借入金とは

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決定

会社経営者は借入金とは切って切れない縁があります。

会社経営には借入金はつきものですから、借金自体は悪いことではありません。

最も大切なのは、借金とうまく付き合っていくことですが、無計画に銀行に言われるがまま借金を作り、会社経営に行き詰まり、最悪の場合には倒産と自己破産に至るケースが多いのも事実です。

そこで最も重要になるのが会計です。

借金をしているからこそ、いくら借金をしているのか、会社の財務内容はどのようになっているのかをしっかりと理解することが大切です。

今回は、借入金の簿記上の基本的な扱いと、会社経営についての解説を行います。

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当
この記事はこんな人におすすめ

この記事は以下に該当する人におすすめです。

  • 借入金とローンは違うの?
  • どこで借入金を借りたらいいのか迷っている
  • 借入金をどう経理処理していいのか分からない

上記のような人には特に参考になります。

借入金を分かりやすく説明

そもそもこの「借入金」とは何なのか、どういったことを指すのかを最初に理解することが重要になってきます。

それでは一言に「借入金」と言っても、その種類は多岐にわたりますので会社での借入金に対し、代表的なものを幾つか見てみましょう。

借入金とはどんな意味?

まず、借入金の定義についてご説明します。

借入金という言葉を辞書で調べると

資金が不足した時に、他から借り入れる金。特に、企業や政府などが、金融機関や他の企業に借用証書・約束手形などを差し入れて借りる金。(参照URL https://daijisen.jp/

と記載されていますが、要は会社の借金のことです。個人融資と比べると、借入する金額も大きくなりますから、約束手形や借用証書などを担保に借入をする行為です。

ちなみに、借入金と貸付金はどのように異なるのか?という疑問ですが、この違いは立場の違いによって言葉が異なるだけです。

お金を借りるものから見たら借入金、お金を貸すものから見たら貸付金というだけの違いです。

つまり、Aさんが銀行から100万円を借りた場合には、Aさんから見たら100万円の借入金で、銀行から見たら100万円の貸付金という言い方になります。

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会社にとっての借入金とは

個人の借入金とは違い、会社として借入を行う場合には、先に話したように手形などを担保に入れますのでより一層のリスクが伴います。

そのリスクを背負ってでも借り入れをしなくてはならない理由は、会社をうまく回すための資金と、新たな設備を投入するなどではないでしょうか。

会社にとっての借入金には2種類あります。

  • 運転資金
  • 設備資金

それでは詳しい内容を見てみましょう。

運転資金

事業者が最も頻繁に利用する借入金は、日々の経営活動の中に必要なお金を賄うための「運転資金」です。

事業の売上金は、通常は売上が発生してから1か月とか、2か月先に入金となってくるものです。

売上即現金である商売は、飲食店や小売店だけです。

会社は売上が入ってくるまでの間に発生する資金を手元に持っておかないと、先に発生する経費の支払いを行うことができません。

このように、経費の支払いのために売上金の入金前に、最低限必要な資金を運転資金と言います。

設備資金

一方、会社に新しい機械を導入したいとか、新規に店舗や工場を建設したいと言ったような場合に必要となる資金を設備資金と言います。

設備資金は当該設備が事業のために必要になると、銀行が認めてくれれば設備の代金の融資を受けることができます。

現実的には運転資金を借入る際には審査にかかる時間は短く、設備資金を借りる際には審査にかかる時間は長くなります。

また、運転資金は5年~8年程度の比較的短期間で返済しなければならないのに対して、借入金額が多くなりがちの設備資金は、8年~15年程度の長い返済期間を設定することができるのが特徴です。

