約束手形の現金化!割引手形とは【不渡りのリスクをわかりやすく解説】

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割引手形とは、受取手形を期日前に銀行で現金化することで、資金繰りを安定させるために用いる「借入」です。

昔からある借入方法であり、早期に資金化できるというメリットがある一方、デメリットも幾つかあります。

そこで、手形割引についての基本的な情報と、不渡りのリスクなどについて解説していきます。

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(36歳)
職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当

割引手形とは?わかりやすく説明します

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「手形」と一言に言っても、様々な種類が存在するのですが、中でも「手形割引」や「割引手形」という言葉を耳にする機会が多いのではないでしょうか。

「手形割引」「割引手形」の違いですが、基本的に内容は一緒です。ふたつとも受取手形を期日前に現金化することができるというものです。

なお、約束手形の基本的なことから知りたいという場合は、以下の関連記事を先に御覧ください。

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手形割引の仕組み

商取引上の代金決済として、手形を受けとるケースは少なくありません。

以前に比べて、大手企業を中心として、手形の利用量は減少したと言っても、まだまだ代金支払に手形を使用する企業はたくさん存在しています。

通常、手形を受け取っても、支払期日まで数ヶ月の期間が設けられているため、すぐに手形を現金化するということができません。

そのため、代金回収に手形が多い事業者の場合、サービスの提供が完了しているにも関わらず、実際に使える資金を得るのは、数ヶ月先になってしまいます。

手形は、1~2ヶ月の期間のものもあれば、6ヶ月を超えるようなものまで存在しており、手形の回収期日が長期間に渡ると、資金繰りの悪化につながってしまうこともあります。

