法人融資やビジネスローンで審査が甘いのは?
- 執筆者の情報
- 名前:馬沢結愛(30歳)
職歴:平成18年4月より信用金庫勤務
目次
ビジネスローンは通りやすい
法人の経営者や個人事業主の多くが悩みを抱えているのが資金調達です。
この資金調達がきちんとできなければ事業をうまく回せなくなってしまうばかりか、最悪の場合には倒産してしまうこともあります。
資金調達の方法にはさまざまな方法がありますが、その1つが借入による資金調達であり、特に中小企業や個人事業主ではほとんどのところがこの方法で資金調達をしています。
借入先としては日本政策金融公庫や銀行、ビジネスローンなどがあり、経営者が気になるのは審査の通りやすさ、つまり簡単に資金調達ができるのかということです。
審査に通ることができなければ資金調達をすることができませんので、最重要といっていいほど気になるところですが、先ほど挙げた3つの借入先ではビジネスローンが最も審査に通りやすいといえます。
審査に「甘い」はない
よく借りやすいことを「審査が甘い」といわれていますが、甘い審査をしているところはありません。
資金を貸す以上はきちんとした審査をしたうえで融資ができるかどうかを判断することになりますので、これは日本政策金融公庫や銀行、ビジネスローンのどこであっても審査はきちんと行っています。
それでも借りやすいところがあるのは、審査によって判定されたリスクを取ることができるのかという基準が違うことによって借りやすいところと、そうでないところに分かれます。
従って、「審査が甘い」というのではなく、「審査が通りやすい」というのが正しい表現となりますので間違えないようにしましょう。
銀行や貸金業者で提供している
中小企業や個人事業主が資金調達をする際に利用するビジネスローンですが、このローンは日本政策金融公庫や銀行の通常融資よりも借入までの期間が早いことが特徴です。
場合によっては最短即日で借りることができ、来店することなく借入することができることも魅力です。
このビジネスローンは、審査が甘いと言われておりますが、果たして本当に審査が甘いのかということが気になるところです。
ビジネスローンは、最近銀行でも提供しているところが多くなり、銀行以外でも貸金業者全般を意味するノンバンクでも提供しています。
数多くあるビジネスローンにおいて、そのすべての審査が甘いのか、または一部のビジネスローンだけが甘いのかについて解説していきたいと思います。
主なビジネスローン
銀行やノンバンクで提供しているビジネスローンについて、実際に提供されている主なものを紹介していきます。
まず、各銀行が提供しているビジネスローンには以下のようなものがあります。
- 三井住友銀行・・・ビジネスセレクトローン、Webレポートローン
- 三菱UFJ銀行・・・融活力
- 横浜銀行・・・〈はまぎん〉スーパービジネスローン
次に、ノンバンクが提供しているビジネスローンには以下のようなものがあります。
- AGビジネスサポート・・・ビジネスローン
- ビジネスパートナー・・・スモールビジネスローン
- オリコ・・・ビジネスサポートプラン
また、ビジネスローン中には個人事業主に限定した専用のローンもあり、以下のようなものがあります。
- オリコ・・・CREST for Biz
- セゾンファンデックス・・・事業者向けカードローン
- プロミス・・・自営者カードローン
- アコム・・・ビジネスサポートカードローン
- アイフル・・・事業サポートプラン
銀行のビジネスローンは厳しい
ここから銀行のビジネスローンとノンバンクのビジネスローンに分けて審査の甘さを検証していきます。
まず、銀行で提供しているビジネスローンの審査は甘いのかということですが、結論から言いますと審査は「厳しい」です。
銀行といえば審査が厳しく、中小企業や個人事業主は資金調達がしにくいのですが、ビジネスローンにおいても同様のことがいえます。
