お金に困ったときは「お金がない馬」

芸大(音楽大学・美術系大学)はお金がないと入れない!

理系や文系の一般大学ではなく、音楽や美術系の芸術大学を目指す人もいます。芸大はお金がないと入れないと言われることが多いのですが、本当にそうなのでしょうか。

お金がかかる理由と足りないときに検討してみたいことについて説明いたします。

芸大は入学前も入学後もお金がかかる!

芸大はお金がないと入れないのは本当のことです。音楽を専攻するにしろ、美術を専攻するにしろ、入学前からお金がかかります。

入学前にかかるお金

一般大学に入学するためには、何はなくとも「学力」が必要になりますので、勉強に集中します。希望する難関大学を目指して小学校から勉強する人も少なくありません。

一方、芸大や美大を目指す人は、「専門」を磨かなくてはなりません。デッサン力や色彩感覚、楽器、声楽等、自分が専門とする分野が秀でていなくてはならないのです。

芸術系高校や予備校の学費

専門分野の能力を伸ばすためには、芸術系の高校に進学したり、普通科の高校に通いながら芸術系の予備校や塾に通ったりすることが必要になります。

稀に予備校や塾に通わないでも芸大に受かる人はいますが、ごく一部の天才か、高い授業料さえ払えばほぼ全員が合格できるレベルがあまり高くない私立大学や専門学校に進学する場合のいずれかですので、「自分は天才ではない」と感じる人や「芸大としてレベルが高いところに合格したい」と思う人は、予備校や塾に通う必要があります。

尚、予備校や塾の学費は、施設や地域によって大きな差がありますが、年間50万円~100万円が相場です。

私立高校の学費

また、芸術系の私立高校に通っている人は、学校の学費も高いものになります。

大学とほぼ変わらないレベルの年間150~200万円の高校もありますので、この学費に加えて予備校や塾に通うお金も出せるのか検討してみなくてはなりません。

個人レッスン費

大学受験が近づく高2、高3になると、個人レッスンを受ける人も増えてきます。有名な先生のレッスンを受けるために、週に1~2回、新幹線や飛行機で東京に通う地方の子どももいます。

1時間のレッスンは20,000円~50,000円が相場で、1回10,000円なら「良心的」と評価されるレベルですので、個人レッスン代だけで年間50~200万円、交通費を含めると年間300万円以上かかってしまうこともあるでしょう。

教材費

音楽なら楽器、美術なら画材等、教材費もかかってきます。特に楽器は良いものは天井知らずの値段ですので、お金をどこまで出せるかによって使える楽器が変わってきます。

因みに、高校生が芸大受験で使用するバイオリンの価格は、50万円~500万円が相場です。もちろん、バイオリン本体とは別に、弦が切れたときの弦代や弓代もかかってきます。

予備校の学費

入学前ですら年間50~500万円ほどかかる芸大。もちろん、希望の大学にストレートに入れるとは限りません。

希望する学校に入学するまでに2~5年かかるのは当たり前の世界ですので、浪人するならば浪人期間中の予備校代もかかることになります。

また、少しでも大学に近づこうと、希望する大学の近くの予備校に通う人も多いです。家から通えない距離にある場合は、予備校の学費に加えて一人暮らしのお金もかかってきます。

予備校の学費は年間100~200万円。東京で一人暮らしをするならば、さらに年間150~300万円ほど必要になります。

入学後にかかるお金

ようやくの思いで入学できたとしても、まだまだお金はかかります。

大学の学費

芸大・美大の学費は一般の私大文系の学費よりも高く、年間180~250万円ほどになります。

ストレートに4年で卒業できれば良いのですが、留年することもありますし、卒業後に大学院に進学することもあります。

私立の芸大・美大に行くならトータルで800万円~1,200万円、大学院進学を念頭に置くならトータルで1,000~1,700万円ほど見ておくと良いでしょう。

尚、国公立大学の芸術大学に進学する場合は、年間の学費は50~60万円程度になります。4年間でも200万円、大学院に進学しても300~350万円ほどで大丈夫です。

万が一、学費が払えそうにないときは、次の記事も参考にしてみてください。


個人レッスン費

入学後も個人レッスンを続けるのは基本です。特に音楽科の場合は、1回20,000~50,000円のレッスンを卒業まで受けることになります。

もちろん、途中でコンクールがある場合は、特別レッスンが必要になりますので、レッスンを受ける回数も費用も高くなります。

コンクール費用

音楽系でも芸術系でも、年に何回かはコンクールに出展・出場します。コンクール費用は1回10,000~50,000円とレッスン費用と比べるとそこまで高くはありません。

