ファクタリングのリスク・危険性を知っている?デメリットや二重譲渡の危険性を徹底解説!

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ファクタリングとは将来入金される売掛金を、期日前に現金化するサービスです。

そして、企業はファクタリングを利用することで資金繰りを改善できます。

ただし、リスクを知らずに利用すれば逆効果となってしまいます。

そこで、リスクの内容とファクタリングの正しい利用方法について、まとめましたので参考にしてください。

執筆者の情報
名前:馬野 伸斗(50歳)
職歴:信用組合に20年以上勤務

ファクタリングって何?

「ファクタリングと聞いたことはあるけど詳しい内容は知らない」という経営者もいると思います。

そこで、ファクタリングの概要について、知識を押さえるために説明をしていきます。

売掛債権を現金化するサービス

会社はファクタリングを利用することで、売掛債権を期日前に資金化することができます。

つまり商品やサービスの納品や引渡しが終わって請求書を上げたものの、売上げがまだ入っていない場合にその売掛金をファクタリング業者に買い取ってもらうのです。

このようにすると、実際に入金される日にそのお金を前もって、ファクタリング業者から手数料が差し引かれた金額を手に入れることが可能になります。

どんな業種が向いている?

ファクタリングを利用するメリットがある業種は、売上げの回収期間が長い業種です。

主な業種をたとえるならば、土木建設業や製造業です。

これらの業種は売上げの回収期間が2~3か月を超えることもあり、その間に立て替えて資材などの支払をしなければなりませんが、ファクタリングを利用することで資金繰りを改善することができます。

逆に飲食業や一部のサービス業など、いわゆる現金商売の業種はファクタリングを利用するメリットは少なく、売掛債権が存在しなければそもそもファクタリングを利用できません。

ファクタリングと手形割引の違い

ファクタリングと手形割引は、将来入金される売掛債権を現金化するという点では同じです。

ただしファクタリングより手形割引の方が、手数料は低くなる傾向があります。

それは、手形を発行できる会社は当座預金の審査に通っている会社であり、手形を発行できない会社と比べて、支払を受けられないリスクが少ないからです。

また、一般的な手形の割引料は.0%~3.0%であるのに対して、ファクタリングの手数料は10.0%~20.0%となりますので注意しましょう。

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手数料はいくら?銀行融資の金利と比較!

ファクタリングの手数料が10.0%程度なら、銀行や消費者金融のビジネスローンの金利より低い可能性があります。

それは、ビジネスローンの金利は、最大で18.0%となる金融機関もあるからです。

ただし、ビジネスローンの金利は年利であるのに対し、ファクタリングの手数料は利用する都度必要な手数料です。

その詳しい仕組みや計算方法は後で詳しく話ししますが、銀行ローンの金利とファクタリングの手数料率は違うということを覚えておいてください。

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審査はあるの?必要書類は?

ファクタリングにも審査がありますが、銀行融資に比べて敷居が低いでしょう。

その理由は、ファクタリングは既に請求して存在が確立している売掛金が担保となるからです。

言い換えると、申込みした会社の業績よりも、入金元の会社の信頼度が重要となるからです。

したがって、ファクタリングを利用するには、登記簿謄本や決算書だけでなく、売掛先である会社との請求書や取引契約書、また実際に入金されているかどうかを確認するための通帳コピーといった書類が必要になります。

いくら資金化できる?売掛債権の評価方法は?

自分の会社の売掛債権が、ファクタリングではいくらで現金化されるかどうかは気になるところでしょう。

基本的に、売掛先の業績が悪かったり、売掛金の金額が少なかったりすると評価が下がります。

その場合は掛け目(かけめ)といわれる手数料が高くなり、現金化できる金額が最大で2割程度減ります。

ただし、どんなに業績の良い会社の売掛金でも、1割は現金化できる金額が減ると思ってください。

売掛先の業績は影響する?

売掛先の業績は帝国データバンクなどの、情報機関を通じてファクタリング会社が分かるようになっています。

したがって、ファクタリングを利用するときは、同じ売掛債権でも業績の良い取引先を選ぶようにしましょう。

ここまでの話をまとめますと、ファクタリングを利用するときは、信頼度の高い大手取引先で、かつ多額の売掛債権を選ぶことが重要といえるでしょう。

会計処理の仕訳が分からない!勘定科目は何?

