複数の銀行から融資を受けるべき?複数の銀行と付き合うメリットとデメリット

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企業が融資を受ける銀行について「複数の銀行と付き合っておいたほうがよい」という人や「いやいや、浮気はしない方がいい」という両方の人がいます。

一体、どちらが正しいのでしょうか?

複数の銀行と付き合うことは確かにメリットがありますが、デメリットもあります。

このため会社の規模によって銀行とどのような形で付き合って行くべきかは左右されます。

この記事では、複数の金融機関と融資取引を行うメリットやデメリットと、おすすめの金融機関との付き合い方について解説していきます。

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当

複数の銀行と付き合う意味

複数の銀行と意識的に付き合う経営者の方も多いですが、複数の銀行と付き合う経営者はどのような意図を持って複数の銀行と付き合うのでしょうか?

いざお金が必要な時の相談窓口

いざお金が必要になったときの相談窓口として多くの銀行と付き合った方がよいと考えている経営者が多いようです。

確かに相談先は多い方がよいのは間違いありません。

しかし、相談先が多いからと言って必ずしも融資を受けることができる可能性が高くなるかといえばそんなことはありません。

この理由については後述します。

情報チャネルとして活用

銀行には地域経済の情報が多く集まっており、法律の変化にも非常に敏感です。

複数の銀行と付き合っておけば、このような情報を多く得ることになるため、会社に有用な情報を数多く入手できるという意味合いで多くの金融機関と付き合っている人が多いようです。

会社に箔をつける

複数の銀行と付き合うことで会社に箔がつくと考える経営者も少なくありません。

地方においてはメガバンクの営業担当者が出入りしている企業はちょっとした自慢になります。

地方の中でも有力な銀行やメガバンクと付き合う理由は、会社に箔がつき社会的な信用を得やすいということから複数の銀行と付き合う経営者も数多くいます。

複数銀行と付き合うメリット

複数の銀行と付き合うメリットは情報源としての活用と、会社の規模が大きくなった場合の資金調達先をキープしておくという意味があります。

複数の銀行と付き合ったからと言って、融資を受けることができる可能性が高くなる訳ではないため注意しましょう。

相談窓口が多い

前述したように、お金に困った時や設備投資を行おうとする際に相談できる窓口が多いという点はメリットです。

また、銀行からお金を借りるということは、借りている間はずっと銀行へ決算書を提出する必要があります。

このため、複数の銀行からお金を借りることによって、複数の銀行が自社の経営状態を把握してくれるということでもあります。

会計や企業分析のプロである銀行が自社の経営状態を把握し、場合によっては経営アドバイスや経営支援を行ってくれます。

このような頼れるコンサルタント的存在が複数存在することは経営者にとって心強いため、複数の銀行と取引を行えば複数のコンサルタントを持つことができるというメリットがあります。

再申し込みのチャネルが増える

複数の銀行と取引を行うことで、1行で融資を断られても別の銀行へ申し込むことで融資を受けることができる場合が稀にあります。

筆者が銀行員時代には、業況の苦しい取引先が信用金庫へ運転資金の融資を申し込んだところ保証協会否決となり、信用金庫では融資を出すことができませんでした。

そこで、その経営者は筆者のところへ相談に来て、よくよく話を聞くと短期資金でも十分資金繰り可能な融資案件でした。

そこで筆者は保証協会に「長期資金は信金さんの取り上げで保証できないということのようですが、短期資金はどうでしょう?」と相談したところ、信用保証協会も「短期なら保証してもよい」との回答があったため、無事に融資を行うことができました。

このように、担当者や相談先によって稀に審査の結果が異なることがあるため、再申し込みのチャネルや再度相談するチャネルが増えるというのも複数の銀行と付き合うメリットです。

人脈が広がる

銀行には顧客がたくさんいます。

銀行は定期的に顧客同士の懇親会のようなものを開催しているため、この場で様々な経営者との人間関係を構築できます。

また、最近はビジネスマッチングなども銀行は行っているため、複数の銀行と取引を行うことで、銀行が抱える顧客との人間関係をより多く構築できるというメリットがあります。

融資金額が多くなった場合

巨額な設備投資などによって数十億円規模の融資を受けたい場合には、地方銀行や信用金庫などの規模の大きな銀行1つでこれだけの高額融資を行うのは不可能です。

規模の小さな銀行は他の金融機関と協調で融資を行い、リスクを分散したいと考えます。

そのような時、複数の金融機関と取引を行っておけば協調融資を行う金融機関も自社のことを理解していますので、協調融資を受けやすいというメリットがあります。

いずれにせよ、会社の規模が大きくなれば1つの金融機関だけではなく複数の銀行やメガバンクとも付き合っておかないと、いざお金が必要となったときに1行だけでは対応できないことが少なくありません。

複数銀行と付き合うデメリット

複数の銀行と付き合うと上記のようなメリットがありますが、1つの銀行と深い信頼関係を構築し、銀行も企業も発展していくという本当の意味での企業とメインバンクとしての付き合いは難しくなるというデメリットがあります。

深い信頼は構築できない

企業と銀行は信頼関係で成り立っています。

銀行もその企業が自分の銀行1行としか付き合っていない場合には、企業が困った時にはどうにかして助けてあげようとして保証協会へ頭を下げることもありますが、そのような深い信頼関係がない企業に対してはそこまでの労力を払ってまで融資を行うことはしません。

