借金する人の特徴や心理|借金癖を治す・借金をなくす方法は?
この記事を読まれている人の中に「自分が借金をしている」もしくは「家族や友達が借金をしている」という人もいるのではないでしょうか?
街では消費者金融の自動契約機を、インターネットやテレビCMではカードローンの広告をよく見かけます。
それだけ借金している人が多い⋯⋯ということですが、借金する人には共通点や心理状態に特徴があります。
- 借金をしてしまうので困っている人
- 借金がバレて上手い言い訳を探している人
記事の目次
借金癖は病気?治す方法はある?
借金癖は治すことは可能なのでしょうか?
その方法について解説していきます。
優しく接してあげる
借金をしてしまう人は「お金がないことを相談できない」という点で共通しています。
その結果、人に頼れずにカードローンなどに手を出してしまいます。
逆に、もし身近な人に欲しいものを正直に相談できたり、お金がない現実を相談できたりした場合にはどうでしょうか?きっとそのような借金はせずに済むのではないでしょうか。
自分の家族や友達に借金をしている人がいたら、まずは優しく接してあげてください。決してお金がないことなどを責めてはいけません。
その上で「借金をするくらいなら一緒に頑張ろう」という気持ちを伝えてあげてください。そうするだけでも借金をするリスクは減らせるはずです。
家族なら借金できなくすることも可能
借金をしている人がもし自分の家族なら、「貸付自粛制度」というものを利用して本人が借金できないように制限をかけることも可能です。
貸付自粛制度とは、カードローンなどの業界団体である日本貸金業協会に申請をすることで、カードローンなどの審査時に「この人は自粛対象になっていますよ」ということがわかるようにする仕組みです。情報を登録できる期間は5年間です。
ただし、この自粛制度は貸金業法の登録を受けたローン会社に対してのみ有効な手段です。たとえば、闇金や知り合いなどの借金はこの規制では縛れないので注意してください。
参考元:貸付自粛制度について|信用情報の確認 |日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関
貸付自粛制度について詳しく知りたいという人は、お金を借りれないようにする方法をまとめているこちらを参考にしてください。
生活費の収支をしっかりと管理する
借金癖がある人は無計画にお金を使ってしまいます。
なぜ無計画にお金を使ってしまうのか、それは生活費の収支をしっかりと把握していないことが原因でしょう。
毎月の収入と支出を把握するだけで借金癖が大きく改善する可能性があるので、まずは収支を把握してください。把握したあとは予算を組んで、計画的にお金を使うようにすれば貯金することも難しくありません。
節約をすれば借金に苦しめられづらくなる
予算を組むときに節約できそうなポイントがないかを意識して確認してみてください。
節約がうまくいけば無駄な出費が減り、効率的にお金が手元に残ります。
節約をうまくいかせるポイントは「無理をしないこと」です。急にハードルの高い節約術を取り入れると長続きしないので気をつけてください。
以下リストは節約しやすいポイントです。固定費と変動費に分けました。
- 住居費
- 通信費(固定回線、Wi-Fiなど)
- 保険料(生命保険、損害保険など)
- 自動車関連(カーローン、税金など)
- 食費
- 嗜好品
- 光熱費
- 日用品
借金している人の特徴・言動
- 嘘をつく
- プライドが高い
- 孤独
- だらしない性格
- 楽観的
- 浪費癖がある・買い物依存症
- 我慢ができない
上のリストは借金癖がある人の特徴です。
この中でも目立つ特徴として、赤文字の3つを詳しく説明していきます。
嘘をつく
借金を頻繁にする人の共通点は「すぐに嘘をつく」ということが挙げられます。
本人は悪気なく言っているようなことでも、条件反射的に嘘をついている例はいくらでもあります。
嘘をつくという心理は、このあと紹介するプライドや見栄などに起因するものも多いですが、借金する人の特徴として面白いほど共通しています。
プライドが高い
借金をする人というのは結局のところ「プライドが高い人」といえるのではないでしょうか?