ファクタリングの仕訳は、銀行融資の仕訳と異なる点に注意しましょう。

ファクタリングを利用したときは、回収した売掛金と入金された現預金との差額が債権譲渡損という営業外費用となります。

また、ファクタリングの売上げのうち、債権譲渡損の部分は消費税の課税対象とはなりません。

具体的な仕訳はファクタリング業者が教えてくれますが、最終的な会計処理は顧問税理士に確認することをおすすめします。

ファクタリングを活用するメリットは?

先ほどファクタリングの仕組みについて話ししましたが、なぜこのような複雑なシステムを利用するのかと思う経営者もいるでしょう。

そこで銀行融資にはないファクタリングのメリットについて紹介します。

資金繰りが安定!即日調達できる?

ファクタリングの一番の利点は、審査から入金までのスピードが速いという点です。

ファクタリングの審査においては、申込みした会社の業績が多少悪くても、売掛先の会社が問題なければすぐに可決されます。

さらに、審査のポイントが多い銀行融資と違って、ファクタリングのポイントは売掛債権が入金されるかどうかに絞られてきますので審査のスピードが速いのです。

ファクタリング業者によっては、申込みした即日に入金してくれる業者もあることを覚えておきましょう。

担保や連帯保証人が不要

ファクタリングを利用するときには、原則として担保を差し入れたり連帯保証人を用意したりする必要はありません。

なぜならばファクタリングにおける保険は、万が一売掛先が倒産したときに申込みした会社が補塡できる能力があるかどうかだからです。

また、銀行融資と違って代表者自身も、連帯保証人になる必要がないという点もメリットといえるでしょう。

信用情報機関には載らない

ファクタリングを申込しても、いわゆるブラック情報(信用情報機関)を調べられることはありません。

その理由は、ファクタリングは契約上債権譲渡(さいけんじょうと)といって、そもそも金銭消費貸借ではないため、銀行や消費者金融が利用する個人信用情報機関は関係ないからです。

したがって、過去に金融事故があったとしても、ファクタリングを利用できる可能性がありますし、ファクタリングを利用したとしても今後の銀行融資への影響は少ないと考えられます。

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経済産業省(政府)の見解は?

ファクタリングを利用する会社は銀行から借入できない、業績の悪い会社というイメージをもたれるかも知れません。

しかし、ファクタリングは借入を増やさずに資金調達ができるというメリットがあり、大手企業でも用いられている有効な財務バランスを改善する手段です。

また、政府としても適正なファクタリングの利用を奨励していますので、経営者としてはファクタリングを怪しいと決めつけずに、資金調達方法のひとつとしてとらえておいてください。

ファクタリングのデメリットとリスクは?

ファクタリングの適正な利用は、中小企業にとっても有効な資金調達方法のひとつです。

そこで、正しく利用するためにも、ファクタリングのリスクについて知っておきましょう。

諸費用が高い?手数料の計算方法は?

ファクタリングの一番のデメリットは、手数料が高いことです。

例えば3か月後に入ってくる売掛金のために、同じ10.0%で銀行から借入れした場合と、ファクタリングを利用した場合の負担額を比較します。

銀行で短期の手形貸付を利用した場合は、年利は10.0%ですが融資期間は3か月ですので実際に差し引かれる金額は12か月分の4分の1である2.5%です。

しかし、逆にファクタリングの場合は3か月であっても10.0%引かれますので、年利に直すと4倍の40.0%という計算になります。

さらに、ファクタリングの手数料は売掛債権の評価分だけでなく、事務手数料や場合によっては登記費用も必要になりますので、10.0%では済まないケースもあります。

すぐに現金化できるからといって、安易にファクタリングを利用すれば、逆に資金繰りを悪化させることになりますので注意してください。

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取引先にバレる?2社間と3社間ファクタリングの違い

ファクタリングは、申し込みした会社とファクタリング業者だけで完結する2社間ファクタリングと、さらに売掛先も契約に加わる3社間ファクタリングの2種類があります。

3社間ファクタリングは、売掛金が取引先から直接ファクタリング業者に入金されるシステムであり、取引先にファクタリングを利用しているのがバレるというデメリットがあります。

これに対し、2社間ファクタリングでは、一旦は自分の会社に入金された売掛金をファクタリング会社に送金するようになっていますので、原則として取引先にバレることはありません。