実際に三井住友銀行で提供しているビジネスセレクトローンの商品内容を見てみると、融資額は最高で1億円を無担保で借りることができます。
また、適用される金利は2.125%~と非常に低金利となっています。
これだけ好条件のビジネスローンを簡単に貸すことはどう考えても難しく、やはり銀行は審査が厳しいといえます。
利用資格も厳しい
銀行のビジネスローンは審査も厳しいのですが、申し込みをすることができる条件も厳しいです。
先ほどと同様に三井住友銀行のビジネスセレクトローンの利用資格を例に挙げてみます。
- 業歴2年以上
- 三井住友銀行の取引窓口で取引が可能な地域に所在している
- 最終決算期において債務超過ではない
- 申し込み時点において税金の未納がない
これらの条件を満たして初めてビジネスセレクトローンを申し込むことができます。
申し込み時点で税金の未納がないことや、決算書が債務超過となっていないことは、他の銀行ビジネスローンにおいても満たしていることが条件となっていることが多いです。
ビジネスローンといえば、審査の甘さの他にも申し込みがしやすいというイメージがありますが、銀行のビジネスローンにおいては申し込みの段階から厳しい条件をクリアしていないとなりません。
ノンバンクのビジネスローンは甘い
銀行のビジネスローンは審査が厳しいのに対して、ノンバンクのビジネスローンは審査は甘いです。
というのも、ノンバンクで提供しているビジネスローンでは、一般的な融資額が最高で500万円と少額です。
融資額が少額なほど不良債権となった時のリスクは少なく済み、たとえ無担保で貸したとしても回収の見込みはあります。
ビジネスパートナーのスモールビジネスローンを例にして見てみると、融資額は50万円~500万円であり、適用される金利も9.98%~18.0%となっています。
この内容は個人で借りることになるカードローンやキャッシングと同じような条件といってもいいほどであり、いくら事業資金といえどもこのような内容で貸付ける審査が厳しいとは考えにくいです。
誰でも借りられるわけではない
ノンバンクのビジネスローンの審査がいくら甘いといっても、さすがに申し込みをすると誰でも借りられるというわけではありません。
ノンバンクでは、赤字決算となっていても申し込みすることは可能としていますが、連続して赤字となっていてはさすがに厳しい審査となってしまいます。
ノンバンクのビジネスローンにおいて重要なのは最低限の返済能力であり、連続して赤字となっていれば返済能力はないと判断されてしまいます。
それでも、将来性を重視するノンバンクですので、これから業績が回復することを「計画書」で証明することができれば借りることができることもあります。
しかし、計画書を詳細に作成している事業者は少なく、それを説明できない事業者も多いです。
事業が安定していないときほど計画書は重要であり、この出来次第で資金調達ができるかが決まるといっても過言ではありません。
消費者金融のビジネスローンとは
消費者金融の個人向けカードローンは事業性資金として使えないことが多いですね。
そのため中小企業や個人事業主でも事業性資金として使うことができるカードローンが登場しました。それがビジネスローンですね。
消費者金融によっては事業者ローンとも言いますが同じ意味で、銀行からの借入や日本政策金融公庫からの借入よりも審査が早く、申し込む時間帯や審査の内容によっては即日借入することも可能です。
例えば大手消費者金融が扱っているビジネスローンには次のようなものがあります。
◆アコム:ビジネスサポートカードローン
・最高300万円までの融資限度額内で個人事業主をサポート!
◆プロミス:自営者カードローン
・最大300万円の利用限度額内で自営業者の皆様を応援します!
◆アイフル:事業サポートプラン(無担保ローン)
・最大利用限度額500万円以内でアイフルはあなたを応援します!
