お金に困ったときは「お金がない馬」

「就業規則を知っていますか?」-働くうえで知っておきたい就業規則―

 0.0  (0)
+ この記事を評価する
×
 0.0  (0)

この記事を評価する

決定

就業規則とは?

「就業規則」とは、会社で働く労働者が就業上守るべき規律や労働条件に関する具体的な細目などを定めた規則類の総称です。

つまり、働く場面におけるルールブックのことで、会社に雇われて働く場合、この就業規則に定められた条件で働くというものです。

また、会社もその定めに従い働かせなければなりません。

どのような会社で作成しなければならないのか?

多くの人が働く場面において働くうえでのルールがないとトラブルが起きてしまいます。

ルールを定め、それを守ることで、無用なトラブルを防ぐことができ、安心して働くことができます。

そのため、会社は、常時10人以上の労働者を使用する場合、就業規則を作成しなければなりません。

この10人以上というのは、会社単位ではなく、事業場単位で10人以上かどうかを判断します。

例えば、本社と営業所がある場合、本社に労働者が15人、営業所に労働者が6人という状況であれば、本社には就業規則が必要ですが、営業所には就業規則は必要ありません。

また、この労働者の数は、正社員だけでなく、パートタイム労働者やアルバイトの従業員がいる場合にはそれらも含めます。

そのうえで、常時10人以上であれば作成しなければなりません。

通常10人未満の労働者しかいない事業場において、繁忙期にアルバイトを雇い、10人以上という状態となっても、それが一時的なものであれば、就業規則の作成義務はありません。

就業規則にはどのようなことを記載しなければならないのか?

就業規則に記載すべき事項は法定されていて、必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)と定めをする場合には、記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)とがあります。

ただ、これら法定された事項以外の事項を記載することも構いません。

<絶対的必要記載事項>

始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇、労働者を2組以上に分けて交替で就業させる場合においては就業時転換に関する事項(休暇には、育児介護休業法に基づく育児休業、介護休業等も含まれます)

賃金(ボーナスなど臨時の賃金等を除きます)の決定、計算及び支払の方法、締切り及び支払時期、昇給に関する事項

退職(解雇の事由を含みます)に関する事項

<相対的必要記載事項>

退職手当の定めをする場合には、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法、退職手当の支払の時期に関する事項

ボーナスなど臨時の賃金等(退職手当を除きます)及び最低賃金額の定めをする場合には、これに関する事項

労働者に食費、作業用品、その他の負担をさせる定めをする場合には、これに関する事項

安全及び衛生に関する定めをする場合には、これに関する事項

職業訓練に関する定めをする場合には、これに関する事項

災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合には、これに関する事項

表彰及び制裁の定めをする場合には、その種類及び程度に関する事項

①から⑦のほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合には、これに関する事項(旅費に関する事項、休職に関する事項、福利厚生に関する事項など)

会社も、労働者も、就業規則に従わなければならないので、例えば、労働者が会社内の秩序や風紀を乱したから懲戒処分にしようとしたとしても、それを⑦の制裁として就業規則に定めていないのであれば、懲戒処分をすることができません。

そのため、絶対的必要記載事項でなくとも相対的必要記載事項として挙げている事項を行う可能性があるのであれば、それを記載しておく必要があります。

なお、これらの記載事項の内容は会社が決めることができますが、労働基準法等の法令に反しはなりません。

就業規則の作成に関して必要なことは?

1. 意見聴取 -労働者代表の意見を聴く-

就業規則は会社が作成するものですが、労働者が知らない間にひどい労働条件が定められたりしないように、労働者の代表(事業場の過半数で組織する労働組合があればその労働組合、そのような労働組合がなければ事業場のパートタイム労働者やアルバイト等を含む全労働者の過半数を代表する者)の意見を聴かなければなりません。

この「意見を聴く」というのは、諮問をするという意味で、労働者の団体的意見を求めるということです。

ですので、協議をすることや同意を得ることまで要求されるものではありません。

2.届出 -行政官庁に届出をする-

会社は、就業規則を作成したら、所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません。

その際、労働者の代表の意見を記した書面を添付しなければならないことになっています。

なお、就業規則の記載事項を変更する場合も同様に意見を聴取し、届け出なければなりません。

3.周知 -労働者に知らせる-

労働者が知らないことに乗じて不正、不当な取扱いがなされることを防止するため、会社は、就業規則を労働者に周知しなければなりません。

この周知は、次のいずれかの方法で行わなければなりません。

そのため、集会などにおいて口頭で説明するということだけでは、周知義務を果たしたことになりません。

常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること

印刷物などの書面を労働者に交付すること

磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること

就業規則を作成し、所轄労働基準監督署長に届け出た場合でも、それだけでは就業規則の効力は発生しません。

労働者に周知させる手続が採られて初めて効力が生じます。

また、周知をしないと罰則が適用されることがあります。

このほか、就業規則の作成義務があるにもかかわらず作成しない場合や、届出をしない、意見聴取をしない場合も罰則があります。

法令に則って作成した適切な就業規則の下、労働者が安心して働くことができるよう、また、労使間の無用なトラブルを未然に防止するため、会社は、就業規則の作成等の義務を守っていく必要があります。

社会保険労務士
加藤光大

1985年中央大学商学部卒業。1998年K-NET社労士事務所を開設。
労働社会保険関連の指導・相談業務や企業研修、社会保険労務士試験の受験指導を行う。

20年以上の実績に裏打ちされた知識と経験に基づく著作物は高い評価を受けるとともに、研修や講義はわかりやすいと定評がある。
特に、社会保険労務士試験の受験指導に力を入れており、これから社会保険労務士を目指す方にブログなどを通じて有意義な情報を発信している。

主な著書に受験参考書「合格レッスン」、「社労士試験・ラクラク整理」などがある。

 0.0  (0)
+ この記事を評価する
×
 0.0  (0)

この記事を評価する

決定

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

皆に選ばれているカードローン

pro-1 pro-1 pro-1

関連する記事

カードローン申込体験談

条件で探す
閉じる

カードローン検索

最高借入限度額
最短審査時間
最短融資速度
特徴で選ぶ
※複数選択可能
金融機関で選ぶ
※複数選択可能
職業で選ぶ
利用可能なコンビニATM
※複数選択可能