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銀行がカードローンで狙う顧客ターゲットとは

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銀行のカードローン残高が増加しています。かつては消費者金融などの独壇場だった個人向けの融資ですが、いまは形勢が逆転し、銀行の勢いが止まりません。

銀行が獲得を目指すのは、どんな顧客像かを考えてみます。

銀行は過去、カードローンで失敗していた

消費者金融最大手アコムの調査(2018年度決算説明資料)によると、カードローン市場の規模は、2013年度にクレジットカード・信販・消費者金融などのノンバンク全体で4兆3600億円を記録したのに対し、銀行・信用金庫は4兆6500億円と銀行業界が初めて上回りました

それ以降は銀行の優勢が続き、現在では10兆円に上る個人向け融資市場では、銀行業界が6割のシェアを占めています。

かつて、銀行は個人向けの小口融資であるカードローンは苦手の分野でした。銀行のカードローンは、1970年代中盤に三和銀行(現三菱UFJ銀行)が最初に始めたといわれています。

高度成長期を経て国民の所得が増加し、消費意欲が旺盛になった80年代に入ると、地方銀行なども自行の預金者などにカードローンを販売し始めました。

しかし、どの銀行も実績を上げることはできませんでした。それは回収に苦労したからです。

比較的少額とはいえ、カードローンも融資に変わりありません。貸したお金に金利を付けて返してもらうビジネスです。約束した期限までに返済がなければ銀行は困ります。

そうなると、貸した金を返してもらうため顧客に電話で返済を催促したり、自宅に訪問して集金したりする回収業務に追われます。

しかし、借りた人の多くは銀行の預金者でもあり、表立って催促しづらい側面がありました。地銀の元支店長は、こう振り返ります。

「催促の電話をすると『預けるときはペコペコして、借りたら矢の催促かっ!』などと怒られます。支店のカードローン担当は皆、回収業務を嫌がる。

『支店長、勘弁してください、こんなことしていたら預金も減ります』と泣きを入れてくる。

そのうちカードローン残高のノルマも守れなくなり、銀行全体でカードローンの推進が鈍っていきました」

ノンバンクが保証を請け負い、銀行カードローンが急伸

銀行が個人の顧客に金を貸さなくなった分、消費者金融などのノンバンクは1990年代に入ると、多少金利が高くても借りたい利用者を多数取り込んで急成長してきました。

ところが、消費者金融大手などがカードローンで大手銀行に迫る利益を上げる一方、「高金利・過剰融資・過剰取り立て」がもとで返済困難や多重債務になる人が急増して社会問題化。

国も対策に乗り出し、2007年に貸金業法が制定され、2010年から上限金利の引き下げや1人当たりの貸出総額規制など貸金業者への規制が強化されました。

この結果、消費者金融などの貸金業者はカードローン業務では銀行と同じ土俵(金利)で競争することになり、より信用力の高い銀行の優勢が続いているというわけです。

一方、ノンバンクは昔から銀行の個人向けローンの保証業務を手掛けていました。保証業務とは、カードローンを申し込みたい顧客に対して審査や、融資実行後の回収(返済の催促)、返済できなくなった時の弁償までを行う仕事です。

たとえば、ある銀行のカードローンの年金利が15%とすると、ノンバンクはこのうち3%から7%程度を銀行から手数料として受け取ります。

この割合は、利用者の返済能力(信用力)によって決まります。

現在の銀行カードローンのほぼ100%が、ノンバンクの保証付きの融資です。ノンバンクでは、金利が下がり利用者が減少した分の利益を、こうした銀行の保証業務で得る手数料で補っているのです。銀行も企業融資の減少分をカードローンの収益がカバーしています。

つまり両社は相互補完の関係にあるのです。銀行が苦手にしていた回収を含めてカードローン業務の一切をノンバンクが代行するのですから、「銀行」という看板を掲げていますが、カードローン業務はノンバンクに丸投げしているのが実情です。

歴史と伝統に支えられた銀行の知名度は高く、この分野で銀行が優位に立つ理由は容易に想像できるのではないでしょうか。

専用サイトで新たな個人顧客の掘り起こしを目指す銀行

とはいえ、人口減少に少子高齢化で、銀行もノンバンクも利用者の減少という深刻な課題を抱えている点では共通しています。ノンバンクは貸金業法という規制があるため、1人当たりの融資総額は年収の3分の1以内という「総量規制」があります。

銀行は貸金業法の適用対象外で総量規制はありません。このことを突破口として近年、銀行はカードローン業務の規模を拡大していきました。

しかし、こうした銀行の姿勢に対して「過剰融資ではないか」との批判が出てたことから、「総量規制なし」などの広告表現を控えるようになっています。

銀行もノンバンクも、原則として定期的な収入のある人に対してカードローンを認めています。

しかし非正規雇用があらゆる業種で拡大しており、これまでの「定期的収入=正社員」という画一的な審査基準では、多くの顧客を獲得することはできません。

ただ、審査基準を低くすれば返済困難な人を増やしてしまい、カードローンの収益は低下します。ではどのようにしてカードローンビジネスを拡大していくのでしょうか。

いま、銀行が力を入れているのは、顧客との接点を拡大するということです。とくに地方銀行を中心に、インターネット上でカードローン専用のWebサイトを設置して積極的に顧客の取り込みを図っている点が注目されます。

地方銀行は地域ごとに強固な営業地盤を持っていますが、地域経済の衰退などで収益の悪化が続いています。

そこで目を付けたのがネット融資。インターネット全盛の現代では、銀行の本店所在地がどこにあるかは全く関係ありません。

北海道の銀行であれ、九州の銀行であれ、ネット上では同じ銀行。カードローンの対象になる利用者を全国に呼び掛けて、申し込み対象者を増やしているのです。

インターネットでの勧誘ならば営業コストは低く抑えられますし、ノンバンクに保証料を支払っても十分モトが取れます。分母(申し込み対象者数)を増やして審査すれば、顧客の絶対数が増えるという戦略です。

また、非正規雇用の利用者が今後も増加することから、インターネット上で簡便な審査を行うことで申込者の情報を蓄積し、それをビッグデータになるまで積み上げて今後の審査基準作りに役立てたい狙いがあると思われます。

平木 恭一(ひらき・きょういち)

金融業界紙元編集長。銀行・信用金庫、ノンバンク(クレジットカード・信販・消費者金融)、ITの取材・執筆歴30年。近年は小売業界にも取材範囲を広げている。1999年から大手経済情報誌などへの寄稿を開始、累計700を超える。秀和システム社の「図解入門業界研究」シリーズでは2003年から「金融業界」「銀行業界」「クレジット/ローン業界」「小売業界」の執筆を担当、改訂版を重ねている。最新刊(2019年4月)は「最新 金融業界の動向とカラクリがよ~くわかる本 【第5版】」。
公式ホームページ:https://www.k-hiraki.com/

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