徹底的に中小企業経営者や個人事業主をサポートしてくれるローンですね。
今日中に手形を決済しなければならない、あてにしていた取引先が納入代金を支払ってくれない場合など、他にお金を回す予定があった場合には大変心強いカードローンですね。
ただし借入額は300万円から500万円くらいと少なく、本格的に多額の金額を借りる方法としては向いていません。
あくまでもつなぎ融資としての使い方ですね。
今日中にお金が必要という場合でも、来店不要で公式サイトから申し込みができる、コンビニATMからでも借入できるなど便利なことこの上ありませんね。
消費者金融のビジネスローンは金利が高め
消費者金融のビジネスローンは個人向けカードローンを事業者向けにしたものですから、金利は消費者金融の借入金利と変わりはありません。
銀行融資や日本政策金融公庫の借入金利から比べれば、5倍程度金利が高く設定されています。
100万円未満の借入なら金利は年18.0%、100万円以上の借入になって年15.0%、最高融資限度額である金額を借りても年12.0%と安くはありません。
消費者金融のビジネスローンは無担保無保証
借入金利が高いということは銀行カードローンのように保証会社がついていないということですね。
無担保無保証ということは返済に遅れたとしても保証人など誰にも迷惑をかけずにお金を借りることができるということでもあります。
自己責任で借りることができ、しかも利用限度額内であれば個人向けカードローンと同じように返済途中でも追加借入ができるのも安心材料ですね。
契約する場合は免許証など本人確認書類や確定申告書、青色申告決算書又は収支内訳書など必要で、本当に事業を行なっているのか証明できる営業許可証や、納品書、請求書なども求められることがあります。
ビジネスローンは総量規制対象外
総量規制は消費者金融が個人に無担保無保証で貸すことのできる上限を年収の1/3までと定めたものです。
しかしビジネスローンは事業性資金ですから、総量規制の対象にはなりません。
個人事業主なら所得金額の1/3以上を借りることもできるため、十分に申告利益がある場合は消費者金融ビジネスローンの最高融資限度額である300万円や500万円を借りることも不可能ではありません。
個人事業主だと節税対策のためにわざと申告利益を少なくしていることもありますが、そうなってくるといざというときにビジネスローンで借りれる金額が少なくなってしまいます。
確定申告書類などは2期分、または3期分必要になってくることもありますので、税金対策ばかり考えていると緊急にお金が必要になったときに十分な金額を借りれないことにもなってしまいますので注意が必要ですね。
ビジネスローンは個人事業主向けが多い
なおアコムのビジネスサポートカードローンは個人事業主専用カードローンとなっているため、たとえひとり社長でも法人化していると借りることができません。
事業を始めて間もなくても最低1期分の確定申告書があれば借りれるなど、個人事業主に対して非常に申し込みしやすくなっています。
契約の手続きは自動契約機または店頭窓口で行い、審査は最短で30分、その後の契約手続き時間を含めても60分もあればローンカードを受け取ることができます。
審査時間が早く借入までの時間も短いのは、緊急的にお金が必要になった場合でも対応することができますね。
ローンカードが発行されれば併設してあるATMからすぐにお金を引き出すことができますので、アコムカードローンを利用している人でも個人事業主であればビジネスサポートカードローンに切り替えることも可能です。
プロミスの自営者カードローンもスピード審査で当日中の借入を可能としています。たとえ今は必要ではなくても、資金が急に足りなくなった場合利用限度額を作っておけば安心ですよね。
プロミスの自営者カードローンも確定申告書は前年度分のものがあればよく、自動契約機で契約すれば即日借入もできるのです。
即日資金調達ができるおすすめビジネスローン
即日資金調達ができるビジネスローンはカードローン型のビジネスローンが便利です。
お金が足りないときに借入し、お金が入金になったら返済して、またお金が足りなくなった時にATMから借入、というように繰り返し利用することができるためです。
カードローン型のビジネスローンにはどんなものがあるのかを紹介していきたいと思います。
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①オリックスVIPローンカード BUSINESS
ビジネスローンと一口に言っても、その融資方法は1つではありません。
現在、ビジネスローンの融資方法は下記の2つに分類できます。
- ローンカード型
- 事業融資型
このどちらの融資方法を選ぶかによって、申込者が受けるメリットも大きく変わってくるので、この2つにはどのような違いがあるのかを理解しておく必要があるでしょう。
口コミ評判
口コミでは、融資までの時間が早いということが分かりますね。
審査時間が早いので、いくら遅くても1営業日で審査の回答があるようです。
②AGビジネスサポート「ビジネスローン」
AGビジネスサポートは、大手消費者金融のアイフルが展開する、ビジネスローン専門の会社です。
各種ビジネスローンの中でも常に高い人気を誇っているビジネスローンの代表的な方法で、一括融資型とカードローン型の2つの融資を行なっています。
また、ビジネスローンは数百万円の少額融資が基本ですが、AGビジネスサポートのビジネスローンは無担保でも最高1,000万円の融資に対応していますので、中規模の会社の急な資金繰りでもAGビジネスサポートであれば対応することができる場合があります。
口コミ評判
AGビジネスサポートは安心できる会社だと口コミでも評判です。
ビジネスローンに馴染みのない人にとっては不安かもしれませんが、AGビジネスサポートは、安心できる企業ですよ。
③アイフル「事業サポートプラン(無担保ローン)」
アイフルはビジネスローンの融資も積極的に行なっている大手消費者金融です。
大手消費者金融としては珍しく、個人事業主だけでなく、法人にも即日融資でビジネスローンの融資を行なっています。
系列会社のAGビジネスサポートと比較して少額融資ですが、審査体制が充実しているアイフルの方が、よりスピーディーに融資を受けることができる可能性が高いと言えるのではないでしょうか?