手形割引というのは、支払期日が到来していない受取手形を、銀行や、貸金業者が買い取って、手形の支払期日前に資金化する方法になります。

資金調達者としては、手形割引を利用することで、受取手形の保有量が減少し、その分、現金を増加させることが可能となります。

割引手形と手形割引は同じ

先に話したように手形割引と、割引手形は基本的に同じ意味です。

「同じ意味なのになぜ呼び名が異なるのか」と疑問に感じるところですが、実は借入を計上するときの種類として呼び名が分かれています。

一般的には「手形割引」という言葉を使い、証書貸付や、手形貸付などと同じように融資を受けるときに使用されます。

一方、割引手形は債務のひとつとして、決算書などに計上するときに使います。

例えば、支払手形○○万円、割引手形○○万円というように、借入金の内訳を示す場合に使われるのです。つまり使用する場面が異なるだけで内容は同じです。

受取手形は価値があり、担保になる

企業間で取引をするときに売掛金の金額が大きければ現金支払いではなく、「支払手形」で支払われるケースも珍しい話ではありません。

そのときに、支払手形の期日に現金を受け取る権利を受取手形と言います。

約束された期日になれば、銀行で受取手形を現金化させることができますので、手元に現金がない状態でも、数か月後には現金化できると約束されたものが受取手形です。

しかし幾ら数か月後に現金化できると約束されたものであっても、経営状態によっては今すぐ現金が必要になってくる場面も出てきます。

そのようなときには、受取手形を担保にして銀行から借り入れ行うことも可能なのです。

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割引手形は受取手形を期日前に現金化できる

割引手形のメリットは、受取手形を手形の期日前に現金化できることでしょう。

例えば3か月先の期日の手形であれば、期日になるまで通常は現金化できません。

しかし資金繰りが厳しくなった場合は、幾ら現金入金が確約されているとしても、3か月も待てないケースが出てきます。

そこで手元にある手形を、銀行などの金融機関に持って行き現金化を行うのです。

まだ期日はきていない手元にある手形を担保にすれば、銀行から融資を受けられるのです。

例えば300万円受取手形が手元にあるとしましょう。額面ではたしかに300万円ですが、銀行から借入できる金額は、そこから利息を引いた金額が原則です。

遅かれ早かれ金融機関から融資を受けた場合には必ず利息が発生します。

しかし、割引手形の場合は利息を先に支払った、ということになるのです。

さらに、300万円から利息を引いた金額から、適用される割引率によって手元に入る融資金額は異なってきます。

割引率は手形を振り出した企業の業績によって異なりますが、銀行なら1~5%程度が相場です。

手形割引は融資を受けるのと同じ

ここまで聞くと受取手形があり、その手形を割り引けば無条件に現金が手に入るのと思ってしまいますが、手形を割り引くことは銀行から融資を受けることと同じです。

銀行で融資を受ける以上、避けて通れないのが審査です。まず審査に通らなければ、高額な受取手形を持っていたとしても現金化することはできません。

審査がある

手元に手形があっても、確実に銀行から融資を受けられるということではありません。また手形割引は銀行に突然手形を持って行っても、すぐに資金化される訳でもありません。

飽くまでも融資ですので、銀行内で審査がされたうえで資金を調達できます。

銀行は融資をしてもいい企業かどうか、手形を割り引くことによって資金繰りの改善が望めるのか、などといった審査を行います。

はじめて銀行に手形の割引を依頼する場合は、手形が不渡りになったことを想定して審査が行われるため、1~2週間程度を見てておきましょう。

金融機関に裏書譲渡する

今回担保にする受取手形の裏面に「この手形は間違いなく第三者に譲渡しました」という意味の、裏書譲渡の手続きも行わなくてはいけません。

これは単なるサインではなく、「間違いなくこの受取手形で支払います。

万が一の場合には、振り出した自社(今回割引手形を申請する企業)が、連帯保証人になります」という意味も含まれます。

もし担保にしていた手形が不渡りを起こした場合には、不渡りをした企業ではなく、手形割引を申し込んだ企業が銀行に返済を行わなくてはなりません。

裏書はとても重要なサイン(記名)になりますので、しっかりと考えてサインをしましょう。

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受取手形を現金化するまでの流れ

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手形の割引は銀行で行う必要がありますが、具体的にどのような手続きが必要となり、どうやったら手形の割引を行ってくれるのかを見てみましょう。

自社の審査

銀行ははじめて取引する企業に対し、その企業そのものに対しての審査を行います。

企業の決算内容、成長性、安全性及び社会性を審査して、融資を行うか判断します。

なお、割引手形の金利は手形を発行している企業ごとに異なります。

経営状態などが良好な会社は低金利、経営内容はさほどいいとは言えないものの融資に応じることができる企業は高金利に設定されます。

また場合によっては割引手形であっても、融資を断られることもあるので、注意が必要です。

また、売上について手形の割合や、手形サイト(手形が発行されてから入金となるまでの期間)、割引を行うことによって資金繰りが改善するかなどといったことが確認されます。

企業の審査が終わったら、次は融資案件の手形発行企業の審査が行われます。

融資を受ける企業と、手形を発行した企業に対して審査が行われるため、最初の取引時間を要しますので、ある程度時間に余裕を持った状態での申込みをオススメします。

手形振出人の審査

割引手形の返済は、手形振出人の決済をもってします。

手形の割引を行うと受取手形を銀行へ譲渡する形になり、手形の期日になると当該手形を銀行が取立てを行います。

この手形が不渡りにならず無事決済されると債務がなくなり、割引手形の借主はお金を返さなくてもよくなります。

そのため、割引手形の審査は、手形振出人の企業の内容も審査の対象となります。

財務的に問題のある企業の場合は、銀行から割引を断られてしまうこともありますので気を付けましょう。

極度枠を作っておくと便利

恒常的に取引先から売上金を手形で受け取っている企業は、資金が必要なときにその都度割引手形の審査を受けてしまうと、銀行も企業も煩雑になってしまうだけです。

そのため、あらかじめ割引ができる金額を枠という形で作成しておくことができます。この枠を極度枠と言います。

カードローンのように、○○万円までは自由に借入可能というような意味と同じで、極度枠の範囲内であれば実質的に審査なしで、その日のうちに割引に応じてくれます。

反対に極度枠を作成せず、割引手形の申し込みをするたびに審査を受けるのが個別割引です。

個別割引は手形を銀行に持って行った都度、審査が行われますので融資を受けるまで最低でも1週間程度の時間が必要です。

そのため「取引のメインは手形である」という企業であれば、最初から極度枠を作っておいたほうが、時短にもつながります。

しかし極度枠は初回取引ですぐに手続きができるというものではありません。

まず個別割引を何回か行い、銀行の信用を得て、極度枠を作成できるという流れが一般的です。

なお、最初に極度枠を作成するときの審査時間が、1週間から2週間程度の時間が必要です。

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割引手形に必要な書類ってある?