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売掛先が倒産したときにファクタリング会社が、申込した会社に立替払を請求する権利を償還請求権(しょうかんせいきゅうけん)といいます。

また、この権利を公に主張するために、法務局へ債権譲渡登記(さいけんじょうととおき)をする場合があります。

利用する会社にとって債権譲渡登記をされると、万が一の場合は立替えを補塡するリスクがありますし、登記費用は利用者負担なので避けたいところです。

ただし、2社間ファクタリングの場合は売掛金が業者に入金される保証がないため、債権譲渡登記をされる可能性が高いので注意しましょう。

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買掛金との相殺リスク

ファクタリングで入金される金額は、手数料分を差し引いた分よりさらに減る可能性があります。

なぜならば、売掛先に買掛債務が発生している場合は、その金額が相殺されるからです。

売掛先から材料を仕入れたり外注費の一部を支払ったりすることは良くありますので、決算書や試算表の買掛金に計上されていないかどうか確認するようにしましょう。

経営者が知っておきたいこと

ファクタリングを利用する上で経営者として知っておきたいことは、目先のお金を手に入れても業績の根本的な改善にはならない可能性があるということです。

ここまで話ししたとおり、中小企業が利用できるファクタリングは銀行融資に比べてコストが高いのが現状です。

そのようなコストを負担してでも現金を手に入れるタイミングであるのか、また将来的にそのコスト以上の利益が確約されているのかといったように、長期的な経営の視点でファクタリングの利用を検討しましょう。

また、仲のいい取引先から架空の売掛債権をつくって現金化することは、詐欺罪に該当します。

自分の会社はもちろん、取引先の会社も資金繰りどころか経営自体ができなくなる可能性がありますので絶対にやめましょう。

ファクタリングでよく見られるトラブル8選

ファクタリングのトラブルを避けるためには、ファクタリングのトラブル事例を知っておく必要があります。

実はファクタリングのトラブルは、ファクタリング業者に原因がある場合だけではなく、利用する会社に原因がある場合もあります。

そこでファクタリングでよくあるトラブル事例を、それぞれの原因に分けて紹介します。

ファクタリング業者が原因のトラブル

ファクタリングの明確な法規制はまだないため、残念ながら違法行為ぎりぎりで行っているファクタリング業者もいるのが現状です。

このような業者とのトラブルに巻き込まれないためにも、ファクタリング業者が原因で起こるトラブル事例を知っておいてください。

1.予想外の費用で資金繰りが悪化した!

ファクタリングのトラブルで一番多い原因は、その手数料の高さです。

ファクタリングの主な手数料は、掛け目(かけめ)といわれる売掛金に対する割引料です。

実は掛け目の上限金額は、法律的に定められていません。

それは、ファクタリングが融資ではないため利息制限法の適用も受けないからであり、ファクタリング業者は手数料をいくらでも増やせます。

せっかく売掛金を現金化できたとしても、手数料が高ければ逆に資金繰りを悪化させかねませんので注意しましょう。

2.掛け目の表記が広告と違う

ファクタリグの手数料は掛け目だけではありません。

掛け目以外にも、事務手数料や登記費用などの諸費用がかかるからです。

さらにファクタリング業者はこれらの諸費用を、調査費用や交通費など名目を変えていくらでも増やすことができます。

残念ながら、広告で掛け目を低く表示してこのような諸費用で膨大な手数料を取ろうとする業者もいます。

したがって、利用者としては掛け目だけではなく費用の総額を必ず確認するようにしましょう。

3.内容を確認しようも契約書の控えがない!