口コミ評判
テレビCMでおなじみの安心できる企業です。
安心だけでなく、急ぎの時にも自動契約機で即日カード発行ができるので、「早く借りることができた」という口コミが多くなっています。
④アコム「ビジネスサポートカードローン」
業界最大手のアコムもビジネスローンをの融資があります。
こちらは個人事業主専用のローンで、確定申告書と信用情報から審査が行われます。
審査スピードは早く、個人向けカードローンと同じく、最短30分で審査の回答があり、個人事業主の急ぎに資金繰りには最適なローンと言えます。
口コミ評判
アコムは三菱UFJ銀行系列の言わずもがなの安心できる企業です。
「本当に即日融資ができた」「即日カードの発行をすることができた」などの素早くお金を借りることができたなどの口コミが多くなっています。
審査の早さには大手消費者金融としてトップクラスですので、急いでお金が必要になる人にはメリットがあります。
⑤プロミス自営者カードローン
アコムと同じく、プロミスも自営業者専用にカードローン融資を行なっており、信用情報と確定申告書を元に最短30分で審査の回答を行なっています。
プロミスの自営者カードローンは、最高金利が17.8%と、他のビジネスローンよりも低く、若干ですが、利息負担を少なくお金を借りることができます。
口コミ評判
プロミスも三井住友銀行ですので、安心感が評判です。
アコムと口コミは同じく「すぐに借りることができた」「自宅にカードが届かないのが嬉しい」などの口コミが多くなっています。
個人事業主専用のカードローンですので、個人ローンの審査に通過できない人も審査に通過できるという評判もあります。
金利で審査の通りやすさがわかる
審査の通りやすさというのは実際に審査をしているところでなければわからないというのが本音ではありますが、審査が通りやすいのではと推測することはできます。
審査の通りやすいところを見分けるためには金利を見ることによって判断することができ、金利が高いほど審査が通りやすくなります。
一般的に審査が通りにくいといわれている銀行の金利は低く、通りやすいビジネスローンの金利は高いです。
ビジネスローンの審査が通りやすいとするのはこの金利が高いというところから来ています。
あくまでも推測でしかなく、借りる企業の状況や借入金額によっても変わってきますので、必ずしもそうであるとは言えませんが金利の仕組みからいくとこのような結論になります。
金利でリスクに備えている
なぜ金利が高いと審査に通りやすいのかといいますと、それは金利を高くすることによって回収できなくなった場合に備えているからです。
資金を貸す側は回収できなくなるリスクを負って貸しています。
そのリスクを補うために貸倒引当金という万が一のために積立をして、実際に回収不能となった場合にはそれを取り崩して回収不能分に充てます。
貸倒引当金はリスクが高くなるほど多くの資金を積立しなければなりませんので、それが収益となる金利に上乗せされて適用される金利が決まります。
つまり、高い金利設定をしているところほどリスクが高くてもそれに備えられることができるために審査に通りやすくなります。
ビジネスローンは借入までが速い
ビジネスローンは消費者金融やノンバンクなどで提供しています。
事業資金で消費者金融やノンバンクとなるとあまりいいイメージを持っていないという人も多くいますが、こういったところだからこそできるメリットもあります。
日本政策金融公庫や銀行に事業資金を申し込むと、借入するまでには2週間~4週間かかるのが普通です。
しかし、ビジネスローンでは申し込みをしたその日の内に借りることができることもありますし、即日でなくても数日あれば借りることができます。
とにかく申し込みから借入までの期間が短く、急いで資金調達をしなければならない時には非常に助かります。
赤字でも借りられる可能性がある
通常銀行などでは赤字というだけで借りることができないということがよくあります。
それほどリスクを取ることができない銀行ですので仕方のないことではありますが、経営者にとってはまさに最悪の状況ともいえます。
こういった赤字経営となっている場合でもビジネスローンでは借りられる可能性があります。
