞納分が全額免除になれば、今後の支払いに集中できます。

仮に2分の1免除だったとしても、滞納分の支払いが半額になるわけですから、分割払いも楽になります。

すでに一度却下されても、以前より減収したなど経済状況が変わっていれば、再度申請してみる価値があります。

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失業したら年金免除を忘れずに!

失業後になかなか次の職が見つからない、そんなかたもいることでしょう。

そこでその際に忘れずやって欲しいのが、この年金の免除申請です。

前職で失業保険を支払っていることが申請条件となりますが、該当する人は絶対に免除申請することをおすすめします。

すぐに職が見つかるならば必要ありませんが、長期間となる場合は国民年金保険料を不払いにしておくよりも、免除申請した方が大きなメリットを受けることができるからです。

そのメリットは下記のとおりです。

  • 本人所得を除外した額で審査を受けられる
  • 免除期間も一部保険料の納付となる
  • 障害年金と遺族年金が受けられる

本人所得を除外した額で審査を受けられる

通常の免除申請時の年間所得は本人と配偶者、そして世帯主となる親の総所得が審査他相性となります。

しかし、失業による免除申請は特例免除と呼ばれ、通常の免除申請とは所得条件が違ってくるのです。

特例免除は申請者個人の所得を除外して審査を受けることができます。

よって、申請時の審査対象となる年間所得は下記のいずれか、または両方となるわけです。

  • 配偶者
  • 世帯主となる親

上記の年間所得を先に紹介した免除対象となる前年度所得に応じて、免除金額が決定されるので、通常よりも免除を受けられる可能性がグンと高くなってきます。

免除期間も一部保険料の納付となる

失業期間中に国民年金保険料を不払いのままにしておくと、その期間中の年金受給額は0円となってしまいますし、障害基礎年金の支給にも影響してしまうことになります。

しかし、免除申請しておけば、免除期間も年金受給資格期間に算入してもらえるので、失業期間が長くなってしまう場合には、免除申請しておいた方が絶対にお得です。

障害年金と遺族年金が受けられる

国民年金はなにも老後に老齢年金を受け取るためだけに、保険料を支払っているわけではありません。

老齢年金の他にも下記2つの年金があり、対象となれば年金を受け取ることができます。

  • 障害年金 病気や怪我が理由で生活や職を制限された場合に受け取れる年金
  • 遺族年金 国民年金保険料の支払い者が死亡した際に、遺族へ支給される年金

しかし、これら年金を受け取るためには、受給者となる本人が国民年金保険料を支払っていることが条件となります。

よって、失業期間中に受給者となる機会が訪れても、保険料を支払っていなければ受給資格を失うことになるのです。

そうならないためにも、失業後に免除申請できる資格をもっているかたは、必ず免除申請しておくことをおすすめします。

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