株式会社日本保証の銀行カードローン保証審査は厳しいの?

株式会社日本保証はJトラフトの完全子会社で、個人向けローン及び事業者向けローン、銀行カードローンの保証業務を行う消費者金融です。銀行カードローンの保証審査を消費者金融が行うことは珍しくはありません。

株式会社日本保証が行う銀行カードローンの保証業務はそれほど数は多くないものの、もしかしたらアナタが住んでいる銀行の保証会社をしているかもしれません。審査基準は厳しいのかどうなのか簡潔にご説明します。

執筆者の情報
名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営

株式会社日本保証は銀行カードローンの保証業務も行う

昨今の銀行カードローンの過剰貸付問題は社会問題に発展し、自己破産の原因になると指摘されるほど貸付残高は毎年増えています。

直近のデータでは銀行カードローン全体の保有貸付残高は約5兆7,000億円まで急成長し、既に消費者金融の貸付残高を上回っています。

銀行カードローンの貸付残高の急激な増加の背景には、銀行カードローンの保証業務を行う保証会社の存在があります。

銀行は預金者が預ける潤沢な資金の有効活用先を個人向けカードローンに切り替えたのは、消費者金融が貸金業法改正によって疲弊し始めた2006年頃からです。

消費者金融は過払い金訴訟によって、業界最大手だった武富士が倒産に追い込まれる状態にまでなり、アコムやプロミスはそれぞれメガバンクグループの傘下企業になったほどです。

貸金業法改正によって貸付金利が下がり、消費者金融の営業収益である利息収入の落ち込みを防ぐために、銀行カードローンの保証業務も行うようになったのです。

さて株式会社日本保証はJトラストの完全子会社で、旧社名を日栄からロプロと変遷しながら、倒産する前の武富士から優良顧客を買い取る方法で消費者金融として事業の基礎を作りました。

株式会社日本保証は個人向けローンと事業者向けローンを行う消費者金融で、折からの銀行カードローンの急成長に合わせるかのように、銀行カードローンの保証業務を積極的に行なっています。

消費者金融が銀行カードローンの保証会社になることは珍しいことではなく、例えば三菱UFJ銀行カードローンはアコム、三井住友銀行はSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)が担当するなど、もはや銀行カードローンの影の立役者と言っても過言ではありません。

なお株式会社日本保証が保証委託契約している銀行は地方銀行がメインで、西京銀行や近畿産業信用組合、愛媛銀行などの個人向けカードローンの機関保証をしています。

株式会社日本保証の保証残高は大幅増

株式会社日本保証の銀行保証残高は2018年1月現在で1,293億円、対前年比の伸び率は67%増と順調な成績を残しています。

この大幅な伸び率こそが銀行カードローンの貸付残高を増やす要因となったのは言うまでもありません。

アイフルの保証残高862億円をはるかに上回るのは特筆すべき数字ですね。

もちろん株式会社日本保証の銀行保証残高が全て銀行カードローンとは言えませんが、消費者金融第3位のアイフルより保証金額が多いのは、株式会社日本保証が地方銀行カードローンに深く浸透していることを示しています。

銀行カードローンの保証会社は移り変わりが激しく、つい2、3年前まで保証会社をしていた金融機関が他の金融機関に変わっていた、ということも珍しくはないのです。

もしかしたらアナタが住んでいる地域の銀行カードローンの保証会社が株式会社日本保証になっているかもしれませんね。
Jトラスト 2018年3月期第3四半期決算説明資料
アイフル 2018年3月期 第3四半期決算データブック

株式会社日本保証の審査は厳しいのか?

カードローン業界の一般常識としてよく言われるのが、金利が高ければ審査が甘く金利が安ければ審査が厳しい、です。

株式会社日本保証が保証している代表的なカードローンの金利を見てみましょう。

◆愛媛銀行(ひめぎんクイックカードローン)
・借入金利:年4.4%から年14.6%
・融資限度額:10万円から800万円まで

◆西京銀行(かなえるカードローン)
・借入金利:年14.8%固定
・融資限度額10万円から300万円まで

◆近畿産業信用組合(カードローンアルファ)
・借入金利:年13.5%固定
・融資限度額:10万円から100万円まで

愛媛銀行カードローンを除いて、西京銀行と近畿産業信用組合のカードローンは借入金額に関係なく固定金利であることがわかります。

西京銀行は10万円を借りても300万円を借りても金利は年14.8%で、近畿産業信用組合は10万円を借りても100万円を借りても年13.5%の金利です。

もしそれぞれの金利が上限金利で、借りる金額が多くなれば愛媛銀行のように金利が下がるのであれば、株式会社日本保証の審査基準は厳しいのではないか、と考えることもできます。

しかし借入金額が増えても金利が固定で変化がないのは、銀行側が融資すればするほど利息収入が増える構図ができていることから、株式会社日本保証の審査はそれほど厳しくないのではないかと推測します。

保証会社の収入は銀行が支払う保証委託料です。

通常保証会社は保証料として年5%ほどを手数料としていますので、西京銀行や近畿産業信用組合が多く貸出することによって株式会社日本保証へ支払う保証料が多くなるわけです。

愛媛銀行カードローンのように融資金額が多くなると貸出金利が下がるのでは、保証会社へ支払う保証料も少なくなります。逆から言えば株式会社日本保証が受け取る保証料が減ってしまいます。

銀行から支払われる保証料が多くなればそれだけリスク管理ができることから、銀行カードローンでも固定金利で契約するカードローンなら、審査基準は他の銀行カードローンよりも比較的甘いのかもしれません。

株式会社日本保証が加盟する信用情報機関はJICCのみ

株式会社日本保証の審査基準がどうなのか判断する上で重要となるのが、加盟している信用情報機関がどこなのかです。

アコムやプロミス、アイフルも銀行カードローンの保証会社を数十件から百数十件行なっていますが、加盟している信用情報機関はJICCとCICの2機関です。

それに対して株式会社日本保証はJICCのみです。つまりCICの利用状況を株式会社日本保証は見ることはできません。

当然ながら金融事故情報は、銀行が利用する信用情報機関であるKSCとも相互データ交流システムによって常にデータ共有されています。

ところがCICが保有している個人信用情報であるクレジットカードの利用状況や各種ローンの利用状況、端末機器代を含んだ携帯電話料金の支払い状況までは、JICCから取得する情報ではわからないのです。

よほど長期返済滞納して金融事故として登録されるか、頻繁に返済滞納して悪質な利用者として金融事故情報が登録されない限り株式会社日本保証は気づくことができません。

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株式会社日本保証の審査に落ちないようにするには?

株式会社日本保証の保証審査に通るには、カードローンの他社借入件数や金額、返済状況などに特別問題がない限り審査に落ちにくいと考えることもできるでしょう。

・他社借入件数は1件まで
・他社返済に遅れがない
・金融事故情報がない

以上の条件を満たせば、保証審査に比較的通りやすいと推測します。

それでも銀行カードローンの保証審査なのですから、他社借入件数は0件の方が審査に有利なことは当然ですよね。

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