ライフカードの借金返済。知っておきたい重要ポイントはコレ!
クレジットカードを複数枚持っている方でも、利用するメインカードは決めているでしょうが、その際の決め手となるのはやはりポイント還元率でしょう。
近年はこのポイント獲得目的のためにクレジットカード利用をする方も増えているので、ポイントが高還元のクレジットカードについては多くの方が大きな関心を持つところでしょう。
そしてその一候補に挙がるのがライフカード。
ライフカードには下記のように多くのメリットがあるため、利用している方も少なくありません。
- 年会費無料
- 誕生日はポイント3倍
- 年間利用額50万円でボーナスポイント獲得
- ポイントの交換先が豊富
- 入会キャンペーン特典が充実
しかし、このライフカードの返済には注意が必要です。
そこで今回はライフカード利用で損をしないためにも、その借金返済において知っておいてもらいたい重要ポイントを解説していきます。
- 執筆者の情報
- 名前:馬井実
年齢:49歳
性別:男性
職歴:1992年~2008年まで地方銀行で貸付業務に従事
記事の目次
ライフカードのキャッシング利用でリボ払いには注意が必要!
ライフカードのキャッシング枠は最大200万円と、クレジットカードの中では高額借入ができる部類に入ってきますが、その返済方法には大きな落とし穴があります。
キャッシングの返済方法には下記の2つがあり、翌月一括、もしくは分割となるリボルビング払いの方法が取れます。
- 翌月一括払い
- リボルビング払い
クレジットカードのキャッシングの金利はカードローンと変わらない高金利であるのが一般的です。
ライフカードでもその条件は同じで、契約するカードによって多少の金利差はありますが、適用金利は下記のようになっています。
- ライフゴールドカード 13.505%
- トッピングカード 14.6%
- トッピングEdyカード 14.6%
- 学生専用カード 15.0%
- その他のクレジットカード 18.0%
*借入額100万円未満の場合
しかし、返済方法が翌月一括であればカードローン並みの高金利でも、下記のように発生する利息は気にするほどのものではありません。
(借入額50万円の場合)
50万円 × 18.0% ÷ 365日 × 30日 = 7,397円
ですがリボルビング払いの場合はそうも言ってられません。
この仕組みをよく理解しておかなければいつまで経っても返済が終わらず、多くの利息を支払う羽目になってしまうのです。
カードの支払いをリボ払いにすると危険?払えない場合はどうなるの ?
ライフカードのキャッシングは残高スライド元利定額リボルビング方式
ライフカードの返済方式には残高スライド元利定額リボルビング方式が採用されています。
リボルビング払いの特徴は借入額に応じて、毎月の返済額が定額に設定されている点です。
ライフカードでも下記のように前月末の借入残高に応じて、翌月の返済額が設定されています。
- 前月末借入残高1万円~20万円 返済額1万円
- 前月末借入残高20万円超~40万円 返済額2万円
- 前月末借入残高40万円超~60万円 返済額3万円
- 前月末借入残高60万円超~80万円 返済額4万円
しかし、ライフカードは元利定額ですから、この毎月決まった返済額の中に利息が含まれることになります。
それでは実際に返済額のどれくらいを利息が占めるのかを、借入額50万円、金利18.0%の条件でライフカードの返済シミュレーションを利用して見てみましょう。
- 1回目返済額30,000円、元金充当22,500円、利息充当7,500円、元金残高477,500円
- 2回目返済額30,000円、元金充当22,838円、利息充当7,162円、元金残高454,662円
- 3回目返済額30,000円、元金充当23,181円、利息充当6,819円、元金残高431,481円
- 4回目返済額30,000円、元金充当23,528円、利息充当6,472円、元金残高407,953円
- 5回目返済額30,000円、元金充当23,881円、利息充当6,119円、元金残高384,072円
初回は元金が減らないため元金返済率は80%そこそこですが、この元金充当率は決して高い数値とは言えません。
しかも、先に紹介したようにライフカードでは、前月末借入残高が1万円~20万円となれば返済額は1万円に減額されるので、下記のように元金充当率が70%とグンと低くなってしまうのです。
- 18回目返済額10,000円、元金充当7,025円、利息充当2,975円、元金残高191,348円
- 19回目返済額10,000円、元金充当7,130円、利息充当2,870円、元金残高184,218円
元金返済を進めて利息充当率が徐々に大きくなっていたのに、これでは元の木阿弥ですよね。
このようにリボルビング払いは毎月の返済額が高額とならないため返済負担は感じませんが、その分、上記のように返済額が元金残高に応じて変化するため、元金返済率がいつまで経っても高くならず、返済期間が伸びて支払う利息が多くなるというデメリットが生じます。
特にライフカードのように毎月定額の返済額に利息が含まれる残高スライド元利定額リボルビング方式では、そのデメリットが顕著に表れることになるのです。
非常に利用者の多いリボルビング払いですが、その支払い方式によってはリボルビング払いのデメリットがさらに大きくなることをよく理解しておきましょう。
ライフカードのリボ払い多用は借金返済地獄への第一歩?
ライフカードのリボルビング払いの返済方式である残高スライド元利定額リボルビング方式のデメリットはよく理解していただいたと思いますが、この返済方式はキャッシングだけでなく、ショッピング利用時にも適用されます。
もちろん一括払いの場合は無利息ですが、リボルビング払いを利用した場合には、先程と同じデメリットが生じることになります。
しかもライフカードはリボルビング払いの機能が充実しており、下記のような特徴を持つために知らず知らずのうちにリボルビング払いを利用しているケースも多いのです。
- 自動リボ払い 一括払い処理をしても、一定額を超えると自動的にリボ払いになる
- リボ払い専用カード リボ払い以外の支払いができない
利息は元金が大きいほど大きくなりますし、リボルビング払いを多用することになれば、返済期間は自ずと長くなり、支払う利息も大きくなってしまいます。
そして最終的には元金返済がなかなか進まず、いつまでたっても借金返済が終わらない地獄のループ生活となる可能性が高いのです。
よって、ライフカードでショッピングし、リボルビング払いを利用する場合には注意が必要です。
仮にいつまで経っても返済が終わらないと感じたならば、それは地獄のループ生活に突入した合図だと考えましょう。
地獄のループ生活から逃れるには?