メインバンクが曖昧になる

複数の銀行と付き合うと、どこがメインバンクなのかが曖昧になります。

稟議の際には「メインバンクの責任として融資に応じたい」という言葉が殺し文句になるほど、メインバンクの責任は重く、簡単に企業を潰すわけにはいかないと銀行は考えています。

ところが複数の銀行と付き合うとメインバンクがどこの金融機関なのかが曖昧になるため、銀行も企業に対する責任をどこまで自行で負うべきなのかが曖昧になります。

お金に困って相談に行っても「他の取引がある銀行へ相談したらいいのに」という態度になりがちです。

このように、銀行と企業は信頼関係で成り立ち、信頼関係が構築されている企業に対して銀行は責任を持っていますが、信頼関係が構築できていない場合には、責任を負ってくれません。

このため、複数の銀行と付き合っていると、いざという時にどの金融機関も責任を負ってくれないというリスクがあります。

規模が小さい間は一行で十分

会社の規模が小さい間は、情報源としての意味以外に複数の金融機関と付き合う意味はほとんどありません。

むしろ前述したようなメインバンクが曖昧になり、いざという時の資金繰りで救済されないというデメリットの方が大きくなります。

どこから借りても保証協会がつく

銀行と信用金庫などの民間の金融機関が事業資金の融資を行う際には、信用保証協会の保証をつけるのが一般的で、信用保証協会の保証さえつけば金融機関はほぼ融資を行います。

つまり、いくら別の窓口の金融機関に申し込んでも融資の鍵を握り保証の審査を行うのは同じ保証協会です。

このため、複数の金融機関に申し込んでも審査の結果が変わるということはほとんどありません。

もちろん、前述した筆者の体験談のように、案件を取り上げる審査担当者によって、どのような形で融資を行うのかということや、信用保証協会への説明の仕方は異なることがあるため、窓口によって保証協会の審査の結果が若干変わることもあります。

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小さな企業には保証協会付きの融資が基本で、銀行が全ての責任を負うプロパー融資は行いません。

銀行がプロパー融資を行うのは、銀行にとってよほど信頼関係が構築できる企業か規模の大きな企業に限られます。

将来的に複数の銀行とプロパー融資を受けることができるほどの関係が構築することを目指すのであれば最初から複数の銀行と付き合うメリットがありますが、そうでないのであれば、最初から複数の銀行と付き合うメリットはほとんどありません。

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金融庁の方針によって、銀行は企業を育て、発展させる義務があります。

企業はこれまでのような過去の実績である決算書の数字だけではなく、目に見えない企業の将来性を評価する事業性評価に基づいて企業を融資によって支援することが求められています。

このため、1つの銀行と深く付き合うことで、より企業を知ってもらい、自社の技術や可能性や他社との優位性を知ってもらう必要があるのです。

銀行と企業は今後これまで以上に深い付き合いしなければなりません。

国は金融機関と企業にこのような関係を求めていますので、複数の銀行と付き合うよりも、1つの金融機関と深い付き合いをして自社との信頼関係を醸成したほうが企業のメリットにも繋がるでしょう。

付き合うなら銀行一行と政策金融公庫

複数の金融機関と付き合うおすすめの方法は、銀行などの信用保証協会つきの融資を行う金融機関1行と日本政策金融公庫と付き合うという方法です。

この付き合い方であれば単純に融資のチャネルが増えることになり、会社の資金繰りの円滑化に繋がるためです。

日本政策金融公庫は保証協会と別枠

日本政策金融公庫は信用保証協会の保証はつきません。

ここが日本政策金融公庫と民間金融機関との最大の違いです。

そのため、銀行が「信用保証協会の保証がつかない」という理由で融資を断ったとしても、日本政策金融公庫は全くの別枠で融資を行うため、融資が出る可能性があります。

逆に日本政策金融公庫が融資を断っても民間銀行が信用保証協会の保証をつけて融資を行うというパターンも考えられます。

このため、融資を受けることができるチャネルを増やすという意味で、民間金融機関と日本政策金融公庫双方と付き合うことは大きな意義があります。

信用金庫を加えるのも選択肢

信用金庫も銀行も信用保証協会の保証をつけて融資を行いますが、信用金庫は少額の融資でも快く対応してくれるというメリットがあります。

規模の小さな信用金庫は融資量よりも融資先数を重視しているため、銀行が嫌がるような規模の小さな案件でも丁寧に対応してくれます。

また、信金職員の主な仕事は訪問活動で、小さな入金や振込でも訪問してくれることがあるため、忙しい経営者にとっては重宝できる存在となります。

まとめ

事業性融資を受ける金融機関を複数持つということは、相談窓口を増やす、人脈を広げるというメリットがあるものの、銀行との信頼関係を醸成するということには障害となることが少なくありません。

このため、最初のうちは複数の金融機関と取引するよりも信頼できる金融機関を1つ見つけて取引をした方が、いざという時には力になります。

融資枠が別枠の日本政策金融公庫、小回りの利く信用金庫、地域で有力な地方銀行の3つと付き合っておけば十分でしょう。

なお、規模が大きくなった場合にはプロパー融資で対応してくれる金融機関が少なくないことや、1行だけでは巨額の融資に対応しきれないため、複数の金融機関との付き合いを検討してもよいでしょう。

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