ギャンブルなどの理由は別として、「分相応の生活をしたい」「旅行に行きたい」「贅沢をしたい」という願望や行動は、すべてプライドからきています。逆にプライドも見栄もないような人は、借金をしてまでも浪費するようなことはしません。
まあそれはそうだよね。自分の借金返してるのに「俺の給料内で返してるから」って当たり前のこと言われすぎて😂自分が借金してるの都合悪くなったから「限界が来たら見限ってくれて構わないよ(離婚OK)」って言ったんだよ。逃げてばっか。プライド高いからうちのTwitter見たら多分死ぬよ笑 ブロックした
— れいとん (@t_rm1106) 2019年06月22日
この方のように、プライドの高い配偶者の借金に苦労している人もいるようです。
孤独
借金する人は意外にも孤独な人が多いです。
一見すると借金する人の周りには友達が多いという印象を受けますが、実際には本当の意味で相談できる人は周りにはいません。家族にも相談できる人がいない、という現実もあります。
こうなってくると、借金をする手前の問題(生活費が足らない・急な出費の相談)などを一人で抱えることになり、結局借金に逃げてしまうということになりがちです。
借金する人の心理や理由
これほど多くの人が借金をしているわけですが、借金をしてしまう理由や心理にはどのようなものがあるのでしょうか?
借金する理由
借金をする理由についてですが、ある調査によると借金理由のBEST3は以下のようになっています。
- 1位⋯⋯生活費の補填
- 2位⋯⋯欲しいものがあるのに現金がなかったから
- 3位⋯⋯クレジットカードなどの支払いに充当
詳細について知りたいという人は、以下参考元URLの金融庁委託調査の結果をご覧ください。いずれの理由も「生活設計がきちんとできていない」という背景が見え隠れしています。
参考元:金融庁委託調査 2019年3月29日|貸金業利用者に関する調査・研究
借金する心理
次に借金をしてしまう人の心理について紹介していきます。
[1]何事も無計画である
やむを得ない事情はあるものの、借金をして生活費を補う⋯⋯ということ自体が無計画であることの表れです。
借金を繰り返してしまう人というのは、自己資金や貯金から物事を考えるのではなく、欲しいもの・やりたいことから考えがスタートします。
計画もせずに行動してしまう傾向が強いので「足らない資金は借金で補う⋯⋯」ということになりがちです。
[2]楽観的過ぎる
楽観的といえば聞こえはいいですが、悪くいえば将来の危機感がまったくないということです。
借金癖がある人は、借金をする前に返済シミュレーションをせずに安易にお金を借りてしまいます。
仮にシミュレーションをしたとしても、「将来は収入が増えるだろうから大丈夫」などというふうに、勝手な妄想で自分を言い聞かせる傾向があります。
このような根拠のない将来への考えかたが、どんどん借金を膨らませる原因にもなってしまうのです。
以下ページは、お金がない人の共通するダメなところをまとめています。
逆をいえば、これらを治すだけでもお金がない生活から抜け出せる可能性が大きく上がるということです。
はたまたその借金癖は買い物依存症が原因かもしれません。
それには「ストレス」や「寂しさ」が関わっていることも珍しくありません。自分や家族の借金癖の根本的なものは何なのか、把握するためにも参考にしてみてください。
[3]自分を大きく見せたい
見栄を張って自分を大きく見せたい人も借金をする傾向にあります。
後輩にご飯を奢ったり、家電や時計を高級品で揃えたりなどが良い例でしょうか。
収入や貯金の範囲内でやりくりできるのであれば何ら問題ないのですが、一度張った見栄というのはそのまま張り続けなければ体裁が保てません。
結果として、借金をしなければならない状況にまで追い込まれてしまいますが、本人はそのことを「必要経費」としてとらえていることが多いのでなかなかタチが悪いです。
こういった人の場合、注意しても治らないことが多く、一度お金関係で痛い目を見なければ借金癖が抜けない可能性が高いです。
借金している人はどれくらいいる?