ライフカードの地獄のループ生活に突入しないためには、リボルビング払いを利用しないことが一番の予防策となってきますが、それでも「突入したな」「突入しそうだ」と感じた場合には下記の対策を取ることをおススメします。
月々の返済額を増やす
ライフカードはリボルビング払いを一回払いに変更することはできませんが、一括返済や一部入金の繰り上げ返済をすることは可能です。
一部入金の場合にはその入金額が全て元金に充当されるので、確実に元金を減らすことができ、返済期間と支払利息を軽減できます。
余裕があれば一番利息負担を軽減できる一括返済がおススメですが、定期的に一部入金を行い月々の返済額を増やすことでも確実にその効果を得ることができます。
ライフカードの一括返済と一部入金はライフカード指定の専用口座への振込で行えます。
特に一部入金の場合には事前の入金受け付けて続きが必要となるので、下記の内容を電話窓口オペレーター(045-914-7003)に連絡するようにしましょう。
- 振込予定日
- 入金額
ライフカードで支払い延滞するとどうなるの?
ライフカードで一番気をつけてもらいたいのが返済です。
毎月確実に返済していれば何の問題もありませんが、遅延が度重なったり、延滞が長引けばブラックリスト入りするでけではなく、最悪の場合には強制解約となり一括返還請求が行われることになります。
そうならないためにも、毎月の返済は確実に行うことを心がけましょう。
それではもしもの時のために、ライフカードで支払い延滞するとどうなるのかを簡単に解説しておきます。
その際の流れは下記のとおりです。
- 返済遅延が数日から1ヶ月:電話による支払催告
- 返済遅延が1ヶ月~2ヶ月:郵便による督促や職場への電話連絡、連帯保証人への連絡
- 返済遅延が3ヶ月:強制解約および一括返還請求の催告、信用情報機関への登録(ブラックリスト)
- 返済遅延が3ヶ月以上:一括返済催告状、最終通告書、法的手続執行予告による督促
- それ以上(最終段階):裁判訴訟による差押強制執行で財産の強制回収(口座差し押え、給与差し押え)
返済遅延が3ヶ月未満であればなんとか穏便にことを収められますが、それ以上になれば確実に大きなリスクを背負うことになってしまいます。
最終的には裁判所命令による個人財産の差し押さえが行われるので、そうならないためにも早めの延滞解消を心がけるようにしましょう。
ライフカード利用者の中には過払い金が発生している可能性も!
これは余談となりますが10年以上前からライフカードを利用しているという方は、過払い金が発生している可能性があります。
ライフカードが上限金利を17.885%へ引き下げたのは2006年11月で、それ以前は最大27.74%という高金利が課せられていました。
よって金利変更前から利用している方は、過払い金が発生している可能性が高いのです。
それではその可能性のある方に対して、過払い金請求に関する重要ポイントを解説しておきましょう。
そのポイントは下記のとおりです。
- 過払い金返還の見通し
- 過払い金請求の流れ
- 過払い金請求時の注意点
それではこれらポイントについて順を追って見ていくことにします。
過払い金返還の見通し
過払い金の返還請求は各消費者金融に大きな打撃を与えました。
その危機を乗り越えるため大手消費者金融はメガバンクとの資本提携を行い、現状ではその傘下企業となっているのが事実です。
しかし、ライフカードの親会社となるアイフルだけは話が別で、メガバンクの傘下とはならず唯一自社経営を貫いている大手消費者金融です。
よって、その経営も安定していないため、過払い金返還請求に対する対応は厳しいのが実情で、返還されたとしてもその金額は下記のとおり残念な結果となっています。
- 任意交渉による返還請求 返還率:30%~
- 裁判による返還請求 返還率:40%~
裁判による返還請求の方が高い数値となっていますが、弁護士報酬等の裁判費用を考えればどちらも大差なしといったところです。
過払い金請求の流れ
過払い金請求はライフカードとの交渉事になるため、個人で行うこともできますが弁護士等の専門家に依頼した方が確実でしょう。
その際の過払い金請求の流れは下記のとおりです。
- ライフカードに取引履歴を請求
- 過払い金の計算をする
- ライフカードへ過払い金請求書を郵送
- 和解交渉開始
- 交渉が上手くいかなければ裁判所へ過払い金返還請求訴訟の提起
- 過払い金の返還
ライフカードとの交渉は裁判が始まった後でも継続され、判決が出る前でも交渉が成立すればその時点で和解することになるケースも出てきます。
とにかく専門的な交渉となる上、裁判となるケースも出てくるので、やはり個人よりも専門家に交渉依頼をした方が良い結果を得られる可能性は高くなってくるでしょう。
過払い金請求時の注意点
過払い金は請求先が倒産してしまうと請求することはできません。
ライフカードの場合は親会社がアイフルとなり、利用しているカードによって請求先がアイフルとライフカードに分けられます。
アイフルがいますぐ倒産するということはないでしょうが、過払い金請求は早めに行うことをおススメします。
また、過払い金請求を行った時点でライフカードの全機能が使用できなくなるので、請求時にライフカードを利用している方は他のクレジットカードに申し込む等の対策を講じておきましょう。