ビジネスローンの中には基本的に提出しなければならない決算書や確定申告書の内容だけでは審査をしないとしているところもあり、事業計画書などによって今後事業が好転する可能性があれば審査に通る可能性も上がります。
ですので、銀行などよりも柔軟に対応してくれるところもありますので、借入までのスピードもさることながら金利の高さを補うほどのサービスを提供してくれます。
つなぎ融資程度に抑える
審査に通りやすいということは非常にありがたい話ですが、ビジネスローンはつなぎ融資程度に抑えておくことをおすすめします。
いくら資金調達がしやすいからといっても金利が高ければそれだけ資金繰りを圧迫されてしまいます。
ビジネスローンの金利をアイフルグループのAGビジネスサポートで例えると、上限金利は18.0%となります。
これだけの金利をずっと支払っていくのは厳しいですので、ビジネスローンで一時的に借りておいて、その間に金利の低い日本政策金融公庫や銀行などで資金調達するという方法にすると今後の資金繰りも楽になります。
どうしても銀行などでは借りることができないという場合には、ビジネスローンをずっと利用するということでもいいのですが、その場合はきちんと計画を立てたうえで借りるようにしましょう。
計画的な借入をしなければ一時的には資金繰りが良くなるかもしれませんが、中長期的に見れば徐々に資金繰りが悪化してしまう原因にもなりますので、注意しなければなりません。
ビジネスローンの独自の審査基準
ビジネスローンのメリットは審査が短期間というだけでなく、実際に審査に通りやすいことです。
確かに審査基準は一切公表されていませんが、公式サイトには銀行から融資を断られた人、保証人が用意できないなど審査に不安な人でも中小企業や零細企業、個人事業主の強い味方になると書いてあります。
ビジネスローンは独自の審査基準を持っており、しかも200万円未満の借入であれば少額融資として見られ、よほど企業決算が赤字になっていなければ原則担保保証人不要で借りることができます。
たとえ連帯保証人が必要だとしても、企業の代表者が連帯保証人になることでお金を借りることができるなど、企業の顧客層を幅広く引き受けていることがわかりますね。
ビジネスローンはネットから申込み
銀行や信用金庫からお金を借りるには必要書類をしっかり揃えて銀行窓口まで行って相談するのが普通です。
しかしビジネスローンはインターネットから借入申し込みすることができますので、忙しい人でも申し込みしやすいですよ。
すぐにお金が必要なんだけどな、と考えている事業主でも最短で一両日中には借り入れができるのは助かりますよね。
ビジネスローンの審査基準
ビジネスローンの審査時間が早く、しかもよほどのことがない限り借り入れできるメリットがあることがわかったとしても、お金を借りる以上は審査を受けなければなりません。
独自の審査基準と言っても具体的にどんな点がチェックされるのか知っておくと、さらに審査に通りやすくなるかもしれませんよ。
基本的にビジネスローンは企業や個人事業主に対して融資を行いますが、審査においては代表者の信用情報と企業情報の2つが審査の対象になります。
個人向けのカードローンと同じように、いくら年収が高くても信用情報に金融事故情報があったのでは借りることができませんよね。
ビジネスローンも同じです。
いくら事業が安定経営だったとしても代表者の個人的な借入があって返済が遅れていることや、お金の借りすぎ、または3カ月以上の長期滞納など金融事故があったのではさすがに借入はできません。
確かにビジネスローンは総量規制が適用されない貸付です。それだけに個人向けカードローンに比べて融資額が多くなってしまいます。
お金を貸してもきちんと返済できるのか調べるには、まずは代表者の信用情報を取得しなければなりません。
審査項目はほとんど個人向けカードローンと変わりがなく、年収と借金のバランスが取れているのかが中心となります。
・他社借入件数や金額
・年収
・家族構成
・住居形態
・金融事故の有無
企業の代表者に個人的な借入がたくさんあると、いくら年収が高くても事業経営を安定させることは難しいですよね。
まして代表者の個人的な借り入れに返済滞納があったのでは、事業経営に少なからず影響を与えてしまうことも多いです。
会社のお金を使い込んでしまうことや、お金を使い込むことによって事業経営が悪化したのではビジネスローンでお金を融資してもきちんと返済されない可能性が出てきます。