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短期借入金と長期借入金

借入をするからには、必ず返済を行う必要があります。

そこで次に気になってくるのは、「どの程度の期間で返済を行わないといけないのか」という点です。

会社での借入金には短期借入金と、長期借入金の2つがあります。

それでは、短期借入金と長期借入金について詳しく見てみましょう。

短期借入金

短期借入金とは1年以内に返済する借入金で、主に手形貸付によって行われます。

手形の期日に一括で返済するもので。

土地や資材を一括で仕入れて大きな売上金が一括で入金となる、建設業や不動産業などの運転資金として活用します。

長期借入金

一方、長期借入金とは証書貸付で融資され、返済期日までに毎月分割で返済していく貸付金です。

会社の経常運転資金を賄ったり、設備資金を賄ったりするための資金で、長期借入金は毎月の経常運転資金や、設備資金を必要とするあらゆる業種が借入れを行っています。

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借入金と間違いやすい用語集

借入金=お金を借りる行為というのは、何となくイメージできるものです。

しかし同じお金を借りる行為としてよく言葉の例に挙げられるのは、ローン、借金、負債などの言葉ではないでしょうか。

一見同じようにも感じられますが、実は全く似て非なるものなのです。

それでは一体何がどう違うのかを見てみましょう。

①ローンとの違い

借入金とローンの違いは、返済を伴うかどうかです。

借入金というのは単純に、借りたお金そのものを指します。

借入金という言葉そのものには、どのように返済していくかの約定までは含まれないことが一般的です。

100万円借りたら、返済に関する条件が何もなくても、借りたお金は借入金です。

一方、ローンというのは、返済という概念が加わります。

よく「30年ローンで住宅建築資金を借りた」という言葉を、耳にしたことがある人も少なくないのではないでしょうか?

この言葉の裏には借りたお金を30年で返していくという、契約でお金を借りたという意味があります。

つまり、返済に関する条件を含めた、借入金をローンと言います。

とはいえ、銀行や消費者金融などからの借入金には、必ず返済に関する条件が契約時につけられていますので、友人や親や親戚からの個人的な借入金でもない限り、実務上は借入金とローンに言葉の違いはありません。

②借金との違い

借入金と借金の違いには厳密にはありません。

借入金とは、銀行などで返済期限や返済方式の約束したローン、借金とは借入金を含めたすべての借金をしまします。

個人からお金を借りた時には○○さんに●●円の借入金があるとは言わずに、〇〇さんに○○円の借金があるということが一般的です。

また、銀行からの借入金を借金と呼ぶことも一般的です。

このように、返済計画などもしっかりして公的な借金を借入金と呼び、借入金を含めた広義の借入を借金などと呼びます。

③負債との違い

負債との違いですが、負債は借入金を含む、すべての支払い分の総称です。

何も返済が必要な費用だけではなく、従業員の退職金給付引当金や貸倒れ費用などもすべて含まれるのが「負債」です。

つまり、借入金は負債の1部だという認識でいいでしょう。

④買掛金との違い

買掛金とは、何かしら必要なものを購入し、その代金を支払っていない状況のことを指します。

借入金でたとえ何かを購入する予定であったとしても、資金不足を補うのが目的なので、その点で大きく異なってきます。

⑤資本性借入金との違い

資本性借入金とは負債ではなく、資本と見なされる借入金のことです。東日本大震災のあとから中小企業の資金繰りが厳しくなったことから、金融庁は資本性借入金の定義を明確化しました。

資本性借入金と見なされた借入金は負債ではなく、資本として銀行が判断します。今までであれば、負債と見なされた借入金が資本と見なされますので、中小企業が銀行から融資を受ける際に格段に有利になります。

対象となる借入金の条件は以下の通りです。

  • 償還条件:5年超。
  • 金利設定:事務コスト相当の金利の設定も可能。
  • 劣後性:必ずしも担保の解除は要しない。

すべての中小企業が資本性借入金の条件を満たせば資本性借入金となるわけではなく、資本性借入金の対象となる企業は、「東日本大震災や急激な円高の進行等により、資本不足に直面しているが、将来性があり経営改善の見通しがある企業」と決まっています。