世の中で借金をしている人は一体どれくらいいるのか、気になる人もいますよね。
借金と一言でいっても、カードローン、クレジットカード、住宅ローンなどさまざまな種類があります。
その中でも、貸金業法の規制対象となるローンである「消費者金融カードローンやクレジットカードのキャッシングなどの利用者数がどれくらいいるのか」を見ていきます。
この利用者数は、信用情報機関に登録されている貸金業法対象情報を見ればおよその数がわかります。
信用情報機関JICCが2020年3月の公表しているデータによると、貸金業法の対象となるローンを利用している人は「1,091.7万人」です。
日本の世帯数がざっと5,000万世帯と考えると、およそ日本の世帯主のうち約21%程度の人がなんらかのカードローンやキャッシングを利用しているということになります。
参考元:統計情報 |日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関
借金する人は内緒でお金を借りたがる!カードローンの利用がバレるタイミングとは
借金をする人は、消費者金融や銀行のカードローンを周囲に内緒で利用することが多いです。
ただ、何かのきっかけでカードローンの利用が周囲にバレてしまうこともあります。
カードローンの利用がバレてしまうのは、主に以下のようなタイミングが挙げられるでしょう。
電話連絡や郵送物があったとき
カードローンを利用していると、金融機関から利用者に電話連絡を行ったり書類などが郵送されたりする場合があります。
電話連絡は、利用者本人の携帯にかかってくるのであれば問題ありませんが、自宅の電話にかかってきて自分以外の家族が対応してしまうとバレてしまう可能性もあるでしょう。
郵送物に関しても、金融機関の名前で直接送ってくるのではなく「○○センター」などのようにバレにくい名前にしているという工夫を行ってくれるものの、開封されて中身を見られてしまえばアウトです。
職場への在籍確認があったとき
カードローンの審査では職場に電話をかけることで在籍確認が行われますが、この電話がきっかけでカードローンの利用がバレてしまう可能性もあります。
在籍確認では「カードローン」や「融資」といった言葉を一切用いることはなく、金融機関の名前を出さずに担当者の個人名で電話をかけてきてくれます。しかし、外部からの電話がかかってくることが珍しい職場であれば、電話がかかってきたこと自体が不審に思われてしまうこともあるでしょう。
在籍確認の電話に対応した人がカードローンの利用経験者であった場合、話し方や内容などで「これはカードローンの在籍確認では?」とピンと来るかもしれません。
返済が遅れたときの督促
郵送物の話をしましたが、大手消費者金融などでは利用明細書などをすべてインターネット上で確認できるようにすることで、自宅への郵送物をなくせるようにしています。
しかし、返済が遅れてしまった場合の督促状や催告書だけはインターネット上で確認というわけにはいかず、必ず自宅に郵送されてしまいます。
周囲に内緒にしていたカードローンの利用が、督促書類がきっかけでバレてしまうというのは最悪の事態なので返済は絶対に遅れないようにしましょう。
ローンカードや利用明細が見つかったとき
ローンカードや利用明細はカードローンを利用していることの動かぬ証拠なので、それらが見つかってしまえば言い繕うことは不可能でしょう。
ただ利用明細に関しては、先述したようにインターネット上での確認でき、ローンカードに関してもカードレスで利用できるような金融機関もあります。
カードレスではなく実際にローンカードを利用するという場合は、ローンカードを持ち歩くのは借り入れ・返済を行うときだけにするなどして、しっかり管理しておきましょう。
金融機関の通帳を見られたとき
金融機関によっては、口座振込で融資を受けられるところもあります。
口座振込を利用することで、ローンカードを利用せずとも借り入れが行えるので、ローンカードの存在から借り入れがバレてしまうというリスクは抑えられるでしょう。
しかし、口座振込を利用するということは、通帳にその履歴がしっかりと残ってしまうということでもあります。
自分の通帳を自分以外が確認する可能性がある場合は、振込融資の利用には十分注意しておいたほうがいいでしょう。
借金がバレたときの言い訳9選
Yahoo!知恵袋に、以下のような質問が投稿されていました。
借金の言い訳について。
もうすぐ結婚するのですが、現在カードキャッシングで40万ほど借金があります。
