フラット35は何歳まで申し込めるの?
いつかは、マンションや一戸建てといったマイホームを買いたいと思う方は数多くいらっしゃるかと思いますが、マイホームを買うに当たっては、住宅ローンを借りないと購入できない場合が多いものです。
中でも、低利の固定金利で長期間の返済が可能な「フラット35」は、魅力ある住宅ローン商品の1つです。
そんなフラット35」を利用するに当たって、何歳まで申し込みができるのでしょうか。
ここでは、フラット35の申込み年齢についてみていきたいと思います。
フラット35の借入基準
住宅ローンは誰でも借りることができるわけではありません。そこで、まずはフラット35の主な借入基準を見てみましょう。
フラット35の利用者の条件のうち、年齢にかかわる条件としては、申込時の年齢が満70歳未満の方となっています。
つまり、69歳までであれば、申込みは可能だということになります。
では、69歳の人でも35年の返済期間がOKなのかというと、そうではありません。
仮に、69歳の人が35年間の返済をするとなれば、完済年齢は104歳になってしまうので、これは非現実的な話になります。
こうした点から、フラット35の基準の中には返済期間の条件が設定されています。
その条件は、次の2つのうち「いずれか短い方の期間内で完済しなさい、という内容になっています。
1つは15年以上35年以内。ただし、申込人の年齢が満60歳以上の場合は10年以上となります。
2つ目は完済時の年齢が80歳となるまでの年数(申込年齢は1年未満は切上げして換算)。
フラット35にはこうした返済期間の条件がありますので、先ほどの例のように69歳で申込みをした人は、10年以上、もしくは80歳完済の2つのうちの短い返済期間となりますので、返済期間は10年となります。
このように、70歳未満の人でも申込みは可能ですが、返済期間が短期間になるので注意が必要でしょう。
フラット35を有効的に利用する年齢は何歳か
文字通り35年の返済期間を利用して住宅ローンを借りたいとなれば、やはり若いうちに借りることにはなります。
先ほどの返済期間の条件に80歳完済というものがありますが、この年齢を逆算して考えると、45歳までには借入しておかないと最長の35年返済では住宅ローンが組めないということになります。
ただ、80歳まで住宅ローンを返済しなくてはいけないというのもある意味、難しいかもしれません。
したがって、住宅ローンを組んで住まいを購入する際には、その返済期間を考慮したうえで、いつ買ったらいいかを早い段階から検討しておく必要があります。
二世帯住宅の場合には特殊なケースも
例えば、息子夫婦の子どもが2人になった際に、「親御さんと息子夫婦の家族が一緒に住むというような二世帯住宅を建てる場合には、先ほど来の条件と別に、次のようなローンの組み方があります。
1つは親子リレー返済というもので、子世帯単独では二世帯住宅を建てるだけの住宅ローンが組めない、しかも親世帯が単独でローンを組むには年齢的には不安だ、というケースに利用されています。
定年間近な父親単独では、返済期間が35年のローンはなかなか組めないものですが、息子が親のローンを引き継ぐのを条件に35年返済がOKという方法がこれに当たります。
もう1つは、親子ペアローンというもので、最初から親子同時でローンを組む方法です。
例えば、3,000万円のローンのうち、父親は1,000万円分のローンを10年返済で組んでおき、息子は残りの2,000万円のローンを35年返済で組むという方法です。
なお、こうした特殊なケースの場合には、融資する際の諸条件がありますので注意が必要です。
まとめ
これまでみてきましたように、フラット35の融資を受けるためには、申込み時の年齢制限があります。
マイホームの購入計画の際には、その資金調達は重要なファクターですので、じっくりと検討しておくことですね。
アネシスプランニング株式会社代表取締役。住宅コンサルタント。
寺岡 孝
大手ハウスメーカーに勤務した後、2006年にアネシスプランニング株式会社を設立。
住宅の建築や不動産購入・売却、不動産投資や相続の相談など、お客様を主体とする中立的なアドバイスおよびサポートを行っている。
これまでに2,000件以上の相談を受けている。
東洋経済オンライン、ZUU online、スマイスター、楽待などのWEBメディアに住宅建築・不動産売買・不動産投資に関連のコラム等を多数寄稿。
NHK名古屋放送局の「ほっとイブニング」、「おはよう東海」にTV出演。