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割引手形は審査が必要になりますので、幾つか書類も提出しなくてはいけません。どのような書類が必要になるのかを見てみましょう。

決算書は3期分を持参する

金融機関が審査を行うときには、決算書が参考になります。

決算書は企業の業績などによって異なりますが、通常であれば直近3年分を手元に準備しておきましょう。

急ぎの場合は銀行に相談に行く段階で、決算書を持参していくとスムーズに話が進む可能性が高くなります。

公的書類で納税や本人確認をされる

商業登記簿謄本(法人の場合)、開業届(個人事業主の場合)、代表者の住民票、法人・代表者の印鑑証明書などが必要になるので準備をしておきましょう。

もし極度枠を作成するのであれば、2回目以降は必要ありません。

このほか、場合によっては納税証明書も必要になることもあります。

また、担保を設定するときは担保にする予定の、不動産の権利書や登記簿謄本なども必要になってきます。

なお、印鑑証明証などの公的書類は期限があり、3か月以内のものが必要になります。

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資金繰り表で直近の経営状態を示す

資金繰り表の提出は、手形割引において非常に重要です。

実際、現金の流れがどうなっているのか、というひとつの目安になりますので、審査でも重点的に確認される箇所だと認識しておきましょう。

会計ソフトなどを導入している会社は、簡単にソフト上から資金繰り表を作成できます。

また、「会計ソフトを導入していない」場合でも、中小企業庁HPなどから簡単に資金繰り表を作成できるツールが用意されていますので活用するといいでしょう。

中小企業庁のHPを見て作成できないという場合には、銀行員が作成を手伝ってくれることもあります。

売上の実績などを示す書類も重要

毎月、売上げをあげている企業がどこであるか、売上金額が幾らであるのか、入金方法は現金か手形か、売掛金がきちんと支払われているかを示す書類も必要になります。

売上のほとんどが現金で入金されているのであれば、手形を割り引く必要はないと判断される可能性も出てきます。

一方、手形での売上が多いのであれば手形を割り引くことに対して整合性があると判断されることも多いのです。

受取手形は必ず持参しよう

割り引く手形を譲渡するため、契約時には受取手形を銀行へ持参する必要があります。

なお、割引手形を申込む段階では必要ありません。

極度枠を作成すれば手形と印鑑のみ

極度枠を作成すれば、その後は実質的な審査なしで手形割引を行うことができます。

銀行に登録されている印鑑と、手形を持参すれば簡単に申込を行うことができます。

なお、極度枠は1年から2年で更新となるため、更新の際には上記のほとんどの書類が必要になるので、準備をしておくといいでしょう。

割引手形のメリットとは?

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割引手形の最大のメリットは、資金繰りを安定化させることが可能だという点です。

期日前に資金化でき資金繰りが安定する

例えば、1か月の運転資金が100万円必要な会社あり、売上の500万円を受取手形(3か月先の期日)で受け取ったとします。

単純に1か月に100万円必要なのですから、受取手形が現金化できる3か月の間に、最低でも300万円に売上げが必要です。

しかし売上がなかった場合は、会社を経営できないことになります。

経営をするうえで一時的に資金が足りないときに、割引手形が有効になります。

受取手形を受け取った時点で、この手形を割り引いてしまえば、すぐに現金を確保できるため、会社は正常に運転していくことができます。

割引手形のデメリットとは?