これを次のボーナスで一括返済するつもりなのですが、生計を共にするため月3、4万ずつの返済がバレてしまいます。借金があることは伝えるつもりですが、理由は絶対に言えません。何か良い言い訳はないでしょうか、、、
このように、親や配偶者に対して借金のことをどのように言い訳しようかと悩んでいる人は多いものです。
借金がバレたときに有効になるかもしれない言い訳を、ケースごとにいくつか紹介していきましょう。
どうしても手に入れたいものがあったから
「どうしても手に入れたいものがあって、それを買うにはそのときの自分の蓄えだけでは絶対に無理だったから、仕方がなく借金をした」というのは、実際に借金をする理由としてありえます。
この言い訳を聞いて、相手が納得してくれるようなものを買った場合は有効な言い訳となるでしょう。
ただ逆に「そんなものを買うために借金したの?」と、相手の怒りボルテージをさらに溜めてしまう可能性もあるので注意が必要です。
友人へのご祝儀がかさんで生活費が無かったから
結婚適齢期になり、周囲の友人がどんどん結婚してその都度披露宴や二次会に参加していると、ご祝儀代としてどんどんお金が飛んでいってしまいます。
「その結果としてお金がなくなってしまったから、生活費を補填するために借金をしたんだ」と説明すれば、相手も「それなら仕方ないか」と納得してくれるかもしれません。
「ご祝儀貧乏」という言葉もあるように、ご祝儀がかさんで財布の中が寂しいことになるというのは誰しも経験があることでしょう。
交通違反してしまって違反金の支払いがあったから
交通違反の違反金というのは突如降りかかってくるものであり、その時にちょうど自由にできるお金がないということもありえます。
支払わずにスルーするわけにはいかないので、違反金を支払うためにお金を借りるという行為は致し方ない理由といえるでしょう。
常習性があるような借金の理由でもないので、「次からは注意してね」ぐらいで済ませてもらえるのではないでしょうか。
医療費の支払いをするために
医療費を支払うためにお金を借りたという理由も、場合によっては効果的です。
体調が悪くなったときには病院に行かなければなならず、診療してもらったら内容に応じたお金を支払わなければいけません。
相手としても「お金を借りてまで病院に行く必要あった?」とは言えないでしょうから、それ以上は追及されないでしょう。
贈与税の支払いがあったから
贈与税の支払いをしなければならなかったのでお金を借りたというのも、納得してもらえる理由になる場合があります。
贈与者と受贈者の関係次第では、それ以上深く首を突っ込まないほうがいい話題になる可能性もあるので、借金に対する話題を自然と逸らせる可能性もあるでしょう。
転居しなければならなくなって
引っ越しのタイミングでは多額のお金が必要です。
引っ越し代・新居の敷金礼金・場合によっては家賃数ヶ月の前払いなど、貯蓄分だけではとてもまかないきれないこともあるでしょう。
そのような費用を補うために仕方なく借金をしたんだと言い訳をすれば、納得してもらえる可能性は十分あります。
大事な飲み会があったから
飲み会に行くためのお金を捻出するために借金をするということは、普通に考えれば怒られたり呆れられたりしてしまいかねません。
しかしその飲み会が、お世話になった上司の退職祝いの飲み会だったり、数十年ぶりに会う同郷の友人たちの飲み会だったりする場合は、どうにかして参加したいという気持ちも分からないではないでしょう。
「そんなに行きたいんだったらお金を借りる前に相談してくれればよかったのに⋯⋯」と言われるかもしれませんが、しょうがない理由として納得してくれるのではないでしょうか。
財布を落としてしまった
「街中で財布を落としてしまって、にっちもさっちもいかなくなってしまったからお金を借りた」という理由であれば、「どんくさいわねぇ」などと笑われながらも納得してもらえるかもしれません。
ただしこの場合は「その後お財布は返ってきたの?」「財布が返ってきたならもうお金は返した?」などと、いろいろと突っ込まれる可能性があるので注意してください。
子供の部活で遠征費が必要になったから
子供が中高生で部活に入っている場合は、合宿や遠征などで何かとお金が必要になるものです。
子供に不自由させないためにお金を借りたという理由であれば、強く反論もしにくいでしょう。
ただし、子供をだしにするのは少し心が痛むかもしれませんので、その点には注意が必要です。
借金の言い訳をする時の注意点
ここまで紹介した言い訳は借金をした際に有効ですが、いくつか注意しておかなければならないこともあります。
その場をうまく乗り切るために、以下のような点には気をつけておきましょう。
ころころと理由を変えない