このため、資本性借入金の対象となった中小企業は、新規融資が格段に受けやすくなるというメリットがあります。

⑥役員貸付金と役員借入金

役員借入金とは、会社が社長など会社の役員から借りているお金を指します。

中小企業の場合には会社と社長個人は一心同体のような部分があり、会社にお金がなくなると社長個人の資産を会社に貸し付けることがあります。

これを「会社の役員から借りたお金」ということが分かるように、役員借入金という勘定科目を使用して計上します。

役員借入金は銀行からの借入と異なり喫緊で返済に追われるものではないため、銀行などからの借入金と分けて決算書の計上をします。

役員貸付金とは反対に会社から役員個人にお金を貸し出したものを示す勘定科目です。

役員貸付金がある会社は、事業資金融資の審査の際に注意してチェックされます。

なぜなら、会社が役員への給料を「役員報酬」という費用を使用して支払わずに、お金を貸すという形で支払っている場合があるためです。

お金を貸すということは費用ではないため、実質的な役員報酬を役員貸付金として支払えば、その分だけ費用が浮くことになり、収益が出るためです。

粉飾決算の手口としてもよく使われる方法で、審査の際には注意深く見られます。

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資金調達先の選び方

さて借入金という資金調達先として最初に考え付くのは、銀行などの金融機関ではないでしょうか。

もちろん取引先銀行も申込先として検討するのはいいのですが、やはり気になるのは金利、そして審査です。

できる限り低金利で貸付を行ってくれるような、資金調達先は存在しないのでしょうか。

また、借入金を申込むに当たって、どのようなところに申し込みを行えばいいのかを見てみましょう。

お金を借りる金融機関

お金を借りる金融機関と言えば、銀行を検討するのが一般的です。

しかし金利が低い分、審査が厳しい面があるので、銀行に申込みをしても審査に通らないということも考えられるでしょう。

そこで次に検討するのがノンバンクです。

ノンバンクとは預金を受け付けておらず、融資専用の金融機関のことです。

そもそも銀行とノンバンクには、どのような違いがあるのかを見てみましょう。

銀行ノンバンク
金利平均14%~18%平均17%~18%
融資実行までの時間1週間以上最短即日
メリット・デメリット【メリット】
・ノンバンクと比較すると金利が低い
【デメリット】
・審査実行までの期間が長い
【メリット】
・赤字や税金が滞納している状態でも柔軟に対応
【デメリット】
・金利が高い

金利面から分かるように、平均で低いのは銀行の方です。

しかし金利の低さから、審査はより慎重に行われる傾向にあります。

一方ノンバンクは審査が柔軟である分、金利が高い傾向にあるので、申込み前にそれぞれの特徴やメリット・デメリットをよく踏まえ検討する必要があります。

固定金利か変動金利か

申込先の金融機関によって異なりますが、事業者ローンも住宅ローンのように変動金利と固定金利に分かれています。

安定性を重視するならば固定金利一択ですが、現状(2019年2月現在)、変動金利の方が低く設定されています。

借りる金額が大きければ0.1%の金利の差でも、返済金額に影響を与えますから、できる限り低い金利を、と考えてしまいますが、ここもしっかりと検討しなくてはいけません。

変動金利は文字通り、金利が変動します。

ある日突然、倍近く上がることは市場が混乱するので、考えにくいものですが、気づけば低温やけどのように、ジワジワと上がる可能性は十分に考えられます。

返済の期間

特に変動金利を選択したのならば、返済の期間はできる限り短く設定した方がいいでしょう。

先に話したように、いつ金利が上昇するのかは誰にも明言できません。

固定金利よりもリスク面が高いのですから、返済自体を短くすることでリスク面をカバーできます。

またある程度まとまった収入がある場合には、分割ではなく一括返済を行った人は総返済金額をおさえることが可能です。

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簿記の基礎知識①経理上の扱い方

では、銀行から借入れを行った際には、借入金をどのように会計上処理すればよいのでしょうか?

①借入金の仕訳方

株式会社でも合同会社でも立派な法人ですので、借入金を行った際の仕分は同じです。
銀行から借入れを行った場合

借方貸方
現金(100万円)借入金(100万円)

役員から借入れを行った際は上記と同じでも構わないのですが、銀行からの借入金と区別するために以下のように仕分を行うことが一般的です。

借方貸方
現金(100万円)役員借入金(100万円)

②借入金の返済は経費

借入金自体の返済は現金という資産を使用して、借入金という負債を減少させるだけですので以下のような仕分になります。

借方貸方
借入金(100万円)←負債の減少現金(100万円)←資産の減少

では、利息の支払いはどのように行うのでしょうか?