ビジネスローン金融会社としても、企業の代表者が信用不安になっていたのではさすがに企業への貸付は難しくなるでしょう。
ビジネスローンの審査に通るコツ
ビジネスローンの審査でも法人なら登記簿謄本の提出が必要です。個人事業主でも決算書や確定申告書、納税証明書などの書類提出は欠かせません。
基本的にビジネスローンでお金を借りるためには、2期以上事業をしていることが必要です。
2期分の決算書や確定申告書を見れば企業の将来性や、他社金融機関からの借入状況、申告所得がどのくらいあるのか見ることができます。
しかし申告所得がいくらあったのかは過去の情報であり、今後の見通しをアピールすることができません。
審査に通るためには事業計画書を提出することによって、自分の会社にどれほどの将来性があるのか具体的に示すことができますよね。
今期の利益は少なかったけれども、次の年度ではこれだけ収益が上げることができる、と計画を出すことによって審査に通る確率が上がります。
ビジネスローン3つのメリット
ビジネスローンはメリットとデメリットが非常にはっきりとしたローンですので、メリットとデメリットをしっかりと理解して、最適な利用をする必要があります。
まずは、ビジネスローンのメリットから説明していきたいと思います。
ビジネスローンの最も大きなメリットとして挙げられるのが下記の3つです。
- 融資実行までの時間が短い
- 保証人不要
- 審査の甘さ
ノンバンクのビジネスローンには、このようなメリットがあります。
そのため、従来の銀行融資の課題をクリアした融資手段であると言えるでしょう。
①無担保融資
一般的に金融機関からの事業資金融資となると実行までに1ヵ月くらいの時間が必要になってきます。
しかし、ビジネスローンなら2、3日のスピード融資が可能な上、即日融資を謳っているところもあるので、無担保・無保証で急な資金繰りにも素早く対応できます。
②保証人不要
ビジネスローンは一般的に保証人は必要ありません。
銀行融資の場合には、保証人を用意するか信用保証協会の審査に通過することができない場合には融資を受けることができない場合が少なくありません。
しかし、前述したように、ビジネスローンの金利は高金利ですので、ある程度の確率で貸し倒れがあっても債権者には損失が生じないように、織り込み済みの高金利となっています。
このため、保証人や保証会社なしでも融資を受けることができます。
信用保証協会の審査に通過できないため、銀行から融資を受けることができないという事業者の方でもビジネスローンであれば融資を受けることができる可能性は決して少なくありません。
③審査の甘さ
ビジネスローンは他の融資よりも審査が甘い点も見逃せません。
急な資金繰りが必要になる企業は、得てして財務内容が芳しくない状況のところが多いのが実情です。
となれば審査は厳しくなり、時間がかかった挙句、融資が受けられないことも少なくありません。
よって下記のような一般的に利用されている融資手段は、資金調達を希望する経営者にとって敷居が高いケースは少なくありません。
- プロパー融資
- 保証付融資
銀行のプロパー融資や信用保証協会の保証付き融資は、融資を受けるにあたって金利面など多くの好条件が揃っていますが、「融資してもらえない」「必要な期日に間に合わない」では、借りる側にとっては何の意味もありません。
前述したように、ビジネスローンには金利が高いというデメリットがあるからこそ、銀行が融資をすることができない高いリスクまで引き受けることができます。
銀行からお金を借りることが難しい、業況の芳しくない企業であってもビジネスローンであれば融資を受けることができる可能性があるというのはメリットです。
ビジネスローンのデメリット
ビジネスローンのデメリットは銀行融資に比べて金利が高いことです。たとえ借入金額が200万円程度だとしても金利は年12%以上になることが多いです。
もちろん借入額が少なくなると年18%の負担をしなければならないため、せっかく儲けても儲け分が利息の支払で持っていかれたのでは経営を安定させるところではありません。
金利負担を最小限にするためにも、ビジネスローンの利用は少額の借入で短期に返済にすることです。