衣装代

音楽系のコンクールの場合は、衣装を自分で用意しなくてはなりません。

もちろん毎回新しい衣装を買う必要はありませんが、衣装によって自信が生まれ、パフォーマンスが良くなることもあります。

教材費

学費の中には教材費は含まれていません。楽譜や画材、工芸家なら特殊金属等、ほとんどのものを自腹で用意することになります。

専攻する科目によって教材費は大きく変わりますので、受験する前に自分が進みたい専攻科はどの程度の教材費がかかるのか確認しておきましょう。

卒業後もお金がない状態が続くことも

在学中から才能に注目されておりプロデビューできる一部の人は別ですが、ほとんどの学生は、一般就職をすることになります。

留学する人も多い

才能が高く評価され、芸術の道に進むことを決めた人の中には、さらにスキルを向上させるために、卒業後留学の道を選ぶ人も多いです。

国際コンクールに上位入賞して奨学金がもらえる場合は学費の心配はなくなりますが、それでも個人レッスン費や外国での生活費などがかかりますので、年間300~500万円は必要になるでしょう。

奨学生として留学する場合以外は、さらに学費がプラスされますので、年間の費用が1,000万円を超えてしまうこともあります。

就職口が多くない

在学中に特筆すべき才能が開花しなかった場合は、一般の就職を目指すことになります。

教職課程を取って教員免許を取得して美術の先生になる人もいますが、教師になるよりは一般の就職を目指す人が多いです。

ただし、卒業制作に追われて就職活動が充分にできず、就職浪人する人も少なくありません。

フリーターを選択する人も多い

定職に就かず、芸術の道を進みながらアルバイト生活で生計を立てて行く人もいます。

就職活動がうまくいかずにフリーターになる人もいますが、どうしても芸術から離れることができず、仕事との両立のために敢えて定職に就かない人も多いのです。

フリーターの生活とフリーターがお金に困ったときの対処法については、次の記事でも詳しく説明しています。

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お金がないけど芸大に行く方法

入学する前も入学後もお金がかかる芸大。しかも、卒業後も、大金を稼げる人はごくわずかです。

このように見て行くと、「実家が裕福でない人は芸大に行けないのか?」と思うかもしれませんが、そうではありません。お金がなくても芸大に行くことは可能なのです。

国公立の芸術高校→芸術大学に進学する

国公立の芸術系高校から芸術大学に進学すれば、学費を低く抑えることができます。

公立の芸術系高校なら学費はほぼ無料です(教材費等は必要)し、学校でみっちりと教えてもらえるなら個人レッスン費や塾代を抑えることも可能です。

ただし、私立の芸術大学はあまり学力を問われないことが多いのですが、国公立の芸大は学力もしっかりとチェックします。

芸術の才能があっても学力がないと芸大に入学できませんので、高校生の間にしっかりと勉強もしておかなくてはなりません。

芸術短大・芸術専門学校に進学する

芸術系の短大や専門学校なら2~3年で卒業できますので、私立の芸大よりも学費を抑えることができます。

芸術系大学以外の大学に進学する

芸術を専攻できるのは、芸大だけではありません。

総合大学の中に「美術文化学部」や「芸術専門学」があることもありますし、工学部の中の「デザイン科」や家政学部の中の「テキスタイル科」等で学ぶこともできます。

国公立の大学の中にも芸術系の学部や学科はたくさんありますので、学費を抑えたい人は検討してみるのはいかがですか?

特待生を狙う

私立芸大や専門学校、予備校では、特別に成績が優秀な生徒は、学費が全額あるいは一部免除されます。お金は無いけれど才能はある人は、ぜひチャレンジしてみましょう。

奨学金を受ける

成績優秀者だけでなく成績が特別に優秀でない学生も、世帯収入が基準以下の場合はJASSO(日本学生支援機構)の奨学金を受けることができます。

芸術系大学の場合、1ヶ月120,000円(大学院は1ヶ月150,000円)を上限に融資を受けられますので、検討してみてはいかがでしょうか。

ただし、奨学金はあくまでも「貸与」するお金ですので、卒業後は返済しなくてはいけません。

「借りられるだけ借りよう」と考えるのではなく、必要最低限の返済可能な額だけを借りるようにしてくださいね。の記事もぜひご一読ください。

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夢と現実をしっかりと見つめ直そう

芸術を志す人にとっては、夢の1つでもある芸大進学。ですが、費用や卒業後の就職を考えると、決して平坦な道とは言えません。自分の実力を冷静に見つめ直し、夢を実現できる環境にあるのか熟考して下さいね。

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