利息は費用として計上しますので、100万円の返済に対して5万円の利息が発生した場合には以下のようになります。

借方貸方
支払利息(5万円)←費用現金(5万円)←資産の減少

利息と借入金の元金を併せて105万円の返済を行った際の仕分は、上記の合算を行い以下のようになります。

借方貸方
借入金(100万円)←負債の減少
支払利息(5万円)←費用
現金(105万円)←資産の減少

このうち、借入金と現金は資産と負債が減少しただけですが、支払利息はお金を借りたことに伴い発生した費用です。

会計上、費用は損金算入することができるため、この場合は支払利息だけが損金へ算入となります。

会社の会計は費用と負債や資産を、明確に分ける必要があります。

返済方法は元金均等が採用されることが一般的で、毎月の元金の返済と、利息の支払い額が明確に分かれているため、経理も楽になっていると言われています。

元金均等とは

毎月返済する元金が決まっており、利息と合わせて支払総額は毎月異なる。


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③借入金と税金

借入金によって税金は発生しません。そのため、銀行から借りた際に税金を考慮に入れる必要はありません。

また借入金をしたからと言って節税,税金逃れとなる、ということもありません。ご注意ください。

税金は、売上-経費=利益と売上から経費を差し引いて生み出された利益から支払うべきものですので、経費計上はできませんので注意してください。

また、消費税は売上の際にとって置くものですので、売上発生時には以下のように仕分します。

100万円の商品を販売し、消費税込みで108万円受け取った場合の仕分

借方貸方
現金(108万円)売上(100万円)←収益
仮受け消費税(8万円)←負債

売上の都度、仮受け消費税という勘定に消費税分の記帳をしていきます。

決算時の仕分

借方貸方
仮受け消費税(100万円)←負債の減少未払消費税(100万円)←未払のために新たな負債勘定を計上

現金で消費税を支払った際の仕分

借方貸方
未払消費税(100万円)←消費税を支払ったため、負債が消える現金(100万円)←資産の減少

消費税を伴って売上を計上した際には売上の都度、仮受け消費税という「飽くまでも仮で消費税を受け取っています」という意味の負債勘定へ消費税分の記帳をしていきます。

決算時はこの仮受け勘定を未払勘定へ振り替えて、まだ払っていない消費税がいくらあるかを明確化するために「未払消費税」という勘定へ振り替えます。

消費税を実際に支払った際には現金を支払って、「未払消費税」という負債を消すという仕分になります。

④借入金の内部統制

経理担当者が複数いる時はひとつの取引を2重3重に記帳してしまうことがないように、担当を決めるか、マニュアル化するかの手続きをとった方がよいでしょう。

従業員の経費や仕入れを担当する人、銀行との取引を担当する人と言ったように、担当を分ける方法が最も文案な方法です。

⑤青色申告する

青色申告は複式簿記によって行なって、作成した決算書で申告することですので、借入金の返済時や税金の支払い時には上記のように記帳を行えば青色申告となります。

青色申告を行うと、65万円または、10万円の控除を受けることができます。

65万円の特別控除を受けるためには、費用と収益を記録した損益計算書と、会社の資産と負債の状況を記録した貸借対照表を添付することで受けることができます。

また、貸借対照表と添付しない場合には、10万円の控除を受けることができます。

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簿記の基礎知識②利息の扱い方

借入金の利息は費用です。では、適用金利が変更された場合やバランスシートはどのようになるのでしょうか?

