りそな銀行の住宅ローン審査は厳しい?甘い?
結論から入りますが、金利の仕組みから考えるとりそな銀行の住宅ローン審査は厳しいです。解説します。
人気の高いりそな銀行住宅ローン
りそな銀行は誰もが知る大手銀行であり、住宅ローンも非常に人気があります。
実際にりそな銀行の住宅ローンは、借り換えの人気ランキングで1位(2017年11月1日~2017年11月30日)となったこともあります。
しかし、非常に人気のある住宅ローンでも、融資を受けられなければ何の意味もなく、住宅ローンを選ぶ基準で審査の甘さを重視する人も少なくありません。
では、非常に人気の高いりそな銀行の住宅ローンは、審査が甘いのか、または厳しいのかということを解説していきたいと思います。
りそな銀行住宅ローン商品内容
まずは、りそな銀行が提供している住宅ローンの商品内容を紹介していきます。
利用対象者 | 次の条件をすべて満たす方
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---|---|
借入金額 | 50万円以上1億円以内(1万円単位) ただし、次の①、②の範囲内とする
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返済期間 | 1年以上35年以内(1年単位) |
金利プラン | 変動金利または固定金利選択型(2年、3年、5年、7年、10年、15年または20年) |
返済方法 | 毎月元利均等返済(借入金額の50%を上限にボーナス返済可) |
保証人 | 原則不要(所定の保証会社が保証) ただし、年収合算者および団体信用生命保険に加入されない場合は法定相続人1名以上 |
担 保 | 借入対象物件(土地・建物)に抵当権を設定 |
適用される金利
りそな銀行の住宅ローンでは、保証会社に支払う保証料の支払い方によって「一括前払い型」と「融資手数料型」があり、どちらを選ぶかによって適用される金利は違います。
また、金利の引き下げ制度を行っていますので、以下の要件すべてを満たすことで最大で1.900%~1.955%を引き下げることができます。
- 「りそなカード」(クレジットカード)または「マイゲート」または「りそなvisaデビットカード」のいずれかを利用・申し込みいただける方
- 「給与振込」または「公共料金引落し」のいずれかを利用・申し込みいただける方
では、りそな銀行の住宅ローンを新規で申し込んだ場合に適用される金利(金利引き下げ後)を紹介していきます。
金利タイプ | 融資手数料型 | 保証料一括前払い型 |
---|---|---|
変動金利 | 0.520% | 0.575% |
固定2年 | 1.045% | 1.100% |
固定3年 | 1.045% | 1.100% |
固定5年 | 1.045% | 1.100% |
固定7年 | 1.095% | 1.150% |
固定10年 | 1.345% | 1.400% |
固定15年 | 1.795% | 1.850% |
固定20年 | 2.345% | 2.400% |
りそな銀行住宅ローンの審査は厳しい
りそな銀行住宅ローンの審査基準は、結論から言いますと「厳しい」です。
というのも、りそな銀行住宅ローンに適用される金利は非常に低金利でありますので、低いリスクにしか備えることができません。
知っている人もいるかと思いますが、金利はそのすべてが銀行の収益となるわけではなく、リスクに備える分も含められています。
リスクに備える分とは、返済がされない、つまり不良債権となった場合のために積み立てておく部分であり、このことを貸倒引当金と呼びます。
金利が高ければそれだけ引当金を多く積むことができますが、低金利であれば少しの引当金しか積むことができず、これが審査を厳しくしています。
もちろん金利だけで確実に審査の基準がわかるというわけではありませんが、金利の仕組みから考えるとこのような判断をすることができます。
他銀行との金利比較
りそな銀行と他の銀行住宅ローンの金利を比較していきます。
なお、比較する金利は、金利引き下げ制度などで最も低い金利となる場合のもので比較していきます。
銀行名 | 変動金利 | 固定金利選択型 |
---|---|---|
りそな銀行 | 0.520% | 1.045%~2.345% |
三菱UFJ銀行 | 0.625%~0.775% | 0.95%~2.80% |
みずほ銀行 | 0.625%~0.975% | 0.70%~1.55% |