ファクタリングの費用の内訳を確認しようにも、契約書の控えをもらっていないという声も多く聞かれます。

特に、面談を省略したり、余りにも審査が早かったりする業者を利用したケースに多いようです。

ファクタリングは融資契約と異なるため、これまで借り入れしてきた銀行融資と同じ感覚で利用すると痛い目に会いかねません。

契約内容についてあらかじめ確認することは当然のことですが、契約書の控えをもらえるかどうかもきちんと確認しておくことが重要でしょう。

4.手数料を先に振り込んだけど入金がない

ファクタリングの業者の中には、手数料を先に振込させて何もしない悪徳業者もいます。

本来であれば、ファクタリングは手数料を差し引いたお金がまず会社に入金されますので、先に手数料を取ろうとする業者は詐欺の可能性が高いです。

さらに、手数料が相場より極端に低い業者もこのような悪徳業者である可能性がありますので、経営者は手数料相場についても知っておく必要があるでしょう。

債権を売る会社側が原因の場合

ファクタリングのトラブルは、ファクタリング業者ではなく利用する会社が原因で起こることもあります。

利用する人に悪意がなかったとしても、トラブルが発生する可能性はありますので、そのトラブル事例を確認しましょう。

5.手数料の適正相場を分かっていない

経営者としては、ファクタリングの手数料相場を知っておかねばなりません。

手数料の相場は利用する業者や契約形態によって前後するものの、10.0%~20.0%程度と思っておいた方が無難でしょう。

何度もいいますが、ファクタリングにはまだ明確な法律規制がないため、契約後に手数料が高いと文句をいっても何も解決しません。

ファクタリングは手数料が銀行利息より高いと理解した上で利用するようにしましょう。

6.虚偽の申告をすると審査に通らない?

いくら審査が緩いといわれているファクタリングでも、虚偽の申込みをすると審査に落ちます。

さらに、審査に通ったとしても時間がかかったり、手数料が高くなったりする可能性もあります。

申込内容には現状の借金残高や、過去の返済履歴といった知らせたくない情報もあるかも知れません。

ただし、正直に記載したからといって、直ちに審査が不利になるわけではありませんし、虚偽の記載がばれたときのデメリットの方が大きいです。

このようなトラブルを避けるためにも、申込書は正直に記載するようにしましょう。

7.売掛債権に譲渡登記できないケースは?

利用するファクタリング業者によっては、売掛金を債権譲渡登記(さいけんじょうととうき)を依頼される可能性があります。

債権譲渡登記とは、売掛金は最終的にファクタリング業者の「モノ」となる旨を法務局へ登記することであり、ファクタリング業者が売掛金を確実に回収するための措置です。

実は、売掛金というのは債権譲渡を禁止している場合があり、その内容は自社と売掛先との契約書で確認することができます。

売掛金の債権譲渡が禁止されていると、現金化できない可能性もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。

8.架空の売掛金や二重契約は法的措置の対象になる

資金繰りが厳しいからといって、取引先から架空の売掛金を作って現金化すると犯罪になります。

また、ひとつの売掛金に対して複数のファクタリング業者と契約したり、本来ファクタリング業者に引き渡すべき売掛金を他の用途に使ってしまったりした場合も同様です。

このような行為は、ファクタリング業者から契約の無効や、損害賠償を提示されるだけでなく、詐欺罪として刑事訴訟となる可能性もあります。

何より売掛先に迷惑をかけることになりますので、絶対に違法行為をしないようにしましょう。

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ファクタリングの二重譲渡リスクとは

ファクタリングの申込みをするときに、耳にすることがある「二重譲渡リスク」という言葉ですが、ファクタリング申込者には聞きなじみがない場合もあります。

ファクタリングを正しく利用していれば、二重譲渡を行うことはありませんが、二重譲渡リスクを理解しておくことで、ファクタリング契約の内容を深く理解することが可能です。

そこで、ファクタリングの二重譲渡リスクについて解説していきます。

申込者が複数の会社とファクタリング契約をすること

まず二重譲渡という行為ですが、これはファクタリング契約者(会社)が複数のファクタリング会社と契約を行うことを指します。

例えば、最初に30万円の売掛金をファクタリング会社Aに譲渡した後に、ファクタリング会社Bにも同じ30万円の売掛金を譲渡してしまう状況が二重譲渡です。

ファクタリングは売掛金の債権を、ファクタリング会社に完全に譲渡する契約なので、ひとつの売掛金でふたつの契約を行うことは違反となります。

二重取引は契約違反なだけではなく、ファクタリング会社をだまして現金化しているため、法的にも詐欺罪に当たる可能性が高いです。

ファクタリング会社は二重譲渡を防ぐために、二重譲渡リスクを避けるために債権譲渡登録をしたり申込者や売掛先の会社の調査を行ったりします。

債権譲渡登記をすることでリスクを防ぐ

ファクタリング会社は、二重譲渡をされると損をする可能性が高くなります。

二重譲渡をされたということは、自社とは別のファクタリング会社に債権を取り合う必要があるからです。

ファクタリング会社はこのように、他のファクタリング会社と債権の取り合いになったときのために、債権譲渡登記を行って二重譲渡リスクを防ぎます。

ファクタリング契約を行うときに、債権譲渡登記を行うことでファクタリング会社はリスクを回避することができるのです。

二重譲渡が発覚すると売掛先にバレる

二重譲渡リスクを回避するために、ファクタリング会社は基本的に債権譲渡登記を行うことが多いですが、中には債権譲渡登記を行わずに契約を行うこともあります。

債権譲渡登記をしない場合はファクタリング利用者が二重譲渡をしてしまうことも可能となり、万が一、二重譲渡をされてしまった場合、ファクタリング会社は即座に売掛先に債権を確保するための連絡を入れるのです。