適用金利が変更される場合

適用金利が変更された場合には新たな返済予定表が銀行から届きますので、その通りに仕分するだけです。

そもそも、毎月の返済によって元金が変動していきますので、利息の支払額は毎月変わります。

返済予定表通りに仕分していくだけですが、実際の計算と仕分は以下のようになります。

従来通りに利息を支払う場合

元金100万円、元金返済額毎月5万円、利息3%の場合=100万円×3%÷365日×30日=2,466円

借方貸方
借入金(50,000円)
支払利息(2,466円)
現金(52,466円)

翌月金利が3.5%へ上がった場合

利息:95万円×3.5%÷365日×30日=2,733円

借方貸方
借入金(50,000円)
支払利息(2,733円)
現金(53,733円)

実際には利息の計算を自分で細かく行う必要がなく、上記の利息金額が計算された返済予定表が銀行から送られてきますので、その利息金額を「支払利息」勘定へ計上しましょう。

貸借対照表の記入方法

先ほどご説明したように、借入金は負債で、借入金に伴い支払う支払利息は費用です。

決算書には損益計算書と貸借対照表(バランスシート)がありますが、資産と負債を計上したものが貸借対照表、収益と費用を計上して最終的に利益(損失)計算するものです。

借入金は負債ですので貸借対照表へ、支払利息は費用ですので損益計算書へ記帳します。

新規事業を資本金100万円(現金)で初めて、借入を行って、仕入れと売上が発生した際の仕分と損益計算書と貸借対照表

なお、事業開始前の貸借対照表は以下の通りです。

資産負債・資本金
現金(100万円)資本金(100万円)

事業を始めるに当たって銀行から100万円を2%、2年返済で借入を行った借入れを行った

借方貸方
現金(100万円)借入金(100万円)

1回目の返済日が到来した

借方貸方
借入金(42,000円)
支払利息(1,644円)
現金(43,644円)

現金10万円で仕入れを行った

借方貸方
仕入れ(10万円)現金(10万円)

現金30万円で商品を売り上げた

借方貸方
現金(30万円)売上(30万円)

仮にここで決算を迎えたとすると、損益計算書は以下のようになります。

売上  300,000円
仕入れ 100,000円
払利息 1,644円
当期純利益 198,356円

貸借対照表は以下のようになります。

資産負債・資本
現金(2,156,356円)借入金(958,000円)
資本金(1,000,000円)
当期純利益(198,356円)
合計(2,156,356円)合計(2,156,356円)

支払利息は費用ですのでバランスシートではなく損益計算書へ、借入金の元金の支払いは費用ではなく、負債の減少ですので間違えないように注意してください。

簿記の基礎知識③決算時の資産や負債

決算時には資産と負債を決算日末時点で、支払った適正な金額に引き直さなければなりません。

長期借入金は期末時点の残高で表示する

長期借入金は銀行から期末時点の残高証明書をもらい、期末時点の適正な金額で表示しなければなりません。

残高証明書通りの金額を記入するだけですし、そもそも毎月の返済日ごとに適正に仕分処理を行っていれば、借入金元帳の金額を転記するだけですので簡単です。

不動産・設備に対する評価

建物や設備は資産ごとに設定された残存価格を残し、減価償却をして、資産の価格を償却しなければなりません。

減価償却にかかる費用は、減価償却費として費用計上できます。

額面100万円の自動車を残存価格10万円、耐用年数5年で減価償却する場合

(100万円-(100万円×10%))÷5年=180,000円

借方貸方
減価償却費(180,000円)建物(180,000円)

保険金や保証料等

保険料は前払で支払っていることが多いですが、前払分は「前払費用」という資産勘定へ振り替えなければなりません。

保険料5万円が前払分であった場合

借方貸方
前払保険料(5万円)←資産支払保険料(5万円)←費用の減少

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借入金は中小企業が事業を拡大する上でも欠かせないものですが、事業を営んでいると当然業績が落ち込むこともあります。