横浜銀行 | 0.600% | 0.725%~0.925% |
千葉銀行 | 0.725% | 0.850%~1.630% |
住信SBIネット銀行 | 0.457% | 1.18%~2.32% |
イオン銀行 | 0.57% | 0.80%~1.10% |
楽天銀行 | 0.527%~1.177% | 0.895%~1.770% |
※固定金利選択型の金利は、銀行それぞれの固定金利期間すべての金利を表示しています。
このようにりそな銀行では、ネット銀行に勝るとも劣らない金利を適用しております。
高額な借入金額となる住宅ローンにおいて、金利が0.1%違えば、3,000万円を30年返済するとおよそ50万円も総額の利息負担が違います。
りそなの審査に落ちた場合の対処法
審査の厳しいりそな銀行の住宅ローンに落ち、それでも、りそな銀行で借りたいという場合には、フラット35に申し込むことをおすすめします。
フラット35とは、住宅金融支援機構が、銀行が長期固定金利で住宅ローンを融資しやすくなるように、債権の買い取りなどをして融資を行うものです。
ですので、通常の住宅ローンでは審査に通らないという人や、完済まで返済額が変わらず安心して返済したいという人に向いています。
しかし、フラット35の審査は、取扱う金融機関が仮審査をしますので、りそな銀行から申し込んだ場合には、りそな銀行が仮審査を行います。
ここでも厳しい審査が予想されますが、債権を買い取りしてもらえることで不良債権となるリスクがなくなりますので、通常の審査よりは甘くなります。
仮審査の段階では、主に申込者や保証人の「信用」を審査しますので、年収や返済負担率、既存借入の返済履歴などが重要となります。
他の銀行住宅ローンに申し込む
住宅ローンの金利が銀行によって異なるのと同じように、審査基準も各銀行それぞれで違います。
ですので、りそな銀行の審査で落ちたとしても、他の銀行では融資をしてもらえることはよくあることです。
住宅ローンはほぼすべての銀行や信用金庫などの金融機関で提供していますし、フラット35に至ってはノンバンクでも取り扱いをしています。
住宅ローンを借りる際には金利も大事なのですが、融資の受けやすさも大事です。
また、住宅ローンは完済までずっと同じ銀行を利用することはあまりなく、借り換えをしながら有利に返済していくことが一般的です。
借り換えはそれまでの返済実績が重要となりますので、延滞なく返済していくことで信用を高めると、低金利な住宅ローンを借りることも可能となります。
審査の甘い銀行の見分け方
審査の通りやすい銀行、つまり審査が甘い銀行を見分けるためには、表示されている金利が高いとこを選ぶようにしましょう。
これは冒頭でもお話ししましたが、金利が高ければそれだけリスクに備えられます。
また、適用される金利が審査の結果によって変わる銀行も狙い目であり、表示されている金利が「○%~○%」というように、幅があるものは審査が甘くなります。
これは、一定の審査基準では通らないものの、上限金利であれば融資ができるということであり、りそな銀行のように「変動金利0.520%」であれば一定基準以下はすべて審査落ちしてしまいます。
付加価値が少ないものを選ぶ
最近はマイナス金利の影響から、住宅ローンの金利はもう下がらない状態となっています。
ですので、多くの銀行では金利以外の付加価値で顧客を獲得するように方向転換しています。
例えば、ATMの利用手数料を無料とすることや、イオン銀行のように買い物をいつでも5%オフにするなど、さまざまなサービスを住宅ローン利用者に提供しています。
しかし、付加価値を付けることは、それだけ銀行は費用がかかります。
不良債権のリスクを抱えながら、費用がかかるものを提供することになりますので、それだけ審査は厳しくなり、優良な客ばかりを獲得しようとします。
審査の甘さを重視するのであれば、付加価値が少ないものを選び、純粋に住宅ローンとして利用することをおすすめします。
まとめ
りそな銀行の住宅ローンは、ネット銀行にも劣らない金利で借りることができますので、非常に有利に返済していくことができます。
しかし、その分審査は厳しくなり、信用や担保の価値が高くなければ融資を受けることは難しいです。
ですので、りそな銀行の住宅ローンを申し込む前に、しっかりと対策をし、信用を高めておく必要があります。
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