言い訳をする場合、最初に言った理由がイマイチ相手に納得してもらえていないと感じた場合、言い訳自体を変えてしまう人がいますがそれは悪手でしかありません。
最初に「財布を落として⋯⋯」と言ったにもかからわず、雲行きが怪しそうだという理由で「そうじゃなくて実は欲しいものを買うためにお金を借りたんだ」なんて言い訳を変えてしまうと、相手としても「は?」となるでしょう。
言い訳が嘘であることがバレてしまうと同時に、相手との信頼関係にもヒビが入ってしまうことになりかねないので、ころころと理由を変えるのはご法度です。
細かなところまでは話さない
言い訳に信ぴょう性を持たせるために、細部まで詳しく説明しようとしてしまうと、逆にぼろが出てしまう可能性が高いです。
たとえば、飲み会に行くためのお金を借りることを説明するときに、「中学の同級生のAが久しぶりにこっちに帰ってきてるらしくて、BとC合わせて4人で飲もうって話でさ~」なんて言い訳をしたとしましょう。
このとき相手に、「あれ?でもAさんって今海外単身赴任中じゃなかった?」なんて聞かれてしまって「いや、確かにそうなんだけど…」なんて口ごもってしまえば、相手は不信感を感じるに違いありません。
概要のみを伝えて納得してもらえるような言い訳を選べるように注意したいですね。
返済はしっかり行えることをアピール
「お金を借りたこと」自体を問題と考える人もいるかもしれませんが、多くの人が気にするのは「借りたのはいいとしてきちんと返済できるのか」ということです。
お金を借りたことはきっちりと認めた上で「でも返済はしっかり行えるから大丈夫!」ということを伝えて、相手を安心させることが重要です。
この「大丈夫!」もただ意気込みを伝えるだけではなくて、何かしらの根拠も共に示せるといいですね。
「来年はちゃんと稼ぐから」と言い訳して母や妹から借金してるの限界過ぎる
— kenta (@kenta_448) 2019年07月13日
上掲したツイートのような根拠だと、人によっては納得してもらえない可能性がありますよ。
悪質な嘘は犯罪になる可能性もある
言い訳として嘘を付くこと自体がそもそもあまり好ましいことではありませんが、その嘘の内容次第では詐欺罪などのような犯罪になってしまう可能性すらあります。
本人としては「ちょっとした嘘」だと思っているかもしれませんが、その嘘が与える影響が意外と大きい場合もあるので気をつけてください。
なぜ借金を繰り返すのか
カードローンは大変便利なアイテムです。
利用限度額内であれば返済途中でも追加借り入れができることや、お金に余裕があるときは任意返済できるなど、カードローンで借金をしている人にとってはかなり自由度の高い借り入れ方法です。
カードローン契約は極度額基本契約といい、住宅ローンや自動車ローンなどの目的ローンのように、お金を借りたら借金を完済するまで返済をし続けなければならない契約ではありません。
まず借金をしている人の心理で、「なぜ借金を繰り返すのか」と聞けば、「返済した金額だけ借りなければ損するような気がする」と答えることでしょう。
借金をする人からすれば借金返済はまるで貯金のような感覚で、ある程度返済したら貯金から現金を引き出すのと同じ意味なのです。借金を返済すればそれだけ自由に使えるお金が足りなくなる、お金が足りなくなるから借金を繰り返すと、いたって単純な構造です。
仕事をしている限り借金返済できないことはないから「そのうちには借金を完済できるだろう」と楽天的に考えているようですね。しかしもっとも肝心な「最初にお金を借りたのは何のためなのか」が抜けています。
借金をするからには何かきっかけがあるはずで、目的を達成するために借金をしたはずです。なぜ借金を繰り返すのかについてさまざまな視点から考えていきます。
返済能力があるから借金を繰り返す
銀行カードローンや消費者金融でお金を借りるには審査があり、信用力や返済能力がなければお金は借りられません。つまり、借金をする人というのは返済能力がある人です。
しかも金融事故歴がなく、お金についての信用が十分にあり、お金を借りても返済滞納することなく真面目に支払っている人です。お金が無いからお金を借りたいと思うのは当然のことですが、借金しても返済できるメドがあるため気楽に借金をしてしまうのです。
借金のある人は継続安定した収入があり、きちんと仕事している人です。
しかし生活費でいろいろお金が必要で、貯金をするまでには至らない状態で急にお金が必要になれば、どこからかお金を工面しなければなりません。
「お葬式が続いちゃったな、このままでは給料日までの支出が間に合わないよ」となっても、給料が入れば借金返済できる計画ができているため「借金すればいいや」と結論付けてしまうわけです。