そのようなリスクを最小限におさえるには、借入金を減らす必要があります。

では借入金を減らすには具体的にどうすればいいのか、順番に確認していきましょう。

①運転資金を減らす

運転資金を減らすことができれば、会社の資金繰りは楽になります。

というのも、会社は商品を販売するには、まず原材料を仕入れて製造する必要があります。

しかし、会社がその商品を販売した現金を回収できるのは、販売時点ではなく売上債権の回収日です。

このように支払うタイミングと回収するタイミングに時間差があるため、運転資金が多くなるほど資金繰りにも苦労することになります。

そのため、できるだけ運転資金を小さくできる方法を考えてみましょう。

運転資金を減らすには、売掛金を早く回収することや在庫を減らすことなどの方法があります。

具体的な方法は、このあとの記事でも解説していますので参考にしてみてください。

②固定資産を処分する

不要な固定資産を処分することも、資金繰りをよくする方法のひとつです。

あまり使用頻度の高くない車両や不動産、機械装置など、使わずに置いていても無駄になるだけだというものは処分してしまいましょう。

車両や不動産などは処分すると、税金も減らすことができます。

処分することでキャッシュが手に入る上に、保有していることで発生する税金などの保有コストも削減することができます。

③短期借入なら長期借入に変更する

長期借入金は短期借入金より回収リスクが高くなるため、金利が上がります。

しかし短期借入金での資金の調達は、経営者が資金繰りや金融機関とのやり取りで手一杯になってしまい、経営に集中できなくなるというデメリットもあります。

また、金融機関の都合であっという間に、資金繰りが行き詰まるリスクもあります。

短期借入金を長期借入金に借り換えた際に、利率が1~2%上昇したとしても、メリットの方が多くなると考えられます。

④売掛金を早めに回収する

中小企業は大企業と違い、売掛金の回収がおろそかになることが多いようです。

本当ならば自社の資金繰りに活用できる予定の資金が回収しきれないと、資金繰りが苦しくなり、融資に頼りがちになってしまいます。

売掛金を早く回収するためには、相手先に悪いなどとは考えず、支払いが遅れた場合は速やかに相手先に連絡することが大切です。

また、遅れている原因を確認して、支払いの期日を再確認しましょう。

面倒でもこの作業を繰り返すことで、売掛金を回収できる可能性が上がります。

⑤在庫を減らす

在庫は持たない方がいい、とはよく聞く話ですが、在庫があることにはデメリットが多いです。

在庫は期末には資産となるとしても、同じ価値でも現金は新しく仕入れができますが、在庫を抱えていてもキャッシュフローが悪化するだけです。

在庫を削減するために、今一度売れ筋商品と死筋商品を見極めて、余剰在庫を作らないようにしましょう。

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借入金の限度額の目安

事業を拡大するためには、銀行などから融資を受けることを考えますが、余りに借入金が増えると会社にとってもリスクを抱えることにもなります。

会社にとって安全な借入額を知ることで、今後の資金繰り計画に役立てましょう。

有利子負債依存度

総資産に対しての有利子負債(借入金など)の比率を、「有利子負債依存度」と言います。
この比率が少ないほど、経営が安定していると見なされます。

有利子負債依存度の計算式は、下記のようなものとなります。

有利子負債依存度=有利子負債/総資産×100%

一般的にこの数字が30%以下なら健全、50%前後なら危険だと言えます。

実際に倒産企業の有利子負債依存度は、平均65%前後とも言われています。

銀行が融資を行う場合にもチェックされることが多いため、自分でも一度計算をしてみましょう。

債務償還年数

会社が利益やキャッシュフローで借入金を何年で返せるか、その年数を表す財務指標を「債務償還年数」と言います。

銀行が融資を行う場合に、最も重視する指標とも言われています。

債務償還年数の計算式は下記のようなものとなっています。

債務償還年数=(有利子負債-現金)÷(税引き後利益+減価償却)

銀行などでは、この年数が10年以内であれば良好な財務状況と考えます。

財務内容も業績もよい企業の債務償還年数は5年以内のところが多いようです。

借入金月商倍率

借入金月商倍率とは、借入金額が月商の何倍になるのかを示す指標です。

借入金月商倍率の計算式は下記の通りです。

借入金月商倍率=借入金/月平均売上高業種によっても判断基準は変わってきますが、一般的に借入金が月商の3倍までが健全だと言われています。

借入金は「信用の証」?銀行の見方とは

銀行からお金を新規で借りるには、決算書3期分を提出して、3年分の業績を審査されます。

その際に業況はどうか、財務状態は健全か、必要運転資金はどのくらいかなどの審査を受けてから、実際の借入金の審査へと移るため、新規融資の際には若干の時間がかかります。