実績を作れば公庫も借りやすい
日本政策金融公庫は新規で借りる場合には提出しなければならない書類も膨大であり、審査も銀行よりは通りやすいものの厳しいものになります。
しかし、1度借りてしまえばその後の融資では提出する書類の量も減り、きちんと返済をしていれば審査も通りやすくなりますし、多少の経営難となってしまった場合でも助けてくれる可能性もあります。
元々日本政策金融公庫は銀行ではなかなか貸すことができない企業に対して支援を行うことを目的としてできた機関ですので、ビジネスローンほどではないにしろ審査は通りやすい方です。
ですが、公的機関であるがゆえに書類の多さや借入までに時間がかかってしまうというデメリットもあります。
それでも低い金利で借りることができますので、できれば会社の状況がいい時に実績作りのために借りておくということも必要なことです。
公庫から借入の打診がある
日本政策金融公庫で借入をしていて、その残高が半分程度まで減ってくると公庫の方から当初の借入額までを限度に追加融資をしませんかというような打診を受けることができます。
こういった打診がくるのは返済をきちんとしている法人や個人事業主に対してしており、このことを「折り返し融資」といいます。
公庫が銀行よりも資金調達しやすいといわれている理由の1つが折り返し融資を積極的に行っていることです。
ですが、折り返し融資の打診があったからといって必ずしも借りられるというわけではありません。
あくまでも借入残高とこれまでの返済実績を基に打診しているだけですので、融資を受ける際には審査を受けます。
この審査に通ることができなければもちろん借りることができませんので注意が必要ですが、比較的審査は通りやすいといわれています。
ビジネスローンに関するQ&A
ビジネスローンに関するよくある質問を集めてみました。
日本政策金融公庫からの融資は、他のローンの返済にあてることはできません。
運転資金であれば、会社の運転資金の支払いのためにしか利用できませんし、設備資金であれば設備購入のためにしか使用できません。
もしも他のローンの借金返済へ融資金を使ってしまったことがバレた場合には、一括返済を求められることになりますので、絶対に借金返済には使用しないようにしてください。
銀行やノンバンクのビジネスローンの審査に落ちた場合には、基本的に以下の3つの方法があります。
- ファクタリングを利用する
- 不動産担保を用意する
- リスケジュールを申し込む
前述したように、ファクタリングと不動産担保融資であれば、銀行やノンバンクから融資を断られた場合でもお金を借りることができる可能性があります。
また、借金の返済に苦しくなり、資金繰りが困窮している場合には、銀行に条件変更(リスケジュール)の相談をしてみましょう。
複数の借金の1本化、返済期限の延長、元金返済の据え置きなど、何らかの対応をしてくれる可能性が高く、毎月の返済は楽になります。
カードローンがおすすめです。カードローンは1度審査に通過してしまえば、契約期間内は、審査と契約手続きなしで、何度でもATMから借入と返済をすることができます。
一括融資型の場合には、借入の都度、審査と契約手続きが必要になりますので、少額の借入を繰り返ししたいという場合には、最初からカードローンを契約しておいた方が、その後の効率化になります。
銀行に極度枠がない場合には、即日融資のビジネスローンに申込をしてください。
銀行に極度枠や事業性のカードローンがある場合には、銀行から即日で融資を受けることができます。
しかし、銀行へ借入の新規融資を希望する場合には、最短でも1週間以上の時間が必要になり、緊急の資金繰りには間に合いません。
このような場合には、ご紹介したような即日融資可能なビジネスローンに申込を行い急場をしのぎましょう。
なお、ビジネスローンの金利は高いので、できる限り短期間で返済することを心がけてください。
豆知識①:消費者金融と信販会社の違い
消費者金融と信販会社のビジネスローンはその性質に大差はないので、提供する業種が違うだけで、同等のサービスが受けられると言っていいでしょう。
よって、今回はこの2つを一括りにして説明していくことにします。
