FP飯村久美のマネーセンスアップ講座【2020年3月】
こんにちは。ファイナンシャルプランナーの飯村久美です。
新型コロナウィルスにより、相次いでイベントの中止や休校が発表されていますね。
スーパーではトイレットペーパーなどが品切れになるなど、消費者も過剰に反応しているようです。
冷静な対応と、手洗いうがい、免疫力を高める努力をしていきましょう。
一刻も早い終息を願うばかりです。
さて、東京都では、「自転車に乗る人は4月から賠償責任保険に加入すること」が義務付けられるのをご存知ですか?
大阪では3年前、名古屋では2年前からすでに義務化されています。
自転車に乗っていて、他の人に衝突してしまった場合などは、高額の損害賠償責任を負います。
例えば、2013年には小学生の男子児童(11歳)が帰宅途中、女性(62歳)と接触し、意識が戻らない状態になったことで、裁判所は保護者に対して約9500万円の損害賠償を命じた事例がありました。
いきなり1億円近いお金を賠償しなくてはいけなくなったら大ピンチですよね。
そうしたリスクを保障してくれるのが、損害賠償責任保険です。
賠償責任保険は、「自転車保険」「個人賠償責任保険」のように、単体で入ることもでますし、火災保険などの特約(オプション)でつけることもできます。
クレジットカードに付帯されていたり、会社の団体保険に特約でついてたりする場合があります。
いま加入している保険の内容を確認してみましょう。
もし、賠償責任保険に加入していなかったら、下記のような方法で加入を検討してみましょう。
●「TSマーク」の付帯保険・・・自転車に「TSマーク」のシールが貼られていれば自転車安全整備士が点検整備を行った証。ケガをした時の傷害保険と賠償責任保険、被害者見舞金(赤色TSマークのみ)が付いています。新しく自転車を購入するとついている場合が多いですが、有効期間は1年間!更新モレがないように注意してください。
●自転車保険・・・一般的に傷害保険と賠償責任保険の両方の保障がついています。損害保険会社の商品の中には、毎月300円台の保険料で、他の人に被害を負わせた場合、最大2億円の保険金が出るものもあります。
●火災保険の特約・・・火災保険に「個人賠償責任補償特約」がついていたらそちらでカバーされます。
●自動車保険の特約・・・自動車保険に「個人賠償責任補償特約」がついていたらそちらでカバーされます。
●傷害保険の特約・・・傷害保険に「個人賠償責任補償特約」がついていたらそちらでカバーされます。
●共済・・・全労災、都民共済などの共済商品に保障がふくまれている場合があります。
●クレジットカードの付帯保険・・・手持ちのクレジットカードに賠償責任保険がついている場合があります。
●会社の団体保険…勤務先の会社が窓口の団体保険に特約などでついている場合があります。
筆者は生協の「団体じてんしゃ保険」に加入しています。1年間の保険料は3000円で、家族全員が保障されます。1日あたりに換算すると10円以下です。
少額で万一の場合、大きな安心となるのが賠償責任保険の特徴です。
賠償責任保険の注意点は、複数の保険に入っていても、実際の損害額以上に保険金がもらえることはありません。(加入していた保険会社で按分されて支払われます)
そのため、入りすぎは保険料のムダになります。
また、一つの保険で同居の家族全員が保障されます。一家に一つと考えておきましょう。
事故はいつ起こるかわからないもの。
安全運転はもちろんのことですが、不測の事態に備えてしっかり保障を備え、安心かつ快適に自転車を乗りこなしたいものです。
※₁お申込の状況によってはご希望にそえない場合がございます。
※お借入れ総額により収入証明書(源泉徴収票等)が必要です。