一方、既にお金を借りている銀行へ融資を受ける場合には追加融資の審査にそれほど時間はかかりません。

また、銀行からの借入金が残っている間は、毎年決算後2か月以内くらいの間に決算書を提出する必要があります。

このため融資の都度、決算書を提出する必要がなく、自社への企業審査も終わっている状態であるため、話が早いということも言えます。

借入金は毎月遅れなく返済を継続している間は、確かに銀行からの信用力があるということができますが、逆に業況が悪くなって、1年の間に2回も3回も追加融資を受けるような場合には信用力はどんどん低下していきます。

運転資金の借入れは1年に1回というのが銀行の暗黙のルールですので、これを超える頻度の借入れに申し込むと信用力はどんどん低下して追加融資は不利になります。

銀行は業況のよい会社には「借りてください」と頭を下げにきますが、業況が悪くなると決して「借りてください」とは言わないものです。

運転資金がそれほど必要ない、業況のよい間の借入金は確かに信用力の証ですが、自社が本当に困った状態の時は信用力の証ではないと思った方がよいでしょう。

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個人の借入金について

個人の借入金とは、個人で契約した住宅ローンやカードローンなどのことです。

個人の借入金も、無計画に増やすと返済が困難になってしまいます。

では個人の借入金にはどのようなものがあるのか、軽く触れておきましょう。

クレジットカードの借入金とは

クレジットカードは、お店やネットで商品を購入することができるため、誰もが1枚は持っているのではないでしょうか。

クレジットカードにはお店で買物をする以外にも、キャッシング枠を設定している場合はお金を借りることができます。

ただし、キャッシング枠はショッピング枠の中に含まれていて、ショッピング枠が50万円、キャッシング枠が20万円の場合、キャッシング枠を20万円使用するとショッピング枠はあと30万円しか利用できません。

逆にショッピング枠を40万円利用してしまうと、キャッシングで利用できるのはあと10万円だけとなります。

ただしクレジットカードのキャッシングは金利が高いので、少額利用をおすすめします。

住宅借入金とは

住宅借入金とは、住宅の新築、住宅の購入、リフォームの際の必要資金を借り入れるものです。

住宅借入金すべてを住宅ローンで対応している銀行もありますし、リフォームだけはリフォームローンで対応している銀行もあります。

住宅借入金では対象となった住宅と土地を担保として、銀行または保証会社へ提供することが一般的です。

また、住宅借入金等特別控除という税金の優遇措置があります。

これは、「個人が住宅ローン等を利用して、マイホームの新築、取得または増改築等を行い、平成31年6月30日までに自分の居住用に使用した場合、一定の要件を満たす場合は、住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を所得税額から控除できる」というものです。

現在、居住を開始すると住宅ローンの年末残高の1%が、居住してから10年間所得税額から控除されます。

基本的にはすべての住宅ローンで、住宅借入金等特別控除の対象となります。

また、リフォームにおいても借入期間が10年以上で工事費用が100万円超の場合で、一定のリフォームの条件を満たした場合には控除の対象となります。

住宅借入金とはこの住宅借入金等特別控除で、主に使用される文言となっています。

豆知識:借入金の読み方

「借入金」と書いていると、読み方に迷っている人もいるかも知れません。

「しゃくにゅうきん」と読んでいる人もいるかも知れませんが、正しくは「かりいれきん」と読みます。

ほかにも読み方に迷う漢字には、貸倒金(かしだおれきん)、貸倒引当金(かしだおれ ひきあてきん)、売掛金(うりかけきん)、買掛金(かいかけきん)などがあります。

読み方も意味もよく理解しておきましょう。

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まとめ

借入金の勘定で最も勘違いしやすいのが、借入金の支払いも費用として計上できるという点です。

借入金の元金の支払いは費用ではなく、負債の減少です。

しかし、借入に伴う利息の支払は「支払利息」という費用ですので、損金算入して節税につながります。

決算時にはすべての資産と負債を決算日現在の適正な価格に、引き直さなければなりません。

借入金は事業を円滑に回すための血液のようなものですので、必要もないようなお金を借りない限りは決して悪いものではありません。

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