したがって、二重譲渡を行うと確実に売掛先に二重譲渡とファクタリングの事実がバレます。

これらの情報が売掛先にバレてしまうと、確実に二重譲渡を行った会社は信用を失ってしまいます。

最悪の場合、ファクタリング会社に詐欺罪で訴えられる可能性もあるのです。

二重譲渡を行うリスクはとても高いので、絶対に行わないようにしましょう。

架空債権をファクタリングされるリスクとは

二重譲渡リスクの他にもファクタリング会社は様々なリスクを回避するように対策を採っています。

中でも申込者の債権が架空債権だったという悪質なケースもあります。

架空債権のリスクがどのようなものかも、合わせて確認していきましょう。

実際には存在しない売掛金でファクタリングを行う

ファクタリングを行うときには当然、売掛先から受け取った実在する売掛金で行いますが、中には実在しない売掛金をファクタリング会社に持ち掛けて、現金化を行う会社も存在します。

このような、実在しない債権で取引を行うことが架空債権です。

架空債権で取引を行うために、申込みの会社はうその売掛金の情報を作り上げたり、売掛先の情報を作り上げたりします。

申込みの内容がうそでないかを確認するために、ファクタリング会社は申込会社の情報や売掛先の信用情報などの調査を徹底的に行います。

架空債権のファクタリングは犯罪行為

架空債権でファクタリングを行うことは、ファクタリング会社をだましているため犯罪行為です。

詐欺罪として刑事告訴されてしまった場合、申込みを行った会社が立件されてしまう可能性も高いです。

もしも、だました売掛金を弁償できたとしても、ファクタリング会社をだました事実は変わらないため、法的争いになることも多いですし、何より会社の社会的な信頼は取り返しがつかないほど落ちてしまうでしょう。

3社間ファクタリングは二重譲渡リスクが低い

ファクタリング会社は二重譲渡リスクや、架空債権のリスクを避けるために債権譲渡登記などの対策を採るようにしています。

登記や調査には相応の費用がかかるため、ファクタリングの手数料は通常の融資よりも高くなることが多いです。

申込みをする会社としては、このような理由で手数料がかかってしまうことは余り好ましくありません。

そこで、おすすめの方法が3社間ファクタリングです。

どのような部分がおすすめかを具体的に解説していきます。

3社間ファクタリングは直接回収できるため有利

3社間ファクタリングとは、売掛金を所有している会社とファクタリング会社以外に、売掛先の会社も併せた3社で取引を行う契約です。

3社間ファクタリングの特徴は、売掛先の会社の同意を得ることができるため、二重譲渡リスクを格段に下げることができます。

さらに、最後の売掛金の回収もファクタリング会社が直接行えるため、債権が回収不能になるリスクも低いです。

このため、ファクタリング会社はできる限り2社間ファクタリングではなく、3社間ファクタリングを行いたいため、手数料も2社間より格段に下げているのです。

手数料や審査などが有利に働くことも

ファクタリング会社は3社間ファクタリングを行う方が二重譲渡リスクを減らせるため、2社間ファクタリングよりも契約内容で優遇していることが多いです。

特に手数料の低さは、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは大きく異なります。

2社間ファクタリングでは手数料が高く、20~30%の高利率の手数料を取られることも珍しくありません。

対して、3社間ファクタリングの場合には、10%以下の低利率で現金化ができることも多くコスト削減ができます。

ただし、手数料の利率は申込会社の信用情報で左右されやすいため、3社間でも高利率になる可能性があるので気をつけてください。

ファクタリング業者の選び方は?

実際にファクタリングを利用するとなれば、少しでも手数料が低い業者を選びたいところです。

しかし、手数料が安いからといって安易に選ぶと、追加のコストがかかる可能性がありますので、ここからは正しい業者の選び方について紹介します。

相場よりも手数料が安い業者は信頼できる?