給料が入ってみると借金を完済できない
ところが、給料が入ったら借金返済しようと思っていても、実際現金を手にしてみると急に借金返済するのがもったいなく感じてしまいます。
借金をする場合は誰もが、給料が入ったら返済しようとか、ボーナスが入ったら返済しようと考えます。
しかし給料が入ったら入ったで、ボーナスが入ったら入ったで他に欲しいものができてしまい、当初の目的であった借金の完済ができません。
そのため借金の一部は返済するものの、全額返済しないがために借金が残ってしまうということですね。
借金を繰り返す人は気持ちがコロコロ変わる
給料が入ったら、ボーナスが入ったら借金を完済しようと計画を立てても、実際に実行できないのは気持ちがコロコロ変わるからです。
真面目に仕事しているし、給料日が来ればお金が入るし、ボーナス時期になればボーナスが入ると考えている部分があります。借金しても分割でもきちんと返済すれば問題ないでしょう?となってしまいます。
それよりも前から欲しいものがあって、せっかくボーナスが入ったのだから買わないわけにはいかないな、と借金をした当初とは考えが変わってしまっているのです。
借金で時間を買うことを優先させてしまう
借金しない人は、たとえ欲しいものがあっても給料が入ったら買おうとか、ボーナスが入ったら買おうと計画を立てて買いますね。または、ある程度貯金をして、お金が貯まってから現金で買うことの計画を立てるものです。
しかし借金をする人は、お金を貯めるまで待てずに、今すぐ欲しいという気持ちを抑えられずに借金して購入してしまいます。
借金をするということは時間を買うことを意味し、時間を短縮して商品を買ったのだから利息は支払っても仕方がないと、心のどこかで思っている人もいます。そういう人は消費者金融にとっては優良な顧客で、利用限度額を増額したくなるような会員である場合が多いです。
借金を繰り返すと金銭感覚が麻痺してくる
今ではお金を借りるには来店する必要もなく、自宅にいながらパソコンやスマホで借り入れ申し込みができる時代です。
審査時間は最短で30分、その後の手続き時間を含めても最短で60分もあれば、数十万円を借りれてしまいます。
借りたお金で何に使うか、それは人によって違うでしょう。
パチンコや競馬などのギャンブルに使うギャンブル依存症の人もいれば、FX取引や仮想通貨の取引資金に使う人も多いです。もちろんボーナスまで待つことができずに、せっかくセール中なのに今買わなければ損をすると思いパソコンやデジカメを買う人、浪費癖のある買い物依存症の人もいることでしょう。
お金を借りる理由は人によってさまざまで、実際お金を借りてしまえば何に使うかまで消費者金融は関知しません。
最初借金するときには「審査に通るだろうか」「本当にお金を借りられるだろうか」と不安に思ったことでしょう。しかし審査に通ってしまえば利用限度額を与えられ、その範囲内でお金を自由に使えるのです。
しかもカードローンは返済した分だけ追加借り入れできます。返済はリボ払いで一定額の支払いに慣れてくると借金の感覚が麻痺してしまい、現在の債務残高がいくらあるのか把握していない人さえいます。
借金癖がある人はお金を持っていると安心する
経済的に不遇な幼年期を過ごした人はお金に対する執着が強く、お金がないことの不安に耐えられずに借金をしてしまう場合があります。
子供時代はお金がなくて欲しいものも買えなかったけれども、社会人となった今は給料もボーナスももらえ、お金は自由に使えることに安心感を抱きます。
借金はいつでも返済できる自信の裏返しともいえますが、お金を財布の中に入れていると気持ちに安らぎを感じる人が多くいるのではないでしょうか。
特に何にお金を使うと決まっているわけではないのに、お金を持っているというだけで安心することに快感さえ覚え、ストレスのはけ口として意味なく借金する人もいるのです。
借金を繰り返す人の心理は言い訳そのもの
借金をすれば、利息をつけて返済しなければならないことくらいわかっているはずです。
それでも借金を繰り返すのは、自分に対してお金を借りる言い訳を作っているのに過ぎません。
借金自体が悪いわけではありません。
たとえ一括払いでもクレジットカードで決済するのは借金ですし、住宅ローンや自動車ローンも借金です。多かれ少なかれ、誰でもなにがしかの借金は抱えています。
借金するには人それぞれに目的があり、目的達成のために借金をするわけです。常に自分に借金をする言い訳を言い聞かせて「だから借金するんだよ」と考える傾向が強いです。