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割引手形はメリットばかりではありません。

銀行から「借りる」ということには変わりがありませんので利息が発生しますし、割り引いた手形が不渡りになったときには返済をしなければいけないことはしっかりと理解しておきましょう。

手数料がかかる

銀行は無償で手形の割り引いているのではなく、手形期日まで資金運用できるお金を貸してくれますので、そこには利息が発生します。

金利は手形を振り出した企業の経営状態や規模によって大きく異なり、業況がいい企業や大企業の場合は、1%を切ることもあります。

しかし、そうでない場合には5%程度の金利が発生することもあるのです。

この利息は借入時に払わなければなりません。ただし、利息は現金で支払うということではなく、手形金額から利息を差し引かれることになります。

現金化の例

例えば、期間3か月(91日)の500万円の手形を金利5%で割り引いた場合の利息は、以下のようになります。

500万円×5%÷365日×91日=62,329円

入金となる金額=5,000,000円-62,329円=4,937,671円

手形を割り引かなければ丸々500万円手に入った金額が、割引をしたことにより、金額が変わってしまうので、やはりそこはデメリットとして認識しておきたいところです。

手形不渡時のリスクは自分が被る

割引手形の返済は手形の振出しが正常に行われることによってされます。

しかし、手形を振り出した企業が資金不足や倒産によって、不渡りとなった場合は、割引手形を依頼した申込人にその返済責任が及びます。

このため、自社の審査もしっかりと行われるのです。

気軽に手形を割り引いてしまうと、業績の悪い企業が振り出した手形の場合だとあとから支払い義務が出る可能性があるため、手形の割引は信用のおける企業だけに限定しておくことを、オススメします。

手形の不渡りの仕組みとリスク

手形を割り引いて現金化することで、一番気を付けておかなくてはいけないのは、やはり手形の不渡りです。

手形の不渡りとは、どんな仕組みで起こるのかを事前に知っておくことで、不必要なトラブルを防ぐことにもつながります。

約束手形とは、支払いを数か月後に必ずしますという証明書でお金と同じです。

手形を振り出す段階では必要な資金がない状態で、商品代金を支払いたいもののまとまったお金がないときに利用されます。

数か月後に営業利益が出て支払うめどが立っている状態で、約束手形の発行がされるのです。

約束手形を発行した企業(振出人)は、期日までにその金額を手形の発行をした銀行の当座預金に入金しておきます。

お金が順調に入金されれば問題がないのですが、振出人の資金繰りの悪化などで、期日に当座預金に入金されなければ不渡りとなります。

割引手形の買戻し?

通常、約束手形が不渡りになると、受取人がまず被害を受けます。入金されるはずのお金が、受け取れなくなるので重大な話です。

では、割引後の手形が不渡りとなると、どうなるのか見ていきましょう。

銀行は期日までに振出人が入金することを見込んで、手形の受取人に融資をしています。

つまり割引手形で不渡りが出ると、銀行はお金を返してもらえなくなりますので、そこでまず申込人に返済をするように求めてきます。

そこで、受取人は手形の譲渡を受けた企業に、手形の支払い請求を行います。

振出人から直接手形を受け取っていれば、応じる資金がないことになりますので、不渡りなどならないでしょう。

バブル期に取引先が不渡りを出してしまうと、手形を受け取った企業も不渡りをしてしまうというように連鎖倒産が多く起きました。

このため現在では、手形は敬遠される傾向にあり、実際取り扱われる件数も減っています。

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手形が不渡りになってしまったら?