先ほど話ししたとおり、中小企業が利用できるファクタリングの手数料は相場が10.0%~20.0%です。

ここで注意したいのが、相場よりも極端に手数料が低い業者です。

それは、公開されている手数料以外にも、事務手数料や調査費用、また登記代行費用など手数料の名目を変えて追加請求される可能性があるからです。

さらに、これらの手数料は銀行や貸金業者などの利息制限法の範囲外であり、いわゆる言い値でいくらでも高くできるのです。

総費用を明確にしない業者に注意!

このような追加請求をされないためにも、必ず申込時に総費用の金額を業者から明示してもらいましょう。

具体的には何パーセントといった掛け目で聞くのではなく、手数料の名目と総費用、また実際にいくら入金されるのかについてしっかり聞いておくことをおすすめします。

また資金化を急いでいたとしても、必ず契約書で不利な条項がないかどうかを確認しましょう。

悪徳業者の見分け方は?ファクタリング詐欺の手口とは

ファクタリングは信用情報機関への確認がないため、過去に金融事故を起こして銀行融資を断られた会社にとっては有り難い存在です。

しかし、そこに付け込んで50%を超えるような、法外な手数料を取る悪徳業者もいるので注意してください。

悪徳業者であるかどうかは、手数料が相場の範囲内であるか、また代表者の名前や住所、また固定電話が開示されているかどうかで判断できます。

また、資金調達プロなどのポータルサイトに登録されており、かつ取引実績が多ければ信頼できる業者の目安となりますので覚えておきましょう。

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ファクタリングのトラブルを回避する方法は?

ファクタリングのトラブルは、ちょっとした工夫で避けることができます。

その具体的な内容をまとめましたので参考にしてください。

償還請求権で手数料が安くなる?

償還請求権(しょうかんせいきゅうけん)とは、万が一売掛先が倒産したときに、ファクタリング業者が申込した会社へ立替払を請求できる権利のことです。

つまり、ファクタリング契約に償還請求権の記載があれば、ファクタリングを申込した人が立替えしなければなりません。

一見するとファクタリングを申込した人が不利なように思えますが、償還請求権が付いていることで手数料が安くなる可能性があります。

立替えするリスクを背負うことで、ファクタリングは売掛金を担保とした融資(与信)とみなされるからです。

なお、割引手形についても手形の裏書によって、遡求権が存在していますので、手形を振り出した会社がつぶれたときには、割引手形を申込した人が支払いをしなければいけません。

償還請求権は手形の裏書に近いものだと考えておくと、それほど不利な条件ととらえなくてもいいでしょう。

したがって、償還請求権を付けることで、利息制限法で定められた以上の手数料を払う必要がなくなるのです。

そこで、あえて償還請求権を条件とした、ファクタリング業者を選ぶのも有効でしょう。

紹介サイトで信頼できる業者を見つけよう

このような悪徳業者を選ばないためにも、インターネットで資金調達のポータルサイトを利用するのが望ましいでしょう。

それは、ポータルサイトとしても実態が分からない、ファクタリング業者を安易に紹介できないからです。

ただし、もしトラブルになったとしても最終的な責任は利用者にもありますので、信頼できる業者選びが大事になります。

売掛債権を手放す経営者にも問題がある?

少し厳しいいい方になりますが、ファクタリングのトラブルは安易に利用する経営者にも問題があると考えます。

ファクタリング以外にも資金繰りを改善する方法はいくらでもあり、その中からあえてファクタリングを利用しているため少なからずリスクがついてくるのです。

例えば銀行融資でも、売掛金を担保にした短期貸付であれば審査の敷居はぐっと下がります。

また、支払先への支払期日を延ばしてもらったり、売掛先の入金日を早めてもらったりできれば、それがたった数日でも資金繰りは劇的に改善します。

このように、考えられる方法を全て実践してみてからファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ここまで話をしたとおり、ファクタリングは有効な資金調達手段のひとつです。

しかし、中小企業が利用できるファクタリングは手数料が高く、常用するのは好ましくないのが現状です。

経営者としては、他の借入ができないか、また売掛金の回収期間や買掛金の支払期間の改善はできないことを十分に考えた上で、ファクタリングを検討しましょう。

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