「借金で時間を買う」「自分へのご褒美」「お金を持っていると安心する」これらはすべて言い訳です。借金することを言い訳でごまかすのは良いことではありません。
借金依存体質や多重債務者となる前に、精神的なカウンセリングを受けてみると自分をごまかす言い訳はなくなります。言い訳がなくなれば借金することもなくなるでしょう。
借金が返せないときの3つの対策
自分や家族がすでに借金が返せないような事態に陥っている時の対処方法について解説します。
目標を立てる
「借金でどうにもならない」という時にありがちな行動として、自暴自棄になっているということがあります。
「これ以上頑張っても返済できないし、とにかく借りれるまで借りよう」などという考えです。
たしかに気持ちは理解できますが、なんの解決にもならず、将来的に債務整理をしたとしても自己破産が認められなかったり、任意整理をしても返済額が増える可能性も否めません。
借金でどうにもならない状態であったとしても、まずは現実に目を向けて返済計画を立てるようにしてみてください。自力で返済するか債務整理するかはそれから考えることです。
弁護士に相談する
借金で困っているなら、まずはアクションを起こすことが大切です。
特に債務整理などの具体策を持っていなかったとしても、まず弁護士などに相談に行ってください。
借金を人に打ち明けることで、改めて自分の行動や将来のことを見直すきっかけになるからです。
一番いけないことは一人でずっと悩み続けることです。一人で悩んでいてもなんの解決にもなりません。
債務整理の方法
自力で返済が難しいのであれば躊躇せずに債務整理を検討してみてください。
多少の弁護士費用はかかりますが、任意整理などの場合は弁護士に相談してから3~4ヶ月後から返済がはじまります。その間弁護士費用を貯金しておくこともできます。その間は返済もしなくていいので、生活設計を見直すチャンスにもつながります。
債務整理をしたからといって普通のサラリーマンなどであれば、普段の生活に支障を来たすようなことは何もありません(住宅などを持っている場合は、自己破産で失うこともあります)。
借金返済後に行うべきことは?
地道に借金を返済し続けていれば、いつか必ず完済できるときが訪れるはずです。
借金を完済してしまえばとりあえずは一安心ですが、一度借金で苦しんだことがある人は借金をしてしまう下地があるために、その後再び借金生活に戻ってしまう可能性もあります。
そうならないように、借金完済後に行うべきことをいくつか挙げていきます。
夫婦で一緒に家計を管理
結婚していて家計の管理を夫か妻どちらか一方のみが行っていると、家計の中身がブラックボックス化してしまい、気づかないうちに多額の借金が⋯⋯ということになってしまう可能性もあります。
夫婦で一緒に家計を管理することで、夫が妻に内緒でもしくは妻が夫に内緒で借金をすることは難しくなるので、借金完済後に新たに借金をしてしまう可能性は減るでしょう。一人では気づけなかった家計の問題点に気づきやすくもなります。
二人で意見を出し合って家計を最適化していくことで、借金をしなければならないほどお金に困ることもなくなっていくでしょう。
返済しているつもりで貯金
借金を完済する前は返済金を含めて収入の範囲内でやりくりできていたはずなので、借金完済後は毎月の返済金の分だけお金が「浮いた」形になるはずです。
借金完済後は、今まで我慢していたものを買ったり、ストレス発散のために旅行に行ったりしたいかもしれません。しかし、借金返済の苦しみから解き放たれた喜びでお金を使いすぎてしまうと、また借金生活に逆戻りしてしまう可能性があります。
お金を使いたくなる気持ちも分かりますが、今まで返済に充てていた分のお金を返済しているつもりで貯金に充てることで、お金に困る心配が少しでも低くなります。
今まで毎月3万円返済していた分を、2万円貯金に回して1万円は自由に使ったり、ある程度貯金がたまった後でパーッとお金を使ったりというのはいいでしょう。
完済直後にお金を浪費するのは危険なので、喜びに身を任せすぎないように十分注意しておいてください。
まとめ
自分や自分のまわりには、意外にも借金をしている人は多いものです。
しかし借金をした過去をバネにして、見事復活を遂げた人はいくらでもいます。
大事なことは、現実に目を向けて冷静に考えることでしょう。
「このまま借金を続けていても返せるのか?」
「自分と家族の将来を考えるとどうなのか?」
もし借金を真剣に返したいと思っているのであれば、今を大事にすることも重要ですが、将来に目を向けて今の生活を立て直すことだけを考えることをおすすめします。