消費者金融と信販会社(以降は消費者金融に統一)のビジネスローンは大手消費者金融や大手信販会社が提供していることからも、同じ消費者金融業者であるビジネスローン専門業者のものよりも信頼性が高いローン商品であると言えます。
しかも、ビジネスローンといえば、「ビジネスローン=消費者金融」と言われるくらいメジャーな存在になっています。
事実、ビジネスローンを取り扱っているサイトではビジネスローン自体、「中小消費者金融などの金融機関が取り扱う無担保ローン」と定義しているところも少なくありません。
これは銀行もビジネスローンを取り扱っているので、実際のところこの定義は正しくありませんが、それほど「ビジネスローン=消費者金融」という認識が定着していることの表れでしょう。
ただし、大手消費者金融には自動契約機が設置されているため、即日カード発行ができますが、信販会社には自動契約機がないので、カードの受け取りは後日郵送によって行われるという違いがあります。
豆知識②:融資以外の資金調達方法
今回は融資手段の中で最も簡単、最短で融資を受けられる方法ですが、資金調達の方法は何も融資に限ったものではありません。
そこで他にどのような資金調達法があるのかを紹介していおきましょう
法人クレジットカード
クレジットカードといえば個人向けのものを連想しましが、多くのところから法人向けのクレジットカードも提供されています。
法人向けクレジットカードの特徴は下記の通りです。
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法人向けクレジットカードは事業の円滑化に役立つ様々なメリットがあり、それを目的として契約するところがほとんどですが、カード会社によってはキャッシング枠が500万円以上、中には利用限度額の上限設定がない等、高額なキャッシングができるものもあるので、短期間で資金調達しなければならない場合には大きな効果を発揮します。
しかし、その金利はビジネスローンと同等な上、下記のような上限金利設定が法律で決められており、決して割安な金利ではないというデメリットがあります。
- 10万円未満キャッシングの上限金利:20%
- 10万円以上100万円未満キャッシングの上限金利:18%
- 100万円以上キャッシングの上限金利:15%
融資申込をしなくても持っていれば簡単に資金調達することはできますが、法人向けクレジットカードはキャッシングをメインとしたものではありません。
よって、高額借り入れの場合には金利面でのデメリットが生じることをよく理解していきましょう。
おすすめのクレジットカード
それでは参考のために限度額の大きい法人向けクレジットカードをいくつか紹介しておきましょう。
オリコEx GoldforBiz iD×QUICPay
- 年会費 2,000円
- 利用限度額 10万円~300万円
- 申し込み条件 法人代表者、個人事業主
アメリカンエキスプレス・ビジネスゴールドカード
- 年会費26,000円
- 利用限度額 取り決めなし
- 申し込み条件 20歳以上で安定した収入のある法人代表者、個人事業主
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカード
- 年会費 20,000円
- 利用限度額 最高500万円
- 申し込み条件 法人代表者または個人事業主
P-one Business MasterCard
- 年会費 2,000円
- 利用限度額 10万~1,000万円
- 申し込み条件 法人のみ
まとめ
ビジネスローンは借りて資金調達をする方法の中では最も審査が通りやすい方法です。
しかし、審査に通りやすいのには金利が高いという理由もありますので、利用する場合には金利の面で不利になるというリスクを認識しながら借りなければなりません。
資金調達ばかりを気にし過ぎるあまり、資金繰りを悪化させてしまってはただ借入金を増やしてしまうことになってしまいますので、借りる場合には計画的に借りなければなりません。
また、業績がいい時に公庫や銀行に実績を作って担当者とコミュニケーションを取っていれば、いざというときに助けてくれることもありますので、普段から業績が悪くなったときのことも考えていかなければなりません。
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