もし手形が不渡りになってしまえば、先に話したように連鎖倒産も可能性として出てきます。そのため、確実に手形を発行した相手に請求を行わなくてはいけません。

しかし支払える余力があれば、わざわざトラブルの火種になるとわかっている不渡りなんて起こすはずがありません。

相手は資金がないものだと最初から諦めてしまうと、自分の企業の経営も危うくなってしまいます。

そのため心を鬼にしてでも、支払い請求は確実に行いましょう。ただし支払い請求には事項があります。満期の日から3年が時効です。

それでも不渡りが確定したのなら、貸倒損失を計上しておくことを忘れないようにしておきましょう。

不渡り手形の回収

以上の通り、手形割引後であっても、対象となる手形が不渡りになれば、資金調達者が責任を負い、手形を買戻しする必要があります。

銀行から買い戻すことになった不渡り手形は、損失と思われがちですが、必ずしも、回収不能が確定しているわけではありませんので、最大限の回収努力をする必要があります。

銀行から手形を買戻した後は、その手形を持って、振出人や、裏書人(存在する場合)に対して、直接支払いを求める必要があります。

但し、通常、手形が不渡りとなると、既に手形振出人の営業は停止されていたり、営業自体は継続されていても、信用不安が広まって、他の債権者からも競って請求が行われている可能性があります。

そのため、不渡り先に対する請求は時間が重要となります。

不渡りが発覚した時点で、急ぎで対応が必要となります。

なお、裏書人が存在しているのであれば、手形の振出人よりは回収できる可能性が高いと考えられますので、こちらも急ぎで請求を行われるのが良いでしょう。

不渡りに備えた対応

以上の通り、手形割引を利用したとしても、利用者は手形の不渡りリスクから解放されず、リスク回避にはつながりません。

そのため、資金繰りに余裕がなく、ギリギリで回しているという企業の場合、不渡り手形が発生して、手形の買戻しが求められることで資金繰りがひっ迫してしまう危険性もあります。

そういった、不渡りによるリスクを回避するために、以下のような保全策を検討されておくことをお勧めいたします。

保険的な商品の活用

事業を行っていると、どうしても取引先が破綻してしまうというリスクからは解放されません。

そういったリスクに備えるものとして、「経営セーフティ共済」や、「取引信用保険」といった保全策を用意しておくことも可能です。

どちらも、取引先の支払い不能に備えた制度であり、前もって掛け金や、保険料を支払って、いざという時に備える制度です。

経営セーフティ共済は、掛け金の10倍までの融資が受けられたり、取引信用保険では、不渡りによる損失の一部を保険金から負担してもらうことができます。

融資を活用

運転資金を銀行から調達するにあたり、手形割引を主として活用されている方の場合、融資としての借入を相談されてみるのも良いでしょう。

手形割引は審査に通りやすく、利用しやすい反面、調達可能額が受取手形の金額内に制限されたり、不渡り発生時の買戻しが求められるといったデメリットがあります。

一方、借入として運転資金を調達しておけば、安定した運転資金として活用できますし、銀行からの借入実績を作ることで、追加的な借入可能性もでてきます。

不渡り手形が発生して、資金繰りが困窮してからの申込では、銀行の審査にも通りにくくなってしまいますので、資金繰りに余裕があるうちに、相談されてみることをおすすめします。

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ノンバンクなら即日割引

銀行で割引を行う場合、極度枠がなければ審査に1~2週間かかります。

1~2週間では資金繰りが間に合わないとときは、ノンバンクから割引手形を受けることが選択肢に入ってきます。

ノンバンクは割引率が高いのですが、融資が早く、即日融資をしてくれる業者もあります。

銀行が1~5%の割引率であるのに対して、ノンバンクで5~20%が相場となっています。

正規の貸金業かチェック

手形割引業者は貸金業法を守らなければいけないため、正規の業者であれば金融庁に届出を行っています。

闇金かどうか見極めるために、金融庁の検索ページで正規登録業者であるかチェックすることをオススメします。

ただした、金融庁に届出をしている業であっても、注意が必要な業者もまぎれています。詳しい見分けについては関連記事を参考にしてください。

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まとめ

割引手形とは受取手形の期日前に現金化を行う借入の方法です。

資金繰りが改善するというメリットがありますが、利息の発生や不渡り時のリスクも存在します。また割引には審査もあり、必要書類も少なくありません。

しかし、手形の割引はリスクさえ許容できれば、資金繰り改善につながる有効な方法です。

手形の入金サイトに苦しんでいる事業主は、事前にデメリットも把握したうえで、一度銀行に相談に行ってはいかがでしょうか。

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